食道楽は国境をこえて。

フランス・パリでの生活
おいしいものと、楽しいことに囲まれて…

GUIDE MICHELIN ミシュラン・ガイド

2011年10月07日 | おいしい歴史
“GUIDE MICHELIN ギド・ミシュラン”。

ミシュラン・ガイドは、食に興味のある人なら、無い人も?

多分知ってる、レストランガイド



タイヤメーカーのミシュランが、毎年発行しているレストランの格付けガイド。

あまりの影響の大きさに、レストランのシェフは、ミシュランの格付け上位を目標にしたり、

格付け(星)が落ちた事で、自殺してしまった人もいるほど。



真っ赤な表紙がトレードマークのミシュランガイド。



え?

昨日の本の記事で、その表紙は見たって??



そうなんですよ。

『こんな本買った

って、あの、昨日のブログに載せた写真を、職場のシェフに見せた私。

いつも、お互いに、新しく手に入れたものとか、教え合って、情報交換しているもので



で、

表紙を見せて。

中には、こんな写真も~、

なんて、あの、ミシュランの表紙をみせたら、

『それ、持ってる

『…

………、

はいぃ~



『ちょっと、待ってて』

って言って、ラボから、プライベートスペースに行っちゃったシェフ

だってだって、

ミシュランガイドの、1冊目なんて、見ようと思っても、お目にかかるなんて、滅多に出来ない

買おうと思ったら、いったいいくらする事か

(買いたい願望はある



戻ってきたシェフが、手にしていたものが、



これ


正真正銘、ミシュランガイドの1冊目


の、復刻版



実は、



ガイドの裏表紙、

の、



イチバン下の、この文。

“ミシュランガイド100周年記念コレクション”



ミシュランガイドが発行されたのが、1900年。

その、ちょうど100年後。

つまり、2000年に、行われた、記念パーティー出席者に配られたもの。


当時、某3ツ星レストランのシェフパティシエだった我がシェフ。

出席した時にもらったんだそう




ミシュランガイドは、

当時の美食家、グリモ・ドゥ・ラ・レニエールさんが出版した、“パリの食べ歩き”を参考にして。

料理研究家で、“Prince des gastronome 美食のプリンス”に選ばれた、キュルノンスキー(本名はモーリス・エドモン・サイヤン)さんが、友人とフランス中を車で廻って制作した、“美食の国 フランス”を、ガイドにしたもの。

もとは、美味しい郷土料理の探索。

そして、フランスの、美食の材料たちを紹介して、たくさんの人に味わってもらうのが目的で。

この本のスポンサーがミシュランで、ガイドにレストラン達が加わった。



そう


もともと、ミシュランは、グルメガイドじゃなくて、自動車旅行の為のガイド本だった。

載っている内容は、駐車場とか、ガソリンスタンド、宿泊施設で、“レストラン”なんて項目は、無し

今みたいに、カーナビも無いし、地図も、しっかりしていない時代。

フランスの主要な街の、こうした内容のガイドが“もらえる”のは、当時、とっても、有効な宣伝だったんじゃないかな




これは、ボルドーの地図と詳細。




キュルノンスキーさんが、フランス中を旅したのが1922年~1928年。

ミシュランガイドが、レストランガイドとして発展していったのは、その後。



そんなワケで、

中は、



当時の車の宣伝やら、今のミシュランとは、イメージが違う。




いろいろ、書きたい事も、ツッコミどころも満載なミシュラン1冊目。

こんなのを持っている、我がシェフの引き出しの凄さにビックリしつつ。

まぁ、こういう話(歴史やらの深い話)が出来るの、私もシェフも、近くにいるのはお互いだけだから。

話が尽きる事が無い

(そして、マダムに、

『また、長話ししてるぅ~』

って、笑われる


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