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【080124】サルをもって野ザル制す 街や工場パトロール インド

2008年01月29日 | 獣害-対策:サル
 急速な都市開発が進むインドのニューデリー周辺で、すみかを追われた野生のサルが市街地や工場に現れ、やっかい者扱いされている。このため野ザルを撃退する「モンキーキャッチャー」と呼ばれる大型のサルが、日系の工場で引っ張りだこになっている。

 ニューデリーの南隣、グルガオン市にあるスズキ自動車の工場では、9匹の大型のサルが飼育員に連れられて3交代24時間態勢でパトロールしている。「ラングール」と呼ばれる種類で、体長は80センチほどだが、1.5メートルもある長い尾が特徴だ。

 野ザルが構内に現れると、飼育員は携帯電話で通報を受け、自転車でラングールと一緒に駆けつける。ラングールは尾を振り回して野ザルをたたいたり、屋根まで追いかけて捕まえたりする。

 スズキの構内では数年前から出没する野ザルが目立ち始め、05年にサル退治専門の会社と契約。スズキの警備担当、シャルマ氏は「生産ラインに忍び込み、新車の内装をひっかくこともある。今は1日20匹程度を撃退しているよ」。ホンダの自動二輪工場でも数匹のラングールを巡回させているという。

 野ザルはニューデリー、グルガオンに計3万匹程度いるとされ、急速な宅地化や工場開発で森を失い、食べ物を求めて街に現れるらしい。昨秋にはニューデリー副市長が自宅に忍び込んだ野ザルを追い払おうとして2階から転落死する事件があり、あらためて大きな社会問題になった。

 もっとも、生き物を大事にするインドのこと。捕まえた野ザルはエサをやり、数十キロ離れた山中に「追放」するだけだ。3世代続けてサル飼育員をしているアジズ・モハマドさん(37)はいう。「サルは仕事を与えてくれる神様の化身。殺すわけにいかない。戻ってきたらまた捕まえるさ」

朝日新聞
http://www.asahi.com/international/update/0124/TKY200801230411.html

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