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ホンダ WAY ②

2007-02-26 12:53:42 | 今日の気づき
本田宗一郎氏の語録2回目。その核心に迫る。

氏の人に関する思想や哲学にこそ本源的なものがある、と思う。


氏の洞察は多方面に及ぶ。

根っこにある哲学は、「人本主義」的な部分。

「世の中が変っても、人の心は根本的に不変」と説く。

「思想や哲学を持たない企業は潰れ、
妥当かつ普遍的な民族を超えた哲学があれば、その企業は必ず世界へ伸びる。」
とも言及している。

私は、人に関する思想や哲学こそが、会社経営のコアであり、基礎である、という哲学だと見た。


引き続き、本田宗一郎氏の人間観(その思想や哲学)を追ってみる。


*********************


・「仕事も大事だけど、人間関係があってこそ、仕事が成り立つ。
  どちらが上かといえば、人間関係です。」

・「企業というものは人間で動かすもの。企業を大きさとか財力とか、
  そういうもので計って、人間関係で計っていない。
  会社の組織というものは、人間的配慮が必要だ。
  企業をやってみないと、その気持ちは解らないんだろうな、きっと
。」


・「実践とはその人自身の生き方そのものの表現」

・「遊びたいから遊ぶ」
  奔放な気持ちも全開。 
  

・「人を動かすことのできる人は、他人の気持ちになれる人だ」

・「人情と合理主義との間で」
  弟を切った。
  本当の人情が解らぬ人は、真の合理主義者にはなれない。
  私は自分の弱さを克服するため、合理主義に徹してきた。

・「いつの世も変らぬもの」
  根本的に変らないものがひとつだけあって、それは人の心だ。だろう。
  つまりその思想であり、その根っこの哲学である。
  しっかりとして思想や哲学を持たぬ企業は、これからどんどんつぶれる。

  なるほどと納得できる思想を持つか持たないかで、企業の生命は決まる
  妥当かつ普遍的な民族を超えた哲学があれば、その企業は必ず世界へ伸びるといってよい。

・「常識を破る、そのことでしか会社の永続はない。」
  既成の概念にとらわれることほど、人の考えを誤らせ、道を閉ざすものはない。
  

*******************


 明らかに、最も重視しているのは人間関係。
 会社を動かすには、人に関する思想や哲学が最重要。

 結果として、この思いは浸透し、Human Levaregeが効いている。
 ホンダが強くなっていった、その源泉であると思う。


*******************
 
・「仲間意識こそ
     人間の能力・資質が描くカーブは、だいたい富士山のような形。
     レベルの高い人は極めて少なく、平凡な人たち、つまち裾野にあたる人たちは無限に多く広い。
     国家や社会が、活力を失うことなく、その繁栄を維持し、存続していくためには、
     能力や資質がさまざまに異なる人々が、どの程度、共通の目標のもとに
     一緒に努力を傾けることができるかにかかっている

     平等な感覚、仲間意識といったものが、企業、社会、国家において
     どれほど大切であるかということを私はいいたい。


・「自分のために働け」
     会社は二次的なもの。一次的にはどんな人でも自分が大事。
     会社は社員一人一人が幸せになるための手段でもある。

     日本人は、自分の会社のためには一生懸命働くけど、
     国全体や個人の幸せのことを余り考えない。
     
     個人個人が大きな集団や会社の陰に隠れてしまって、
     本当に赤裸々な人間性を出して、感動しながら仕事をやることがない。
    
     社員がみな自分の幸せを求めて働けば、おのずとその会社は伸びる


・「人を動かす」
     人を動かすことのできる人は、他人の気持ちになれる人
     他人の気持ちになれる人というのは自分が悩む。
     自分が悩んだことのない人は、まず人を動かすことはできない。
     自分が恰好よくなりたい、ということも他人に好かれることのひとつ。
  
・「人をおもんばかる精神」
     貿易摩擦については現地生産しかない。
     何でも日本で作って売り込もうとするからいけない。
     国境なんて関係ない。
     どんな国の人間だろうと、一緒にやっていいじゃないか。
     自分が強くなればなるほど、人をおもんばかる精神が必要だ。
 

・「信用」
     人間の生活は単独では成り立たない。
     さまざまな人間関係を土台として、無数の人の恩恵によって築きあげられている。
     人間関係は信義をバックボーンとして、円満に保っていかねばならないし、
     他人から受けている恩恵には十分に応えなければならない
     つまり、信用を確立することこである。

     信用とは、人間愛、約束を守ること、人に儲けさせること。
     つまり、自分の人生と仕事を通じて、多くの人に恩恵を与えること、これに尽きる。


・「本物の自由人」
     国家に主権者としての権利を持つ国民には、いうまでもなく国家への義務がある。
     家庭人として、社会人として、自分の意志のままに行動して、
     それが無意識のうちに、肉親や友人や隣人の幸福にプラスし、
     社会や国家の発展に寄与できるという自由人でありたい。
   
     いつでもどこでも、自分のために行動しても、
     それが社会全体の意志や時代の流れに逆行することがなく、
     それにプラスするような自由人でありたい。

・「自立」
     高等小学校に入ってからの私は、何とか自分だけの力で生活したいと思ったものだ。
     とにかく誰からも拘束されず、自分だけの心で住みたい。
     そういう開放を求める心はまことに強いものだった。


・「思想が行動の正否を決める」
     行動にはつねに動機があり、目的がある。
     行動を生む動機とか目的は、その人間の思想が組み立てるものだ。
     思想が正しくなければ、正しい行動は生まれない。
     何をするかより、何を考えているかが重要である。

     行動という刃物が、利器となるか、凶器となるかは、
     その行動を支える思想あるいは理論が正しいか、正しくないかによって決まる。


・「人間的評価が第一」
     長期に人生という長い目で見ると、本人も努力しているし、苦労していれば人の気持ちも分るし、
     人間的に評価してもらえるものだと思う。

     学問や仕事がいくらできようと、人間的に評価が悪かったら駄目です。
     すべてが人間評価からはじまり、人間評価において終わる

     仕事も大事だけど、人間関係があってこそ。どっとが上かといえば、人間関係
     人間関係がうまくできてなければ、人間評価してはもらえません。


・「ゴマカシは通用しない」
     科学や技術の世界なら、ゴマカシは通用しない。
     理論にまちがいがあったり、飛躍があったりすれば、実験がすぐに指摘してくれる。
     私は言葉や文字(を使う商売の人たち)を信用できない。

・「自分をさらけ出す」
     人間は自分の立場を守ったり、有利にしようとするもの。
     しかし、嘘で固めてしまうと、後で自分が後悔するだけ。

     はっきりと自分をさらけ出した方が、どんなに自分にとって楽かわからない。

・「ほめることはむずかしい」
     私はあんまり人をほめない。ほめるほうがしかるより難しい。
     われわれが人をほめるときは、感覚的にほめてしまうことが多い。
     
     しかし、ヤキモチを焼きかねない第三者がいることを考慮しなくちゃいかん。
     怒るときはそんこと考えていたら本気で怒れない。差はそこにある。

・「人づくり」
     私は外国にも本田学園のような技術の専門学校をつくろうと思う。
     「技術の基本は礼儀である」なんて説明しても、なかなか理解してもらえんだろう。
     でも、いい品物をつくらないと商売にならない。
     結局商売は相手を尊ぶことから始まる
んだ。
     そういう風に順序立てて説明すれば分らん人は絶対にいないですね。
     こうなるともう、人づくりだな。


・「遊びの哲学」
     私の人生は仕事で明け暮れはしたが、遊ぶのもまことによく遊んでいる。
     芸者の踊りや歌などに対して、私はなるべくきちんとした態度で注目する。

     彼女たちはそれを心から喜ぶのである。
     これは、私のささやかな人生哲学たる、相手の身になることの初歩なのだ。

     遊びというのは、大切なものである。
     遊びの下手な人間は好かれないし、商売もできない。
     
     またとない時間を、その場にいる人たちとみんなで、より楽しく、
     より朗らかに、共感の笑いとともに過さずして、何の遊びだろう。

     
・「一人で世間は渡れない」
     世の中は自分ひとりで渡ってはいけない。
     要するに、人間関係の生じない仕事なんてありはしない。

     自分のエネルギーの何千倍、何万倍という協力者が必要なのだ。
     それを無視して成功なんてあり得ない。



・「人の心を知る」
     これまでの科学技術者は、とかく視野を自分の研究対象あるいは仕事にだけ向けて、
     人間を理解するための観察や、追求には目を向けようとしなかった。これではいけない。
    
     商品は人間を相手にする。
     買ってくれる客は人間なのである。

     人間の心を理解し、喜怒哀楽を理解し、不満や希望を知らなければ
     大衆に受け入れられる商品を、創造し生産することはできないはずである。

・「大衆は批評家」
     市場調査はある意味では有効だと思う。しかし独創的な新製品をつくるヒントを得ようとしたら、
     市場調査の効力はゼロとなる。

     大衆の知恵は、決して創意などは持っていないのである。
     大衆は作家ではなく、批評家なのである。
     

     作家である企業家が、自分でアイデァを考えずに、大衆にそれを求めたら、
     もう作家ではなくなるのである。

     大衆が双手を挙げて絶賛する商品は、大衆のまったく気づかなかった楽しみを提供する、
     新しい内容のものでなければならない。
     大衆に求められるのは、世にあるものの批評だ。


・「本物の自由人」 (再掲)
     いつでもどこでも、自分のために行動しても、
     それが社会全体の意志や時代の流れに逆行することがなく、
     それにプラスするような自由人でありたい。 

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