先日、親戚から荷物が届いた。
届いた荷物は、仏壇にあるらしい。
こたつの上には花柄の可愛らしい一筆書き。
なになに、「菓子と秋刀魚」と書いてある。
重ねてある二つの箱を手に持ち居間に運ぶ。
菓子包みはわかる。もう一つの箱、
B4サイズで高さが3センチメートル、
上品な感じの箱包みである。
中を開けてみる。
まずは、細長い紙の袋が6ケ、これもなかなかである。
紙の袋を開けてみると、細長いビニールの中に頭から尻尾まで
シャンと背筋を伸ばした秋刀魚が現れた。
山椒で味付けされていると言うことだ。
思わず、細長いビニールの中に上等な牛肉、又は、
伊勢エビを連想してしまいそうになっていた。
庶民に位置ずけされている私としては、
この庶民の代表である秋刀魚がこのように格付けされた様子に、
はたまた、おおいに感動してしまったのである。
背筋をシャンとのばした秋刀魚をそのままの姿で湯煎にかけ、
そのままの姿が崩れないように盛りつけ
厳かに頂いた。
物心付いた時にすでに、スチールの本棚には本がびっちり、あった様な気がする。
よく、手にしたのは少しオレンジかかったベージュ色の岩波文庫、
薄緑色の確か講談社のもの、岩波新書を読むとなんだか賢くなったような気がしたものだ。
読書を奨励していた、小学校では隣の席(二人座りの木製の机、ナツカシイ!)の男子と
一緒に校内読書感想文で入賞、ガリ版刷りの賞状を貰った。ナツカシイ!
中学生の時は、布団の中で読みふけり、いっきに、視力が落ち、叱られた。
それからが、メガネ美人の始まり。
高校生になり、借りる本の数に制限のない高校の図書館で、
一度に10冊ほど借り、貸出期限オーバーで皆の前でよく名前を言われた。
社会人になり朝日ジャーナルを小脇に挟んで町を歩く姿にあこがれ、闊歩した。
2月から始まったの朝の15分の読書は、あこがれの老年時代の特集の雑誌「考える人」
30代から90代の方々の老いのついてのメッセージで心に残るものも多々。
日常の生活の中で感じるおもいが、
なんか、これ、前に読んだ本、文章にあったなあと共感できる喜び
これが、今、「本を読む」ということ。
昨年の暮れに小さな贈り物、ビニールの買い物袋に入れてある物が、届いた。
配達員さんは、地区の自治会長さん。
中身はなんだろう、興味津々。
それは、机上用ゴミ箱とお正月用の箸入れ。
地域にある、お年寄りのグループホームからの年末のプレゼント!
二つとも手作りで、一生懸命作られたのだろうなと、ドキドキしました。
手紙もついていました。
内容は忘れてしまいましたが、
思い通りに動かせないであろう手で、なんとか作られたのではないか。
机に向かい紙を手にされるまで、
又、作ろうという気持ちになって頂くまでの職員さんの
配慮などに思いを馳せました。
広告紙で作られた机上用ゴミ箱はとても重宝している。
4人家族のティタイムには欠かせない。
ミカンの皮、お菓子の小袋、使用後のティッシュペーパー
等が入る。
私も作って、ピンクの帯をし、
年賀とのしの文字を入れ、親しい2・3の人にあげた。
しかし、反応は皆無である。
箸入れはまだ、引き出しの中にある。