傍観者の独り言

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J-CAST:パナソニック採用の8割外国人 大学生就職深刻になる一方だ・・・企業も死活問題?

2010-06-26 09:40:01 | ビジネス

J-CASTニュースの記事「パナソニック採用の8割外国人 大学生就職深刻になる一方だ」で、企業が活路を海外展開で目指し、外国人の採用が拡大しており、大学生の就職が深刻になると報道しています。
企業もグローバル化は不可避の死活問題であり、時代の潮流でしょうね。

J-CASTニュースの記事「パナソニック採用の8割外国人 大学生就職深刻になる一方だ」で、パナソニックの事例として、

”「パナソニックの場合、10年度新卒採用1250人のうち海外で外国人を採用する「グローバル採用枠」は750人だった。11年度は外国人の割合を増やし、新卒採用1390人のうち、「グローバル採用枠」を1100人にする。残る290人についても、日本人だけを採るわけではないという。
大坪文雄社長は『文藝春秋』10年7月号のなかでこうした方針を示し、「日本国内の新卒採用は290人に厳選し、なおかつ国籍を問わず海外から留学している人たちを積極的に採用します」と述べている。

同社は中期経営計画で、3年後の売上高を10兆円に設定している。このうち海外での売上げ比率を現在の48%から55%まで引き上げる考えだ。これは海外市場で年間5兆5000億円売ることを意味し、達成すれば海外での販売が国内市場を上回ることになる。
2018年度には海外比率を60%以上まで伸ばしていく考えで、裏を返せば、日本の比重が急速に減っていくことになる。外国人採用枠の拡大は、グローバル化を図る上で、日本人よりも外国人が必要と判断したためだ。
」”

と報道しています。

パナソニックの大坪文雄社長は『文藝春秋』(2010.07)に、『なぜ海外に打って出るのか わが「打倒サムソン」の秘策』を寄稿し、国内市場だけでは生き残れない、カギは新興国と環境だと述べています。

大企業病に陥った松下電器(現パナソック)を、中村邦夫前社長が聖域なき集中と選択の「破壊と創造」で再生させたが、その後、世界の激変に直面し、大坪文雄社長も経営革新(トランスフォーメーション)せざるをえないのでしょうね。

家電業界は、この数年で、サムソンらの韓国勢力の台頭で、勢力図は様代わりし、経営改革しなければ、衰退のしかなく、パナソニックは、グローバル化の徹底で、活路を見出す決断したのでしょうね。
当方は、国内だけみれば、総合家電メーカーで、生き残れるのは、ハウスから住宅設備機器まで守備範囲の広いパナソノックしかなく、電機メーカーは、得意な重電分野、AV分野なりに集中し、専業メーカーに特化しかないのではないかと思っていました。
そのパナソニックも生成発展を維持してゆくには、低成長の高齢少子社会を考えれば、グローバル重視の選択しかないでしょうね。

大坪社長は、『文藝春秋』で、現地主導の商品づくりを重視の生活密着の土着性とシステムソリューション型の環境革新企業を目指すと述べていますね。
また、企業活動の「五重苦」として、
① 法人税の軽減を・・・手かせ足かせのハンディ
② 円高問題・・・海外移転を増長
③ 雇用問題・・・労働力の流動性を
④ FTA・EPA・・・ヒト・モノ・カネの交流拡充を
⑤ 資源問題・・・1企業対応では限界
と述べていますが、「如何なる局面においても企業を成長させることは他の誰でもなく企業自身の責務」とし、企業の成長継続には、自己変革が使命で、それに担う人材育成「教育」こそが「国力」の指標となると述べています。

一昔は、ITと英語がビジネスマンには必要なスキルと言われていましたが、現在は、必須の不可欠なスキルで、専門性をもったグローバル感覚の人間が、企業にとって、期待される人材でしょう。
国内市場は円熟しており、生成発展し続けることが宿命の企業にとっては、グローバル化は不可避であり、死活問題であり、J-CAST記事は、人事コンサルティング「Joe's Labo」代表・城繁幸氏の言葉、
”「大学で勉強していない人は就職が難しくなると思いますよ。中国人や韓国人は最低2か国語を話せて、専門知識の勉強もしています。これまでのような会社に就職してから教えてもらうという考えでは、外国人と同じ土俵に立てません」”
で結んでいますが、現実ですね。

消費税増税で財政健全化の是非で、参議院選挙が賑やかでですが、財政健全化より、人材育成「教育」が急務だと思いますね。


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