グローバル・ビジネスと海外進出を志し、ブラッシュアップしたい企業経営者の皆様が、変転する国内外情勢を御理解され、ビジネス・チャンスを探るにあたり「要するに何を知り、どう考えれば良いのか」を端的にアドヴァイスするコーナー。
今回は第23回目のコラムの内容をお届けいたします。
※2013年8月27日朝に発行したものです。あらかじめご了承の上、読み進めてください。
「IISIA代表・原田武夫の“グローバル・アイ”」
~これを読めば海外マーケットとそれを取り巻く国内外情勢の肝が分かる~
⇒“今日の焦点”はズバリ:
「アルゼンチンがデフォルトした国債の米控訴審で敗訴確定」です。
⇒原田武夫のワンポイント・アドヴァイス……:
―「世界経済は不安定だが確実に回復基調にある」
未だにこう信じてやまない向きがいます。
―しかしこうした考え方は根本的に誤っています。
むしろ世界経済はヴォラティリティを加速度的に増していくのです。
―その中で焦点となってくるのは「崩落」がどこから始まるのかです。
米欧、そして我が国の量的緩和に対する反動の起点です。
―そうした中で我が国において全く注目されていないのがアルゼンチンの
デフォルト(国家債務不履行)問題です。2002年に次いで再び、の問題です。
―そもそもアルゼンチンは2002年にデフォルト宣言を行い、大騒ぎとなり
ました。その時の「国債」の債務交換が進んでおらず、提訴されています。
―そして今回(23日 米東部時間)、米NY控訴審でこの国債の「全額支払」を
求める訴訟の第2審判決が確定しました。同国政府は敗訴したのです。
―ここからいよいよ「危機」へのカウントダウンが始まります。
なぜならば「全額支払」を迫られれば同国は新たに困窮するからです。
「母を訪ねて三千里」で有名なアルゼンチン。
同国はイタリア、そしてスペインと深い人的関係で結ばれています。
そのことはイコール、こうしたリスクの炸裂が欧州に対して簡単に伝播する
ことを意味しています。つまり「ユーロ危機」が惹起されかねないのです。
そして同時に、アルゼンチンへの直接投資を最も行ってきているのが米国です。
そうである以上、同国のデフォルト再来は米国に大打撃を与えます。
当然、アルゼンチン自身がそうしたリスクを知っているはずです。
世界が崩落する引き金になることを誇り高き同国が許すはずもありません。
したがって同国はもがき、苦しむことになります。
その結果、最終的には禁じ手である(関係のない)「戦争」に打って出るのです。
フォークランド紛争の再来。
あるいはジブラルタル海峡を巡る英西紛争への介入。
いずれにせよ「何も起こらない」ことはあり得ません。
「何かが必ず起こる」なのです。
そのことを是非、胸に刻み込んで前に進んでいければと思います。
https://www.facebook.com/iisia.jp/photos/a.498926340178592.1073741828.497706833633876/530988616972364/?type=1&stream_ref=10
http://archive.mag2.com/0001596697/index.html
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます