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鮫川村に秘密裏に建設された放射性廃棄物焼却処分場に反対する住民組織『鮫川村焼却炉問題連絡会』のメンバーによるブログです。

鮫川村に請願を提出

2012-12-06 13:02:23 | 要望書、質問書

12月5日、鮫川村に請願を提出しました。
直前に賛同者を募りましたが、メーリングリストやブログ等で呼び掛けられ、全国より多数のご賛同を頂きました。

団体83団体 個人396名(請願記名数) 

127日追加5団体、合計88団体 

127日追加28名、合計424

福島大学、新潟大学ほかの先生方、環境ジャーナリストの方々からも多数のご賛同を頂きました。
ご賛同いただいた皆様本当にありがとうございました。
まだまだ多くのご賛同が寄せられていますので、追加で提出したいと思います。


鮫川村議会議長 殿
2012年12月5日

鮫川村青生野江掘に設置される仮設焼却炉設置の
見直しと住民合意を求める請願書


     

(請願の趣旨)

青生野地区で建設中の焼却処分場について、地域住民として放射性物質拡散の可能性から大きな不安があること、ひとたび汚染が起きれば住民の健康と生活を脅かす取り返しのつかない事態になる可能性が高いことから、以下の点について求めるものです。

一、 広く公開の場で地域住民に丁寧な説明を行い合意形成を図ること。
二、 住民の求める情報を全て公開すること。
三、 以上を実施するまでは工事を中止すること。


(請願の理由)

1.地域住民への説明と情報公開がなされていない。

請願者は本建設計画を知った10月初旬以降、鮫川村に対し近隣市町を含めた地域住民にきちんとした説明会を設けることを度重ねて求めてきましたが、残念ながら建設が始まった12月なっても実施されていません。
また専門家を招き勉強会を開催し、国による安全データのみを信用せず危険性の面からも十分検討して頂くため、村長以下担当者まで出席を要請しましたが、残念ながら出席頂けず、安全確保を図るためにあらゆる観点から検証しようとする姿勢が見られませんでした。
さらに施設に関する全ての資料を求めましたがそれもなされず、情報公開請求による申請を行いましたが開示されません。地域住民に影響を及ぼす施設の建設について本来は情報公開申請手続きをしなくても情報は広く公開されるべきであると考えます。
施設に不安を抱く住民に対し、説明会も情報公開もせず、「安全性」のみ強調するばかりでは不安を取り除き信用を得ることはできません。
まずは上記について実施して頂くこと、それまでは工事中止を要請して頂くよう要望致します。
本施設建設について貴村議会は6月の議会において全会一致で承認されたと聞いていますが、村民や近隣住民には知らされず、従って施設について考え、議論する時間も与えられませんでした。住民の健康と生活に関わる施設の建設については、広く住民参加による議論と意思決定の下になされるべきであり、改めてその機会を住民に戻して頂くことを求めます。

2.焼却炉建設の必要性が不明である。

8,000ベクレルを超える放射性廃棄物(指定廃棄物)の焼却実験とのことですが、対象のものはわずか28トンに過ぎません。どうしてもこの処分が必要ということであれば、これだけ一時的に保管し3年後に政府が作る中間貯蔵施設に持ち込めばよいだけの話で、焼却炉を作る必要はありません。
現場は広大な放牧地であり、保管する場所は充分に確保されています。ここに雨水の侵入を防止するコンテナを設置し保管すれば良いのではないでしょうか。焼却炉設置そのものの必要性についての見直しが必要であると考えます。

3.焼却処分は放射性物質の二次汚染を引き起こす可能性が高く危険である。

請願者は処分場建設について広く専門家の意見を聞いた結果、危険性の高い施設であるとの認識に至りました。専門家は、「バグフィルターによる放射性物質99.99%除去」「セメント固化灰を安全に埋立て保管」等の環境省の説明を完全に否定し、「汚染は避けられない」との認識で一致しています。<資料1>

  大熊町、飯舘村で行われた同様の汚染物を燃やす焼却実験では、200万ベクレル/kgを超える汚染灰が発生しています。キロ当たりの濃度もさることながら、総量換算では鮫川村で排出される灰の濃度は更に高くなると予想されます。

4.焼却灰の埋立ては水源汚染をもたらす可能性が高い。

建設予定地は自然林に囲まれた水源涵養地であり3つの河川の源流となっています。<資料2> 豊かな生態系の象徴であるとされる国の天然記念物であるヤマネも生息する貴重な地域です。
ここに焼却灰をセメント固化して3~5年埋め立てるとされていますが、フレコンパックやセメント固化灰の寿命はそれより短いとされています。
専門家は、「汚染されれば取り返しのつかない事態になる」と指摘しています。

11月30日いわき市議3名が現地を視察しました。いわき市の水道水源約85%は夏井川・鮫川などの中小河川の表流水に依存しており、これにつながる四時川の源流部のひとつが焼却炉設置場所に位置することを確認されました。この結果焼却炉の建設は水源を汚染する可能性があるとし12月3日の議会で質問されました。
(いわき市議佐藤和良氏のブログhttp://skazuyoshi.exblog.jp/19292144/

5.村の築いてきた信用が損なわれる。

 村は「大豆による村興し」や「無農薬・低農薬の安心安全な農産物」を作り全国から高い支持を集めています。焼却炉建設はこうした村民の期待や努力、多くの人の支持や信頼を失うことにつながります。

6.公費の無駄遣いである。

 事業費は3年間で7億円とされています。上記の通り必要性の不明な焼却炉建設により巨額の国費が投入されることに対し広く国民の理解を得ることはできません。被災者の補償が進まず、未だに県内の線量の高い地域に多くの子供たちが生活しているのですから、これらの方々に優先して活用されるべきです。

<その他資料>
・東京新聞掲載紙他


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