2009年11月14,15日に福岡で、国際顎頭蓋機能学会、学術大会が開催されました。参加者は、国際的な金融不安や新型インフルエンザ流行の影響もあり、例年より少ない120名でしたが、アメリカ、カナダ、イタリア、インド、サウジアラビアからもお越しいただき、盛大に行われました。先日、日本テレビ「世界一受けたい授業」で、講師として出演されていた山下名誉教授が日本の会長をされている咬みあわせの学会です。私は在籍8年ほどです、ようやく念願の、インターナショナル・フェロー(国際認定医)を頂いてきました。大阪では、現在一人です。かみ合わせの治療(顎頭蓋機能改善)は、実際、大変です。試行錯誤しながら、治療期間が長くかかるケースもあり、患者様のご協力も必要です。(長期的に“オルソーシス”といって透明なマウスピースのようなものを装着して頂くなど)
こうした学会は、全国の会員である、医師達が、さまざまなケースを持ち寄り、お互い参考にしたり、意見を交換しあい、未知の部分について研究していきます。かみ合わせにかかわらず、歯周病や、神経を触る処置、増骨手術 など、人間の体は、個人差があるため、皆さんが同じように治療が進むということはありません。なかなか治療を理解していただけない方もやはりいらっしゃいます。ドクターショッピングと言われるタイプの方もやはり存在します。今回の授与式で、海外の会長より、再度自分たちの診療意識を問い直すよう、教えられました。難しい症状であったり、ただ本当に不信感を抱きやすい性格の方であったり、日々いろいろな患者様と接しますが、「誠意を持ち、患者様にできるだけ苦痛を与えず、忍耐強く、努力を続けること」を受賞の際、誓いました。今後、さらに治療全般を通し、できる限りの努力をしなくてはならないと強く再認識するとともに、それ自体感覚を持たないインプラントにおいて、とくにかみ合わせの重要性を再認識する機会となりました。