※2012年12月18日内容更新（新画像追加等）
栽培・画像提供＝岡山のレッドさん（2012年11月開花分、花径約13.0cm）
■Rlc. Iroquois Trail‘Midfarm’FCC/AOS, PC/JOS
リンコレリオカトレヤ イロクオイス（イロコイ）・トレイル‘ミッドファーム’
(C. Lee Langford x Rlc. Pamela Farrell (01/01/1975))
■花色＝赤（極濃赤紫）系
■花径＝140～150mm くらいの大輪系
■花型＝整型
■弁質＝極厚弁
■花着き＝やや悪い
■着花輪数＝１花茎あたり２～３輪くらい
■花期＝主に秋～初冬咲き
■株姿＝普通
■香り＝強い
旧属名表記 Blc. Iroquois Trail、Rsc. Iroquois Trail
主に赤花の重要な優秀品種を生んだ実績を有する重要な親品種 C. Lee Langford と、大輪整型濃ラベンダー系の優秀品種 Rlc. Pamela Farrell との交配。
画像の個体‘Midfarm’は、カトレヤ赤花中では希少な FCC/AOS 入賞歴を有する極美花。濃厚な花色と 150mm に達する立派な花のサイズ、比較的、展開が良い整った花型等を評価されての入賞ではないかと思われます。また、微細なダイヤモンドをちりばめたような非常に美しい弁質も特筆モノです！
ただし、栽培難易度は高い方で、上手くつくるには高度な栽培センスを要すると思われます。実際、僕も過去に３度、苗を入手して栽培しましたが、環境の変化に弱く、根も細い方で、バルブを太らせるのに苦労し、冬期の加温・加湿が充分で無かった数年前の我が家の栽培環境では開花サイズにまで株を大きくする事が出来ずに手放しました。
なお、前出のような要因もあってか“FCC/AOS 入賞花”という輝かしい実績を持ちながら、本種 Rlc. Iroquois Trail に関する情報は非常に不足しており、現在では各蘭展での入賞はおろか、出展すら殆ど見られず、交配親としての実績も僅か、というのが実状のようです。しかし、そういうところがまた“マニア魂”をくすぐるんでしょうか？「何とかして咲かせてみたい！」と思わせる“魔力”を持った非常に魅力的な花だと思います。
ちなみに、本種の交配に関しましては、ノーマルラベンダーよりやや濃い程度の花色の Rlc. Pamela Farrell を片親に、ここまでの花色の濃色化を成し遂げているところに C. Lee Langford が赤花の銘親と言われる所以があると思われ、たいへん興味深いものです。
＜入賞データ＞
・FCC/AOS = 90P, NS150mm, F=2, 1974年
・PC/JOS = 78p, NS151mm, 1992年
◎Rlc. Iroquois Trail の親品種の交配
・C. Lee Langford = C. Calizona x C. S. J. Bracey (01/01/1948)
・Rlc. Pamela Farrell = Rlc. Norman's Bay x Rlc. Herons Ghyll (01/01/1961)
●C. Lee Langford についての記事は、こちらをクリック！
※Rlc. Iroquois Trail の親品種（画像なし）
＜C. Lee Langford が生み出した銘花たち（一例）＞
・C. Maria Ozzella (C. Lee Langford x C. Nigrella (01/01/1958))
・C. Pirate King (C. Lee Langford x C. Quadroon (01/01/1962))
・C. Royal Emperor (C. Lee Langford x C. Dark Emperor (01/01/1970))
・Rlc. Maitland (Rlc. Acapana x C. Lee Langford (01/01/1970))
※上記はいずれも、現在の赤花有名優秀花たちの親品種です。
※Rlc. Iroquois Trail の親品種（※実際に交配に使用された個体は October（オクトーバー）等のより濃色個体だと思われます。）
■Rlc. Pamela Farrell‘Toyama’SM/JOGA
リンコレリオカトレヤ パメラ・ファレル‘トヤマ’
(Rlc. Norman's Bay x Rlc. Herons Ghyll (01/01/1961))
●Rlc. Pamela Farrell についての記事は、こちらをクリック！
＜Rlc. Pamela Farrell が生み出した銘花たち（一例）＞
・Rlc. Sweet Anniversary (Rlc. Pamela Farrell x Rlc. Memoria Crispin Rosales (17/07/1990))
・Rlc. Giant Pearl (C. Frank Lloyd Wright x Rlc. Pamela Farrell (07/09/1994))
・Rlc. Malibu Gem (C. Horace x Rlc. Pamela Farrell (01/01/1973))
・Rlc. Pamela Beat (C. Drumbeat x Rlc. Pamela Farrell (01/01/1988))
＜Rlc. Iroquois Trail‘Midfarm’ 別個体（一例）＞
・特に無し
＜Rlc. Iroquois Trail を交配親とした品種登録実績一覧＞
●“※マーク”が付いている交配は 2000年以降に登録された新品種です。
・Rlc. Dersingham (Rlc. Iroquois Trail x Rlc. Ewart McDonald (15/11/2004))※
・Rlc. Cherokee Trail (Rlc. Iroquois Trail x C. Mae Hawkins (01/12/1986))
・Rlc. Karina Gold (Rlc. Iroquois Trail x Rlc. Chunyeah (08/03/2010))※
・Rly. Kokoda Trail (Rlc. Iroquois Trail x Ctna. Keith Roth (15/05/1996))
・Rlc. Acker's Royal Red (Rlc. Oconee x Rlc. Iroquois Trail (14/01/2002))※
・Rlc. Dennis Himmeroeder (Rlc. Joe x Rlc. Iroquois Trail (24/03/2004))※
・Rlc. Exdra's Marica (Rlc. Norman's Bay x Rlc. Iroquois Trail (08/10/2001))※
・Rlc. Gallant One (Rlc. Fortune x Rlc. Iroquois Trail (27/11/1990))
・Rlc. Julian Shaw (Rlc. George Suzuki x Rlc. Iroquois Trail (03/05/2011))※
・Rlc. Ligaya Alkulana (Rlc. Swan Mountain x Rlc. Iroquois Trail (29/05/2001))※
・Rlc. Nobile's Cabernet (Rlc. Edisto x Rlc. Iroquois Trail (17/07/2012))※
・Rlc. Oripoto's Calvola (Rlc. Canyon Dusk x Rlc. Iroquois Trail (17/01/2003))※
＜Rlc. Iroquois Trail‘Midfarm’画像集＞
栽培・画像提供＝岡山のレッドさん（2010年12月中旬開花分、花径約140mm）
■Rlc. Iroquois Trail‘Midfarm’FCC/AOS, PC/JOS
リンコレリオカトレヤ イロクオイス（イロコイ）・トレイル‘ミッドファーム’
栽培・画像提供＝岡山のレッドさん（2010年12月中旬開花分、花径約140mm）
■Rlc. Iroquois Trail‘Midfarm’FCC/AOS, PC/JOS
リンコレリオカトレヤ イロクオイス（イロコイ）・トレイル‘ミッドファーム’
栽培・画像提供＝サンセットさん（2010年11月開花分）
■Rlc. Iroquois Trail‘Midfarm’FCC/AOS, PC/JOS
リンコレリオカトレヤ イロクオイス（イロコイ）・トレイル‘ミッドファーム’
栽培・画像提供＝サンセットさん（2010年11月開花分）
■Rlc. Iroquois Trail‘Midfarm’FCC/AOS, PC/JOS
リンコレリオカトレヤ イロクオイス（イロコイ）・トレイル‘ミッドファーム’
栽培・画像提供＝岡山のレッドさん（花径約135mm、１花茎３輪咲き）
■Rlc. Iroquois Trail‘Midfarm’FCC/AOS, PC/JOS
リンコレリオカトレヤ イロクオイス（イロコイ）・トレイル‘ミッドファーム’
栽培・画像提供＝サンセットさん
■Rlc. Iroquois Trail‘Midfarm’FCC/AOS, PC/JOS
リンコレリオカトレヤ イロクオイス（イロコイ）・トレイル‘ミッドファーム’
※古い写真からのスキャンのため、画質が悪くてスミマセン！
■Rlc. Iroquois Trail‘Midfarm’FCC/AOS, PC/JOS
リンコレリオカトレヤ イロクオイス（イロコイ）・トレイル‘ミッドファーム’
（上記、記事中の属名表記は最新属名を採用しました。そのため一部、過去記事との表記の相違等が発生する場合がございます。）
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栽培・画像提供＝岡山のレッドさん（2012年11月開花分、花径約13.0cm）
■Rlc. Iroquois Trail‘Midfarm’FCC/AOS, PC/JOS
リンコレリオカトレヤ イロクオイス（イロコイ）・トレイル‘ミッドファーム’
(C. Lee Langford x Rlc. Pamela Farrell (01/01/1975))
■花色＝赤（極濃赤紫）系
■花径＝140～150mm くらいの大輪系
■花型＝整型
■弁質＝極厚弁
■花着き＝やや悪い
■着花輪数＝１花茎あたり２～３輪くらい
■花期＝主に秋～初冬咲き
■株姿＝普通
■香り＝強い
旧属名表記 Blc. Iroquois Trail、Rsc. Iroquois Trail
主に赤花の重要な優秀品種を生んだ実績を有する重要な親品種 C. Lee Langford と、大輪整型濃ラベンダー系の優秀品種 Rlc. Pamela Farrell との交配。
画像の個体‘Midfarm’は、カトレヤ赤花中では希少な FCC/AOS 入賞歴を有する極美花。濃厚な花色と 150mm に達する立派な花のサイズ、比較的、展開が良い整った花型等を評価されての入賞ではないかと思われます。また、微細なダイヤモンドをちりばめたような非常に美しい弁質も特筆モノです！
ただし、栽培難易度は高い方で、上手くつくるには高度な栽培センスを要すると思われます。実際、僕も過去に３度、苗を入手して栽培しましたが、環境の変化に弱く、根も細い方で、バルブを太らせるのに苦労し、冬期の加温・加湿が充分で無かった数年前の我が家の栽培環境では開花サイズにまで株を大きくする事が出来ずに手放しました。
なお、前出のような要因もあってか“FCC/AOS 入賞花”という輝かしい実績を持ちながら、本種 Rlc. Iroquois Trail に関する情報は非常に不足しており、現在では各蘭展での入賞はおろか、出展すら殆ど見られず、交配親としての実績も僅か、というのが実状のようです。しかし、そういうところがまた“マニア魂”をくすぐるんでしょうか？「何とかして咲かせてみたい！」と思わせる“魔力”を持った非常に魅力的な花だと思います。
ちなみに、本種の交配に関しましては、ノーマルラベンダーよりやや濃い程度の花色の Rlc. Pamela Farrell を片親に、ここまでの花色の濃色化を成し遂げているところに C. Lee Langford が赤花の銘親と言われる所以があると思われ、たいへん興味深いものです。
＜入賞データ＞
・FCC/AOS = 90P, NS150mm, F=2, 1974年
・PC/JOS = 78p, NS151mm, 1992年
◎Rlc. Iroquois Trail の親品種の交配
・C. Lee Langford = C. Calizona x C. S. J. Bracey (01/01/1948)
・Rlc. Pamela Farrell = Rlc. Norman's Bay x Rlc. Herons Ghyll (01/01/1961)
●C. Lee Langford についての記事は、こちらをクリック！
※Rlc. Iroquois Trail の親品種（画像なし）
＜C. Lee Langford が生み出した銘花たち（一例）＞
・C. Maria Ozzella (C. Lee Langford x C. Nigrella (01/01/1958))
・C. Pirate King (C. Lee Langford x C. Quadroon (01/01/1962))
・C. Royal Emperor (C. Lee Langford x C. Dark Emperor (01/01/1970))
・Rlc. Maitland (Rlc. Acapana x C. Lee Langford (01/01/1970))
※上記はいずれも、現在の赤花有名優秀花たちの親品種です。
※Rlc. Iroquois Trail の親品種（※実際に交配に使用された個体は October（オクトーバー）等のより濃色個体だと思われます。）
■Rlc. Pamela Farrell‘Toyama’SM/JOGA
リンコレリオカトレヤ パメラ・ファレル‘トヤマ’
(Rlc. Norman's Bay x Rlc. Herons Ghyll (01/01/1961))
●Rlc. Pamela Farrell についての記事は、こちらをクリック！
＜Rlc. Pamela Farrell が生み出した銘花たち（一例）＞
・Rlc. Sweet Anniversary (Rlc. Pamela Farrell x Rlc. Memoria Crispin Rosales (17/07/1990))
・Rlc. Giant Pearl (C. Frank Lloyd Wright x Rlc. Pamela Farrell (07/09/1994))
・Rlc. Malibu Gem (C. Horace x Rlc. Pamela Farrell (01/01/1973))
・Rlc. Pamela Beat (C. Drumbeat x Rlc. Pamela Farrell (01/01/1988))
＜Rlc. Iroquois Trail‘Midfarm’ 別個体（一例）＞
・特に無し
＜Rlc. Iroquois Trail を交配親とした品種登録実績一覧＞
●“※マーク”が付いている交配は 2000年以降に登録された新品種です。
・Rlc. Dersingham (Rlc. Iroquois Trail x Rlc. Ewart McDonald (15/11/2004))※
・Rlc. Cherokee Trail (Rlc. Iroquois Trail x C. Mae Hawkins (01/12/1986))
・Rlc. Karina Gold (Rlc. Iroquois Trail x Rlc. Chunyeah (08/03/2010))※
・Rly. Kokoda Trail (Rlc. Iroquois Trail x Ctna. Keith Roth (15/05/1996))
・Rlc. Acker's Royal Red (Rlc. Oconee x Rlc. Iroquois Trail (14/01/2002))※
・Rlc. Dennis Himmeroeder (Rlc. Joe x Rlc. Iroquois Trail (24/03/2004))※
・Rlc. Exdra's Marica (Rlc. Norman's Bay x Rlc. Iroquois Trail (08/10/2001))※
・Rlc. Gallant One (Rlc. Fortune x Rlc. Iroquois Trail (27/11/1990))
・Rlc. Julian Shaw (Rlc. George Suzuki x Rlc. Iroquois Trail (03/05/2011))※
・Rlc. Ligaya Alkulana (Rlc. Swan Mountain x Rlc. Iroquois Trail (29/05/2001))※
・Rlc. Nobile's Cabernet (Rlc. Edisto x Rlc. Iroquois Trail (17/07/2012))※
・Rlc. Oripoto's Calvola (Rlc. Canyon Dusk x Rlc. Iroquois Trail (17/01/2003))※
＜Rlc. Iroquois Trail‘Midfarm’画像集＞
栽培・画像提供＝岡山のレッドさん（2010年12月中旬開花分、花径約140mm）
■Rlc. Iroquois Trail‘Midfarm’FCC/AOS, PC/JOS
リンコレリオカトレヤ イロクオイス（イロコイ）・トレイル‘ミッドファーム’
栽培・画像提供＝岡山のレッドさん（2010年12月中旬開花分、花径約140mm）
■Rlc. Iroquois Trail‘Midfarm’FCC/AOS, PC/JOS
リンコレリオカトレヤ イロクオイス（イロコイ）・トレイル‘ミッドファーム’
栽培・画像提供＝サンセットさん（2010年11月開花分）
■Rlc. Iroquois Trail‘Midfarm’FCC/AOS, PC/JOS
リンコレリオカトレヤ イロクオイス（イロコイ）・トレイル‘ミッドファーム’
栽培・画像提供＝サンセットさん（2010年11月開花分）
■Rlc. Iroquois Trail‘Midfarm’FCC/AOS, PC/JOS
リンコレリオカトレヤ イロクオイス（イロコイ）・トレイル‘ミッドファーム’
栽培・画像提供＝岡山のレッドさん（花径約135mm、１花茎３輪咲き）
■Rlc. Iroquois Trail‘Midfarm’FCC/AOS, PC/JOS
リンコレリオカトレヤ イロクオイス（イロコイ）・トレイル‘ミッドファーム’
栽培・画像提供＝サンセットさん
■Rlc. Iroquois Trail‘Midfarm’FCC/AOS, PC/JOS
リンコレリオカトレヤ イロクオイス（イロコイ）・トレイル‘ミッドファーム’
※古い写真からのスキャンのため、画質が悪くてスミマセン！
■Rlc. Iroquois Trail‘Midfarm’FCC/AOS, PC/JOS
リンコレリオカトレヤ イロクオイス（イロコイ）・トレイル‘ミッドファーム’
（上記、記事中の属名表記は最新属名を採用しました。そのため一部、過去記事との表記の相違等が発生する場合がございます。）
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●育種家 サンセットさんのWebサイト「Rie's Cattleya」は、こちらをクリック！
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