「リボンの騎士」のサファイヤの双子の子どもたちの冒険。1958年「なかよし」連載のもの。
続編があることは知っていたものの、今まで読んでいませんでした。
ちょっとびっくりしました。全体にお話のトーンが暗め。
サファイヤとフランツが結婚し、男女の双子デイジー王子とビオレッタ姫が生まれたが、世継ぎ問題でもめて男の子がさらわれてしまう。そのため女の子が一日交代で男女2人分を演じる。さらわれた子どもは森で魔法で夜の間だけ人間にしてもらった小鹿のバビに育てられる。
そして波乱万丈の末、双子が再会し、ワルモノの陰謀で殺されそうになった父と母を助けすべて丸く収まる。
う~ん、「リボンの騎士」が宝塚風でサファイヤもりりしさにあふれてたのに、この主人公たちはちょっと華やかさがたりない。2世はどうしても小粒になるのか、それとも2人になってしまったせいか?ビオレッタ姫に関わる王子様も姫を憎む悪い王子は活躍できるのに、好きになるよい王子はじっと身を潜めるばっかり。ビオレッタ王女は「王子と王女の2役やって、おまけに陰謀も暴いて、恋人の王子様まで助けて」でやたら忙しい。王子はなんとなく活躍少ない。少女雑誌の宿命だろうか。
でも男がかっこよくないので、最後の幸福感が薄いような気もする。
それにしてもフランツ王が頼りない。大恋愛の末がこれかよ、なんてことも頭を掠める。それに実力のある奥様のサファイヤは遠慮がちだし。
この本の解説で中島梓氏が
「時は流れ、物語は終わるが、それは『次の物語が始まるため』なのだ!」
という提示がなされた、と書いています。でも世代は変わり、主人公は移る… 「ザンス」シリーズなんかはその典型で世代は移り、成長物語は続いています。そういうものはそれで良いけど、でも傑作で、思い入れのある主人公では「二人はいつまでも幸せに暮らしました」の後は考えたくない。「秘密の花園」のアメリカのTVムービーで主人公3人の大人になった後まで付け足していて、それまでいい気持ちだったのが、ムカムカしてしまった。
お話の終了で時を止めなくてはいけないものも絶対ある! 「その後」なんてのは美しい霧の彼方で良いのだ。
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続編があることは知っていたものの、今まで読んでいませんでした。
ちょっとびっくりしました。全体にお話のトーンが暗め。
サファイヤとフランツが結婚し、男女の双子デイジー王子とビオレッタ姫が生まれたが、世継ぎ問題でもめて男の子がさらわれてしまう。そのため女の子が一日交代で男女2人分を演じる。さらわれた子どもは森で魔法で夜の間だけ人間にしてもらった小鹿のバビに育てられる。
そして波乱万丈の末、双子が再会し、ワルモノの陰謀で殺されそうになった父と母を助けすべて丸く収まる。
う~ん、「リボンの騎士」が宝塚風でサファイヤもりりしさにあふれてたのに、この主人公たちはちょっと華やかさがたりない。2世はどうしても小粒になるのか、それとも2人になってしまったせいか?ビオレッタ姫に関わる王子様も姫を憎む悪い王子は活躍できるのに、好きになるよい王子はじっと身を潜めるばっかり。ビオレッタ王女は「王子と王女の2役やって、おまけに陰謀も暴いて、恋人の王子様まで助けて」でやたら忙しい。王子はなんとなく活躍少ない。少女雑誌の宿命だろうか。
でも男がかっこよくないので、最後の幸福感が薄いような気もする。
それにしてもフランツ王が頼りない。大恋愛の末がこれかよ、なんてことも頭を掠める。それに実力のある奥様のサファイヤは遠慮がちだし。
この本の解説で中島梓氏が
「時は流れ、物語は終わるが、それは『次の物語が始まるため』なのだ!」
という提示がなされた、と書いています。でも世代は変わり、主人公は移る… 「ザンス」シリーズなんかはその典型で世代は移り、成長物語は続いています。そういうものはそれで良いけど、でも傑作で、思い入れのある主人公では「二人はいつまでも幸せに暮らしました」の後は考えたくない。「秘密の花園」のアメリカのTVムービーで主人公3人の大人になった後まで付け足していて、それまでいい気持ちだったのが、ムカムカしてしまった。
お話の終了で時を止めなくてはいけないものも絶対ある! 「その後」なんてのは美しい霧の彼方で良いのだ。
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でも、物語の「その後」って難しいです。
輝かしい少年少女が大人になって脇役に回って、そこで輝き続けると主役の邪魔だし~
ゲームの「ポポロクロイス物語」でも世代交代して、かわいいピエトロ王子が王様になり「おっさんのピエトロなんてきらいだ~」といいつつ、でもその子どもたちが主役のゲームやってる私です。