Ninbuのスマホで撮った花だって美しい!

サイクリング・テニス・散歩等の道すがら、公園・野原・湖畔・川辺等で見つけた美しい花をスマホで撮っています。

8月の花のアルバム(3/4)

2024-09-22 | みんなの花図鑑

8月に出会った植物の花や鳥の写真を整理しました。8月は夏枯れと言われるように花が少ない月です。それに加え、猛暑と後半の台風で花の撮影が思うようにできない月でした。それでも、近隣の公園の植物を中心に約60品種ほどの花木の撮影ができました。毎月恒例の記録として約4回に分けて投稿します。


<本日のバラ 王妃アントワネット> 2023年10月 柏の葉公園
系統:HT(ハイブリッド・ティー) 作出:2011年 メイアン(仏)

世界に知らぬ者のないフランス最後の王妃マリー・アントワネットの華麗さと優雅さを表現したバラです。

目を奪われるローズピンクの花色の鮮やかさと、ゆるやかにウェーブする花弁は、当時最先端のファッションを追い求めたアントワネットの艶姿を思わせます。

2010年ダブリン国際コンクールHT部門最優秀賞。2011年リヨン国際コンクール グランドローズオブザセンチュリー賞&プレスティージドゥラローズ賞 その他多数受賞。

メキシコから南アメリカ大陸に約30種が広く分布しています。盃状の花を咲かせるのが特徴で、その形からカップフラワーと呼ばれます。

マット状に育つレペンス種、ドーム状に育つセルレア種、直立して育つスコパリア種などがあり、それぞれ花壇や鉢植えで楽しむことができます。

初夏に白色盃状の花を見せます。花径は3㎝前後。底は黄色味を帯び、花冠は5裂します。我が国へは明治末期に渡来しています。

<ニーレンベルギア(亜麻擬) ナス科アマモドキ属(ニーレンベルギア属)>
8/20 あけぼの山農業公園

西インド原産で、夏から秋にかけて毎日のように花を咲かせ続ける、清楚で愛らしい姿が特長の草花です。

生長すると草丈は50cm前後になり、5月から11月頃にかけて白や赤・ピンク・紫・オレンジなどの鮮やかな花を咲かせます。

ひとつひとつの花は数日で枯れますが、同じ株に次々と新しい花が咲くことからこの名前になったそうです。それぞれの花は1日花ではなく3~5日は持ちます。

<ニチニチソウ(日々草) キョウチクトウ科ニチニチソウ属>
8/22 北柏ふるさと公園


本種は、シソ科イヌハッカ属の多年草です。青紫色の小花が穂になって咲き、ラベンダーのような雰囲気があります。

ネペタ属にはたくさんの種類がありますが、広く普及しているのは「キャットミント」とも呼ばれる、ネペタ・ファーセニー種です。

キャットミントにミントとついていますが、ハーブとしてではなく、観賞用に栽培されています。

<ネペタ(キャットミント) シソ科イヌハッカ属(ネペタ属)>
8/20 あけぼの山農業公園

熱帯アジア、インド一帯に自生するヒユ科セロシア属の一年草。日本でも関東地方以西の暖地では、野生化し荒地や休耕地でみられます。

花色は淡いピンクから濃い赤紫色で、ロウソクの炎のような形をしています。

園芸植物として主に観賞されてきたのは本種とケイトウの2種で、ともに高温と乾燥に強く荒れ地でもよく育つ丈夫な植物です。

園芸品種として「セロシア」という名称で鉢花や切り花として流通しています。

<ノゲイトウ(野鶏頭) ヒユ科ケイトウ属(セロシア属)>
8/22 北柏ふるさと公園

日本~韓国済州島原産で、クサスギカズラ科の耐陰性常緑多年草です。

長さ25~75cmの花茎が立ち、長さ7~13cmの総状花序を出します。花序の1つの節ごとに3~8個、淡紫色~白色の6弁花を下向きにつけます。

秋から冬にかけて実(タネ)がなります。最初は緑色で、緑 → 青 → 紺と徐々に変化す秋から冬にかけて徐々に変化する様子が面白いです。

<ノシラン(熨斗蘭) ユリ科ジャノヒゲ属>
8/13 柏の葉公園

約250種の野生種があり、主に南北アメリカの熱帯から亜熱帯に分布していますが、日本にもクマツヅラ一種が自生しています。

春から秋にかけての長い間花を咲かせる一年草です。羽状や楕円形の葉をつけた茎先に、桜に似た小さな5弁の花を咲かせます。

その姿から、「美女桜」という和名がつきました。花色は白、赤、ピンク、紫、青紫、紅紫などがあります。

昔から宗教や魔法と関連のある花とされており、学名はヘブライ語でよい植物を意味する「herbabona」が語源とされています。

<バーベナ(美女桜) クマツヅラ科クマツヅラ属(バーベナ属)>
8/20 あけぼの山農業公園


植物のなかでも、もっとも古いものの一つです。およそ1億4000万年前にすでに地球上に存在していたといわれています。

塊茎はレンコンとして食用にされますが、主に食用にされる系統と、花を楽しむ系統があり、花を楽しむ系統の塊茎は、あまり太らず食用には向きません。

スイレン(睡蓮)の花と同様、日中に花びらが開き午後になると閉じます(蓮と睡蓮では時間が少し違います)。これを3日繰り返して花の寿命は終わりです。

スイレン(睡蓮)とよく似ていますが、見分け方は、ハスは葉や花が水面から立ち上がり、スイレンは葉も花も水面に浮かんだままという点が違います。

<ハス・八重咲(蓮) ハス科ハス属>
8/13 柏の葉公園

開花初期は全体にピンク色をしているが次第に白となり、先端だけピンク色が残ります。江戸時代から伝わっています。

花弁は20枚前後で、お酒で酔って、頬を染めている妃から名前が来ているそうです。

<ハス「酔妃蓮:すいひれん」 ハス科ハス属>
8/20 あけぼの山農業公園


樹木に着生しているシダの仲間で、アフリカやマダガスカル、アジア、太平洋諸島、オーストラリア、南アメリカの熱帯に18種があります。

本種は、鹿の角のような特徴的な葉が伸びるシダ植物です。葉の姿が名前の由来となっていますが、広がる葉がコウモリの羽にも似ているからコウモリランとも呼ばれています。

2タイプの葉をもつことが特徴で、一つは株元に張りつくように出た「外套葉」、もう一つは、シカの角のような形で、先端に胞子嚢(ほうしのう)群をつける「胞子葉」です。

<ビカクシダ(麋角羊歯) ウラボシ科ビカクシダ属>
8/13 柏の葉公園

日本に自生するセンダングサをはじめ、世界中に200以上の種類が分布するキク科の草花の総称で、一・二年草と多年草のものがあります。

花がコスモスに似ているため、ウィンターコスモスという名でも流通していますが、コスモスの仲間ではありません。

ウインターコスモスもビデンスと呼ばれる場合がありますが、「ビデンス=ウインターコスモス」ではありません。

本種はイスラエルの主要な花卉栽培会社が作出した園芸品種です。発色の良い大輪が特徴です。

<ビデンス・タイムレス キク科センダングサ属>
8/20 あけぼの山農業公園


原産地は日本、韓国、中国です。北海道から九州、朝鮮・中国に分布する多年生のツル植物。明るい適潤の草原に生育します。

6月から10月ごろ、葉のわきから直径5センチメートルほどのピンクの花を咲かせます。花柄はつるつるでフリルのような翼はありません。

花名の由来は、開花時刻に因んだもので、朝咲いて昼にしぼむアサガオに対して、朝から咲いて昼間にも萎まず咲いている事から名付けられました。

<ヒルガオ(昼顔) ヒルガオ科ヒルガオ属>
8/14 手賀沼

本種は中国南部を原産とする説がありますが、正確な原産地は不明で、インド洋諸島で発生した雑種植物であるとの説が有力です。

日本では、熱帯および亜熱帯性の複数の品種が「ハイビスカス」と呼ばれ、南国のイメージをまとった植物として広く親しまれています。主に園芸用・観賞用として「ハイビスカス」として流通しているのは、本種になります。

<ブッソウゲ(仏桑花) アオイ科フヨウ属>
8/13 柏の葉公園

北アメリカ原産のシソ科サルビア属の半耐寒性の多年草(日本では一年草扱い)です。

初夏に種を播いて育苗すると、夏から晩秋にかけて長く咲いてくれます。寿命は半年くらいで、ライフサイクルの短い植物といえます。

この花が一般に出回り始めた頃、サルビアといえば赤い花のサルビア・スプレンデンスのほうが圧倒的に知名度が高かったため、それと区別して覚えやすいように、本種の名称で流通するようになりました。

<ブルーサルビア(サルビア・ファリナセア) シソ科サルビア属>
8/20 あけぼの山農業公園


メキシコ原産で、キク科コウオウソウ属の常緑一年草です。アフリカンマリーゴールドと共に、マリーゴールドの代表的な観賞用品種の一つです。

濃いオレンジ色の花を、夏季の間長く楽しめます。また、土中の線虫を殺すとされ、野菜栽培のコンパニオンプランツとしても利用できます。

フランスの王室で栽培され、パリから広まったことにより、本種の名前が付けられました。

<フレンチマリーゴールド(千寿菊) キク科コウオウソウ属>
8/20 あけぼの山農業公園

アフリカ大陸の東部やアラビア半島南部、マダガスカルなどの熱帯が原産です。

五つの花弁を持ち、星型の愛らしい花をつけます。色はピンクや赤、白、紫などさまざまです。

花の時期が長いのも特徴で、初夏から秋まで次々と小さな花を咲かせます。

「サンタンカ」は熱帯原産の花で、姿形が似ていることから、本種が「クササンタンカ」と称されるようになりました。

<ペンタス(草山丹花) アカネ科ペンタス属>
8/20 あけぼの山農業公園

今回投稿した花や木も樹名板が無いものが多く、Google Lensを参考に名前を記載しています。間違いがあれば、ご指摘いただけると助かります。

「8月の花のアルバム(3/4)」15品種を最後までご覧いただきありがとうございました。次回「8月の花のアルバム(最終回)」に続きます。


8月の花のアルバム(2/4)

2024-09-20 | みんなの花図鑑

8月に出会った植物の花や鳥の写真を整理しました。8月は夏枯れと言われるように花が少ない月です。それに加え、猛暑と後半の台風で花の撮影が思うようにできない月でした。それでも、近隣の公園の植物を中心に約60品種ほどの花木の撮影ができました。毎月恒例の記録として約4回に分けて投稿します。

<本日のバラ エンチャンティッド・イブニング> 2023年10月 京成バラ園
系統:FL(フロリバンダ) 作出: 2009年 Jakson&Perkins Co.(米)

たそがれ時の色合いをまとったような、幻惑的なラベンダーの色の花弁は、中心に近づくほどに色濃く、裏弁にシルバー味を帯びます。2009年越後国際コンクール銀賞。

日本で育つ本種は草丈30~100cmほどで、一般的なコスモスより背が低くて、深い切れ込みと幅のきいた葉っぱが特徴です。

もともと、黄色とオレンジ色の花しかなかった本種ですが、1966年以降品種改良によって赤色の品種も流通するようになりました。

キク科に属する一年草で、コスモスの仲間であること、花の色が黄色やオレンジしかなかったことから本種の名前で呼ばれるようになりました。

花期が長く、害虫の被害も少ない上に、やせた土地でも育つ事から、園芸品種の一つとして広く栽培されています。

<キバナコスモス(黄花秋桜) キク科コスモス属>
8/20 あけぼの山農業公園

主として葉を観賞する東南アジア原産のシソ科の植物で、日本では園芸的には一年草扱いとされます。

葉形や葉色、葉の大きさ、色合いなど様々な品種があり、園芸品種は100を超えています。生長期は、4月~6月と9月~10月で、花に負けない華やかな株姿で、鮮やかな色彩の葉を楽しめます。

<コリウス(金襴紫蘇) シソ科コリウス属>
8/22 北柏ふるさと公園


ハルシャギクやキンケイギクの仲間で、北アメリカを中心に80~100種が分布します。明るい花色の陽気な感じのする花を多数咲かせます。

美しい花を咲かせる幾つかの種があり、帰化植物として各地で野生化している一年草のハルシャギク、キンケイギクがあります。

多年草タイプのイトバハルシャギク、コレオプシス・グランディフロラ、コレオプシス・ロゼアなどが、観賞用として広く栽培されています。

<コレオプシス(金鶏菊) キク科ハルシャギク属(コレオプシス属)>
8/20 あけぼの山農業公園

中国南部原産の、ミソハギ科の落葉中高木。日本へは江戸時代以前に渡来したと言われており、植栽樹として、庭や公園、寺社などで見られます。

漢字での名称「百日紅」の名のとおり、初夏から秋までの長い間鮮やかな紅色やピンク、白などの花を咲かせる花木です。

花の後にできる果実は直径7ミリほどの球形です。秋(11月頃)に熟すと6つに裂け、長さ4ミリほどの種子が現れます。

樹皮が白くなめらかな手触りをしていることが特徴です。猿も滑って落ちてしまうほどツルツルという様子から名付けられました。

<サルスベリ(百日紅) ミソハギ科・サルスベリ属>
8/13 柏の葉公園


本種の名前は一種類のキノコではなく、一般に半円形から扇形の傘を持ち、木質で硬いキノコの総称です。

本種の仲間は、古くから漢方薬としてキノコが珍重されるものが多くあります。近年では抗ガン剤としての可能性やダイオキシンの分解に利用できるのではないかと期待が高まっています。

<サルノコシカケ(猿の腰掛け) サルノコシカケ科> 
8/13 柏の葉公園


中国南部、東南アジア、南アジア原産で、日本では沖縄地方で主に見られる常緑低木です。

花期は5月~10月頃、赤やオレンジ、黄色の花を咲かせます。沖縄では三大名花にも数えられています。

花の形は2〜3cmほどと小ぶりで、かわいらしい印象です。春の終わり頃から秋口にかけて長く続きます。

沖縄では「三段花」とも呼ばれ、花柄が三段に重なっていること、開花時期に3回花を咲かせることが名前の由来とされています。

<サンタンカ(山丹花) アカネ科サンタンカ属>
8/13 柏の葉公園

小花がボール状に集まって咲く様子が可愛らしい植物。品種が豊富で、花の色や草丈、育ち方も様々ですが、どの品種も花期が長いことが特徴です。

一年草タイプは、その名の通り一年で一生を終えるタイプです。 種から発芽し、夏から秋にかけて花を咲かせた後、冬に枯れてしまいます。

一方、本種は、地下の根や茎の一部が冬を越して翌年も生長を続けるため、毎年花を楽しむことができます。

<シュッコンバーベナ(宿根バーベナ) クマツヅラ科クマツヅラ属>
8/14 近隣の道の駅


夏の代表的な花木の一つであるフヨウ(芙蓉)の変種の一つです。

朝は白花として咲き、徐々にピンクの色へ変化しながら夕方には紅色へと花色が変わります。

花色以外の性質はフヨウと同じで、開花は朝に花が開いて夜には萎む「一日花」ですが、新しい蕾を作りながら秋まで咲き続くので長く楽しめます。

花は一重咲きから八重咲まであり、フヨウと同じく暑さに負けず夏から秋にかけて咲き、花色が紅色へ変化することから名付けられています。

<スイフヨウ(酔芙蓉) アオイ科フヨウ属(ヒビスクス属)>
8/14 近隣の道の駅


熱帯アメリカ原産で、花後に枯れる一年草です。日本には江戸時代前期に渡来したとされます。

主な開花期は夏から秋で、花色は紫紅、白、ピンク、オレンジなどがあります。炎天下でもめげずに茎がよく枝分かれして茂り、球状の花を咲かせます。

花びらはもたず、色づいているのは苞葉(ほうよう)と呼ばれる花の付け根に付く葉っぱです。

夏から秋まで長い間、紅色が色あせないことからこの名前になったそうです。

<センニチコウ(千日紅) ヒユ科センニチコウ属(ゴンフレナ属)>
8/13 柏の葉公園


オーストラリア原産で、ノウゼンカズラ科の常緑蔓性低木です。ギリシャ神話の女神の名前に因んだパンドレアとも呼ばれます。

また、ナンテンに似た葉をつけることからナンテンソケイ(南天素馨)とも呼ばれ、江戸時代末期に渡来した植物です。

夏~秋に、大きな漏斗状の桃色の花を次から次へと咲かせます。花色は、桃色から紫色で、中心部(喉部)が濃桃色をしています。

<ソケイノウゼン(素馨凌霄) ノウゼンカズラ科ソケイノウゼン属>
8/13 柏の葉公園

ユリ科ユリ属台湾原産の外来植物です。7月から9月頃になると、テッポウユリに似た白い花を咲かせます。

本種の花の大きさは15cmから20cmほどで、テッポウユリは10cmから15cmほどです。小さいほうがテッポウユリと覚えます。

また、本種にはピンクの筋が入りますが、テッポウユリには筋がありません。筋の有無でも判断できます。

本種の葉は細長くて松の葉に似ていますが、テッポウユリは笹の葉のようにややふくらみがあります。

本種は繁殖力が強いため、まだ法的指定がありませんが、いずれ「特殊外来生物」に指定され、駆除対象になる可能性の高い植物といえます。

<タカサゴユリ(高砂百合 ユリ科テッポウユリ亜属>
8/13 柏の葉公園

メキシコ原産のキク科の多年草で、根は球根になっています。日本には江戸時代1842年(天保13年)にオランダから長崎に持ち込まれました。

花姿がボタンに似ており、和名は天竺牡丹と名づけられています。外国から輸入された花の名前には天竺をよくつけたそうです。

<ダリア(天竺牡丹) キク科テンジクボタン属(ダリア属)>

8/20 あけぼの山農業公園

北海道から本州、四国、琉球諸島まで広く分布する多年草です。

かつてはとてもありふれた野の花で、秋の草原を代表するような存在でしたが、現在はすっかり珍しいものになってしまいました。

花は釣り鐘形で下向きに咲き、花柱が花冠からわずかに突き出ています。直立した茎を折ると白い乳液が出るのが特徴です。

和名は、その釣鐘型の花と、漢方薬の朝鮮人参の太い根に似ているところから名付けられたと言われています。

<ツリガネニンジン(釣鐘人参) キキョウ科ツリガネニンジン属>
8/20 あけぼの山農業公園



原産地のインドシナ半島やアフリカで約40種が知られています。スミレに似た小さな花は可憐で、夏から秋の長期間にわたって花を咲かせ続けます。

花色も豊富、カラフルで暑さや乾燥に強く、育てやすいことから、夏の花壇に人気の草花のひとつです

花形は唇形で花色が野生のスミレに似ていることから別名にナツスミレ(夏菫)やハナウリクサ(花瓜草)といわれています。

本種の名前は18世紀のスウェーデンの牧師「Torenさん」の名に因みます。

<トレニア(夏菫) アゼトウガラシ科ツルウリクサ属(トレニア属)>
8/22 北柏ふるさと公園

山野に自生するとの説もありますが、多くが人家の近くで見られることから、中国から渡来して、野生化したという考え方が主流になっています。

民家近くの空き地などで大振りなピンクの花を咲かせます。花の大きさに加えて、花時に葉がないこともあり、注目を集めるヒガンバナの仲間です。

ヒガンバナ同様に、花が咲く時には葉がありません。早春に幅2センチ前後で、ちょっと粉っぽい緑色の葉を出します。この葉は初夏には枯れて、盛夏に花茎を伸ばし開花します。

<ナツズイセン(夏水仙) ヒガンバナ科ヒガンバナ属>
8/22 北柏ふるさと公園

今回投稿した花や木も樹名板が無いものが多く、Google Lensを参考に名前を記載しています。間違いがあれば、ご指摘いただけると助かります。

「8月の花のアルバム(2/4)」15品種を最後までご覧いただきありがとうございました。次回「8月の花のアルバム(3/4)」に続きます。


8月の花のアルバム(1/4)

2024-09-18 | みんなの花図鑑

8月に出会った植物の花や鳥の写真を整理しました。8月は夏枯れと言われるように花が少ない月です。それに加え、猛暑と後半の台風で花の撮影が思うようにできない月でした。それでも、近隣の公園の植物を中心に約60品種ほどの花木の撮影ができました。毎月恒例の記録として約4回に分けて投稿します。

 

 

<本日のバラ エル> 2023/11 坂野ローズガーデン
系統:HT(ハイブリッド・ティー) 作出:1999年メイアン(仏)

フランスの女性誌「ELLE」に因んで名づけられたバラです。花色は黄色から橙色までが絶妙に入り混じる複色です。

花弁は厚くしっかりしていて、ダマスクの香りは素晴らしいです。1999年バガテル国際コンクール芳香賞、2005年AARS他受賞。

 

 

 

 

 

 

全国各地に分布し、日当たりのよい山野や丘陵地などに普通に生育する多年生草本植物です。

花は径8mmくらいで小さく、淡黄白色で長い雄しべが目立ち、茎の先端に円錐状に多数つけて夏から秋に咲きます。

和名は秋唐松の意味があり、白色の花をつけるカラマツソウに対し,秋に淡黄白色の花をつけることから名づけられました。

 

<アキカラマツ(秋唐松) キンポウゲ科カラマツソウ属>
8/20 あけぼの山農業公園

 

 

 

 

 

 

日本で古くから親しまれている草花ですが、日本原産の植物ではなく、奈良時代に中国から渡来し、薬草として用いられたのが始まりです。

観賞用として楽しまれるようになったのは江戸時代で、大きな花の「大輪朝顔」や、葉や花がユニークに変化した「変化朝顔」が大流行しました。

つる性の一年草で、あんどん仕立てやつるを長く伸ばしてカーテンのように仕立てる方法が代表的ですが、つるが伸びない矮性の品種もあります。

花色には白やピンク、青、紫のほかに、覆輪部と花弁の中心に向かって筋状に白い模様が入る「曜白」と呼ばれる模様などもあります。

菊や花菖蒲などとともに古くから庶民の間で親しまれ栽培されてきた花です。

 

<アサガオ(朝顔) ヒルガオ科サツマイモ属>
8/14 近隣の道の駅

 

 

 

 

 

 

19世紀中期にイタリアで作出された交配種です。両親の長所である、長い開花期や、寒さに強いという特徴を受け継いだ優秀な園芸品種です。

花は春から咲き始め、秋まで咲き続ける四季咲きです。真冬以外はほとんど花を見る事ができます。

花色は白色の他にピンク色があります。本種は葉の色も豊富で、光沢のあるグリーンや、白斑や黄斑が入るもの、赤く紅葉するものなど、多様です。

別名のツクバネウツギは漢字では「衝羽根空木」と書きますが、これはウツギに似た姿で、プロペラのように広がる5枚の萼が花後も残り、羽根つきの羽根のように見えることに由来しています。

 

<アベリア(花園衝羽根空木) スイカズラ科アベリア属>
8/20 あけぼの山農業公園

 

 

 

 

 


中央アメリカから南アメリカの熱帯から亜熱帯に約30種が分布する多年草。日本では戸外で冬越しが難しいので、一年草として扱われます。

開花時期は主に夏を中心として初夏~秋、茎の上部、葉の付け根に次々とつぼみを付けます。

花色は白、紫、ピンク、紫がかったブルーなどで、白と紫のツートンカラーになるものなどもあります。エンジェルラベンダーの商品名で流通しているものもありますが、ラベンダーの仲間ではありません。

 

<アンゲロニア(細葉アンゲロン草) オオバコ科アンゲロニア属>
8/20 あけぼの山農業公園

 

 

 

 

 


アジアやアフリカに500種以上が分布しています。日本で流通しているのは、ワレリアナ種で、その交雑種も含まれています。

日本ではアフリカホウセンカの名前で呼ばれる一年草です。初夏から秋まで長い期間、赤やピンク、オレンジなど、色鮮やかな花をたくさん咲かせます。

和名は、アフリカ鳳仙花といい、「アフリカからもたらされた鳳仙花」という意味でつけられました。

<インパチェンス(アフリカ鳳仙花) ツリフネソウ科ツリフネソウ属(インパチェンス属)>
8/20 あけぼの山農業公園

 

 

 

 

 


北米東部原産で、キク科の耐寒性多年草です。今回は花後の姿を撮影しました。

元々、北アメリカ先住民が薬草として利用していたことから、インディアンのハーブとも言われています。

日本には昭和の初めごろ(1926年)渡来しました。ハーブとして利用され、ハーブティでは風邪に効果があると言われています。

花の中心部がクリのイガのように球状に大きく盛り上がり、そのまわりに細長い花弁が放射状に広がります。

 

<エキナセア(紫馬簾菊) キク科ムラサキバレンギク属(エキナセア属)>
8/20 あけぼの山農業公園

 

 

 

 

 


南アメリカに分布するカタバミ科カタバミ属の多年草です。美しい葉を持ち栽培が容易なことから、世界で広く流通している球根植物です。

4月~10月の花期になると、葉の間から花茎を伸ばして花序を出し、小さな花を咲かせます。花茎は15~35㎝の長さで、花序には1~9個の花が付きます。

本種の名前はギリシャ語の「oxys=酸っぱい」という単語に由来しています。葉や茎にしゅう酸を含んでいるので、口に含むと酸味があります。

 

<オキザリス・トリアングラリス(三角片喰) カタバミ科カタバミ属>
8/20 あけぼの山農業公園

 

 

 

 

 

日本全国の道端・空き地・河川敷などで、自然にみられる草花です。元々は夕方に咲く花だったためついた名前ですが、現在は昼間から咲いています。

南アメリカ原産で、日本には江戸時代始めごろに渡来しました。花が美しいため観賞用に栽培されますが、広く野生化もしています。

花色は赤、オレンジ、黄色、ピンク、白があり、とってもかわいい花ですが、繁殖力が強いので、雑草として扱われてもいるので気の毒な気がします。

<オシロイバナ(夕化粧) オシロイバナ科オシロイバナ属>
8/14 手賀沼

 

 

 

 

 


万葉集や源氏物語にも登場する日本人には古くから馴染みの深い植物で、日本~東アジアにかけて分布する毎年花を咲かせる多年草です。

名前の由来は美女も圧倒する美しさという意味の「おみな圧し」からきているという説、小さな黄色い小花が女性の食べていた粟飯=「おみな飯」に似ている事から、など諸説があるようです。

姿形のよく似た同じオミナエシ科のオトコエシ(男郎花)というものもあります。名前の由来は本種より丈夫で強そうに見える」からだそうです。こちらは白い花を咲かせます。

 

<オミナエシ(女郎花) オミナエシ科オミナエシ属>
8/22 北柏ふるさと公園

 

 

 

 

 


北海道から九州まで、日本全国の日当たりのよい原野に生育する、つる性の多年草です。

花期は8月頃、葉の腋から花序を出して直径1cmほどの薄紫の花を多数咲かせます。花冠は5裂し、裂片には中央に溝があり内側には白い毛が密生します。

地下に長い地下茎を伸ばして広がりますが、「芋」のような塊茎とはなりません。

 

<ガガイモ ガガイモ科ガガイモ属>
8/14 手賀沼

 

 

 

 

 


北アメリカ東部原産のアジサイの仲間です。アジサイ属の野生種は、アジア東部と南アメリカに約30種が分布しています。

カシワに似た形の5~7つに深く裂けた葉、円錐形の花房が特徴的なのが、本種です。今回は花後の姿を撮影しました。

花だけではなく、秋になると深いボルドー色に美しく色づきます。葉の形も大きくて印象的な形なので、紅葉も見どころのある植物です。

 

<カシワバアジサイの花後(柏葉紫陽花) アジサイ科アジサイ属>
8/13 柏の葉公園

 

 

 

 

 


1990年にペチュニア属から分かれて独立した新しい属で、1994年にサントリーが「ミリオンベル」というブランド名をつけて販売したのが始まりです。

花もペチュニアによく似ています。園芸植物としての歴史は浅いものの、短期間のうちに急激に品種改良が進んでいます。

ペチュニアに比べ花が小さめで可愛い、花色がより豊富でカラフル、花がベトベトしないのが特徴です。

花殻摘みが不要なので手間いらずで乾燥に強いなどの特徴を備えています。

 

<カリブラコア(舞春花)  ナス科カリブラコア属>
8/20 あけぼの山農業公園

 

 

 

 

 


北アメリカ原産の花で、明治時代中期の鑑賞用に導入された多年草ですが、栽培されていたものが野生化した植物です。

葉は少し光沢があり、対生し、葉身は5~15cmぐらいの大きさで、先が尖り、縁に鋸歯があります。

長い花茎の先に散房花序を出し、径5~7cmの黄色い花を多数つけます。舌状花は長さ2~2.8cmで15枚ほどあり、筒状花は半球形に盛り上がります。

キクイモに似てますが、茎塊が出来ないところから、本種の名前が付けられました。

 

<キクイモモドキ(菊芋擬き) キク科キクイモモドキ属>
8/20 あけぼの山農業公園

 

 

 

 

 


本州・四国・九州に分布し、山野の湿った場所に生える多年草です。里山や神社の境内などでよく見かける夏咲きの野草です。

8月の中頃に花茎を30cm~50cm伸ばして、その先端に赤オレンジ色の花を数輪咲かせます。

関西平地ではお盆頃によく見られます。お彼岸頃に真っ赤な花を咲かせるヒガンバナと同じ仲間で性質も似ています。

 

<キツネノカミソリ(狐の剃刀) ヒガンバナ科ヒガンバナ属>
8/20 あけぼの山農業公園

 

 

 

今回投稿した花や木も樹名板が無いものが多く、Google Lensを参考に名前を記載しています。間違いがあれば、ご指摘いただけると助かります。

「8月の花のアルバム(1/4)」15品種を最後までご覧いただきありがとうございました。次回「8月の花のアルバム(2/4)」に続きます。

 


2024年変化朝顔日記(番外編:団十郎朝顔)

2024-09-16 | みんなの花図鑑

3年前から栽培しているわが家の変化朝顔、度々出現するのが花の色が黒みがかった褐色で、大輪咲きの朝顔です。

 

<団十郎朝顔> 2024年8月 自宅

私は最近、千葉県柏市にある県立柏の葉公園で、変化朝顔が展示されているのを見る機会がありました。

 

<団十郎朝顔> 2024年9月 柏の葉公園

そこで見たのが、花の色が黒みがかった褐色で、大輪咲きの変化朝顔でした。樹名板を見ると「団十郎改」と表記されていました。

<団十郎朝顔> 9/10 柏の葉公園

「団十郎」を調べてみると以下のような記述が見られ、わが家で咲く褐色の大輪咲きの朝顔は「団十郎朝顔」ではないかと思いました。

 

<団十郎朝顔> 2024年8月 自宅

「団十郎」は最も名の知れたアサガオの品種。柿色(もしくは茶・焦茶・柿茶・栗皮茶など茶系統の色)の花を咲かせるアサガオに付けられる品種名です。

 

<団十郎朝顔> 2024年8月 自宅

現代の専門家の間では、「黄蝉葉・栗皮茶・丸咲大輪(きせみば・くりかわちゃ・まるざきたいりん)」が「団十郎」の正確な特徴表記です。

 

<団十郎朝顔> 2024年8月 自宅

これは、黒みがかった褐色の大輪咲きで、葉は黄蝉葉(セミが翅を広げたような葉の形)、葉色は黄色という意味です。

 

<団十郎朝顔 蝉葉> 2024年8月 自宅


朝顔の「団十郎」には、次のような特徴があります。花の色が黒みがかった褐色で、大輪咲きです。直径は12~15センチほどです。

 

<団十郎朝顔> 2024年8月 自宅

葉は黄色で、蝉葉(セミが翅を広げたような葉の形)です。花の中心部分がくっきりと白くなっている「日輪抜け」という特徴があります。

 

<団十郎朝顔> 2024年8月 自宅

種子の確保が難しく、生産量が激減したことから「幻の朝顔」とも呼ばれています。

 

<団十郎朝顔> 2024年8月 自宅

黄蝉葉・斑なしの葉で濃茶色の無地の日輪抜けの特徴を持つ「黄蝉葉栗皮茶丸咲大輪」の品種が「本物」で、その他の「団十郎」と呼ばれる品種、特に覆輪の品種は「偽物」「団十郎もどき」であるという説もあります。

 

<団十郎朝顔> 2024年8月 自宅

しかし、朝顔研究家の渡辺好孝氏は「今日の蝉葉でも、花色が似ているなら、葉型に関係なく『団十郎』と命名してもとくに問題ではなかった」と述べています。

 

<団十郎朝顔> 2024年8月 自宅

「団十郎」の発祥は、幕末から明治に活躍した入谷(現・台東区)の植木屋棒手振〈ぼてふり)成田屋留次郎が大きく関与したと考えられています。

 

<団十郎朝顔> 2024年8月 自宅

歌舞伎の市川團十郎のファンだった山崎留次郎は、屋号を團十郎の屋号の成田屋に変え、柿渋色の丸咲き朝顔を「団十郎」と名づけ、人気を得ました。

 

<団十郎朝顔> 2024年8月 自宅

花の色が、歌舞伎の市川團十郎が得意とした演目「暫」で團十郎の着ていた着物の色が柿色であることから、この名前が付いたと言われています。 

 

<団十郎朝顔> 2024年8月 自宅

留次郎の扱った「団十郎」は、花色こそ明らかになっていますが、花の覆輪や葉の模様などに関してはいまだ謎が残っています。

 

<団十郎朝顔> 2024年8月 自宅

明治23年の『朝顔銘鑑』では、斑入りの黄葉で柿色覆輪咲きと紹介されていることから、団十郎茶のアサガオを、広く「団十郎」と呼んだと考えられます。

 

2024年変化朝顔日記(番外編:団十郎朝顔)、最後までご覧いただきありがとうございました。

変化朝顔の「団十郎」についての記述をネットで調べてみましたが、色々な説があり、正直よく理解できませんでした。

ただ、わが家に出現する変化朝顔の中に「団十郎」が含まれていることがわかったことは確かなようです。

来年も変化朝顔の栽培をして、「出物」の出現を目指したいと思います。


2024年の変化朝顔日記(最終回)

2024-09-14 | みんなの花図鑑

朝顔を種から育て、その朝顔の変異が花や葉、茎などに現れる”出物”と言う朝顔を”変化朝顔”と呼びます。私は今年も変化朝顔の栽培をしました。今年も残念ながら”出物”は出ませんでしたが、たくさんの花を咲かせて楽しむことができました。

以下は8月前半の(8/15~8/31)の変化朝顔の栽培記録です。

<8月15日>

本日は17輪咲きました。

<切咲・爪覆輪> 1輪

<切咲> 6輪


<丸咲・覆輪> 1輪



<丸咲・爪覆輪> 4輪



<丸咲> 3輪


<丸咲&切咲> 各1輪

<8月16日>

本日は20輪咲きました。



<丸咲> 10輪


<丸咲・車絞> 3輪


<丸咲・爪覆輪> 1輪

<丸咲・白> 1輪

<切咲 5輪


<8月17日>

本日は22輪咲きました。


<丸咲> 7輪




<丸咲・爪覆輪> 6輪


<丸咲・爪覆輪&切咲> 各1輪

<丸咲・覆輪> 1輪

<八重咲> 1輪

<切咲> 6輪

<采咲> 1輪


<8月18日>

本日は12輪咲きました。

<丸咲> 5輪


<丸咲・爪覆輪> 1輪



<丸咲・覆輪> 2輪

<丸咲・白> 1輪

<切咲> 8輪

<切咲・覆輪> 2輪


<8月19日>

本日は17輪咲きました。


<丸咲> 11輪



<切咲> 4輪

<切咲・白> 1輪

<切咲・爪覆輪> 1輪

<8月20日>

本日は18輪咲きました。


<丸咲> 6輪


<丸咲・爪覆輪> 3輪

<丸咲・覆輪> 1輪

<切咲> 4輪

<采咲・爪覆輪> 4輪

<8月21日>

本日は18輪咲きました。


<丸咲> 4輪




<丸咲・爪覆輪> 1輪

<丸咲・覆輪> 1輪

<桔梗咲> 1輪

<切咲> 11輪



<8月22日>

本日は5輪咲きました。

<丸咲> 1輪

<丸咲・爪覆輪> 1輪


<切咲> 3輪



<8月23日>

本日は4輪咲きました。

<丸咲> 2輪


<桔梗咲> 2輪


<切咲> 6輪


<8月24日>

本日は10輪咲きました。

<丸咲> 3輪



<桔梗咲> 2輪


<采咲> 2輪

<切咲> 2輪

<八重咲> 1輪


<8月25日>

本日は9輪咲きました。

<丸咲> 4輪


<丸咲・爪覆輪 1輪


<丸咲・覆輪> 1輪

<采咲> 1輪

<切咲> 2輪

<8月26日>

本日は9輪咲きました。

<丸咲> 5輪


<采咲> 2輪


<切咲> 2輪



<8月28日>

本日は5輪咲きました。

<丸咲> 3輪



<丸咲・覆輪> 1輪


<切咲> 1輪

<8月29日>

本日は5輪咲きました。

<桔梗咲・覆輪> 1輪

<切咲> 4輪

<8月30日>

本日は17輪咲きました。

<丸咲> 5輪


<丸咲&丸咲・爪覆輪> 2輪

<丸咲・爪覆輪> 4輪

<丸咲・覆輪> 2輪

<桔梗咲> 1輪

<切咲> 3輪

<8月31日>

本日は18輪咲きました。

<丸咲> 3輪

<丸咲・車絞> 1輪

<丸咲・白 1輪

<丸咲・覆輪> 1輪

<桔梗咲> 1輪

<采咲> 1輪

<切咲> 4輪

「2024年変化朝顔日記1~3」を最後までご覧いただきありがとうございました。


2024年の変化朝顔日記(2/3)

2024-09-12 | みんなの花図鑑

朝顔を種から育て、その朝顔の変異が花や葉、茎などに現れる”出物”と言う朝顔を”変化朝顔”と呼びます。私は今年も変化朝顔の栽培をしました。

今年も残念ながら”出物”は出ませんでしたが、たくさんの花を咲かせて楽しむことができました。

以下は8月前半の(7/30~8/14)の変化朝顔の栽培記録です。

<7月30日>

今年の初開花で、16輪が一気に咲きました。

<切咲> 1輪

<丸咲・覆輪> 1輪

<丸咲・爪覆輪> 6輪

<丸咲> 2輪

<7月31日>

本日は11輪咲きました。

<丸咲・覆輪> 3輪


<丸咲・爪覆輪> 3輪


<丸咲> 5輪

<8月1日>

本日は6輪咲きました。


<丸咲・覆輪> 2輪

<丸咲・爪覆輪> 4輪

<8月2日>

本日は3輪咲きました。


<丸咲・白> 1輪


<丸咲> 2輪


<8月3日>

本日は2輪咲きました。

<切咲> 1輪

<丸咲・爪覆輪> 1輪



<8月4日>

本日は1輪咲きました。


<丸咲> 1輪


<8月5日>

本日は2輪咲きました。


<丸咲・爪覆輪> 1輪

<丸咲> 1輪

<8月6日>

本日は1輪咲きました。


<切咲> 1輪




<8月7日>

本日は3輪咲きました。

<切咲・爪覆輪> 1輪

<丸咲・爪覆輪> 1輪

<丸咲> 1輪


<8月8日>

本日は4輪咲きました。

<切咲> 1輪

<丸咲・爪覆輪> 1輪

<丸咲> 2輪

<8月9日>

本日は2輪咲きました。

<桔梗咲・覆輪> 1輪

<丸咲> 1輪

<8月10日>

本日は6輪咲きました。

<丸咲・白> 1輪

<丸咲・車絞> 3輪

<丸咲> 2輪

<8月11日>

本日は5輪咲きました。

<切咲> 1輪

<切咲・爪覆輪> 1輪

<丸咲> 3輪


<8月13日>

本日は3輪咲きました。

<丸咲・白&丸咲> 2輪


<切咲> 1輪

<8月14日>

本日は14輪咲きました。

<切咲> 6輪

 

<切咲・爪覆輪> 1輪

<丸咲・車絞> 1輪

<丸咲・爪覆輪> 2輪

<丸咲> 5輪

「2024年変化朝顔日記(2/3)」を最後までご覧いただきありがとうございました。次回「20424年変化朝顔日記(最終回)」は、8/15~8/31までの開花状況を投稿予定です。


2024年の変化朝顔日記(1/3)

2024-09-10 | みんなの花図鑑

私は一昨年、山野草に造詣の深いブロ友のKさんに変化朝顔の種を頂き、初めて変化朝顔の栽培をしました。以来、毎年栽培して今年で3年目になります。

今年も残念ながら”出物”は出ませんでしたが、たくさんの花を咲かせて楽しむことができました。

 

<丸咲>
変化朝顔の花形にもいろいろあり、それぞれ名前があるようです。わが家で一番多く咲くのが「丸咲」です。

 

昨年~今年にかけて、わが家で咲いた朝顔の花をご紹介しながら、今年の”変化朝顔”の栽培を3回に分けて振り返ります。

 

<爪切咲>
花弁の先が少しづつ切れています。



朝顔を種から育て、その朝顔の変異が花や葉、茎などに現れる”出物”と言う朝顔を”変化朝顔”と呼びます。わが家では、まだ、”出物”は出現していません。



<切咲>
花弁の形が深く切れている「切咲」です。

 

変化朝顔も朝顔と同様、種子で増やす一年草ですが、変化朝顔には種子ができるものとできないものがあります。



<丸咲き、覆輪咲き>
花弁の周囲に入る細い色の帯が入る「覆輪咲き」です。


この種子ができるものを(正木(まさき))と呼びます。種子ができる=「正木」=花や葉の変化が少ないがタネが採れるので、毎年同じ色や形を育てることができます。



<切れ咲き、爪覆輪咲き>
覆輪も程度によって普通の覆輪、糸覆輪、爪覆輪、深覆輪のように呼ばれます。花弁の一部に細い色の帯が入る「爪覆輪咲き」です。



種子はできないが花の変化があるものを「出物(でもの)」と呼びます。種子ができない=「出物」=変異が花や葉、茎などに現れて観賞価値が高くなります。



<切れ咲き(1スリット)爪覆輪咲き>


この観賞用の「出物」を栽培するために、次世代に「出物」が生じる遺伝子を持っている「親木」を育てます。



<花弁に不規則な斑点・爪覆輪咲き>


 

「親木」のタネを維持し、再び”出物”を咲かせつつ、”出物”を隠し持つ”親木”を維持していくことが”変化朝顔”栽培の最大の楽しみです。



<桔梗 覆輪咲き>
花の形が浅く切れ込んだ星形になる「桔梗咲」で、覆輪の模様が入っています。


<変化朝顔とは>
「遺伝子の変異によって、さまざまな色や形に変化した花や葉が生じるアサガオです。遺伝法則はおろか受粉のしくみさえ知らなかった江戸時代の人々によってつくりだされ、幾多の絶種の危機を乗り越えて現代に受け継がれています。世界的に見てもこれほどまでに変化を遂げた園芸植物はほかになく、生きた文化遺産ともいえます。」
(変化朝顔図鑑(仁田坂 英二 著・化学同人 刊より)
 
 
<爪覆輪(つめふくりん)・切咲(きれさき)> 
花弁に爪覆輪の模様が入った、切れ咲きの花形をしています。
 
「青水晶・斑入・弱渦柳葉・淡藤・爪覆輪・采咲牡丹」

突然ですが、この文字列を見て、何を表しているかお判りになるでしょうか?。実はこれ、一つの変化朝顔に付けられる名称なのです。

「あおすいしょう・ふいり・じゃっかやなぎば・あわふじ・つめふくりん・さいざきぼたん」 と読みます。
 
 
 
<覆輪咲き>
花弁の周辺に地の色とは異なる色が入る覆輪咲きです。
 
 
 
<采咲・爪覆輪>
花弁が細く切れ込んだ様を、昔、戦場で大将が士卒を指揮するために振った「采配」に見立てて「采咲」と呼ばれています。
 
 
江戸時代に育まれた園芸植物の中で、変化朝顔には特異な名称がつけられています。
 
それは葉の色・模様・質・形、茎の形、花の色・模様・花弁・咲き方・花弁の重ねを順番に記述し、必要に応じて付加してゆく命名法で、現在の遺伝学から見ても非常に理にかなったものです。(国立民族学博物館HPより)
 
 

<切弁>
花弁の形が深く切れている「切弁」です
 
 
変化朝顔の名前の付け方の一部をご紹介しましたが、如何でしたでしょうか。実際は葉の色、模様・質・形、茎の形、花の色・模様・花弁・咲き方・花弁の重ねなどを、一つの朝顔に表現して表すのですから、複雑で膨大な花の名前が存在します。
 
 
<八重咲牡丹>
アサガオには花弁を重ねて咲く八重咲が知られています。
 

それでは「出物」と言われる変化朝顔とはどのような花なのか、その一部をご紹介します。
 

<変化朝顔:不稔の変異を含む系統群> 
変化朝顔の仕分けセミナーのスライドより


 
かなりマニアックで難しそうな変化朝顔です。私は変化朝顔の知見や栽培のノウハウも持っていません。また、専門的な変化朝顔の名前の付け方や変異の見分け方もできません。
 
 
<丸咲・白>
アサガオの基本的な花色は青、暗紅、紫、紅を加えた4色です。基本的な色に加え、白花などの変異が知られています。
 
 
この点は割り切って、これからも「出物」の出現を期待して、毎年咲く花の色や形を楽しんでいこうと思っています。次回は今年咲いた花の記録をご紹介します。



7月の花のアルバム(9)最終回

2024-08-28 | みんなの花図鑑

7月に出会った植物の花や鳥の写真を整理しました。7月は夏の花もピークを過ぎ、夏枯れ状態でした。しかし、つくば実験植物園の稀少植物を中心に約140品種ほどの花木や鳥の撮影ができました。毎月恒例の記録として9回に分けて投稿します。

 

 

<本日のバラ うらら> 2023/11 坂野ローズガーデン
系統:F(フロリバンダ) 作出:1995年 京成バラ園芸(日本)

ショッキングピンクの花色がたいへん華やかなバラです。花付きが良く、春から秋まで絶え間なく咲き続けます。1995年JRC金賞受賞。

 

 

 

 

 

カバノキ科ハンノキ属の落葉高木。日本固有種で、西日本に多く自生します。

近年、花の花粉が花粉症などのアレルゲンとなることが知られるようになりました。

秋に実る果実で鉄とともに染めます。藍と重ねることで、深みのある黒色になります。水戸黄門(徳川光圀)も着物などに好んで使ったようです。

名前の由来は、熟した果穂が夜叉(顔かたちがものすごく、性質が勇猛なインドの鬼神)にも似ていることから。

 

<ヤシャブシ(夜叉五倍子) カバノキ科ハンノキ属>
7/9 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

南アメリカ原産で、日本には園芸植物として導入されましたが、野生化して空き地や道端などに生えます。三尺バーベナとも呼ばれます。

大きな根株から、茎はよく分岐して伸び、直立します。高さは1~1.5mほどにもなります。高さの割に茎は細く、全体に剛毛が生えています。

花は紫がかった濃いピンクで、径3~5mm、長さ1cmの5弁です。細い茎の先に小さな花をびっしりと多数咲かせます。その見た目は名前の通り、花笠のようです。

 

<ヤナギハナガサ(柳花笠) クマツヅラ科クマツヅラ属>
7/3 北柏ふるさと公園

 

 

 

 

 

土手や野原、林縁などの日当たりの良い場所に多く生える多年草です。地下茎で横に広がっていくため、しばしば群生します。

6月から9月ごろ、数十センチメートルほどの茎がのびて、その先に直径8センチメートルほどの大きなオレンジ色八重咲きの花を咲かせます。

冬になるといったん葉は枯れますが、春になると再び芽吹いてきます。この新芽は茹でるとぬめりがあって美味しく、山菜として人気があります。

従来はユリ科に分類されていましたが、DNA解析をもとに分類が見直された結果、現在はススキノキ科になっています。

 

<ヤブカンゾウ(藪萱草) ススキノキ科 ワスレグサ属>
7/3 北柏ふるさと公園

 

 

 

 

 

福島及び新潟県以南の各地に見られる多年草で、薄暗い暗い林や藪に生え、葉の色や形がミョウガ(ショウガ科)に似るため命名されました。

夏から秋にかけて花茎が伸び、直径6ミリほどの小さな白い花が、茎の上部に段々に集まって咲きます。

花には両性花と雄花がありますが、いづれも一日しか持たない「一日花」です。しかし、タイミングをずらして次々に咲くため、花期は1か月間ほど続きます。

実も花と同じようにタイミングをずらしながら次々に熟し、その青藍色が美しいことから観賞用に植栽されます。

 

<ヤブミョウガ(薮茗荷) ツユクサ科ヤブミョウガ属>
7/9 つくば実験植物園

 

 

 

 


主に太平洋側の福島県から四国・九州に分布しています。半日陰の湿り気のある林や沢沿いに生育しています。このことから別名のサワアジサイの名前がつきました。

周辺の自然によくなじんでいる樹木です。中央から花の外側に向かって咲き、縁に沿って装飾花をつけてガクアジサイと同じようにガク咲きとなります。

装飾花(中性花)の萼片は、白色または白青色で少し反り返りますが、紅色を帯びることもあります。ガクアジサイよりも花序が小型なので、コガクと呼ばれることもあります。

アジサイに比べて葉は、薄くて細長く小型です。野趣に富んだ樹形で、花色や花形は地域による変異が多く、愛好家の間で人気の高い花木です。

 

<ヤマアジサイ(山紫陽花) アジサイ科アジサイ属>
7/3 あけぼの山農業公園

 

 

 

 

 

ヤマアジサイのなかで葉に甘味のある植物を指し、昔から4月8日の潅仏会(かんぶつえ)に用いられました。

通常アジサイの葉には毒があり飲用にしませんが、本種の葉は乾燥させてから煮出してお茶にすると、薬効がある甘茶になります。

葉は生葉では甘みを感じませんが、甘茶に加工すると甘みが出るので、糖尿病患者の砂糖がわりの甘味料として利用されます。

 

<ヤマアジサイ「踊り子甘茶」 アジサイ科アジサイ属>
7/9 つくば実験植物園

 

 

 

 



北海道から九州まで日本各地の山野に生えるマメ科の落葉低木。秋に咲く淡い紅紫の花を観賞するため、庭園や公園、川岸などに植栽され、「秋の七草」に数えられます。

ハギの仲間は北半球に約60種ありますが、日本には本種に代表され、木として扱われる8種と、メドハギに代表される、草のハギ4種が分布します。

ハギという植物はありませんが、本種が最も一般的であるため、単にハギという場合は本種を示すことが多いようです。

開花は8~10月。花は直径1センチ程度の小さな蝶形。派手さのないところが昔から好まれる所以ですが、花期は長く、満開がはっきりしないまま咲き続け、いつの間にか花が消えます。

 

<ヤマハギ(山萩) マメ科ハギ属>
7/3 近隣の路傍

 

 

 

 

 

中国、朝鮮半島、日本の本州から琉球列島に分布します。江戸時代には欧米へ渡り観賞樹木として栽培されています。

花のように見えるのは本来の花弁ではなく、ハナミズキと同様、総苞片(花のつけ根の葉)です。そのため比較的花の観賞期間も長いのが特長です。

名前の由来は中央の丸い花穂を坊主頭に見立て、4枚の白い苞を白頭巾に見立てたものだと言います。

 

<ヤマボウシ(山法師)  ミズキ科ミズキ属>
7/3 あけぼの山農業公園

 

 

 

 

 

日本特産のユリで、北陸地方を除く本州の近畿地方以北の山地に分布し、山地、山野の林縁や草地に自生しています。

花は大型で白く、山中でもよく目立ち、強い芳香を放ちます。鱗茎は食用のユリ根になり、別名リョウリユリ(料理百合)ともよばれています。

花期は夏(7 - 8月)で、茎の先に1 - 数個、ときに20個ほどの白い花を横向きに咲かせます。

花は6つある花被片が、外に弧を描きながら広がって、花径は15~18 (cm) になり、ユリ科の中でも最大級であり、その重みで茎全体が弓なりに傾くほどです。

 

<ヤマユリ(山百合) ユリ科ユリ属>
7/18 布施弁天・妙見大菩薩

 

 

 

 

 

ヨーロッパ原産で、世界各地で野生化しています。日本には明治時代に入ってきました。

ギザギザとした葉を持つことから、西洋ノコギリソウと名づけられました。

ミネラルが豊富で効能が高いため、料理やハーブティとして利用されます。

殺菌効果に優れたアルカロイドを含み、古くは傷薬や強壮薬に用いられました。「兵士の傷薬」と呼ばれ、生葉は傷の治療に使われていたそうです。

 

<ヤローイエロー キク科ノコギリソウ属>
7/9 つくば実験植物園

 

 

 

 


本州・四国・九州の日当たりの良い草地に生育する、高さ1~1.5mほどになる多年草です。

花期は7~8月で、高さ1~1.5mほどの花茎の先に花序をつけ、夕方頃から翌朝にかけて先が軽く反り返った直径7~10cm程度のラッパ状の花を咲かせます。

花被片は鮮やかなレモンイエローで、長さは5~8cm程度、基部の合着した筒部は3cmほどです。

 

<ユウスゲ(夕菅) ユリ科ワスレグサ属>
7/3 あけぼの山農業公園

 

 

 

 

 

原産地は北アメリカでキク科ユリアザミ属の草花です。寒さや暑さに強い性質のため育てやすい植物です。

いくつかの種類があり初夏から穂状~球状の花を咲かせます。花色はよく見かける赤紫のほか、紫や白もあります。

真っ直ぐに花穂を立ち上げて小さな花をびっしりとつけ、頂部から下に向かって咲き進むのが特徴的です。

葉は細長い線のような形で、放射状につきます。葉がユリに似ていることから、「ユリアザミ」と呼ばれることもあります。

 

<リアトリス(麒麟菊) キク科ユリアザミ属>
7/3 あけぼの山農業公園

 

 

 

 

 

通常のリアトリスに比べ、大きくならないタイプ。小型の割に花数が多く上がるので、花が密に咲き、姿がとてもきれいです。

通常のリアトリスを縮めたような草姿ですのでふっくらとしていて、上部から下へと咲き進む姿は逆さにした手持ち花火の様にも見え、美しいです。

リアトリスの小型改良種で狭小地などでも活躍できます。一般的なリアトリスは、花穂が高く上がり、見頃の時期になると倒れてしまう心配がありましたが、その心配はありません。

 

<リアトリス・スピカタ キク科ユリアザミ属>
7/9 つくば実験植物園

 

 

 

 


野生種は砂漠や荒れ地に自生し、園芸種をふくめると世界で約150品種以上が存在しています。

イソマツ科の一年草または多年草で、花期は5月~6月ですが、切り花としては1年中流通しています。

花に見える色がついている部分は萼(がく)で、実際の花は白い部分です。萼の部分は散ることなく長期間色褪せずに残るため、ドライフラワーとしても人気があります。

<リモニウム(スターチス)  イソマツ科イソマツ属>
7/9 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

花が大きくカラーバリエーションが豊富なルドベキアシリーズの品種です。

直径10cmを超えるような色鮮やかな花を株いっぱいに咲かせます。暑さや蒸れに強く、切花やドライフラワーにも利用できます。

ジャパンフラワーセレクション2023-2024 鉢物部門春審査会 コンテナ・ガーデンパフォーマンス特別賞を受賞しています。

<ルドベキア・サンベキア キク科オオハンゴウソウ属(ルドベキア属)>
7/3 あけぼの山農業公園

 

 

 

 


南アフリカ原産のイソマツ科の半耐寒性常緑低木で、別名プルンバゴとも呼ばれます。爽やかなブルーの花を春から秋まで繰り返し楽しめる丈夫で育てやすい植物です。

本種の仲間は熱帯を中心に約20種類の仲間が知られています。その中でも南アフリカに分布する、プルンバコ・アウリクラータのことを本種の名(和名)で呼びます。

和名の「ルリ」は花色(瑠璃色)から、「マツリ」は花姿がマツリカ(ジャスミン)に似ているところに由来します。

 

<ルリマツリ(瑠璃茉莉) イソマツ科ルリマツリ属>
7/9 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

明治時代の終わりに、牧草とともに日本にやってきました。野菜のナスと同じ仲間で、花後に黄色く丸い果実ができることもありますが、これは食べられません。

花色は淡い青紫色で、その色の濃淡は株によってちがいます。花の美しさとは裏腹に茎や葉には鋭い刺が多数あり、触ると非常に痛い思いをします。

さらに、繁殖力が強く、一度の家に侵入すると根絶は困難になります。それゆえ、たちが悪いとされています。

 

<ワルナスビ(悪茄子) ナス科ナス属>
7/9 つくば実験植物園

 

 

 

 

7月の花のアルバム①~⑨ 全142品種の花、野鳥を最後までご覧いただきありがとうございました。

次回は「8月の花のアルバム」を2024年9月中旬に投稿予定です。それまでは、暫くブログを休止いたします。フォロワー様のブログにも暫くの間、訪問できなくなりますので、よろしくお願いします。

再開した折りには、また拙ブログをご覧いただけると、とても嬉しいです。


7月の花のアルバム(8)

2024-08-26 | みんなの花図鑑

7月に出会った植物の花や鳥の写真を整理しました。7月は夏の花もピークを過ぎ、夏枯れ状態でした。しかし、つくば実験植物園の稀少植物を中心に約140品種ほどの花木や鳥の撮影ができました。毎月恒例の記録として9回に分けて投稿します。

 

 

<本日のバラ うさぎのロップ> 2024/5 自宅
系統:シュラブ 作出:2023年 坂野 将史(日本)

咲き始めは黄色で外弁にうっすらピンクがかり、咲き進むと透明感のある黄色に、花の終わりには退色して蛍光色のピンクとなって、一株で色々な花が楽しめます。

 

 


南アフリカ原産の多年草。葉は50cm程の長楕円形で、縁は波状になり刺があります。

茎につく葉は互生し、葉柄はなく、アザミのように葉の縁は波状になり、刺があります。

7-8月に花茎の上部に数個の頭状花序をつけます。キク科なので、頭花は舌状花と筒状花からなり、舌状花は淡い藤色~濃い藤色まれに白色、筒状花は紫色です。

<ベルクヘヤ・プルプレア キク科ベルクヘヤ属>
7/9 つくば実験植物園

 

 

 

 


遺伝子の変異によって、さまざまな色や形に変化した花や葉が生じるアサガオです。

アサガオを種から育て、そのアサガオの変異が花や葉、茎などに現れる”出物”と言う朝顔を”変化朝顔”と呼びます。

遺伝法則はおろか受粉のしくみさえ知らなかった江戸時代の人々によってつくりだされました。

幾多の絶種の危機を乗り越えて現代に受け継がれています。

世界的に見てもこれほどまでに変化を遂げた園芸植物はほかになく、生きた文化遺産ともいえます。
(変化朝顔図鑑(仁田坂 英二 著・化学同人より)

 

<ヘンカアサガオ(変化朝顔) ヒルガオ科サツマイモ属>
7/20~7/31 自宅

 

 

 

 


北米東部の水湿地に群落を作って自生するズアオイ科の多年草です。

草丈は50~150㎝程度。葉は根出葉で、長い葉柄を持ち、その先に細長いヘラ状(細長い披針形)の葉をつけます。

6~10月頃、根茎から根茎より長い花柄を出し、先端に穂状花序をつくります。

筒状の花穂の周囲には淡桃紫色の6弁花が多数開花する。中央の上弁には淡緑黄色の模様が入ります。

 

<ホソナガバミズアオイ(細長葉水葵) ミズアオイ科ポンテデリア属>
7/9 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

アメリカ先住民が、古くから消化・解熱剤として用いてきたと言われるシソ科の一年草で、草丈は70 ~100㎝程度となります。

葉はほぼ線形に近い狭楕円形で茎に対生し、葉を揉むとミントの香りがします。

7~9月頃、茎頂並びに枝先に、白色地の花弁に紫色の斑点模様の入った花を散形状につけます。

<ホソバマウンテンミント(細羽マウンテンミント) シソ科アワモリハカ属>
7/9 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

中国原産の多年草で、日本でも山野などに自生している植物です。別名釣鐘草と呼ばれ、釣鐘型の花を下向きに咲かせる植物です。

立ち上がった花茎から各節に釣り下がった花を2~5輪程度咲かせます。改良交雑品種があり花色が赤紫~白から、紫~青紫まで揃います。

花の形は変わっていますが、全体をみると野草の雰囲気があり素朴な雰囲気の花です。

控えめな印象の可愛い花が古くから親しまれてきました。昔この筒状の花に子供がホタルを入れて遊んでいたことから、この名前になったと言われています。

 

<ホタルブクロ(蛍袋) キキョウ科ホタルブクロ属>
7/9 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

水田や沼地に生える高さ20~40cmほどになる1年草で、国内では北海道・本州・四国に広く分布します。古名をナギといい、葉を食べたといわれます。

現在は除草剤や基盤整備、河川の性質の変化などによって激減しており、環境省RDBでは絶滅危惧Ⅱ類に指定されています。

夏から秋にかけて葉よりも高く花序を出し、青紫色の花を次々に咲かせます。花は径3cmで花弁が6枚、中心から1本の雌しべと6本の雄しべを出します。

ウマノスズクサ科のフタバアオイのように4~15cmのハート形の葉(心形)の葉となり、これが名前の由来です。

 

<ミズアオイ(水葵) ミズアオイ科ミズアオイ属>
7/9 つくば実験植物園

 

 

 

 


北米大陸南部に分布するクズウコン科の大型宿根草で、日本へは昭和初期に水質改善と観賞用に導入されました。

紫色の花と白い萼の色が混ざりあい、紫白色に見える美しい花を咲かせる、草丈の高い水辺の植物です。

葉は長さ30-60cmの披針状楕円形。花茎は長さ1-3mになり、頂部に穂状に紫色の花をつけます。

その名の通り、葉っぱがカンナに似ていること、水湿地を好むことが名前の由来です。

 

<ミズカンナ  クズウコン科タリア属>
7/9 つくば実験植物園

 

 

 

 

日本や朝鮮半島を原産とする、宿根性の多年草です。日本全土の湿地や田んぼの畦など、日当たりがよく湿り気の多い場所に自生しています。

お墓やご仏壇に供える盆花として知られている植物です。すっと長く伸びた茎の先に、サルスベリを思わせる紅紫色のフリルがきいた可憐な花を咲かせます。

本種はお盆に作る精霊棚のごはんの横に配置されます。これは、お盆で供養する餓鬼は、のどが狭くごはんが食べられないことから、水とのどの渇きを抑える作用のある本種を添えておくためです。

<ミソハギ(禊萩) ミソハギ科ミソハギ属>
7/9 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

春早くに株を覆うほどの黄色い花を咲かせ、よく目立ちます。名前のとおり葉色が銀灰色で観賞価値が高く、庭園樹として人気があります。

日本では黄色の花を咲かせるアカシアの仲間をミモザと呼ぶことが多いのですが、アカシアのなかのフサアカシアという種類がミモザになります。

フサアカシアの英語名・仏語名がミモザであることがその背景です。なお、アカシアの仲間にはミモサアカシアという和名を持つ別種もあります。

<ミモザ(銀葉アカシア) マメ科アカシア属>
7/18 あけぼの山農業公園

 

 

 

 



アッサム州(インド)原産でサトイモ科 コンニャク属の非耐寒性塊根(多年草)です。葉の上に小さな珠芽(むかご)をつくって繁殖します。 

初開花まで3年を要します。仏炎苞は緑色を帯びた淡いピンクで、肉垂花序はきれいなピンクです。コンニャク属で、花がピンクなのは珍しいです。

 

<ムカゴコンニャク (零余子蒟蒻) サトイモ科コンニャク属>
7/9 つくば実験植物園

 

 

 

 


原産地は中国で、平安時代に日本に渡来しました。韓国の国花としても知られています。

初夏~秋までの長期間に次から次へと涼やかで優しい大輪の一日花を咲かせます。ハイビスカスの仲間であるフヨウ(芙蓉)とよく似ています。

本種とフヨウの違いは葉を比べるとわかります。フヨウの葉は花と同じぐらいの大きさで薄い緑色です。

葉形は掌状に浅い切れ込みがあります。本種の葉は花より小さくて濃い緑色です。葉形は卵型で葉縁に荒い切れ込み(鋸歯)があります。

 

<ムクゲ(槿) アオイ科フヨウ属>
7/3 あけぼの山農業公園

 

 

 

 


全長24cm。全身は黒味のある褐色で、頭は灰色がかった黒褐色。目の周囲から頬にかけて不規則な白斑があります。この白斑は個体によって違っていることが普通です。くちばし、足は黄色です。

地上を歩いて餌を探すことが多く、その時にはくちばしを草株の間に入れて開くことで、地面や草株にひそむ虫を探しています。「リャー リャー」とか「キュリリッ」といった声を出します。

平地から低山地の人家や人家近くの林で繁殖し、農耕地、公園の芝生、草地などでよく見られます。繁殖が終わると群になり、多い場合は数万羽の群になることもあります。

<ムクドリ(椋鳥) スズメ目ムクドリ科 全長約24cm>
7/3 北柏ふるさと公園

 

 

 

 


アオイ科の宿根草です。ムスクの香りがするため、和名では麝香葵(じゃこうあおい)と呼ばれています。

ハーブに分類され、若葉はサラダ、花はお茶やエディブルフラワーとして利用されています。

葉は株元付近の葉は丸い形ですが、生長すると深い切れ込みのある葉になります。

草丈は、マロウ類の中では低めの40~60cm程度で、初夏から秋にかけてピンクや白の花が株一面に開花します。

 

<ムスクマロウ(麝香葵:じゃこうあおい) アオイ科ゼニアオイ属>
7/9 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

北米原産の多年草で、耐乾性、耐寒性、耐暑性などがあり、極めて育てやすい植物です。

草丈は60~100cmになり、初夏から晩秋まで赤紫色の花を咲かせます。和名は、開花終盤に15枚ほどの舌状花が垂れ下がり、その形が「バレン」と呼ばれる「火消しのまとい」に似ていることに由来します。

属名はラテン名でエキナセア(Echinacea)またはエキナケア(同)とも呼ばれます。

 

<ムラサキバレンギク(紫馬簾菊) キク科ムラサキバレンギク属>
7/9 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

東北地方南部以西の本州、四国及び九州に分布する日本原産の落葉低木です。

園芸では、基本種の緑葉はほとんど用いられず、赤紫や黄金葉などの美しい葉色を楽しむカラーリーフとして利用されています。

本種は輝くような黄金葉品種です。春早い時期に輝くような色で芽吹き、夏も黄金葉を保ちます。秋にはオレンジ色に紅葉します。

花は非常に小さい黄色花。春から初夏に咲きますが観賞価値は低いです。実は、秋に赤く熟しますが、こちらも小さく観賞価値はあまりありません。

 

<メギ(目木)「オーレヤ」 メギ科メギ属>
7/9 つくば実験植物園

 

 

 

 


中国南西部を原産とするスギ科(またはヒノキ科)の落葉高木。端正な樹形や四季折々に変化する葉色が美しく、各地の公園、庭園、街路などに植栽されています。

日本に渡来したのは1950年のことで、アメリカで育苗された100本の苗木が皇居を始めとした各地に配られたのがきっかけです。

中生代(約2億5,217万年前~約6,600万年前)から生きている植物で、日本をはじめ、北半球の各地で化石として発見されています。

 

<メタセコイア(曙杉) ヒノキ科メタセコイア属>
7/3 あけぼの山農業公園

 

 

 

 

 

北アメリカ原産で、明治中期に観賞用に渡来しました。繁殖力が強いため、しばしば大群生して、背の高い草やぶを作り、もともと生えていた植物の生息場所を奪ってしまう可能性があります。

各地の道ばたや荒地、河原などに野生化しています。花は夕方から咲き始め、朝にはしぼむ1日花です。夏の夜に咲かせる花は、幽玄な美を感じます。

花の直径は2センチメートルから5センチメートルほどです。季節が進んで気温が下がってくると日中も開いたままになります。

新芽や花、蕾は茹でて和え物にしたり、天ぷらにしたりと山菜にして食べられます。

 

<メマツヨイグサ(雌待宵草) アカバナ科マツヨイグサ属>
7/3 北柏ふるさと公園

 

 

 

 

 

フランスで交配によって作出された園芸品種。交配親は檜扇水仙(ヒオウギズイセン)と姫唐菖蒲(ヒメトウショウブ)で、どちらも南アフリカが原産地です。

グラジオラスに似た草姿で、夏に径3,4㎝で6弁の漏斗型の花をたくさんつけます。草丈は40~100㎝。花色は一般的に緋紅色です。

日本へは明治時代の中期に渡来し、鑑賞用に栽培されましたが、繁殖力が旺盛なので現在は野生化しており、佐賀県などでは在来種・希少植物を駆逐してしまう恐れがあるので、移入を禁止しています。

 

<モントプレチア(姫檜扇水仙) アヤメ科クロコスミア属>
7/3 北柏ふるさと公園

 

 

 

 


八重咲きの園芸種。日本や東アジアからヨーロッパに渡ったクチナシ が品種改良され、里帰りしたものが流通しています。

しかし、熊本の立田山では自生が見られ、天然記念物に指定されているとのことです。

花は八重でも実はクチナシと同じです。熟すとクチナシの実やコクチナシの実  同様にオレンジ色になり、料理の着色に使われます。

一重咲きの品種は秋になると橙色の実をつけ、熟しても口を開かない事から「クチナシ」の名が付いたと言われています。

 

<ヤエクチナシ(八重梔子) アカネ科クチナシ属>
7/3 近隣のショッピングモール

 

 

 

 

 

北アメリカ原産で、日本でも古くから薬草として利用されており、ベルガモット、あるいはモナルダというハーブの名前の方が良く知られています。

同じ仲間のタイマツバナとよく類似しています。ただ、花色は淡い桃色か白色です。

開花期はタイマツバナ同様に7~9月頃。花形は、シソ科特有の唇形花です。

葉には、薄荷のような香りがあります。茎は学名や中国名に見られるように中空であり、タイマツバナよりもやや細く、密生して株立ちとなります。

 

<ヤグルマハッカ(矢車薄荷) シソ科ヤグルマハッカ属>
7/9つくば実験植物園

 

 

 

 


今回投稿した花や木も樹名板が無いものが多く、Google Lensを参考に名前を記載しています。間違いがあれば、ご指摘いただけると助かります。

「7月の花のアルバム(8)」20品種を最後までご覧いただきありがとうございました。次回「7月の花のアルバム(9)最終回」に続きます。

 

 

 


7月の花のアルバム(7)

2024-08-24 | みんなの花図鑑

7月に出会った植物の花や鳥の写真を整理しました。7月は夏の花もピークを過ぎ、夏枯れ状態でした。しかし、つくば実験植物園の稀少植物を中心に約140品種ほどの花木や鳥の撮影ができました。毎月恒例の記録として約10回に分けて投稿します。

 

 

<本日のバラ ウォーブリング> 2023/11 坂野ローズガーデン
系統:シュラブ 作出:2018年 坂野 将史(日本)

ガーデンでこの花々が風になびく姿がまるで、鳥が楽しそうにさえずっているように感じられた事から、鳥がさえずっているという意味の「warbling」と名付けました。

 

 


原産地は北アメリカ大陸と言われています。紀元前から、ネイティブ・アメリカンの間で豊富な栄養を持つ大切な食物として育てられていました。

日本には17世紀頃に伝わり、始めは観賞用とされていましたが、明治時代からは油の原料や飼料として重用されたと言われています。

輝く太陽の下で元気いっぱいに咲き誇り、見るだけでパッと明るい気持ちにさせてくれる花です。

明るい黄色やオレンジの色彩と、エネルギーに溢れた佇まいはポジティブなイメージです。

キク科の一年草ですが、学名・英名とも「太陽の花」という意味を持ち、ゴッホゴーギャン、モネをはじめとした多くの芸術家の心を魅了してきました。

和名で「向日葵」と表記するほか、「日廻り草」「日輪草」「日車」「天竺葵」などとも呼ばれます。

大きな花を1つ咲かせているイメージが強いですが、実は多くの花が集まって1つの花の形を形成しています。

これは「頭状花序」と呼ばれ、キク科の植物に見られる特徴です。

黄色い花びらの部分の花を「舌状花」、内側の色が濃く花びらがない部分の花を「筒状花」とも呼びます。

 

<ヒマワリ(向日葵) キク科ヒマワリ属>
7/9 つくば実験植物園 、7/19 あけぼの山農業公園

 

 

 

 

埼玉県の安行に古くからある品種で、ヒメアジサイの一種です。

本種はホンアジサイとエゾアジサイとの交雑種と推測されています。本種の自生種は確認されていません。

本種は澄んだブルーの美しい花色で6月頃から咲き始め、霜が降りる頃まで少しずつ咲き続けます。

 

<ヒメアジサイ「安行四季咲き」 アジサイ科アジサイ属>
7/9 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

スイス、クロアチア、イタリア、フランス、スペインなどの南ヨーロッパ及び西アジア原産で、キク科の小形の多年草です。日当たりの良い草原に自生します。

開花時期は初夏から秋、黄色の花(頭花)を花束(散房花序)の様に密につけ花を咲かせます。

非常に矮性で地面を覆うように広がり、植物全体が白い毛で覆われシダ植物の様な羽状する葉を持ちます。

草姿は直立で根茎により広がり高さは約10(30)cm × 幅は約45cmまで成長して、葉はシダ植物に2回羽状して互生葉序につきます。

 

<ヒメノコギリソウ(姫鋸草) キク科ノコギリソウ属(アキレア属)>
7/9 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

フランスで交配によって作出された園芸品種。交配親は檜扇水仙(ヒオウギズイセン)と姫唐菖蒲(ヒメトウショウブ)で、どちらも南アフリカが原産地です。

日本へは明治時代の中期に渡来し、鑑賞用に栽培されましたが、繁殖力が旺盛なので現在は野生化しています。

佐賀県などでは在来種・希少植物を駆逐してしまう恐れがあるので、移入を禁止しています。

<ヒメヒオウギズイセン(姫檜扇水仙) アヤメ科ヒメトウショウブ属>
7/3 あけぼの山農業公園

 

 

 

 


北海道から九州の各地に分布するキク科の多年草。日本の在来種であり、山野の草地や林縁に自生し、夏から秋にかけてフジバカマに似た花を多数咲かせます。

花は頭状花と呼ばれるタイプの小さなもので、枝分かれの多い花茎の先に散在します。

筒状の小花が五つ集まって一まとまりになり、花色は普通、白色だが、土壌によっては淡い紫を帯びます。

名前は、ヒヨドリが鳴く頃に咲くこと、あるいは花殻に生じる綿毛(冠毛)がヒヨドリの冠毛に似ることが由来です。

 

<ヒヨドリバナ(鵯花) キク科ヒヨドリバナ属>
7/3 あけぼの山農業公園

 

 

 

 

 

ヨーロッパからシベリアが原産。ゴマノハグサ科の二年草です。わが国へは明治時代に観賞用として導入されました。

現在では各地に帰化して、河原や荒れ地で見ることができます。高さは1~2メートルほどになり、全体に灰白色のビロード状の毛に被われています。

根生葉は長楕円形で大きく、茎葉は上部にいくほど小さくなります。6月から9月ごろ、総状花序をだして、黄色い花を咲かせます。

名前は、雄しべに青紫色の毛が生えることに由来します。

 

<ビロードモウズイカ (天鵞絨毛蕊花) ゴマノハグサ科モウズイカ属>
7/9 つくば実験植物園

 

 

 

 


本種の仲間は、約100種があり、アジア、南北アメリカ、アフリカに分布します。日本にもフジウツギとウラジロフジウツギが自生しています。

長い円錐形の花穂が甘く香り、チョウが集まるため、英名では「バタフライブッシュ」と呼ばれています。

 

藤色を基本に、白や紫などの花色があり、ほかに葉に斑が入るもの、小型のものなど、数多くの園芸品種があります。

一般に栽培されるのは、本種の園芸品種のブッドレアで、紫色の小さな花が穂状に集まったような花を咲かせます。

<フサフジウツギ(房藤空木) マノハグサ科フサウツギ属>
7/9 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

日本原産のつる性の落葉高木で、日本人には万葉の時代からなじみのある植物です。

観賞価値の高いつる性の花木で、4月下旬から5月上旬に長い穂のような花序を垂れ下げて咲きます。

樹齢が長く、家紋とする藤原氏に縁の深い春日大社には、樹齢700年とされる「砂ずりの藤」がありますが、樹齢1000年といわれるものもあります。

 

<フジ(藤) マメ科フジ属> 
7/3 あけぼの山農業公園

 

 

 

 


アメリカに自生する野生種のブラックベリーから品種改良された園芸作出品種です。

4~5月頃、野バラに似た5弁花をつけます。花は淡桃色を経て白色になります。5~6月頃、径5~7cm程度の果実は赤色を経て黒熟します。

数あるブラックベリーの中でも、果実が大きい点と果汁が豊富なことで知られています。

<ブラックベリー・カイオワ バラ科キイチゴ属> 
7/9 つくば実験植物園

 

 

 

 


本種は育てやすく、場所もとらず、手軽に楽しめる小果樹です。生食のほか、ジャムやホームメイドのスイーツなどにも使えます。

花期は4 - 5月で、春に白またはピンク色のドウダンツツジに似た釣鐘状の花を咲かせます。

花後に0.5 - 1.5センチメートル (cm) ほどの青紫色の小果実が生ります。葉は秋に紅葉をして美しいです。

 

<ブルーベリー ツツジ科スノキ属>
7/9 つくば実験植物園

 

 

 

 


米国中・東部及びカナダ東部原産の多年草です。オイランソウ(花魁草)や、宿根フロックス、クサキョウチクトウとも呼ばれます。

夏に、花茎先端から円錐花序を伸ばし、2cm程の丸い花を10個程咲かせます。花色には白やピンクがあります。

属名のフロックスとはギリシャ語の「phlogos」(火炎)から派生しています。種小名のパニキュラータは、「円錐花序の」という意味です。

 

<フロックス・パニキュラータ ハナシノブ科フロックス属>
7/9 つくば実験植物園

 

 

 

 


北米の中部・東部原産で、キキョウ科ミゾカクシ属(ロベリア属)の短命の多年草です。

河川や沼地など湿り気のある場所を好みます。茎は分枝せず真っ直ぐ高く成長します。同属のサワギキョウは青紫色の花を咲かせますが、本種は鮮紅色の花を咲かせます。

注意すべきは、全草が有毒であること。間違って食すと嘔吐、下痢、血圧降下を起こし、ショック状態に陥ります。

 

<ベニバナサワギキョウ(紅花沢桔梗) キキョウ科ミゾカクシ属>
7/9 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

初夏から夏にかけて次々と花を咲かせる多年草で、日本にはニッコウキスゲやノカンゾウ、ヤブカンゾウが自生し、古くから親しまれています。

「デイリーリリー」の英名どおり、花は一日花ですが、1本の花茎にたくさんの花を咲かせ、何本も立ち上がるので、長期間花が楽しめます。

 

<ヘメロカリス ツルボラン科ワスレグサ属(ヘメロカリス属)>
7/19 あけぼの山農業公園

 

 

 

 

 

原産地はラテンアメリカ。春から秋遅くまでヒメジョオンに似た花を咲かせます。葉が薄く、ヨメナのような花を付けることから命名されました。

1949年に京都市で野性化が知られました。関東以西で、河川や道ばたの石垣の間などに発生します。

和名の異名としては、「ペラペラヒメジョオン」、「メキシコヒナギク」、「ゲンペイコギク」、「ムキュウギク」など。 

<ペラペラヨメナ(ぺらぺら嫁菜) キク科ムカシヨモギ属>
7/9 つくば実験植物園

 

 

 

 

今回投稿した花や木も樹名板が無いものが多く、Google Lensを参考に名前を記載しています。間違いがあれば、ご指摘いただけると助かります。

「7月の花のアルバム(7)」15品種を最後までご覧いただきありがとうございました。次回「7月の花のアルバム(8)」に続きます。