ADD?先生の発達障害児 教育応援サイト

ADD?傾向のある塾教師がADHDやアスペルガー症候群の子にどうかかわり教えたらいいのか模索していくブログです。

子どもの頃の風景

2008-04-09 20:35:22 | 番外
岩波少年文庫の創刊に携わり
数々の児童文学の名作を世に送り出した石井桃子さんが
お亡くなりになりました。

子どもの頃に出会う本を
その人の考え方なり生き方なりを決定するものとして
大切に大切に捉えて
児童文学の普及と質の向上に一生を捧げた方でした。
今日 本屋で なつかしい石井桃子さんの訳書を見つけ
思わず買ってしまいました。

「100まいのドレス」です。
差別やいじめをテーマに描かれた子ども向けの本ですが
「いじめはいけない!」と大人の考えを押し付けるのではなく
読んでいる子どもの心に
純粋な優しさや正義感が 自然とあふれ出してくるような
良書です。
本当に本当にすばらしい本です!!

ぜひ大人の方もいっしょに読んで
感想を語り合ってくださいね。

石井桃子さんのおっしゃるとおり
今の私の考えを形作っているのは
子ども時代に読んだ本の数々です。
今度は私が
子どもたちに 一生の宝となる精神的な財産を
与える役をしていきたい!と考えています。

話は変わりますが
私の子ども時代の印象に残っている2つの出来事を紹介させてください。

鳩のフン公害が問題になっていた頃のお話です。
あるとき ベランダの隣の家との境に
鳩が巣を作ってしまいました。気づいたときには
ヒナの鳴く声が聞こえていました。
「鳩の巣を見つけたらただちに撤去すること」という
団地の決まりがあったのですが
両親は さすがに生まれたヒナごと巣を撤去する…ことは
できなかったようです。
そこで
ヒナが巣立つ日まで 家族で罪人のように
コソコソして暮らしていました。
けれど ついに誰かに通報されてしまいました。
あげくに団地の世話役の方が我が家にすごい剣幕で押し入ってきました。
ベランダでは灰色の大きく育ったヒナが2羽
ちょこんと巣におさまっていました。

次の瞬間
その世話役の人は 怒り狂いながら
私たちの目の前で ヒナの首をボキンボキンと折ってしまいました。
未だに ヒナの首がプランっと垂れ下がった映像を
忘れることができません。
当時の大人の世界のルールでは 鳩は悪の存在で
ルール違反も 即罰せられて当然のことなのでした。
でも子どもの私は それとは別次元で
その出来事を静かに見つめていました。

別の時
私は友達と子猫を見つけました。
私も友達も飼えません。けれど子猫がノミだらけだったので
せめてお湯で洗ってやって もう一度この場所に戻しておこう…と
決めました。
ところが 子猫を洗ったあとで 元の場所に置いていく段になって
「あんたたち猫を捨てるの?」と知らない大人から
厳しい注意を受けることになりました。
おまけに 情が移ってしまい
私も友達も猫を抱いたまま ひたすらうろうろ
ほっつき歩いていました。私は団地の決まりで猫は飼えず
友達はすでに猫をたくさん飼っていて 親から厳重注意を受けていました。
しまいに 私も友達も涙をこぼしながら
友達の家に猫を連れて行きました。
友達のお母さんは 私の顔を見るなり「この猫拾いがー!!」と言いながら
私のほっぺたを引っ張ったあとで
ため息をつきながら子猫を引き受けてくれました。
実は そこの家の前の猫も 前の前の猫も私が拾ってしまった子でした。
今思うと 本当にいっぱい迷惑をかけました。
○ちゃんのおばちゃんありがとう!!今も感謝しています!

子ども時代って こんな風に傷ついたり癒されたりの連続でした。
そうした経験の中で
何が正しくて 何が間違っているのか
本当のものは何か?
感じたり考えたりしながら 成長してきたんですね。
なつかしい童話を読みながら そんな子ども時代に思いを馳せました。

 
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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
石井桃子さん (ソウママ)
2008-04-10 00:31:05
お名前を聞くだけで絵本を思い出してなんだかほんわかした気持ちになります。
最近学習マンガかゲームの攻略本ばかりのソウひさしぶりに絵本を読む時間持ちたいな
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ソウママさんへ (なおみ)
2008-04-10 19:44:53
コメントありがとうございます。そうですね~ほんとにホンワカした気持ちになります
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