リバーリバイバル研究所

川と生き物、そして人間生活との折り合いを研究しています。サツキマス研究会・リュウキュウアユ研究会

ホンモロコを食べる 湖の薫り

2006-02-03 18:59:02 | たべる記
 始めに、養殖のホンモロコが出てきた。
ふっくらと焼き上がっている。

 始めは酢醤油を漬けずにお食べ下さい。

ホンモロコは焼くのに時間がかかるとMさん。

そそくさと写真を撮って、その一つを食べた。

 心配した養殖臭さがない。昨晩も天ぷらにして食べているのだが、飼料由来の油の臭いは天ぷらでは解りにくい。塩焼きにしたら臭うかも知れない。そんな心配があったのだが、餌切りは奏効したようだ。

 10月の研究会のとき、同じ魚を4日間ほど餌切りして食べた。その時感じたことは、天ぷらなら大丈夫だが、塩焼きでは臭いが気になるという事だった。

 ほっとして、ゆっくりと味わう。
二本の串を通して、丁寧にゆっくりと焼かれたホンモロコは、なかなか、いけた。

 絶妙、わずかの酸味のある酢醤油には3mm角ほどの大葉をすこし散らしてある。
すこし漬けて食べたら、これは旨いではないか。と思った。

 天然を早く食べたい。わくわくである。

 
 淡水魚は傷みやすいという。お腹の部分が弱くなって、焼くときに孔が開いてしまうことがあるのだという。丁寧に慎重に、調理しなくてはならない。

 天然のホンモロコはしばらくして出てきた。

 表面のテカリが少し違う様である。表面がきれいな膜となって身体全体を包んでいる感じとでも言おうか。よりふっくらとした印象があった。

まず、取って匂いをかいだ。

 湖の薫りがする。
 昨晩、料亭の料理長が言っていた意味が分かった。

 ほんのりとして、焼かれて香ばしく薫るのは、藻類の香りだった。らん藻と緑藻の複合した薫りがした。青のり、川海苔と言われて売られている藻類の香りというと、かなり近いかも知れない。

 背中近くをくわえて、かみ切った。

あー。違う。やはり違うのである。
つづく。


 ○どちらが天然のホンモロコかお考え下さい。

ホンモロコ い


ホンモロコ ろ
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2 コメント

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Unknown (徳田)
2006-02-04 11:37:05
こんにちは

いが養殖、ろが天然だと思います。って食べずに考えても面白くないよー。



ホンモロコの記を楽しみにしているのでした。やはり漁協関係者だからでしょうか…



養殖によって、琵琶湖の環境が良くなるのなら良いけど、それがないとホンモロコの経済価値を下げるだけになるから、がんばってやってくださいね。

鮎の養殖は、結局鮎の経済価値を下げたのではないかと僕は思っています。郡上の鮎は、実質的に25年前の20分の1にまで価格が下がっているという人がいます。

日本人の食生活の変化もあるでしょうが、養殖がなければもう少し違った展開だったでしょう。

誰が悪いというものではありませんが…
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養殖 (ニイムラ)
2006-02-04 13:56:04
徳ちゃんへ

 ボクは養殖をやっている当事者ではないのだよ。

養殖そのものは行政が直接やっていて、ボクはその結果を客観的に評価することを求められている。養殖を事業化するとして、その可能性、方策については検討しているけれども。

 今回の”京都ホンモロコ廻り”もボクとしてホンモロコとは何かを探る、旅なんだなぁ。
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