ネッタイムス・ブログ

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マスコミの増税音頭と輸出戻し税

2011-02-17 00:15:03 | 様々な話題
民主党は「4年間は消費税を上げない」と2009年の総選挙のマニフェストに掲げて政権交代をした筈だ。
財務省スポークスマンの与謝野増税大臣を中心として、マスコミも増税は既定路線の様に、増税の音頭を取って報道している。
経済が長期に渡って低迷中で、景気回復への手立てを何も打てない状況なのに、消費税を上げるのは自殺行為なのに。である。

増税で個人消費は益々冷え込み、企業の売り上げが落ち込めば当然、税収も減少する訳で、財政再建の妨げになるのは、少し考えれば判るだろう。
米国のオバマ政権は、昨年12月、富裕層向け減税「ブッシュ減税」の2年間延長に合意し、安易な増税には走っていない。
不景気なのに増税を行えば、更に景気が悪化するのは目に見えているからだ。

何故にマスコミは増税音頭を取っているのか?。マスコミが騒ぎ立てる陰には、当然としてスポンサーが居るからだ。
当ブログ・ネッタイムスのマスコミとスポンサーの関係でも書いたが、マスコミは、スポンサーからの宣伝広告費が飯の種だから、スポンサーが消費税の増税を求めれば、スポンサーの意向を全面的にバックアップする。
消費税の増税を行えば、国内消費は低迷するから、小売業界は反発するのだが、小売業界より輸出産業の影響力が強いので、マスコミは輸出産業の意向を忖度して報道する訳だ。

何故に輸出産業の影響力が強いのかと言えば、小売業界等の内需産業よりも、輸出で儲ける外需産業の方が、広告費等でマスコミにカネを多く払っているからである。
マスコミにとっては、カネをより多く払っている方が強いから、そっちの御機嫌を取るのが大事なので、消費税増税の音頭を取って囃し立てている訳だ。
マスコミにカネを出せば、右でも左でも転ぶし、極端な話をすれば、靴を舐めろと言われれば、尻尾を振りながら喜んで靴だって舐める。

では次に何故、外需産業が消費税の増税を求めているのかと言えば、輸出比率が高い企業には「輸出戻し税」と言う税制措置で恩恵を受けているのだ。。。
消費税は国内の税制度だから、輸出先からは取れないが、仕入れの時には支払う訳だ。
これを是正する為に輸出に限り、ゼロ税率を掛ける。
つまり、輸出企業は仕入れ等で支払った消費税を還付して貰える。これが「輸出戻し税」なのだ。
政府の予算書で概算すると、08年度の還付金(輸出戻し税)総額は約6兆6700億円らしく、大手10社だけで還付金(輸出戻し税)の約3割に達すると言う。

消費税率が上がれば「輸出戻し税」の額も増えるから、大企業が消費税アップを要求するのは当然の事であり、マスコミも大々的に囃し立てる。
消費税増税は「輸出戻し税」が、ポッケに入る大企業優遇策であり、経済界優遇と言われ批判された、小泉構造改革路線の復活となる訳だ。
小泉構造改革を批判していたマスコミやコメンテーター等も「輸出戻し税」に付いては殆んど触れない。

まぁ、コメンテーターもマスコミに飼い慣らされた連中が多いから、マスコミに都合が悪い事には触れない訳だ。
スポンサーの御機嫌を窺うマスコミ、そのマスコミの御機嫌を窺うコメンテーターや御用学者の関係だわな。
コメンテーターや御用学者は、下手な事を言えば首を切られて終い。って事だから、餌を与えてくれる飼い主が喜びそうな事を言うからな「本音と建前」でね。
マスコミに都合が悪い事を言えば干されるから間違っても言わない。
カネの為ならプライド捨てて、マスコミに尻尾を振って擦り寄る連中は生き残れる訳だ。

まぁ、コメンテーターやら御用学者に餌を与えるのはマスコミだけでは無く、特定の団体やら政党やら政治家って場合も有る訳で、見ていて判り易いコメントをする奴も居るしね。
特定の団体やら人物の話になると、何でそんなに必死なんだよ(笑)。ってのが居るでしょ?。
勿論、コメンテーターや学者の全部が全部、飼い慣らされている訳では無くて、まともなコメンテーターや学者も居るし、マスコミの中にも、まともなマスコミも居るから、お間違えのない様に。

まぁ、あれだ。「慧眼の持ち主」と言う言葉がある。
「慧眼」とは「物事の本質を鋭く見抜く力」と言う意味、つまり「物事の本質を鋭く見抜く能力の持ち主」と言う事だ。
物事の本質を鋭く見抜くと言う事は、物事の裏を知ると言う事である。
消費税増税で、マスコミが増税音頭を取って囃し立てる裏には、スポンサーの意向が存在し、「輸出戻し税」と言う「カラクリ」が有る訳である。では。

【ネッタイムス・東坊京門・作】