うんどうエッセイ「猫なべの定点観測」

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ロンドン五輪の女子サッカーの大陸別出場枠が決定

2010年06月10日 | サッカー(女子)
◆ロンドン五輪の女子サッカーの大陸別出場枠(本大会は12チームが参加)

開催国:1(英国)
欧州:2
南米:2
北中米・カリブ海:2
アフリカ:2
アジア:2
オセアニア:1

※英国代表は実質的にイングランド代表の単独チームです(→詳細はこちら

ロンドン五輪の男女の出場枠の詳細(アジアサッカー連盟のHPより)
ロンドン五輪アジア予選の参加国の詳細(アジアサッカー連盟のHPより)


                             *  *  *  *  *


女子の出場枠の配分を一言で評すると「悪平等」そのものです。というのも、オセアニア以外の各大陸で2枠ずつ配分しているので、各大陸の実力差をまったく考慮していないからです。これだと、ブラジルだけが突出して抜きん出ている南米と、全体的なレベルがやや低いアフリカはかなり優遇されていると思います。対照的に世界的に強豪地域である欧州とアジアは、実力とは不釣合いに少ないです。つまり、この両大陸の予選は相当厳しい戦いになるのは必然です。

しかも、前回は開催国で自動的に出場権を得ていた中国が、今度はアジア予選に回ってきます。日本、北朝鮮、豪州、韓国を加えた5ヶ国で2つの枠を争う壮絶な「椅子取りゲーム」となるのは必至です。現時点では予選方式や日程がまだ未定ですが、前回北京五輪のレギュレーションを踏襲した場合、最終予選は参加8チームを4チームずつ2組に分けてH&A方式で戦い、首位チームのみが五輪出場権を獲得できる方式となります。選挙で例えるなら、単純小選挙区制の戦いです。

ちなみに5月28日発表のFIFAランキングだと、日本が5位、北朝鮮が6位、中国が10位、豪州が14位、韓国が21位です。FIFAランキングをシード順位に採用した場合、日本と北朝鮮は別組になる事が予想されます。なので、今回のアジア杯で優勝した豪州の存在がロンドン行きの行方を大きく占います。出来れば、日本としては近年相性が良い中国と同組になるのが望ましいです。更に、近年若い世代を中心に躍進著しい韓国と同組なると、3チーム間で1つの枠を争う事になって競争が激化するので、なるべくなら回避したいところです。なので、抽選の結果は非常に重要です。

先月のアジア杯では、日本は優勝できる実力を持ちながらも、残念ながら準決勝で体格とフィジカルを前面に出した豪州に力負けを喰らって、3位に終わった苦い経緯があります。現在の日本女子は世界4強に入る力は十分にあります。しかし、強豪が集結したアジアを勝ち抜くのは決して楽ではありません。だからこそ、有望な選手を海外のクラブに移籍させたり、若い育成年代を強化して選手層を厚くするなど、来るべき戦いに向けて十全の備えをしてほしいです。


※ちなみに、これを読むと現在の日本の女子サッカーの状況が良くわかります。
澤穂希×平田竹男対談~その1
澤穂希×平田竹男対談~その2
澤穂希×平田竹男対談~その3

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