◆サッカー・第13回FIFA U－17ワールドカップ ナイジェリア大会（2009年10月27日 ＠ナイジェリア・ラゴス）
・1次リーグB組 （第2節）
スイス 4（1－2）3 日本
得点者：スイス）42分＆51分ハリス・セフェロビッチ 53分グラニト・シャカ 74分リカルド・ロドリゲス
日本）9分＆20分 宮吉拓実 90分＋3 小島秀仁
国際サッカー連盟の今大会の関連ページ
日本サッカー協会の今大会の関連ページ
今大会のU－17日本代表21名（日本サッカー協会HPより）
出場24チームの最終登録メンバー（各国21名）
＊ ＊ ＊ ＊ ＊
荒削りなプラチナ
この一戦は、この年代特有の試合を見た気がしました。失点するまでは個人技、スピード、運動量などで圧倒的に優位に立っていた日本がペースを握っていましたが、前半終了間際にGKからの一本のロングボールからDF陣の背後をつかれて失点を喰らったのを境に、スイスが試合を完全に支配。ミスを切っ掛けに、あまりにも両極端な試合展開。つまり、この試合の日本は、犯したミスを修正する事が全く出来ず、それまで優位に進めていたものが音をなして崩れていきました。まるで、3年前のドイツW杯1次リーグの豪州戦で、終盤に同点にされてから守備が崩壊してバタバタとした試合運びで自滅した、あの無様な試合に酷似してました。
失点を喰らうまでの日本は最高の試合運びでした。パスを繋いで組み立てるスイスに対して、日本は複数の選手が激しくプレッシャーを掛けて囲んでボールを奪い、華麗なパスワークで再三スイスの浅い守備陣の裏を突きます。中でも、この日2得点を挙げた宮吉拓実は、自慢のスピードでスイスの守備陣を大混乱に陥れます。また、宇佐美貴史の磁石のようなキープ力でタメを作ってからのスルーパスは非常に効果的でした。正直言って、私は前半の時点では、日本はスイスに何点取って勝つのか期待すらしました。しかし、あまりにも序盤から飛ばし過ぎでしたし、尚且つ同じペースで戦い続けました。そして、点を取れる時に取れませんでした。これらの不安が的中したのが例の失点シーンでした。その後、日本の攻撃パターンと守備の弱点を把握したスイスは、戦術をロングボール一辺倒に変更。だが、日本は相手の戦術の変化に全く対応できませんでした。やはり、U－17と若さがゆえに雑な試合運びでした。
失点を喰らってから相手の守備陣の裏ばかりを狙う単調な攻撃も問題でしたが、ロングボールに全く対応できなかったザルのような守備はあまりにも弱すぎました。つまり、1対1のぶつかり合いの攻防で劣勢を強いられた事です。相手に対する寄せも甘く、こぼれ球を悉く拾われました。平均身長でスイスは180cmを超えてましたが、日本は彼らよりも7cmも低かったので、両者のフィジカルの差がモロに反映した内容でした。これでは、せっかく綺麗にパスを繋いで崩す華麗な攻撃を展開しても、最終的に相手のロングボール一発で簡単にやられてしまっては、元の子も無いです。そして、日本の最大の弱点であるGKの嘉味田隼は、この日もセーブやキックや相手のシュートに対する反応などに安定感を欠き、汚名返上とはなりませんでした。彼の奮起を期待しましたが、さすがに同じ過ちを何度も繰り返してはチームが落ち着きません。この世代のGKは、育成システムにも問題があって十分な経験を積めない事もあり完璧な選手なんかおりませんが、今回のように凡ミスを多発し過ぎる場合だと起用した監督の責任も問われると思います。
ただ、日本は2敗を喫したとはいえ、まだ1次リーグは敗退が決定した訳ではありません。3位チームの中で成績上位4チームが決勝トーナメントに進出できます。その為には次戦のメキシコ戦に勝利する事が絶対条件です。勝ち点が同じ場合には、得失点差と総得点数の順で決まります。2試合が終わった時点では、日本は5得点7失点で得失点差は－2です。メキシコに勝てば順位で逆転します。つまり、ロスタイムの小島秀仁のミドルシュートが生きているのです。また、幸運にも、日本は総得点数が多いので競った時には優位に立ちます。だからこそ、次のメキシコ戦までには課題を修正して欲しいのですが、たった中2日間で解決できるのか不安を感じますね。ただ、日本は首の皮一枚繋がってますので、自分たちの秘めた可能性を信じて戦って欲しいです。
☆2試合で合計7失点の守備は問題ですね
・1次リーグB組 （第2節）
スイス 4（1－2）3 日本
得点者：スイス）42分＆51分ハリス・セフェロビッチ 53分グラニト・シャカ 74分リカルド・ロドリゲス
日本）9分＆20分 宮吉拓実 90分＋3 小島秀仁
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今大会のU－17日本代表21名（日本サッカー協会HPより）
出場24チームの最終登録メンバー（各国21名）
＊ ＊ ＊ ＊ ＊
荒削りなプラチナ
この一戦は、この年代特有の試合を見た気がしました。失点するまでは個人技、スピード、運動量などで圧倒的に優位に立っていた日本がペースを握っていましたが、前半終了間際にGKからの一本のロングボールからDF陣の背後をつかれて失点を喰らったのを境に、スイスが試合を完全に支配。ミスを切っ掛けに、あまりにも両極端な試合展開。つまり、この試合の日本は、犯したミスを修正する事が全く出来ず、それまで優位に進めていたものが音をなして崩れていきました。まるで、3年前のドイツW杯1次リーグの豪州戦で、終盤に同点にされてから守備が崩壊してバタバタとした試合運びで自滅した、あの無様な試合に酷似してました。
失点を喰らうまでの日本は最高の試合運びでした。パスを繋いで組み立てるスイスに対して、日本は複数の選手が激しくプレッシャーを掛けて囲んでボールを奪い、華麗なパスワークで再三スイスの浅い守備陣の裏を突きます。中でも、この日2得点を挙げた宮吉拓実は、自慢のスピードでスイスの守備陣を大混乱に陥れます。また、宇佐美貴史の磁石のようなキープ力でタメを作ってからのスルーパスは非常に効果的でした。正直言って、私は前半の時点では、日本はスイスに何点取って勝つのか期待すらしました。しかし、あまりにも序盤から飛ばし過ぎでしたし、尚且つ同じペースで戦い続けました。そして、点を取れる時に取れませんでした。これらの不安が的中したのが例の失点シーンでした。その後、日本の攻撃パターンと守備の弱点を把握したスイスは、戦術をロングボール一辺倒に変更。だが、日本は相手の戦術の変化に全く対応できませんでした。やはり、U－17と若さがゆえに雑な試合運びでした。
失点を喰らってから相手の守備陣の裏ばかりを狙う単調な攻撃も問題でしたが、ロングボールに全く対応できなかったザルのような守備はあまりにも弱すぎました。つまり、1対1のぶつかり合いの攻防で劣勢を強いられた事です。相手に対する寄せも甘く、こぼれ球を悉く拾われました。平均身長でスイスは180cmを超えてましたが、日本は彼らよりも7cmも低かったので、両者のフィジカルの差がモロに反映した内容でした。これでは、せっかく綺麗にパスを繋いで崩す華麗な攻撃を展開しても、最終的に相手のロングボール一発で簡単にやられてしまっては、元の子も無いです。そして、日本の最大の弱点であるGKの嘉味田隼は、この日もセーブやキックや相手のシュートに対する反応などに安定感を欠き、汚名返上とはなりませんでした。彼の奮起を期待しましたが、さすがに同じ過ちを何度も繰り返してはチームが落ち着きません。この世代のGKは、育成システムにも問題があって十分な経験を積めない事もあり完璧な選手なんかおりませんが、今回のように凡ミスを多発し過ぎる場合だと起用した監督の責任も問われると思います。
ただ、日本は2敗を喫したとはいえ、まだ1次リーグは敗退が決定した訳ではありません。3位チームの中で成績上位4チームが決勝トーナメントに進出できます。その為には次戦のメキシコ戦に勝利する事が絶対条件です。勝ち点が同じ場合には、得失点差と総得点数の順で決まります。2試合が終わった時点では、日本は5得点7失点で得失点差は－2です。メキシコに勝てば順位で逆転します。つまり、ロスタイムの小島秀仁のミドルシュートが生きているのです。また、幸運にも、日本は総得点数が多いので競った時には優位に立ちます。だからこそ、次のメキシコ戦までには課題を修正して欲しいのですが、たった中2日間で解決できるのか不安を感じますね。ただ、日本は首の皮一枚繋がってますので、自分たちの秘めた可能性を信じて戦って欲しいです。
☆2試合で合計7失点の守備は問題ですね
