甘酸っぱい日々

面白くても何ともならない世界で 何とかしようとする人達のために

ライストークライブ『耳愛撫』 (14/9/28)

2014-10-05 23:30:24 | ライブ感想♪
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ライストークライブ『耳愛撫』 
9/28(日) 18:00~
@神保町花月
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ライスが、8月から2人だけのトークライブ「耳愛撫」を3年ぶりに復活。
前回の感想も書けていないのですが、今回色々と感じたことも多かったので、
先にこちらを書いてしまうことにします。
それで、私はいつもトークライブの感想を書く時って、すごくだらだら書いてしまって、
時間もかかるし全然面白くないので、
今回はちょっと新しい試みとして、お笑いナタリーさん風に書いてみようかなと思っております。
ナタリーさんの文章って、とても冷静で、レポに徹していて、
私の文体とは正反対なのですが(笑)、
ちょっと挑戦してみます。読みづらかったらすみません。

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9月28日、神保町花月では二回目の開催となる、ライスのトークライブ「耳愛撫」が行われた。この日は、補助席まで出るほどの大盛況。ライスの2人は、ところどころ空いている席を気にしつつ、来場した観客に感謝を述べた。

まずは、今月は珍しい仕事が多かった、という話題からトークが始まった。今月の初頭に行われた、幕張駅周辺のイベントにおいて、ライスは竹内健人と一緒にMCを行った。しかし、別会場で行われている「サンマ1万匹無料配布」の方にたくさんの人が集まってしまい、集客にだいぶ苦戦していたようだ。ちなみにこの話をする際、関町が竹内のことを「ミルククラウンの元竹内さん」と述べたり、「俺と竹内さんと俺と…」と、なぜか関町が増えたようなトークをしてしまった。

さらに、「Y'sキッチン」の動画収録という仕事もあったというライス。これは、ファミリーマートの商品を使って芸人がお手軽レシピを紹介する企画なのだが、ライスはどちらも特に料理が上手というわけではないのに呼ばれてしまったそう。関町は「『ライス』っていうコンビ名だけで、料理がうまそうって判断されちゃったんじゃ…」と懸念を語った。
動画収録当日は、料理を1分で作らなければいけないことに苦労したという。時間制限がある中だが、芸人だし何とかボケを入れたいと考えてしまった2人。途中の行程で、ボウルに入れた材料をレンジで温める際に、
関町『じゃあ、これ温めてください』
田所『ちょーっとお断りします』
関町『いや、なんでだよ!』
というくだりを入れたものの、1分を超えてしまいNGを連発。最終的には、
関町「じゃあ、これ温めてください」
田所「はい、わかりましたー。」
と、あっさりその部分を行ってしまったそうだ。
もうすぐ動画が公開される予定なので、田所は「この部分がカットされたくだりなんだ、と思いながら見てください」と告知した。
(追記:11/2にこの動画が公開された)
ライス 関町の1分レシピチャレンジ"カルボナーラごはん"【Y'sキッチン】



ライスはこの時期、芸人仲間と共に、福島県へ旅行に行くことが恒例となっている。毎年、キングオブコントが終わった頃ということで、慰安旅行も兼ねているようだ。まさにこの日、ライブが終わった直後に旅行へ出発するということで、話題はその話へと移っていった。
毎年お互いが楽しみにしている旅行だが、関町は田所に対して不満を抱いているという。
去年・一昨年は、福島にある関町の祖母宅へ旅行へ行っていた。ところが今回は、その家に大量に虫が発生してしまったため、同じく福島(猪苗代)にある関町の奥さん方の親戚の別荘を借りることになったそうだ。関町が田所にその話をしたところ、田所は『お前…何者だよ』とだけ言い放ったという。関町はさらに、「んで、それ言った後にどっか行ったじゃん!!」と怒りがぶり返す。
関町「その後も何も言って来ねーの!!オレは、猪苗代行くの初めてだから、『猪苗代 ○○』で検索してるのに』
検索しつくして調べる事が無くなった関町は、猪苗代の景色のきれいな有料道路まで調べ始めていたそう。そんな関町に対して、「俺ももちろん楽しみだよ!内に秘めるタイプなんだから!」と、必死にフォローする田所であった。
さらに関町が苛立つのは、一緒に旅行へ行くLLR福田に対して。前日、福田は竹内と電話をしていた時に、『昨日からオールナイトでずっと仕事続きだったから、車の中で寝たい』と言っていたという。竹内からそれを聞いた関町は、「寝る!?みんなで旅行行くってのに!?」と激怒。
田所が「寝不足で運転しても危ないし、仕方ないじゃん」とフォローしたが、関町は「いや、いっそ事故ってもそれはそれでいいよ!そのスリルも旅行の醍醐味じゃん!!」などと言い始めた。旅行に対する関町の狂気的な熱量があらわになった瞬間だった。

企画のコーナーへ行く直前、田所が「一つだけいいですか?」と話し始めたのは、田所のメールアドレス流出事件について。
LLR福田が、田所とのメールのやりとりをスクリーンショットをしてTwitterに載せたところ、田所のアドレスが薄く読みとれる状態でアップされてしまっていたことが判明。田所は、電話番号をメールアドレスにしていたため、番号とアドレスが両方流出する結果となってしまった。
しかし田所は、それよりもむしろその後に不満だという。流出が発覚してから、田所のスマホには、「福田さんですか?」というメールばかり届き、「田所さんですか?が一件もない!!」と憤っていた。
田所は、やめてくださいと言いながらも、そういう時に一件も来なかった場合は寂しいのだという。客席に、「次に同じようなことがあった場合は、みなさんお願いしますよ」と含みを持たせていた。


ここからは企画のコーナー。
今回の企画は、「神保町で働く全スタッフに聞いた演技が上手いと思う芸人」「上手いと思う女優」そして、「下手だと思う芸人」のランキングを発表するという、容赦ない企画であった。以下、順位を書いていくが、実際のライブでは発表は下の順位からであった。

<スタッフに聞いた演技が上手いと思う芸人・BEST5>
1位 シューレスジョー (どんな年齢でも演じる事が出来る)
2位 ピクニック  (さすが神保町の申し子)
3位 犬の心 押見 (老若男女演じられる、与えられた役を完璧に演じている)
4位 ライス 関町 (声がとてもいい・客席の奥まで響く、感情の起伏が激しい役が上手い)
5位 シソンヌ じろう (オカシイ役をやらせたら右に出る者はいない)

4位の関町は、シソンヌじろうの話をしている時に、カンペに自分の名前が入っているのを見てしまい、思わず顔がほころんでしまいあわてて隠したという。スタッフからの「声が響く」という意見を聞いて、「確かに、最近神保町から出ていけって言われる。声が大き過ぎて、もっと広いところでやった方がいいって」と明かした。
3位の犬の心押見に対して、「嚙めば噛むほど味が出る俳優」というスタッフのコメントを受け、田所「スルメだと思われてんのかな?」関町「スルメっぽい芸人第3位じゃないですよね?」といじり始めるライスであった。


<スタッフに聞いた演技が上手いと思う女優・BEST5>
1位 伊藤真奈美
2位 平田敦子
3位 児玉絹代
4位 枝村明子
5位 武内由紀子


<スタッフに聞いた演技が下手だと思う芸人・BEST5>
1位 井下好井 井下 (「機械である。」)
2位 囲碁将棋 根建 
3位 LLR 伊藤  (感情の変化が伝わって来ない)
4位 サカイスト デンペー (どんな役をやってもデンペーさん)
5位 タモンズ 安部 (声に特徴があるので、どんな役も同じに見える)

5位の安部に関しては、ライスの2人は「そうかな?」「あれはあれでいいと思うけど」とさほど共感できない様子。しかし、4位のデンペーの際にもあったように、スタッフからの意見では「何をやっても同じように見える」というところが評価の基準になっていたようだ。
3位の伊藤には2人も共感。普通、最初の本読みの時は、みんな流して棒読みなのだが、伊藤はそこから本番まで全く変わらないという。
2位の根建とは、つい最近「奇抜探偵」で共演したライス。その際に、台本に『ふむ…』と書いてあった箇所を、根建は文字通り「ふむ」と読むというエピソードを話し、(関町)「普通、そこは『んー』とか」 (田所)「『ふーん』とかでいいのに」と、思い出して笑っている2人であった。

さらにこの後は、「2012年ごろから神保町花月によくいた時期がある竹内健人が選ぶ演技が上手い芸人・下手な芸人」と、演技が上手い芸人にノミネートされたTOP2のピクニック・シューレスジョーが選ぶ、「自分が出演した作品の中で気持ち良かった役ランキング」が発表された。

<竹内健人が選ぶ演技が上手い芸人・BEST3>
1位 シューレスジョー
2位 犬の心 押見
3位 ライス 関町

<竹内健人が選ぶ演技が下手な芸人・BEST3>
1位 LLR 伊藤
2位 クレオパトラ 長谷川
3位 エリートヤンキー 西島

竹内は、関町について、「声量がすごいし、どんな役でもそつなくこなしている。出会った頃からすでに上手かった」と絶賛する。しかしその一方、神保町の公演を見ていて以前から感じていたことで、さらに最近ライスのネタ中にも感じたことを指摘するという。それは、関町の声量が大き過ぎて、田所とのバランスが取れておらず、田所の声が小さく感じて聴き取りづらいということ。「仁の声が小さいんじゃない、お前の声がでかすぎるんだ!!抑えろ、バカ!!」と、ライスのことをよく見ている竹内ならではの、愛あるダメ出しであった。

<ピクニックが選ぶ演じて気持ち良かった役・BEST3>
1位 風見しんご(えんジルドキャスト)
2位 加賀美教人(サカサマ島綺譚~奇抜探偵・四条司の静謐なる思考~)
3位 吉良上野介(マジで忠臣蔵)

<シューレスジョーが選ぶ演じて気持ち良かった役・BEST3>
1位 トビ(オカマーズ9)
2位 博士(時代に流されろ!!)
3位 菅田貫太郎(悪党たちの甘い生活)



最後に、ランキングとは関係ないが、ライスが観客に見てもらいたいVTRがあるという。
それは、ジューシーズ赤羽の伝説の出トチリシーン。本来赤羽が舞台上に出てはいけないシリアスなシーンに出てしまい、そこからごまかすようなアドリブも言えず静かにフェードアウトしていく姿に、ライスと観客ともども爆笑に包まれた。

来月の「耳愛撫」の開催は、10月29日。田所は「あっ、何かの次の日ですねぇ…。」と、自分の誕生日の翌日であることをさりげなくアピールしていた。チケットはすでに発売中。ライスのトークと、これまでにないような企画を楽しみたい人は、ぜひチェックしよう。



***
あぁ……難しかったぁー!!
いやー、ほんと難しかった。
お笑いナタリーさん風の文章に挑戦なんてした私が間違いでした。すみませんでした(笑)
淡々と書いているようだけれども、読んでいる人にわかりやすく、しかも面白いポイントを的確に伝えるのは、
こんなに難しいものなのかって実感しました。
あと、改行が!!
私はすぐに改行したくなってしまう改行魔なので(笑)、それをしないのが難しかった。
どこまでが一段落かわかんない。
はぁ難しかった……。改めてナタリーの記者の方々を尊敬しました。
さて、ここからが本当にやりたかったこと。
以下、今回の感想を好き勝手に。



もう恒例になりました、この時期の福島旅行の話。
毎年この話を聞くたびに、本当にライスって変なコンビだよなぁと思います。何回でも思います。
世の中には、プライベートで相方と一切会いたくない、行動を共にするなんて考えられない、っていうお笑いコンビが多いだろうに、
他の芸人仲間の中で、ライスだけコンビで一緒に旅行に行くなんて本当におかしいと思う。
それだけでも変なのに、「相方がテンションあがっていない」って言う理由でぷりぷり怒っている関町さんは一層変でした。
そんな関町さんに気持ち悪いとか言うでもなく、「いや、オレもテンション上がってるよ!」と言う田所さんは本当に優しいなと思ったし、
めんどくさいことで文句を言う妻のご機嫌を取る旦那さんにしか見えませんでした。
夫婦か!夫婦漫才やってんのか!(笑)

加えて、寝不足の福田さんが車を運転して事故ってもそれはそれでいい、などと言い出す関町さんの狂気ったらありませんでした。
本当に怖いのでやめてほしい(笑) 
でも以前から関町さんって、こういうリアルにネジぶっとんでるんじゃないかっていうエピソードありましたよね。
同期と一緒にドライブに行った時に、その車のブレーキが急に効かなくなって、なんとか路肩にタイヤをこすりつけて車を止めたということがあって。
車の中のみんな冷や冷やしていたのに、なぜか関町さんだけ大笑いしていたっていうやつ(笑)
ライスで本当に頭おかしいのは、田所さんじゃなくて関町さんだと思う。
時々、リアルと想像の境目がつかなくなってる感じがする。
でもとりあえず今回の旅行は無事に帰って来れたようで良かったです(笑)


今回の企画は、演技が下手だと思っている人を投票であぶり出すという、
みんなそれは思っていてもやっちゃいけないことでしょ!というガチなライン。
以前から何度も言っていることですが、ライスは、みんながタブーとしていたり、暗黙の了解でなんとなく触れていないところに、
平然と切りこんで企画にしてしまう。
しかも、あまり嫌味な感じにならずに、ちゃんと笑いに昇華して。
その手腕に毎度ながらうならされてしまいます。
ただ、私が今回気になったのは、誰が下手かということよりも、
演技のセンスって、一体どうやって身につけるんだろうなぁということでした。
ライスが、あの人は変だ、あの人はおかしいとキャッキャ言い合っていたところは、「性格悪いなー」と思いながらも笑って見てたんだけど、
2人は、演技に対するこのセンスを、共通の認識を、どうやって体得したんだろうなぁ。
だって、演技の専門的な勉強をしてたわけでもない。
出会った時は、2人とも普通の高校生。
それなのに、お互いの感性が同じで、こだわるところが同じで、「ライスは演技力がすごい」と言われるようなコンビになって、
そのきっかけは、どこにあったんだろうなぁ。
同じようなことを押見さんにも思います。
日本体育大学の中では劣等生だった彼が、今こうやって、
演技のセンスが評価されて、誰にも真似できないネタを書いて、押しも押されぬKOCファイナリストになって。
今回、「演技が下手な芸人」に不名誉にもノミネートされてしまった人達はほぼ漫才師ですが、
彼らが演技が下手だからって、漫才が下手だという人はいないだろう。
人には、それぞれ、輝ける場所があって、自分を自分らしく発揮できる場所があって、
そして同じ志を、同じ感覚を持った人と相方になって、自分達のフィールドで戦う。
普段当たり前のように見ている一つひとつのコンビが、奇跡なんだなぁって思うよ。

そしてもう一つ、今回の企画から感じたことは、竹内健人という人の才能でした。
私は今回、本当にびっくりしました。
竹内さんが、関町さんを演技が上手い芸人3位に挙げた後のコメントで、「コンビ間の声量のバランスが悪いからネタが見づらい」って。
そんなことダメ出ししてる人、私、見たことなかった。
芸人さんの中には、もしかしたら、ネタがウケるかどうかは、ネタの面白さという一点だけの要素だと思っている人もいるかもしれない。
でも、実際は、ライブでウケるかっていうのは、そのネタの面白さだけじゃないんだよね。
演技力、表現力、声量、服装、照明、ライブ全体の雰囲気、客層、イスの座りやすさ、前の芸人さんのウケ具合……まだまだあるな。
それくらい、様々な要素が合わさって、その日の結果が出るんだと思うんです。
このうち、自分達のコンビだけじゃどうにもしようがないことの方が多い。
けれど、自分達のコンビだけで、直そうと思えば改善できるところも多々あるし、
そういう細かい気配りで、ウケ具合が全然違ってくる場合もある。
それが出来なくて、壁にぶつかっているコンビを見るのは忍びない。
観客目線に立って、そういうことをよくわかってくれている竹内さん、本当にすごい人だなと思う。
無限大でピースが卒業する前、綾部さんが、遅刻や礼儀に厳しくて、後輩から「劇場ポリス」と恐れられていたけれど、
でもそれは、自分より先輩に叱られる後輩を見るのはかわいそうだから、その前に自分が叱ろう、という綾部さんの優しさだったそう。
竹内さんもまた違った意味で、観客的な視点からダメ出しして、厳しくも優しく後輩達を導いていけるような、
そんなプロデューサー的な役割を担ってくださったら嬉しいなと、期待してしまいます。
もちろん、プレイヤーとしての竹内さんも大好きですけれどもね。


……あぁ、私はやっぱり、「レポ」より「感想」を書く方が向いてる(笑)
っていうか、それしかできないや。


2人だけでトークしているライスを毎月見れるということが、とっても嬉しいです。
耳愛撫復活ありがとう。
次回も楽しみにしています。


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