みやがわみちこがお届けする「なんでも仙人」ブログ

ご相談例七 正義感が強くて、間違いを許せない女の子

正義感が強い小学校二年生の女の子のお母さんのお悩みです。

娘は正義感が強く、間違ったことが許せません。
先日も小学校の図書室でバタバタ走っている上級生に対し、
娘は「うるさい!」と注意しました。
何度注意しても上級生は走るのをやめず、そのうち娘をにらみ返してきたそうです。
娘は間違ったことは言っていないので、「それを言わないように。」とは言えません。
けれど、このままだと上級生からにらまれて、いつかいじめにあうのでは?と心配です。



その者に必要な課題や学びが、目の前に現れる。
その女の子の学びとは何か?
正しきこととは何か?

人が人を裁くとき、そこにはなんらかの負荷(マイナスのエネルギー)がかかる。

器の小さい者は、注意されると腹をたて、逆に言い返してくる。
今回がそのパターン。

女の子は正しいことを伝えたのに、それが相手に伝わらず、逆に反感を買ってしまった。
このやり方だと悪循環。女の子も上級生も、お互いに傷つけあう結果となってしまう。

ではどうすればよいか?


(Q)さて、ここで質問です。
みなさんならこの正義感の強い女の子に、なんと言ってあげますか?
どのように対応されますか?





さて、みなはなんと答えたかの?

今回のケースで、親がまず一番に女の子にしてあげること、
それは受け止めてあげることじゃ。

怒りの感情があると、落ち着いて話を聞くことができない。

怒りの感情を静めて、女の子の心をゆるめてあげるには、
まず怒りの感情を受け止めてあげることが大事。

「そりゃぁ図書室で走るのは、いけないことだよね。」
「うるさいとみんなが迷惑するもんね。」
「○○ちゃんはそれを止めようと思ったんだね。」
「○○ちゃんはうるさくて、嫌だったんだね。」


受け止めてあげた後は、
どうしたら自分も相手も傷つけず相手に伝えられるか、親子で考えてみる。

言い方その一  枕言葉をつける

いきなり注意すると、相手もびっくりする。
注意する前に、枕詞をつけるだけで、言葉の柔らかさが全然違ってくる。
相手も受け取りやすい。


「ごめんね、ちょっといいかなぁ・・・。」
「言いにくいんだけど・・・、」


言い方その二  Iメッセージで伝える

正しいことを言うことが、正しいのではない。相手の心に伝わることこそ大事。

命令口調で「うるさい!」「静かにして!」と言うても、相手の心には伝わらぬもの。

そんな時は、I(アイ)メッセージで、自分の気持ちを伝える。


「ごめんね、ちょっと静かにしてくれると嬉しいなぁ。」


これらは、親が子に注意する時にも使える。

さて、怒りの感情が出た時は、自分の中の宝物を発見したと思ってもらいたい。
なぜなら、怒りの感情には、自分がもっと楽に生きられるためのヒントが、隠れているからなのじゃ。

人が怒りを感じる時
①自分の中の大切なものを守ろうとしている
②自分の中で許されていない何かがある


例えば、この小学二年生の女の子でみてみると、

①大切にしているものは何か?

・規則やルールをきちんと守ることを、大切にしている。
・人に迷惑をかけないことを、大切にしている。


②許されていないことは何か?

・どんな時も、規則やルールを破ってはいけない。
・どんな人にも迷惑をかけてはいけない。



集団生活をする上で、規則やルールを守ることは大切なことじゃ。
みんながルールを守らなかったら、集団生活はうまくいかない。
しかし、規則やルールを絶対に破ってはいけないとかたくなに思っている者は、
破った者に対して、許せないという怒りの感情が湧いてくる。
相手を裁きたくなってしまう。

この時の怒りの感情は、一見ルールを破った相手に向けられているように見えるが、実は違う。
自分を許していないのじゃよ。

自分がルールを破ることがあっては絶対にならないと、自分に言い聞かせているからなのじゃ。

じゃが、人間は間違いもするし、失敗もする生き物じゃ。
完璧を目指すと、大変なプレッシャーがかかる。

自分の少しの失敗やミスを許してあげられたら、この女の子は生きるのがずいぶん楽になる。

小学二年生の女の子にこの話をしても、すぐには理解できまい。
正義感の強い子は、とかくまわりと衝突しやすい。

「十年二十年かかってもいいから、
いつかこの子が自分もまわりも傷つかない言い方をマスターしてくれたら、
この子はもっと楽に生きられるだろうなぁ。」
という長い目で、親は見守ってあげてほしい。
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