失われたメディア-8cmCDシングルの世界-

50円とか100円で叩き売られている8cm CD singleを見るとついつい買ってあげたくなることはないか。私はある。

「YOU ARE THE ONE」安室奈美恵 1999年

2005-07-26 | アイドル系
ついに禁断のコムロワールドへ!?

このブログの今までの流れに、少しでもアンテナが反応するような音好きには、とっても受けが悪そうなアーティスト小室哲哉。ソングライター・プロデューサーとして90年代後半の日本の音楽シーンを一手に引き受けていたかような活躍ぶりは記憶に新しい。コムロ・ファミリーがヒット・チャートを席巻していた頃は正直耳にするのもイヤだった。しかし、好むと好まざるとにかかわらず、街を歩けば、TVをつければイヤでも耳に入ってしまう状況だった。その中でもいくつか記憶に残るメロディーがあったと思うが、金太郎飴的なアレンジ、世界観が(私には)共有しづらい詞、全般的なヴォーカリストの力量不足、そして何より小室自身のナルシスティックな言動、その反面「坂本龍一コンプレックス」ともいうべきエスタブリッシュに対するおもねりなどが、ある種の音楽ファンから「コムロ印」への拒否反応を招いたことは否めない。

でも、どうだろう。そろそろいいんじゃないか。小室の時代は去り、ややコミカルな存在と化した彼の音楽を、90年代とは違った目で冷静に検証してみようじゃないか。

・・・なんてね。大袈裟な前フリになったけど、なんだかんだ言って持ってないんですわ、コムロもの。でもglobeやアムロちゃんの曲で、アレ?ちょっといいじゃん、と小さな声で言ったことがあるのも確か。

では、その私が所有している数少ない小室作品を。

①SOMETHING ’BOUT THE KISS
Words by DALLAS AUSTIN, LYSETTE TITI and CHAN HAI
Music & Arrangement: DALLAS AUSTIN
Mixed by ALVIN SPEIGHTS
あー、これは小室作品じゃありません。流行っていたとき、ちょっとカッコいいバックトラックだなあと思い、大分後になってからこのCDを手に入れた。DALLAS AUSTINはTLCやBOYZⅡMENを手がけた大物プロデューサー。

②YOU ARE THE ONE featuring IMAJIN
作詞・作曲・編曲:小室哲哉
「TK PRESENTS こねっと」の名の下、コムロ・ファミリー総出演(KABA.ちゃんや甲斐よしひろも確かいたな・・・)で歌われた1997年のヒット曲の、アムロちゃんソロによる再演。オリジナルはチャリティー・ソングだったし、コムロ版「WE ARE THE WORLD」かな。①の後だと格の違いは明らかだけど、これが結構いいんです。オリジナルよりアンビエントなバックトラックと、わざと不安定にミックスされた安室の歌声が、やや陰りの見え始めたアムロ-コムロ・ラインの行く末を暗示するかのように響く。詞は相変わらずなんだけど、サビの高音を、眉間にシワで無理やり搾り出すアムロちゃん、なかなかイイです。

「IMAJIN」というのは当時全員10代の米国男子4人組のヴォーカル・グループ。コーラス担当。

「こねっと」とは子供ネットワークの略で、小学校にインターネットを普及させようとする小室哲哉独自のプロジェクトの名称。(はてなダイアリーより)


なんと言うか、祭の後の空しさのようなものがこのトラックに表現されている。


③①のカラオケ

定価1020円。中古で50円。ジャケはさすがのファッション・リーダー。

今まで結構な数の8cmシングルを紹介してきたが、一番売れた曲かも。たまにはこういうのも。あ、コレのが上か。
次回、浜崎あゆみ。ウソです。



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