失われたメディア-8cmCDシングルの世界-

50円とか100円で叩き売られている8cm CD singleを見るとついつい買ってあげたくなることはないか。私はある。

「カプチーノ」ともさかりえ 1999年

2005-03-25 | アイドル系
これは内容もジャケットもすばらしい一枚。あまりにも写真がすばらしいので裏もお見せする。

この頃のともさかりえは、シンガーとしても充実した活動を行っていた。このシングルは椎名林檎作品2曲を収録。
①カプチーノ
②木蓮のクリーム
③①のカラオケ

いずれも作詞・作曲:シーナ・リンゴ、編曲:亀田誠治。残念ながら写真のクレジットはない。
2曲ともアルバム「むらさき。」に収められているが、どうやらアルバムも廃盤の様子。このアルバムは林檎作品以外にも古内東子、鈴木祥子、上田知華、上田まりといった女性ソング・ライターの書き下ろしのいい曲が集まっている。なのにどうしてたった6年前のアルバムがもう廃盤なの?ていうか今Amazonをチェックしたら、ともさかのカタログ全部廃盤みたい。時代はダウンロード販売なのか?アルバムの写真もかなりいい所を突いていたので、商品=オブジェとしてのCDも大事にしてほしいと思うのだが。

林檎色の強い2曲だが、なぜ彼女は(自分で歌わずに)ともさかに提供したのか。当然ともさかが歌うことを想定して書かれているので、「カプチーノ」の歌詞は椎名本人が歌うにはやや幼い印象もある。それでも、わざわざ他人に書き下ろすからには、何か自分に表現できないものをともさかの中に認めたのだろう。椎名は性的な言葉やイメージを巧みに利用してきたかに見えるアーティストだが、セックス・シンボルと言うよりは頭脳的な「計算されたセクシーさ」が表に出ていたように思える。対してともさかは、椎名と共通する部分もあるが、より生っぽい、にじみ出るエロティシズムを感じる、と言ったら誉めすぎか。椎名がどう感じていたのかは分からないが、後に二人がより親密な関係になったことを窺わせる「少女ロボット」(これは12cmだった)が作られたことを考えると、椎名にとっても重要なコラボレーションであったことは間違いない。

ともあれ、「カプチーノ」は椎名林檎の提供曲の中でも最も成功した一曲だろう。

3曲入り定価1020円。中古で100円か200円で購入。

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4 コメント

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この曲も好きです。 (duckbill)
2006-06-03 08:13:52
「カプチーノ」良いですよね。

昔、カラオケに行くと歌っていましたが、誰も知らないんですもん。。。

こんなに良い曲なのに。
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カラオケ! (nakamura8cm)
2006-06-03 14:10:20
林檎曲って難しそうですよねー。

もちろん歌ったことないですが、

チャレンジするだけで軽く尊敬です。

本文でも触れていますが、アルバム「むらさき。」は内容充実の愛聴盤です。「少女ロボット」もいいんだけど、ちょっと狙いすぎの感あり。
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アルバム (duckbill)
2006-06-05 13:47:39
アルバムですね。チェックしてみます!

「森高千里・ともさかりえ」

メモメモ。。。
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むらさき。 (nakamura8cm)
2006-06-05 21:38:25
もう見ていただいたかもしれませんが、同アルバムからのシングルもう一枚紹介しています。↓

http://blog.goo.ne.jp/nakamuranaika/e/fd047ec1f7039430e9481f2f261e4e70
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