失われたメディア-8cmCDシングルの世界-

50円とか100円で叩き売られている8cm CD singleを見るとついつい買ってあげたくなることはないか。私はある。

「愛が止まらない~Turn it into love~」 WINK 1988年、西城秀樹 1995年

2010-06-05 | 
WINKの出世作と、ヒデキによるカヴァー。

左、WINKの4thシングル。

①愛が止まらない~Turn it into love~ フジテレビ系ドラマ「追いかけたいの!」主題歌
作詞・作曲: Mike Stock・Matt Aitken・Pete Waterman、日本語詞: 及川眠子、編曲: 船山基紀
Hazell Deanの「Turn It Into Love」(1988)のカヴァー。オリジナルと同じ年にカイリー・ミノーグとウィンクがカヴァーしたんだな。ユーロビート・アイドルとして「ラッキー・ラブ」(1987)が大ヒットし、勢いにのっていたカイリー。カイリーの「Turn it into love」は日本でのみシングルカットされたようだ(WINKがカヴァーしたあとか?)。デビューから3作、もうひとつセールスが振るわなかった日本の二人組アイドルユニットが、この日本語カヴァーで勝負を賭けた。哀愁のメロディ、工夫しないことが信条のアレンジに、無表情なヴォーカル&ぎこちないマネキンダンス。ご存じのとおり、この曲でWINKは大ブレイクを果たした。この曲のキモはサビ頭の「♪JUST」だろう。日本語歌詞としては不自然極まりない「JUST」が(オリジナルの歌詞をそのまま残しただけなんだけど)妙に気になるフックになっている。

②DING DING ~恋から始まるふたりのトレイン~
作詞・作曲: Lasse Andersson・Bruno Glenmark、日本語詞: 及川眠子、編曲: 船山基紀
Annica Burman「I en ding ding värld」(1988)のカヴァー。アニカ・ブルマンはスウェーデンのシンガーで、この曲は本国でヒットしたようだが、たぶん一発屋。スウェーデン語のサイトしか見つからないので、それ以上は分からない。どことなく60'sっぽいノスタルジックな雰囲気が言われてみれば北欧なムード。カーディガンズがブレイクし、スウェーディッシュ・ブームが巻き起こるのは1995年だから、WINKチームがいかに早かったか!ヴァーナ・リントから少し遅れて、という解釈も成り立つけど。

定価1000円、中古で100円。
まだそれほどゴテゴテの衣装じゃない。


右、西城秀樹盤。秀樹の72ndシングル。

①愛が止まらない~Turn it into love~ ノエビア“コスメティック ルネッサンス”CMイメージソング
編曲:芳野藤丸
ボッサ・アレンジに、秀樹の抑えた歌唱。結構オトナな歌詞なんだな、と気付かされる。

②センチメンタル・モーテル
作詞:大津あきら/作曲:鈴木キサブロー/編曲:大谷和夫
1984年発売のアルバム『GENTLE・A MAN/西城秀樹』に収録されていた曲。どうして11年も前の曲をカップリングにしたのかは分からないけど、アダルトなヒデキの魅力が存分に発揮された名曲。シンプルなメロディを繰り返して徐々に盛り上がっていく構成が、ヒデキの歌唱力を際立たせる。①と比べ、声の深み、声量ともにこちらが明らかに勝っている。

③④カラオケ

定価1000円、中古で50円。
はい、シャツはだけてます。


関連コスメティックルネッサンス
HEART OF GLASS」桃姫BAND
LOVIN' YOU」アン・ルイス
スローモーション」鈴木トオル
グッド・バイ・マイ・ラブ」松崎しげる
別れの朝」世良公則
銃爪(ひきがね)」坂本冬美

まだ何枚か持ってないのがある。いずれ、また。



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2 コメント

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Unknown (ドラム猫)
2010-06-05 15:29:53
『ヴァーナ・リントから少し遅れて』って解釈は素敵っす!(・&・)(笑)
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Unknown (nakamura8cm)
2010-06-07 00:08:59
いかにもドラム猫さんらしいコメント、ありがとうございます!
「アテンション・ストックホルム」のシングルCDがあるのですが、残念ながら12cm。
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