未知との遭遇・見えないイメージの探索

主人公ロイは、日常生活に見え隠れする奇妙なイメージを追い求め、ついに未知のターゲットに遭遇する

プラセボ効果の真実

2010-02-27 22:53:02 | Weblog
「代替医療の真実」全部読みました。

欧米では、ホメオパシーのレメディーという薬?が
どこのドラッグストアでも買えるそうで、
全くの偽薬という立場から、
著者たちが危機感を募らせている、
というのが基本。
効果がなくてもうわさだけでブームになって物が売れる、というのは、
トルマリンやぶるぶるなど思い返せばいくつもあるわけで、
商売をやっているほうは、いくらでも仕掛けてくる。

ところが、こと代替医療という分野では、
各国政府や学術団体やWHOまでもその流れに乗っているように見える、
という、危機感のようです。
健康などのある種の文化は、欧米は20年くらい先を言ってるわけで、
(20年前の日本では、サプリメントという言葉もなかったのでは)
この本の指摘や危機感が全て日本に当てはまるわけではないと思いますが、
民主政権が統合医療に力を入れるといっているので、
これからどうなるのでしょうか。

しかし、この本で言っている鍼のプラセボ効果というは、
本来のプラセボ効果なのでしょうか。
私はなにも、鍼に肩を持つわけではなく、
日ごろから腰痛や耳鳴りや不整脈で、何とかならんか、と思っていても、
鍼を打ってもらおうという気にはならないほうなのですが、
どうも、この本の鍼のプラセボ効果についての論理は、
あまり素直ではないように思う。

経絡などの鍼の理論が正しい、という前提で、
鍼をつぼに刺した場合と、はずした場合、
皮膚感覚は同じだが、ささない偽針を使った場合、
を試験しているわけです。

鍼を刺さない場合より、
偽針やつぼをはずした場合と本当の鍼は
同じ程度に効果がある、という結果を、
鍼の理論を知らない人間から見ると、
鍼は皮膚の刺激効果である、
刺激範囲はそれほどピンポイントに決まっているわけではない、
と結論するのであって、
鍼は、プラセボ効果である、と結論するわけではない。

昔の療法というのは、当然、現代的な検証法が確立されていなかったわけだし、
皮膚を何箇所も同時に刺激するために鍼を複数本立てようと思うと、
鍼を刺す、というのが単純な発想であって、
工夫の才を凝らした偽針を作って皮膚表面に限って刺激しよう、
とは考えないに違いない。
効果のある箇所が、つぼ、という概念でピンポイントでないとしても、
効果が強い範囲と弱い範囲があるのかもしれない。
そうすると人間、ちゃんとした検証法がなければ、
いろいろ想像力を羽ばたかせて、
経絡やつぼという考えを発展させたとしても
なんら不思議なことではないでしょう。

皮膚刺激だけで効果があるのなら、
握手や耳を引っかいただけでも効果があることになりかねない、
という点については、
ともかく、効果があるのなら、
どのような種類のどの程度の刺激で効果が出るのか、
と考えるのが自然なように思います。

腰痛や吐き気くらいしか効果がない、
といっても、これが、仕事の効率を大きく低下させ、
体力低下から大きな病気の引き金になることがあるので、
たいへん大きなことです。

前にNHKの「病の進化」で、激烈な腰痛がストレスからくる、
という話をしてましたね。
私はぎっくり腰が癖になりかけていて、
ちょこっとサプリメントも試して、効いた気がしましたが、
去年は、ぎっくり腰風になったときに、
大丈夫かな、と思いながら、大胆にも六甲山にハイキングに行き、
一日中歩いたら、全く良くなってしまいました。

今年の冬は、黒ゴマかアロマかハーブか何の効果か知りませんが、
ぎっくり腰は起こっていません。


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