未知との遭遇・見えないイメージの探索

主人公ロイは、日常生活に見え隠れする奇妙なイメージを追い求め、ついに未知のターゲットに遭遇する

現実と非現実のはざま

2010-04-18 09:46:22 | Weblog
遠隔操作型のアンドロイド「ジェミノイド」が、
いよいよ商用化されるところまで来てますね。

以前、開発者の石黒先生の講演を聴きましたが、
ジェミノイドを遠隔操作して遠方の人とコミュニケーションすると、
ほとんど分身というかアバターの世界になるそうで、
特に相手が異性で、
手を握られたり、つねられたり、ハグされたりすると、
呼吸や心拍、感情など、どきどきしたりで、
全くその場にいる感覚になるそうです。

「はだかの脳 リチャード・レスタック KKアスペクト 2007
The Naked Brain 2006」
によると、

被験者を机の前に座らせて、腕を机の下に置きます。
そして、ゴム製の模造の腕を机の上に置いて、
同時に両方の腕をなでます。
すると、ものの15秒もしないうちに、
なでられている自分の腕の意識が、
机の上のゴムの腕に移り、
金槌でゴムの腕をたたこうとすると、
このゴムの腕を引っ込めようとするそうです。

脳の検査で使われるMRI、
今、ものすごく進化していて、
fMRIという技術で、
いろいろな状況での脳活動が、
神経線維レベルで活動部位が見れるようになりつつあります。
それで、幸福感とか、欲望と道徳的規範との葛藤とか、
いろいろな社会的な行動の原因を、
脳内活動に求める見方が広まっています。

神経経済学とか、神経社会学とか呼ばれる分野ですが、
日本では、一部ビジネス書が取り上げているようですが、
全体に、認知度が低すぎますね。
上の本によると、
欧米では相当な社会的なインパクトを秘めた技術分野、
とみなされているように思います。

このような研究から、
人間の記憶は、相当、不確かのもので、
偽の記憶が案外簡単に作られる、
ということです。

例えば、
被験者に、映画を見た直後に感想を書かせます。
その後、
被験者の半分のグループに批判的な評論家の文章を読ませ、
残りの半分に、好意的な評論家の文章を読ませます。
その後、最初に自分の書いた感想について、
どういう内容だったか述べてもらいます。
すると、多くの人は、自分の読んだ評論家の意見の影響を強く受け、
場合によっては、好意的に書いていたのに、
否定的な感想を書いた、と強く主張するそうです。

また、インパクトのある事件のあったときの身近な出来事を、
何年にもわたってインタビューしていくと、
どんどん、話す内容が変わっていくそうです。

さらには、
ディズニーランドで、そのとき、
やってなかったようなイベントを、
確かにみた、というような、
偽の記憶を植えつけることなど、
簡単にできてしまうそうです。

アメリカではすでに、
広告媒体でこの技術を取り入れていることは当たり前なのだそうで、
特においしくもない食べ物で、
食べた後にまずいと感じていたとしても、
宣伝により、
あの時すごくおいしい何々というものを食べた、
という記憶にすり替えていくそうです。

村上春樹は、
外部の物理的な出来事と、個人の記憶の、
どちらが本当の現実か、という問いに対して、
一貫して、
個人の記憶により多くの現実性を見出しており、
1Q84はまさに、このような、
現代社会の鏡になっているようです。

もと歌フォロー ヤング@ハート

2010-03-31 05:52:33 | Weblog
サラブライトマンは
ほとんどがカバー曲なのだが
もと歌をフォローする気になったことがない。

たぶん、
彼女の歌の
(フランク・ピーターソンによってアレンジされた)
雰囲気があまりにも独特すぎるから。

ところが今回は気になる。

アリス・イン・ワンダーランドの歌詞は、
ジェファーソン・エアプレインの
ホワイトラビットでした。
彼らの曲を意識して聞いたことがなかったので、
Utubeでチェックすると、
いまは女性ボーカルで、なかなか雰囲気あります。

コールドプレイのアルバム、
X&Y と 美しき生命、 
借りて聞いてみました。
すごく売れてるアルバムなんですね。

今回のコンサートでは、生歌が聞けなかったが
FIX YOU の入ってる X&Yは、
歌詞がほとんど、

人生の曲がり角 

みたいな内容で、
なるほど
と、思いました。
聞けるアルバムです。

つたやにラジオヘッドは沢山あったが
トーキングヘッズはほとんどなく、
リメインインライト が1枚ありました。
アフリカのサウンドをベースにしたものです。




キーワードはクロスオーバー

2010-03-24 23:05:03 | Weblog
クラシカルクロスオーバーの代表は、現在進行形としては
サラブライトマンということになりそうですが、
私がロックに目覚めたひとつのきっかけは、そもそもが
ディープパープルとロイヤルフィルハーモニックオーケストラの、
ロックグループのための協奏曲。

ヤング@ハートのコンサートを思い返してみて、
何ゆえ、
単におじいさんおばあさんが登場するオープニングののっけから、
歓声と拍手の熱狂で迎えられる、
という状況になっていたのか?
結構、突っ込んでみたくなっているわけです。

演奏曲目をツタヤで探してみました。
大まかに言って、emo/punk という分野になっています。
サラブライトマンの repo! の日本公開は、
ゴシックロリータという、
私の所属する日本の50代からは、
かなり外れた所にいる人たちをターゲットにしておりましたが、
考えてみると、これらもクロスオーバー。

世代間の断絶があちこちで問題視される中、
世代や人種の壁を越えたクロスオーバーが、
キーワードか、と感じております。

村上春樹は、
井戸(潜在意識)の壁を突き抜けて、
アリス イン ワンダーランド の世界と
クロスオーバーしているようです。

他民族との関係でも悩ましきことが多い世界ですが、
何か、突拍子もないクロスオーバーを期待してます。

P.S.
ちなみに、
サラブライトマンの去年のシンフォニーコンサートの舞台イメージは、
アリス イン ワンダーランドで、
ゴスロリのイメージキャラは不思議の国アのリスなのだそうです。
それと、ヤング@ハートのコンサートの曲にも
アリス イン ワンダーランドの歌詞が入っていた。
曲名はまだ見つけていないけど、
映画の主題曲かもしれない。










予想以上にすばらしかったヤング@ハート

2010-03-22 18:08:36 | Weblog
行けそうになかったヤング@ハート
何とかやりくりして、神戸国際会館に行ってきました。
80歳の母親を引っ張り出して・・・

一週間前まで、わざわざ人を誘うのを躊躇していたのですが、
直前になって、なんとしても、という気になり・・・

私は、好きなロックといっても、
ビートルズやクイーン、ピンクフロイド、ディープパープル
といった古いポピュラーなところで止まっており、
上演曲目に入っているような、曲はほとんど聞いたことがない。

母親は、といえば、歌を歌うのは大好きなのだが、
レパートリーはほとんど古い曲で、
ロックなんて全く趣味の範囲ではないし、
井上陽水が歌っている 月の砂漠 でさえ、
こんな歌い方は、好きになれないといっていた。

それでも、DVDで見た映画の感触では、
音楽のレパートリーと関係なしに、感動できそうな気がしていた。
もちろん私は、映画の曲を十分楽しんでいたが、
さて、母親となると・・・

実は、直前まで、母親が楽しめずに、
狐につままれたような顔で、
劇場を出る羽目になるのではないか、・・・
と、気をもんでいたのですが・・・

ふたを開けてみると・・・

客層は、20から90まで満遍なく入っているようす。
(もちろん中ほどが多いですが)
開演のっけから、指笛や歓声が飛び、
この人たちは、初めて日本で公演される
おじいさんたちに、なんでこんなに乗れるのだろう
と不思議に思えるムードが漂っている。

曲は、ロック系だけではないようで、
分野の名前は、あまり分からないが、
ダンス系のジャズやバラードなど幅広くある。
そして、静かな曲を除いて、
最初から最後まで、手拍子が絶えなかった。

紫の煙やビートルズの、I'm so tired など、
歌詞の日本語訳のLED表示で、
内容を、ご老人が経験するであろう状況と
重ね合わせてイメージが伝達されるし、
人生を振り返る歌詞の内容が
しんみりとしみこんでくる演出など、
なんとも心憎いばかりに感動的。

後半、みんなが立ち上がって手拍子、
すると前が見えない、と(いう理由で)
母親が立ち上がり、
遅ればせながら、私も立ち上がって手拍子、
ということになった。

劇場を後にして、
「すごく感激した」という感想を聞き、
ほっとしました。
よくできた音楽は、国や世代を超える、
ということを、つくづく感じさせられました。

しかし、ミニシアター系の数少ない映画館の上映だけで、
もともと日本では知名度が0だったコーラスグループに、
よくこれだけ客が集まったものです。


ビートルズ ジャズ

2010-03-14 22:14:43 | Weblog
タワーレコードで、
レノン&マッカートニーソングブック~スムース・ジャズ
(ワーナーミュージック2009)
を見つけて、一もにもなく買ってしまった。

ジャズはいままで聞こうとしてもあまりなじめなかったが、
これはいい!
ジョージベンソンの「ヒア・ゼア・アンド・エブリウェア」
の説明に、名作「アビーロード(the other side of abbeyroad)」
がある、とあったので、ツタヤで探したらありました。
ブックマークに、「I want you」を入れときます。

アロマやハーブはほんとに効果があるのか

2010-03-13 21:36:19 | Weblog
(ブックマークの練習を兼ねて・・・
ブックマークレットなるものがうまくいかなかったのでいらいらしていたが、
ブロックを一時許可した後に、
Ctrl を押しながらクリックすればよいことが判明)

神戸長田町のうどん屋のおばさんが、育毛剤を野草から抽出しようとして、
何百種類もオイル付けやアルコール付けを仕込んで、
自分や家族を実験台に実験を続け、
育毛剤はまだ見つかっていないが、
歯周病に効く洗口液の商品化にこぎつけてヒットしているそうな。
このおばちゃんには、めちゃめちゃ感心してしまいました。
それにしても、動機と執念のギャップが、いまいちわからん。
(ブックマーク参照)

アロマはほんとに、
香りが嗅覚細胞から脳神経に伝わって効果が発生している
なんてことになってるのか、ずっと疑問でした。
香り成分は肺から血液に入るだろうし、
タバコや麻酔などというのは、
ニコチンやクロロフォルムなどが肺から吸収されて効果が出るのだろうから
たいへん分かりやすい。

鼻にある嗅細胞には、
さまざまな香り分子に対応する350種くらいの嗅覚受容体があって、
種類ごとに、10万個くらいの細胞で構成されているそうです。
そして、おのおのの嗅細胞は、嗅脳にある糸球体に神経繊維をのばし、
そこから情報が大脳に伝わるそうです。
しかし、香り分子が到達するのは最初の嗅細胞の受容体までであって、
そこから先は、電気信号です。
なので、香り、つまり匂いが肉体的な影響を及ぼすとすると、
化学反応ではなくて、
純粋な神経電気信号による情報伝達ということになると思います。

関連してフェロモンの作用というのは、こういう匂いの伝達なのでしょうか。
「フェロモン受容にかかわる神経系」(ブックマーク)
などという専門書をあたればよいのでしょうが、高い!

などと考えていると、
動物の天敵に対する恐怖心が、匂いで伝達される、
という記事がありました。(ブックマーク)

おじいさんたちのロックコーラス

2010-03-13 21:01:53 | Weblog
(リンクの練習)
おじいさんおばあさんのロックコーラス隊ヤング@ハートが来日、3月21日に神戸でコンサートを開きます。
近くのつたやのミニシアターコーナーで2位に入っていて、
DVDを去年見ましたが、
明日も知れないお年寄りたちによる、
刑務所での慰安コンサートのシーンでは、
コーラス隊の参加予定の方が前日に亡くなったこともあり、
その熱唱に、受刑者が涙を流して感激しているシーンなど、
とても感動的なドキュメンタリーでした。
若者が見ても感動するはず。
なんせ、歌の選曲が、当のお年寄り本人たちにもちんぷんかんぷん!?

残念ながら、もろもろあって、行けそうにない。

プラセボ効果の真実

2010-02-27 22:53:02 | Weblog
「代替医療の真実」全部読みました。

欧米では、ホメオパシーのレメディーという薬?が
どこのドラッグストアでも買えるそうで、
全くの偽薬という立場から、
著者たちが危機感を募らせている、
というのが基本。
効果がなくてもうわさだけでブームになって物が売れる、というのは、
トルマリンやぶるぶるなど思い返せばいくつもあるわけで、
商売をやっているほうは、いくらでも仕掛けてくる。

ところが、こと代替医療という分野では、
各国政府や学術団体やWHOまでもその流れに乗っているように見える、
という、危機感のようです。
健康などのある種の文化は、欧米は20年くらい先を言ってるわけで、
(20年前の日本では、サプリメントという言葉もなかったのでは)
この本の指摘や危機感が全て日本に当てはまるわけではないと思いますが、
民主政権が統合医療に力を入れるといっているので、
これからどうなるのでしょうか。

しかし、この本で言っている鍼のプラセボ効果というは、
本来のプラセボ効果なのでしょうか。
私はなにも、鍼に肩を持つわけではなく、
日ごろから腰痛や耳鳴りや不整脈で、何とかならんか、と思っていても、
鍼を打ってもらおうという気にはならないほうなのですが、
どうも、この本の鍼のプラセボ効果についての論理は、
あまり素直ではないように思う。

経絡などの鍼の理論が正しい、という前提で、
鍼をつぼに刺した場合と、はずした場合、
皮膚感覚は同じだが、ささない偽針を使った場合、
を試験しているわけです。

鍼を刺さない場合より、
偽針やつぼをはずした場合と本当の鍼は
同じ程度に効果がある、という結果を、
鍼の理論を知らない人間から見ると、
鍼は皮膚の刺激効果である、
刺激範囲はそれほどピンポイントに決まっているわけではない、
と結論するのであって、
鍼は、プラセボ効果である、と結論するわけではない。

昔の療法というのは、当然、現代的な検証法が確立されていなかったわけだし、
皮膚を何箇所も同時に刺激するために鍼を複数本立てようと思うと、
鍼を刺す、というのが単純な発想であって、
工夫の才を凝らした偽針を作って皮膚表面に限って刺激しよう、
とは考えないに違いない。
効果のある箇所が、つぼ、という概念でピンポイントでないとしても、
効果が強い範囲と弱い範囲があるのかもしれない。
そうすると人間、ちゃんとした検証法がなければ、
いろいろ想像力を羽ばたかせて、
経絡やつぼという考えを発展させたとしても
なんら不思議なことではないでしょう。

皮膚刺激だけで効果があるのなら、
握手や耳を引っかいただけでも効果があることになりかねない、
という点については、
ともかく、効果があるのなら、
どのような種類のどの程度の刺激で効果が出るのか、
と考えるのが自然なように思います。

腰痛や吐き気くらいしか効果がない、
といっても、これが、仕事の効率を大きく低下させ、
体力低下から大きな病気の引き金になることがあるので、
たいへん大きなことです。

前にNHKの「病の進化」で、激烈な腰痛がストレスからくる、
という話をしてましたね。
私はぎっくり腰が癖になりかけていて、
ちょこっとサプリメントも試して、効いた気がしましたが、
去年は、ぎっくり腰風になったときに、
大丈夫かな、と思いながら、大胆にも六甲山にハイキングに行き、
一日中歩いたら、全く良くなってしまいました。

今年の冬は、黒ゴマかアロマかハーブか何の効果か知りませんが、
ぎっくり腰は起こっていません。

根拠に基づいた健康

2010-02-21 20:47:24 | Weblog
黒ゴマを絶ってから、もうじき三週間になるようですが、
私の不整脈も、息子のアトピー性皮膚炎も、ぶり返してません。
解釈はいろいろできると思いますが、
ともかく、どちらの症状に対しても、
黒ゴマの成分が必須、というわけではないようです。
(一ヶ月以上見ないとだめかな・・・)

21世紀にはいって、何でも根拠(エビデンス)が求められ、
根拠のないものは、できる限り排除されようとしているようです。
医療に関しては、evidence-based medicine という言い方をされますが、
「代替医療のトリック」を読んでいると、
健康法もエビデンスのないものは何でも駆逐されそうな気がしてきます。

現に、ヨーロッパでは、
飲酒の健康被害についてのエビデンスが沢山出てきて、
禁酒に向けた動きが活発化しており、
業界は、20世紀のタバコ産業の二の舞にならないか、
気をもんでいるようです。
こういう動きというのは、考えさせられますね。

健康被害ということは、健康第一、ということで、
健康を至上目標にしているわけですよね。
でも昔から、短く太く生きたいという人もいるわけだし、
認知症で寝たきりになるくらいなら・・・
こういう病気で死にたい、
そのためにはどういう不摂生をすればよいか、
などという自由についての、
よからぬ考えが頭をよぎります。

「代替医療のトリック」は、ハーブ療法の真実 の中ほどまで読み進みました。
ホメオパシーについては参りました。
日本では、最近ホメオパシーを試すお医者さんが増えているようなのですが、
ホメオパシーの薬であるレメディーは販売されているのでしょうか。
効果を信じることはまず無理ですが、
有効性があるという論文が「ネイチャー」に出たことが、
普及のきっかけになったようです。

磁気療法は全くいんちき、と断言しています。
ところが、日本では医療機器として使われているわけで、
そうである限りは、ちゃんとエビデンスが提出されて認可されているはずですが、
とうなっているのでしょう。

ハーブ療法は、一番気になるところですが、
著者は、
1.全く効かないものがある、
2.有害物質で汚染されているものがある、
3.既存の医薬品などを添加して効果を偽造しているものがある
4.副作用が無視できないものがある
5.医薬品との併用で、医薬品の効能が発揮されなくなる
6.医療を受ければ助かるケースについて、ハーブ療法を過信して亡くなる人がいる。
などの注意点を挙げています。

2、3について、私が買い求めた販売店の資料など見る限り、
日本では、ずいぶん安心できるように思います。
副作用や併用での相互作用については、
それだけ薬理作用がある、ということです。
日本の販売店のパンフレットでは標準的に注意事項が書いてあるようです。

全体に業界の罪を暴く、というストーリーなので、
効果のあるケースは強調されていないのですが、それでも、
セントジョンズワート(軽度から中程度のうつ病)と
エキナセア(風邪)などは、
効果があるといっています。

エキナセアについて筆者は、
「通常医療の風邪薬はおおむね効果がないのに対し、
エキナセアのエキスは、・・・病気の期間を短くしてくれそうなので、
風邪をひいたらこれを試してみる価値はあるかもしれない」
といっています。
これだけ辛口の本で述べているのだから、
試してみる価値はありそう。

セントジョンズワートは、
マジョラムを始めてすぐに買い求め、試してみましたが、
一袋2週間ほどでは効果を感じませんでした。
私にはマジョラムが体質にあってるようです。

エビデンスをとるにはものすごい金と時間と労力がかかるので、
何でもエビデンス、エビデンスで縛れるわけはないと思うのですが、
テレビの番組などで、
視聴者がエビデンスのほしい健康法を応募して、
番組で検証する、
などの健康番組が企画されるとよいのではないでしょうか。

代替医療のトリック2

2010-02-17 23:00:36 | Weblog
第二章鍼の真実、第三章ホメオパシーの真実 まで読みました。
次のカイロプラクティックも含めて、あまり関心がなかったので、
関心のないことに時間と金を使うのに抵抗があったのですが・・・

いろいろと考えさせられるというか、
考えてしまいますね。
まず、療法の効果の真実より、
こういう歴史だったのか、知らなかった・・・、が連続するので、
次はどうなるんだろう?と先が知りたくなって、
どんどん読み進めます。

思うことがいっぱい出てきますが、
ここでは鍼について。

結論は、一部の痛み低減効果を除いて、プラセボ効果と同等。
プラセボ群には、つぼをはずして針を打ったり、
針が刺さらず、先端が引っ込む
プラセボ針を開発して使っているそうです。
そして、何も処置をしない群と比較すると、
プラセボ群と実際に鍼を刺した群では、
結構大きな治療効果があるそうです。

だからといって、
プラセボ効果でも効果があればよいではないか、
という考え方には、この本全体を通して
反対の立場をとっているようです。
まだ全部読んでないので、
筆者の主張の全体像はまだ理解していませんが、
高い金を取ってそんなことをしていいのか、
という倫理的な観点がひとつあります。
それに、刺さらない針やなんかで効果があるというなら、
握手したり、耳をかいたりしても効果があることになってしまう、
といっています。

この点私は、握手や耳をかくことによる効果も検証しないといけないと思います。
それと、筆者は、このプラセボ効果は、
信じないと効果がない、と言っていますが、
本文の記述からは、そのことを検証した実験については触れていません。

また、偽療法に高額を払わされる、という点については、
自由主義的な競争原理が働けばいいと思ったりします。
せっかくプラセボ針を開発したのだから、
これをその名のとおりの商品、まあおもちゃですね、
を売り出せばよいのです。

だいたい、日本では肩たたき棒や、竹踏みや、いぼいぼスリッパなど
売られていますが、目くじら立てる人はいないでしょう。


代替医療のトリック

2010-02-13 21:15:01 | Weblog
昨日夜は、ジャーマンカモミールとマジョラム半々で眠りにつきました。
朝がた、久しぶりに不安なストーリー展開の夢を見ました。
これは、ジャーマンカモミールのせいでしょうか。
それとも、アロマのおかげで調子がよすぎて、
ここ一週間ほど休肝日をとっていないせいでしょうか。

などと、精油の種類と眠りの関係が気になるこのごろです。
「かおりの国から」で藤本義一氏が、
アロマの種類と夢の関係を調べた研究はまだないようだが、
やってみると、きっと面白かろう、と言ってます。

サイモン・シンという宇宙論や数学などの科学技術の著作家が書いた、
「代替医療のトリック」という本が新潮社から出てまして、
(原題は、"Trick or Treatment?'です)
最近、アロマ関連に金を使いすぎていて、
すごく迷ったのですが、結局買ってしまいました。

まだあとがき程度しか読んでませんが、
技術屋として、大体の問題点は分かっているつもりです。
マジョラムやローズマリーが、
何年も続いていた不整脈や夜中の心悸亢進、アトピー性皮膚炎などに
一晩で効果があったなどということについても、
一応プラセボ効果や、
丁度快方に向かっていたときにたまたまそういうことを試した結果である、
などという仮説など考えます。
しかし、個人的な体感は、明らかに効果があった、
という体調の変化を伴ったもので、否定しがたいものがあります。

本の目次を見ても、やはり
「ハーブ療法の真実」という章で、
「実際に経験したのだから疑いようがないという心情」
という項目があります。
この本は、誤解がないように言っておくと、
最初から代替療法を否定してかかっているのではなく、
本当に効くのか効かないのか真実を知りたい、
という視点で貫かれているようです。

それで、まだ読んでないうちに、あえて私見を書いておきます。
まず、代替医療に否定的な観点から、
批判的に考えておかないといけないのは、
非常に多くの人が試しているものや方法では、
かならず千人に一人とかの小さな割合で、
偶然別の効果で良くなっていたのを
本人も思い込みで
それでよくなったと思い込んでしまっている人がいる、
というのは間違いのないことです。
(今の私もそうなのでしょうか・・・)
そして、売り込む側は、このような例を持ち出してきます。

仕事上で、製造のトラブルの原因解明など沢山やってきましたが、
たいがい原因は複合していて、
最初の思い込みが全く間違っていたことなど、よくあります。
ともかく、先入観を排してことにあたる必要があります。

逆に、代替医療に肯定的な視点としては、
こういう検証実験は、多くの被験者に対する統計的な結果なので、
同じ療法が、ある人には良い結果をもたらし、
ある人には悪い結果をもたらす、ということがあるとすると、
全体としては、効果がない、
という結果になってしまいます。
もしこのような場合は、プラセボ群よりも分布が広がる
などの検定ができるのでしょうか。
たぶんこのあたりの問題点もこの本に述べられているのでしょうね。

そういえば数日前の新聞記事に、信州大学での研究が紹介されていて、
運動療法が効く人と効かない人がいて、
その違いが遺伝子にあることが分かったそうです。

植物と動物の関係

2010-02-07 17:37:47 | Weblog
「みどりの香り」のつづきです。

みどりの香りである青葉アルコールや青葉アルデヒドなどは、
リノール酸やα-リノレイン酸などの不飽和脂肪酸から作られます。

ところで、
動物の体内で、循環器系の調節などを行っている、
プロスタグランジンなどの物質は、
これらの脂肪酸から動物の体内で作られています。

ところが、
これらの脂肪酸は、動物の体内では合成することができないので、
動物は、植物からこれらの脂肪酸を補給する必要があります。

そのため、これらの脂肪酸は、必須脂肪酸と言われています。

これらの合成ルートが解明されたのは最近のようですが、
最近は健康関連の学術情報が、
コマーシャルレベルですぐに広がるようなので、
すでに常識でしょうか。

わたしは、このあたり疎かったので、
なるほど、と思いました。

ちなみに、
不飽和脂肪酸はある種の植物油に多く含まれるようですが
酸化が早いので新鮮な物を取る必要があるとのこと。
ゴマのように種で保存されている場合はどうなのでしょうか。

みどりの香り

2010-02-06 19:10:26 | Weblog
「みどりの香り」の本で言っている
みどりの香り、つまり青葉アルデヒドと青葉アルコールなどは、
植物同士が、害虫などの外的の脅威を通信するための
外部ホルモンのようなものだそうです。
ある植物が、害虫の被害を受けると、その植物だけではなく、
周囲の植物も害虫を駆除する物質を作り出すそうです。

みどりの香りがホルモンなのに対して、
アロマオイルのテルペンなどの成分は、
ホルモンにより生成が調整される植物の本体で生成される物質、
ということになるようです。

そして、みどりの香りで疲労の回復が早くなります。
ねずみを無理やり泳がせて疲労させ、
みどりの香りを嗅がせると、
みどりの香りを嗅がせないねずみより、早く疲労から回復します。
(疲労の程度は課題作業を与えて達成の程度を見ます。)
ところが、
疲労していないねずみにみどりの香りを嗅がしても、効果はなく、
作業効率は、みどりの香りを嗅いだねずみも、
みどりの香りを嗅がせないねずみも変わりません。

最近は、このような効果が人間でも確かめられているようです。

ということは、ハーブやアロマセラピーなどが効く人は、
それだけ、ストレスなどの症状を持っている人で、
効果を感じない人は、
ある意味健康で癒される必要がない人、
ということがあるのかもしれません。

黒ゴマ検証

2010-02-03 22:12:59 | Weblog
手持ちの黒ゴマ関連食材がなくなるので、
とりあえず、明日からゴマ断ちをしてみます。

わたしの不整脈も息子のアトピーも好調なのですが、
客観的には黒ゴマかアロマかグレーな状態。

黒ゴマの効果だったら、
それはそれで良いのですが、
話はそれだけになっちゃう。
アロマの効果であったほうが面白いことは面白い。
植物の香成分には恐ろしくたくさんの種類があるようですから。

新聞に出てましたが、
世間では、セレンとビタミンEが癌予防に効果があるかどうか、
膨大な予算をつぎ込んで検証したが、
あまり積極的な効果が見出せなかった、
とか・・・
だれが最初にそういう効果を言い始めたのでしょうか、
世の中なんでも原因がひとつだけ
という単純なものではないでしょう。

何でもどこかで言ってるからそれだけに流れる、というのは、
あまり面白くないですね。

いろいろと試してみて、
あーだこーだと経験してみるのがおもしろいのですが。

アロマの成分

2010-01-25 05:50:22 | Weblog
先週末旭屋で、アロマの成分・効果などについて、
できるだけ学術的なことの書いてある本を探してみて、
「アロマ療法大全-ドイツ発アロマセラピー実践ガイド」と、
「みどりの香り--植物の偉大なる知恵」
を買い求めました。

前者は、少し高かったのですが、
医療に携わっている現場の人が書いているようなので、
信頼できそう。
ところが、残念ながら「ビルベリー」がありません。

後者は、農学の研究者が50年間追い求めた、
森林の香り成分の研究の成果のまとめ。
青葉アルデヒドと青葉アルコールという、
炭素の数がたった6個の分子が主体です。
学術的には、ヘキセノールとかヘキセナール、といいます。

アロマセラピー大全に出てくる成分化合物リストには、
ぜんぜん入っていません。
葉っぱの成分は、軽すぎて飛んでいくのでしょうか。