渡り鳥の休息地

社会人アマチュアギター弾きNa-Neの頭ん中。
滞る割に突如アップする不定期ぶり。
北極星を見失って漂流中。

2016年12月23日 - 京都さすらい旅・前編

2016-12-23 | 
今年は特にガッカリすることがあまりにも
多過ぎて、それに加え肌寒い季節になるに
つれ血行が悪くなったせいもあるのか、
しばらく気力が落ちてしまっていたのです
が、世間がやけにハイテンションに見える
この時期に逆行して、腐りかけている自分が
本当にイヤになり、折角の連休ぐらい地元の
外へ飛び出したい!と思い立ちまして。

10代の頃の学校行事以外のプライベート
ではもう既に2度ほど訪れている京都に急遽
行って参りました。

いつも旅をする時は少なくとも1ヶ月以上前
には計画を立てて、宿も交通手段も押さえ
たりしているんですが、今回はなにぶん
急だったので、ビジネスホテルも禁煙部屋
だと予約が埋まっていたり、普段より料金
も高かったりで、安めの宿を探すのには
苦労しました。

でも結果宿はコスト抑えめでなんとか予約
できました。しかも朝食付きの禁煙室で。

滞在予定は初めから2泊3日と決めていた
ので、連泊にした分少しお得なプランで
押さえられました。
もし希望範囲以内で取れなかったら、多分
腐ってましたね(笑)。

交通手段も最初は高速バスを視野に入れて
いたんですが、帰りは日付が変わるまでに
帰るとなると連泊できないし(平日は仕事が
あるので)、行きだけならどうだろう?とも
思ったけれど、前日の木曜日に早く帰って
これない可能性を考えたら現実的ではない、
と思い直し、結局当日新幹線の自由席で
向かうことに。

これも早く計画していれば片道新幹線で
1万円ちょいで行く方法もあったはずでした
が、あまりに急過ぎて流石に無理でした。


なぜ今回の旅先を京都にしたか。

前々日まで実は、どこに行くか特に決めて
いませんでした。
行きたい場所が多くなかなか定まらなくて。

それで何を決め手にしよう、と考えていた
ところ、連休中全国で総じて天気の良い
場所が、関東を除いて京都と四国ぐらい
だったのと、移動が楽そうなことを考え、
新幹線1本で行ける京都を選んでみた訳です。



とりあえず、前回も使った古い世界遺産の
ガイドブックを持ち、初日の大まかな目的は
新幹線の中で決めました。

早朝から行かなければいけないほど、初日
から気合いを入れるようなことは敢えて
せず、京都入りもお昼ぐらいにして。

現地でランチを食べられるお店を探すのも
いいんですが、こんな旅程だからこそ
楽しめるものがあるのです。

「駅弁」です。
京料理系は東京駅にはなかったので、
好きなものをなんの縛りもなくチョイス。
そうしたら案の定こうなりました。


身内が見たらやっぱりと思うことでしょう。





市内移動の前に荷物を預けようとホテルに
まず寄ったんですが、運良く予定よりも
数時間早くチェックインできました。

部屋のベッドに腰掛け、ひと休みしながら
ルートをチェック。

今回は到着がいつもより遅めなので、
無理せず、京都駅から比較的近い範囲で
検討したところ、まだ寄ったことのない
建仁寺に決定。



かっこいい御朱印帳があると聞いていた
のと、迫力のある天井画と味わい深い
襖絵を見たかったので。

こちらは鐘撞堂。


本坊という建物に入ってお目見えしたのが、
なんでも鑑定団でもお馴染み、俵屋宗達の
手掛けた国宝『風神雷神図屏風』の複製画。
キヤノンの技術が使われています。
本物は京都国立博物館に展示されている
みたいですね。



またここは禅寺で、石庭も拝観することが
できました。





ここの床は鶯張りと言っている動画などを
見かけました。
そうなの?

鶯張りについては侵入者に気づく為という
説の他、釘の頭が着物をひっかけないよう
板から出ないように作った結果、当初は
あまり音が鳴らなかったものが時が経つに
つれて緩み、板と釘が擦れて副産物的に
鳴るようになったという話があります。
だから修復されると鳴らなくなったりも
するのだとか。

二条城など常に攻め入られそうな場所なら
センサー説も分かりますが、建仁寺は
どうなのでしょうね。
公式サイトでは特に説明などは見受けられ
なかったので、確認できていません。
確かに歩く度に軋んでましたが、本当に
それが鶯張りなのか、私には分かりません

奥へ進むと方丈という建物があって、
そこから部屋を覗き込むと襖絵が。



この龍の襖絵は海北友松の山水図襖。
複製画ですが、建物にはめ込まれていると、
また趣きが違いますよね。




ここの敷地の中で一番広い石庭。
方丈という建物から見ました。


これを見て思い出したのは、桑田佳祐の
アルバム『MUSIC MAN』のジャケット。

紋様や石の配置、背景などを考えたら
撮影地ではないことは分かるんですが、
あのデザインが作られる前、桑田さんは
京都の石庭を訪れていたらしい。

振り返ると私は修学旅行でさえどこかで
石庭をじっくり見たような記憶はなく、
もし訪れたとしても子供の時分だったら
興味を持てたか怪しいもんです。

人と社会をある程度知った今だからこそ、
日頃の喧騒からしばし離れ、己に帰り、
少しの間でも心を静かにするのに相応しい
場所として、こうしたある程度礼儀を
持って臨まなければいけないところへ
わざわざ行きたくなるのです。

しばし立ち尽くし、敷き詰められた石と
水のような紋様と大きな石と苔を眺めて
わびさびを味わいました。



方丈を出ると他の建物とを結ぶ長い渡り
廊下があり、壁がないので今の季節は
寒いですが、外を眺めながら歩けます。

廊下の先に法堂という大きなお堂があり、
『双龍図』という天井画がありました。



文字通り二頭の龍が描かれていたのです
が、どこかで見たような雰囲気があると
思って調べたら、以前鎌倉の建長寺を
訪れた際に見た『雲龍図』という天井画の
作者・小泉淳作(日本画家)が手掛けたもの
でした。

20世紀以降の作品もこうして古来より
存在するものと共存して後世に継がれて
いくんですねぇ。
凄いことです。



そして諸々を戴いてきました。
※これらは自宅に帰ってきてから撮影。




御朱印帳、御朱印、パンフレット類。
山水図襖の柄の紙バックは有難かったです。

ボーッと回っている内に夕方になってきた
ので、夕飯を求めて繁華街へ移動。











彷徨っているうちに、遠くに見えていた
橋まで来ちゃいました。




ふらりと立ち寄った楽器店にて。
あっこれは…!


店内ではウクレレ用のコードブックと、
折りたためるスタンドを購入しました。



プリクラ屋さんのとんでもないオブジェ。
斬鉄剣に斬られたセスナ?(笑)


繁華街はフランチャイズのレストランや
ファーストフードばかり目立って、
京料理を落ち着いて食べられそうなところ
がなく、困っていたところでTUBEファン
仲間からのLINEが。

うわすっかり忘れていた
そろそろミュージックステーションの特番
が始まる時間だった!

でもご飯は食べたいし…と悩んでいて
目に飛び込んで来たのはDAIMARUの看板。
お惣菜売り場に猛ダッシュ。

思いがけず良さげな商品を手に入れ、バス
に飛び乗る。

ほどなくしてホテルに到着。
何も考えずチャンネルを回す。

今どこだ?

お〜オープニングに間に合った!

TUBEのベーシスト・角野秀行さんが、
大黒摩季さんのサポートミュージシャン
として登場すると聞いていたので、見た
かったんです。



そしてこれが夕飯。白飯と京のお惣菜。


普段あまりこうしたものは自ら進んで
チョイスしませんが、食べて見たら
めっちゃ美味しかったです。
生麩、高野豆腐、焼き魚、煮物類。
上品な感じがしました。

そうしてだらだらとテレビを見て。
普段はほとんど両親にチャンネルを
譲ってしまうので(趣味が合わず、
揉めるのが面倒なので)長時間テレビの
前にいることはあまりないんですが、
この旅では争わずして見たい番組を
集中して見れたことは、地味かもしれ
ませんが、結構嬉しかったです。

いやぁだいぶ長いことテレビを見たなぁ。
こんなにずっと見たの、久しぶりだった。
後半旅疲れもあってか少しウトウト
しちゃいましたが

見終わったあとは趣味の時間。

実はウクレレを持ってきていたのです。


ギター以上に弾いてないので、コード
も頭に入っていませんが、弾きたい曲の
スコアも持ってきていたので、気分で
いろいろ弾いてみました。

本当はDIGI-ZO(アンプ内蔵ミニエレキ
ギター)を…とも思ったんですが、荷物も
他にあるし何気に重いので、他に部屋で
弾いてもあまりうるさくなくて軽い楽器
を、と考えたらウクレレの一択でした。

疲れて眠くなるまで弾いて、汗を流して
就寝。

明日のことは、朝ごはんでも食べながら
考えよう。


中編へ続く…。


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