我が家の地球防衛艦隊

ヤマトマガジンで連載された宇宙戦艦ヤマト復活篇 第0部「アクエリアス・アルゴリズム」設定考証チームに参加しました。

1/1000 帝星ガトランティス軍ククルカン級襲撃型駆逐艦(零くんさん試作モデル)

2022-04-30 15:14:47 | 宇宙戦艦ヤマト2202


以前公開しました1/1000護衛戦艦ビスマルクと同時期に零くんさんからお借りしましたククルカン級をいよいよ公開です。
実は、3Dプリンタから出力されたサポート材付きのパーツを手にしたのはこの時が初めてだったのですが、ものすごく未来的な感じがして、感動すら覚えました。



言葉にすると、「これが!こんなすごいものが家で出力できるのか!!」という感じでしょうか。
もちろんこの時既にビスマルクのパーツも拝見していて、それはそれで凄いと思っていたのですが、サポートつきのククルカン級のパーツから受けた感慨はそれとはまた別のものだったのです。



今回のククルカンは水洗いレジン製とのことで、部品を触ってみると少し柔らかい(弾力がある)気がしました。
アンテナなどの精細な部品はむしろこちらの方が折れにくいと感じましたが、実際のところはどうなんでしょう。
尚、「水洗い」と名前はついていますが、本当に水だけで洗浄を完了させる場合は超音波洗浄機などが必要です。
私も最初、しばらく水に漬け置きして洗浄を済ませようかと考えたのですが、それをすると部品が水を吸ってしまい、後日部品の割れの原因になるそうなので、今回もオーソドックスにIPAで洗浄を行っています。



さて、完成した艦を見ますと、改めてそのサイズに驚かされます。
全長190メートル設定(1/1000だと19センチ)ですが、幅が大きいのでそれ以上のサイズに感じます。
色んな駆逐艦と並べてみましたが、最大サイズの完結編駆逐艦と比べても遜色ないですね。



キットには必要十分なディーテールが施されていて、このサイズでも精密感は失われません
特に艦尾ノズル部分の作り込みは本当に圧巻で、電飾してもとても映えると思います(^^)
尚、本試作の後にイベント発売されたガレージキットでは更にディテールを追加されていたそうですよ。



ククルカン級といえば、印象が強いのはやはり「星巡る方舟」ですね。
戦隊規模での艦隊運動や流れるような突撃動作がとても印象的でした。
正直、2202では第一章以降は殆ど印象がないので( ̄▽ ̄;)



改めて完成したククルカン級と「方舟」での躍動的な戦闘シーンを合せて見ると、やっぱり色々ともったいなかったなぁと思ってしまいます。
できれば、「方舟」に登場して生死不明のまま退場したパラカスらを、ナスカ級などの他のガトランティスメカと一緒に今後の続編で再登場させてくれないかなぁ・・・・・・とも思ったり。



2202でガトランティス人(帝国)の設定が大きく変わり、「方舟」に登場したガトランティス人キャラの個性はそれにそぐわなくなった訳ですが、逆に言えば彼らは自らガトランティスに恭順したり、征服(滅亡)されながらも利用価値を見出されて帝国に取り込まれた非ガトランティス人だと考えれば、あの強い個性もゴレム起動後も生きながらえる理由付けにもなる気がします。



あるいは、2199で登場した「ガトランティス人」たちはいずれも、大小マゼラン銀河侵攻の尖兵として送り込まれた非ガトランティス人たちだったと想像すれば2202とのギャップも埋められるかもしれませんね。
その目的は、帝国からすれば侵攻先の人型種族がどの程度の戦力と抵抗力を有するのか確認する威力偵察――リトマス試験紙――で、先行して派遣される彼らは彼らで帝国での地位と恩賞、そして武人としての名誉のために勇猛果敢に戦うのでしょう。



大帝が彼らを用いるのは、2202でデスラーを用いた際の「執念」に対する興味と同様に、強い残虐性や功名心とは裏腹に「名誉」や「大義」を重んじる彼らの思考形態に興味を持ったとかでしょうか。
もしそうした背景があれば、アクと個性が強すぎる彼ら非ガトランティス人と通常のガトランティス人を一緒に運用することはないでしょう、「感染」しちゃいますからねw
その点、こうした尖兵をほぼフリーハンドで運用できるのですから、監視役を兼ねる蘇生体の存在はチートと言えるくらいに大きいです。
もっとも、方舟ではそうした要素は(後付けの設定だから当たり前ですが)全く感じ取れない訳ですが、こじつけて言えばアケーリアス文明由来の「薄鈍色の異空間」ではコスモウェーブが遮断されると考えれば矛盾は生じないでしょう。



何やら余談が過ぎましたが、ゴレム起動後も生き残った非ガトランティス人が宙賊業や傭兵業でしぶとく生き残っているというのも裏設定やサイドストーリーとしては面白い気がします。
特にパラカスについては、再登場の可能性を残すために出渕さんが死亡描写を入れなかったくらいなので、これを利用しないのはもったいないですし。



もったいないと言えば、結局1/1000でプラモデル発売されたガトランティス艦はナスカ級だけとなってしまいました。
2202が完結し、劇中世界でガトランティスが滅亡した今となっては、今後ガトラン艦が1/1000で新たに発売されることもないでしょう。
そんな中ではありますが、零くんさんを含め沢山の方が3Dプリント等を駆使して独自にモデル化に取り組んでおられる状況は本当にありがたく、少し大げさな言い方かもしれませんが、そうした方々こそ、ガトランティス艦のカッコ良さを伝え得る最後の砦なのかもしれませんね。



何やら全然関係ない話をバックに零くんさん作の1/1000ククルカン級突撃駆逐艦をご紹介しましたw
零くんさん、今回も貴重な3Dモデルにチャレンジする機会をいただき、本当にありがとうございました!!m(__)m
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「ヤマトよ永遠に REVEL3199」にて地球はデザリアムの侵攻を受けるのか?

2022-02-23 21:06:09 | 宇宙戦艦ヤマト2205


皆さまお久しぶりです。
気がつけば松の内どころか、既に2月も後半となっていました(^^;)
2205後章の公開から2週間以上が過ぎ、今日は久しぶりに一つ記事を書いてみることにします。
お題は『「ヤマトよ永遠に REVEL3199」にて地球はデザリアムの侵攻を受けるのか』です。
本作が、オリジナル版ヤマトにおける『ヤマトよ永遠に』をベースとするのはタイトルからも明らかですが、2199から始まったリメイク版も作中の歴史経緯や設定など、かなりの部分でオリジナル版とは異なってきています。
その点では、「永遠に」と命名されつつも、3199がオリジナル版とは全く異なる展開になる可能性もあります――が、やはり3199でも地球はデザリアムの侵攻を受けるんじゃないかという考え(妄想)に至りました。

その理由をここから書いていきますが、本内容には2205後章の内容が含まれますので、2205を未見でネタバレを避けたい方は、ここから先はご遠慮ください。
また、せっかくの次回作に変な予断を持ちたくないという方もご遠慮いただいた方がいいと思います。

では、始めましょう。
まず、2205劇中で語られた、あるいは実行されたデザリアムの目的と手段、企図を以下に挙げてみます。

①1000年の夢の実現
②イスカンダル(星)を自らの本拠地に持ち帰る
③イスカンダル王室関係者の確保
④波動文明の極致ともいうべきイスカンダルの技術、更に地下宮殿(サンクテル)に収められた多数の星間国家技術の奪取

①~③についてはデザリアム人が劇中で明言し、実行もしていることですが、④についてはスターシャの推測であり、完全な確定情報ではありません。
しかし、④を成立させるための手段が②と③という点では筋は通っており、その確度は高いでしょう(実際、劇中でこの推測をスターシャからぶつけられたメルダースは、少なくとも否定はしませんでした)。

一方で、デザリアムは地球やガミラスに対しては全くと言っていいほど執着がなく、それ故に停戦破りや戦術的奇襲を何度も受けてしまいますが、それでも彼らのスタンスは最後まで変わりませんでした。



そんなデザリアムが3199でオリジナル版と同様に地球に侵攻するという状況が発生するとすれば、何が彼らにそうさせるのでしょうか?
またしても思いつくまま並べてみます。

1)地球人の健康な肉体を欲した。
2)サレザー事変の復讐
3)波動エネルギー技術に脅威を覚えた
4)イスカンダル星消失の影響

あえて可能性が低いと思っている順に並べてみました。
1)については・・・・・・オリジナル版のこの設定が、そのまま使われることはさすがにないでしょう。
ただ、デザリアムという総体の持つ根源的な「不完全さ」を補うために、地球(地球人)を欲するという可能性はあると思っていますが――それはまた別の機会に取り上げたいと思います。

では気を取り直して2)について。
2205におけるデザリアムの計画が頓挫した最大の要因が地球の第65護衛隊とデスラー率いるガミラス艦隊にあったのは間違いありません。
その点、もしデザリアムが地球やガミラスへの復讐に走ったとしても、人情としては十分に理解できます。
しかし、2205で描かれたデザリアムは「人情」とは対極に位置するメンタリティ――というより、行動規則を有する集団でした。
それ故に、2)はむしろ可能性が低そうに思えます。

続く3)も可能性としてはありそうですが、「波動エネルギー」全てが脅威対象としてしまうと、対象の範囲があまりに広くなり過ぎます。
地球とガミラスはもちろん、波動エネルギー(エンジン)を用いている星間文明全てが“脅威”に該当する可能性があるからです。
もちろん、『ヤマトの波動エネルギーは、唯一イスカンダル純正波動コアを介して生成されている』といった理由で、特別な効果を有するという可能性も(正直好みではないですが)ありますね。
ただその場合、デザリアムはオリジナル版「永遠に」のようにヤマトを捕獲したり、手に入れたりするのではなく、できるだけ遠くで、できるだけ速やかに、且つ徹底してヤマトを沈めに来る展開の方が自然でしょう。
しかもこの場合、デザリアムが地球を制圧する意味がなくなってしまいます。
地球を人質にヤマトをやっつけるという発想もありますが、ただ1隻の戦艦を集中攻撃して沈める方が、それなり以上の軍事力を持った国家そのものを制圧するよりも遥かに簡単です。

そして4)ですね。今日はこれが本題です。
彼らが夢の実現のために求めていたイスカンダル星は喪われてしまいました。
さて、どうしましょう?
デザリアムはどういった行動を代替策として取るでしょうか?

私の予想(妄想)は、デザリアムが『イスカンダルの文明をこの世界に再構築しようとする』というものです。

2205後章で、サンクテルに潜った古代進の意識の中で古代守が言いました。
「コスモリバースシステムを用いれば、記憶の中の文明を現実世界に再構築することもできる」と。
この言葉を信じつつ、2199の設定も踏まえて考えると、以下の三つのアイテムがあればイスカンダル文明の再構築が可能なのではないかと考えます。

①コスモリバースシステム(CRS)
②イスカンダル星のエレメント(惑星の記憶)
③CRS起動のキー(核)となるイスカンダル人の記憶

ちなみに、2199ではコスモリバースが復元したのは「惑星環境」のみでした。
一方、2205ではここに新たに「命」と「文明」が復元対象として明言されました(「命」については、2199でも古代守の魂が森雪を生き返らせてはいましたが)。
そして、ここで「命」以上に注目すべきは、復元対象として「文明」が繰り返し述べられている点です。
コスモリバースが惑星環境と丸裸の人間のみを再構築・再構成したとしても、それだけで「文明」が復活したとは言えません。
それどころか、文明による庇護を得られない人間は殆どそのまま死んでしまうでしょう。
つまり、衣食住はもちろん、様々な文明の利器や成果も一緒に再構築されなければ「文明を現実世界に再構築した」とは言えないのです。
その点、CRSがフルスペックの「再構築」を為した場合、誰か(何か)の記憶の中にある惑星の状態が、人も物もひっくるめて完全にその場に復元されると考えるのが妥当だと思います。

尚、地球に譲渡されたCRSについて言えば、機能の一部(復元対象)が制限されていたと理解すべきかもしれません。
スターシャは永遠の命に倦んでいましたしね。
ここは「後付け」とか言わずに、スターシャは生命の苗床となる惑星は甦らせても、死んだ人間をもう一度生き返らせることを是としなかったのだと考えたいです。
また実際問題として、CRS作動前の地球がいくら滅亡寸前だったとはいえ、まだ人も文明も僅かに生きながらえている状況でフルスペックの再構築を行うと、まだ生きている人や残存している文明に「上書き」をしてしまうか、「コピー(1)」を並列作成してしまいかねませんから。

前振りがすっかり長くなりましたが、デザリアムがイスカンダルを再構築できる可能性に気がついたら、これを放っておくことはないでしょう。
そして幸か不幸か、地球には上で述べた①~③の全てが(完全な形でないにせよ)存在しています。



まず①。
地球に譲渡されたCRSが最後に使用されたのは2202ラストの古代・森救出作戦時です。
この際に消滅したり、高次元世界に吹き飛ばされたりしていない限り、CRSは現存しているでしょう。
2205で銀河の波動砲口に(銀河)マークが健在なところを見ると、そのまま銀河に搭載されている可能性が高そうです。
但し、問題もあります。
CRSについては2202/19話で「惑星再生機能を喪った」、最終話でも「ダメージは深刻」と言われていましたので、文明の再構築どころか、既に稼働状態にもないかもしれません。

そして②。
地球で建造されたヤマトが2199での地球環境再生時にエレメントとして使用されたように、イスカンダル星由来のものがあればエレメントとすることができそうです。
それなりの規模が必要であれば、ビーメラで朽ち果てていたイスカンダル船がまず思い浮かびますし、サイズ的な制約がなければ、ヤマトの波動コアやイスカンダルから譲渡されたCRSそのものでも条件に合致するかもしれません。
ただ、2199で地球のエレメントにされたヤマトは、イスカンダルでCRS設置を含む改造を受けています。
その星由来の物質をエレメント化するにあたって特別な処置が必要だとすると、その手段が無い、あるいは手段が不明な点が問題ですね。



最後に③。
恐らくこの世で唯一、イスカンダル人の血を引く存在であり、王位継承者でもあるサーシャが地球にはいます。
もちろん、2205後章で実体化した際、赤ん坊に過ぎなかった彼女の「記憶」がイスカンダルの文明を復元する際に役に立つのかという懸念はあります。
しかし、ここでの「記憶」とは脳に宿したものではなく、より根源的な、遺伝子レベルで刻まれた記憶こそ重要かもしれませんし、エレメント側の記憶と補完し合うことでも成立しそうに思えます。
後は、一人の人間がCRSの「核」になるための手段ですが、2199ラストで沖田艦長がそれを示してくれましたので・・・・・・これ以上はご勘弁下さい。
また、核とエレメントを宿したCRSを起動させるには、核となった人物の意思が絶対的な起動要件になりそうです(スイッチ・ポンで動くのではない)。
言い換えると、核となった人物がそれを望まない限り、CRSは本来の意味では起動しない。
であるならば、デザリアムがイスカンダル文明の復活を実現するには、サーシャがそれを望む環境を作る必要がある――そんな感じでしょうか。


以上のように、①~③それぞれに大なり小なり問題がある訳ですが、サーシャの「イスカンダル王室王位継承者」という冠はそれらの多くを解決してしまう可能性があります。
イスカンダルの文明レベルを考えれば、その利器全てに人工知能と個体認証機能を有していてもおかしくないでしょう。
そしてそれらの利器が、サーシャをイスカンダル王室に連なる人物と認識した場合、最上位のクリアランス(アクセス権)が与えられる筈です。
たとえば、スターシャが地球に譲渡する際にCRSに施した(かもしれない)機能制限や使用回数制限などを解除したりもできるかもしれません。
地球人には壊れた、ダメージを受けているとしか見えないCRSの状態も、単に本来の持ち主が化した使用制限という可能性もありますから。

そして、もしそれらの条件立て全てをクリアーし、デザリアムがイスカンダル文明を再構築しようと企図するなら、どこでそれを行うでしょうか?
思いつくのは

(1)地球
(2)ガルマン星の月
(3)デザリアム本星

くらいですが、私的には(3)を推したいです。
「光と影が一つなり、遂に我等は完全な存在となる」みたいな感じで。

そして、デザリアムはサーシャとCRSを手に入れるために地球に襲来するも、サーシャを乗せたヤマトとCRS装備の銀河は太陽系を脱出、デザリアムは作戦を変更して――とか、色々と考えちゃいますね。

久しぶりの記事でしたが、随分と長くなってしまいましたので、今日はこの辺で。




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宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち 地球-イスカンダル間の移動時間を考える(ネタバレあり)

2021-10-23 20:39:44 | 宇宙戦艦ヤマト2205
2205鑑賞前、個人的に最も気になっていたのは、地球からイスカンダル(ガミラス)への移動時間をどのように短縮するか、という点でした。
2199では、ユリーシャの記憶だけを頼りに殆ど手探りで航路を開拓したわけですが、2205では少なくとも

1)既に航路は開拓済み
2)敵軍の妨害がない
3)ガミラスから航法支援を受けられる。

以上三つの時間短縮要素があります。
これだけでも、2199の時より大幅に航宙期間を短縮できますが、それでも片道には数ヶ月(2~3ヶ月?)を要するんじゃないかと思っていました。
ですがその程度では、ヤマトが太陽系にいる時にガミラスなりイスカンダルなりから救援を求める至急報が届いた場合、とても緊急事態には間に合いません。
こうした時間的な懸念を、2205では以下の手法で解決していました。

①イスカンダルとガミラスで緊急事態が発生した時、ヤマトは既に両国への途上にある。
②大マゼラン銀河の近傍へと繋がる天の川銀河側の亜空間ゲートを、天の川銀河直近にまで移動させた。
③劇中、イスカンダル自体が、天の川銀河方向に向けて移動とワープを行った。

上記の①は予想の範囲内でしたが、②と③は全く予想になかったですね。
特に②は、天の川銀河と大マゼランの銀河間距離が約16万3千光年と言われていますから、全工程(16万8千光年)の95%以上を亜空間ゲートでショートカットでき、決定的な期間短縮となります。
2205前章のパンフレットによると、天の川銀河側のゲート(ビーメラ星の後に向かったゲート)を十数ヶ月かけて、天の川銀河近傍まで移動させたとのことです。
本ゲートは元々、マゼラン―天の川銀河間の中間にあったバラン星から天の川銀河方向3万光年の位置にありました。
ざっくり計算すると、(16万光年÷2)−3万光年ですから、元の場所から5万光年ほど天の川銀河方向に移動させられたことになるでしょうか。
亜空間ゲートのサイズは、ヤマトがゲートインする時のサイズ感から、ゲート全体では数km~十数kmくらいのサイズがありそうです。
僅か十数カ月で5万光年も物体を移動させるとなるとワープを多用するしかないと思いますが、何しろあのサイズです。
あるいは、ゲート自体にワープ機能があるのかもしれませんが、もしそんな便利機能がなかったとしたら――この移動とゲートの再起動には、地球から提供された大量のD級(ドレッドノート級)が用いられたんじゃないかと想像しました。
はい、ガトランティス戦役戦後も時間断層が消滅するまで「乗る人間もいないのに」建造され続け、結果的に大量に余っているであろうD級ですw

ガトランティス戦役中、膨大な数のD級を建造し続けた地球連邦は、大量の戦時国債を発行したと思われます(想像)。
そしてこの多くは、地球連邦の中央銀行か、もし未だ存在していたなら国連加盟各国の中央銀行が引き受けたと考えますが、引き受けきれなかった分はガミラスが引き受けたんじゃないかと思います。
また、地球連邦は時間断層の一部使用権の代金としてガミラスの植民星を得ていましたが、時間断層を失った以上、これも返却しなければならないでしょう。
つまり、ガトランティス戦役後の地球は、ガミラスに多大な借り(文字通りの借金)があると思われます。
当然、借金は後日返済(償還)しなければなりませんが、時間断層抜きでの戦後復興を行わなければならない地球に余剰資金なんてなさそうです。

そうなると――当面は「物納」で返済するんじゃないでしょうか。掃いて捨てるほど存在するD級やその関連技術で。

お誂え向きに、D級はガトランティス戦役時に複数の艦が連携してのトランスワープ(アンドロメダ級にD級二隻が重力アンカーで接続してワープしていたアレです)を数限りなく行っています。
つまり、複数艦での同調ワープが可能で、その経験まで豊富に有している訳です。

拙作「火星沖2203」用にご提供いただいたHARUさんのCG。大量のA+D級がトランス(同調)ワープに入ります

説明が長くなりましたが、この余っているD級を大量にガミラスに譲渡(物納)、これをゲートの周囲にズラリと並べて重力アンカーで固定し、全艦の波動エンジンを同調してトランスワープさせます。
そうして十数ヶ月間、トランスワープをひたすら続けてゲートが移動を完了した後は、2199の最終章でゲール艦隊が行ったように、各艦を数珠繋ぎにしてシステム衛星に接続、ゲートシステムのエネルギー源として使用します。
バラン星のエネルギーコアはヤマトが波動砲で破壊してしまいましたから、ゲートシステムを再稼働し、維持していくには膨大なエネルギーが必要でしょうから。

そんな想像をしていた矢先、2205公式HPにD級改造の移民船がガミラスに贈られたとしてメカデザインと設定が公開されました(実際にこの移民船が画面に登場するのは後章とのことです)。
「贈る」と「納める」では随分と意味が違いますが、D級の提供自体は実際に行われているみたいです。
(しかしもし本当に地球がガミラスに膨大な額の借金をしていて、それがガミラスの危機に対する不介入の決定に影響を与えたのなら、それはそれでビックリですけど・・・・・・さすがにそこまで「黒い」背景はないかw)

さて、2205パンフレットには、このゲートの移設によって地球-ガミラス間の移動時間は数週間にまで短縮されたとありました。
この書き方からすると、実質一ヶ月以内(2~3週間?)で移動できるのだと思いますね。
また、③についてもマゼラン側ゲートを出た後のヤマトの必要移動距離を少なくともワープ一回分は短縮してくれているので、ヤマトの早期到着に効果がありました。
とはいえ、イスカンダル/ガミラス本星って、マゼラン側ゲートから僅か数回のワープでたどり着けるくらいの場所にあったのかという点については、多少思うところもありますが・・・・・・きっとそんな場所に存在したのでしょう(笑)

正直、上記の①~③の中で最も時間短縮に効果を発揮した②については、本編だけで状況を読み取るのは無理じゃないかと思いますが、そんなこと(移動時間)を気にするファンは圧倒的に少数派でしょうから、本編での細かい説明は割愛して、パンフレットで補完するという方法はむしろ気が利いていると思いました(制作側の唯一の誤算は、各劇場でパンフの売り切れが相次いだことかもしれません)。

過去作ではこうした劇中やパンフ等で説明のない部分については、ファンがツイッターに何か想像を書くと、某副監督から非友好的な対応を喰らうのがお約束でしたから、それと比べれば遥かにファン・フレンドリーだと思います(過去作の状況は今でも全く笑えませんが)。

期間の話といえばもう一つ。
65護衛隊が出港してからの演習第1日目は2205年10月2日だったようです(雪の持ったデータパッドにその表示があります)。
そこから2週間、太陽系内で各種訓練を行った後(10月16日頃)に65護衛隊はイスカンダル/ガミラスに向かいました。
仮にそこからイスカンダルまで3週間を要したとして、到着は11月10日頃。
戦闘とその後始末に1週間を要したとして11月17日頃。
そこから太陽系への帰還に更に3週間を要したとして、12月10日頃には(諸々の誤差を含めても年内には)地球に帰還しそうですね。
元々、65護衛隊の訓練&親善航海は6カ月の予定(たぶん、10月1日に出航して、翌年3月末に帰ってくる予定だったのでしょう)とされていましたので、大幅に期間は短縮されますが、国際環境の激変と未知の勢力との遭遇・交戦という状況を考えれば、現地での事変終息後は、最短で帰路に就くような気がします。
思えば2199も2202も12月にエンディングを迎えているので、今回も同じパターンかも?と思ったりしました。

ただ、私は勝手に2205はデザリアムによる地球占領で終わると想像しているので、そうすると続編は「2206」になっちゃいますが、はてさて(うん、この予想も絶対外れだw)。







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『宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち 前章』のイスカンダルとガミラスの関係を想像する(ネタバレ)

2021-10-16 11:57:26 | 宇宙戦艦ヤマト2205


さてさて、公開から一週間が経ちましたので、そろそろネタバレ含みで行ってみたいと思います(^^)
それにしても2205前章、公開初日からTwitter界隈で好評と思っていましたら、劇場ではBDやパンフレットの売り切れも起こっていたようですね。
過去作と比べてどの程度の数が用意されていたのかは不明なので単純比較はできませんが、それでも、このコロナ禍の中で当初の予想を超える人たちが劇場に足を運び、関連アイテムを購入しているという事実は一ファンとして嬉しくなりますね(^^)

さて、前置きはそれくらいにしてそろそろ本題に入りましょう。
まずは2205前章を観終わった時点で、未だ明かされていない謎を思いつくまま挙げてみました(抜けも沢山あると思いますが^^;)

1)ガルマン人たちが信仰する女神の正体は?
2)ガルマン人とガミラス人の関係は?
3)イスカンダルとガミラスの関係は?
4)イスカンダルの地下にある「サンクテル」とは?
 そこに入る為に必要な儀式とその結果は?
5)デザリアムとは?
6)デザリアムの「千年の夢」とは?

今日はこれらの中で、最も想像がしやすそうな3)を掘り下げてみたいと思います。
また、3)に関連して1)と2)についても想像が繋げられそうです。

ではまず、3)を考えるにあたって関連しそうな情報を。

①ガミラス帝国(ガミラス大公国)は建国して1000年
②ガミラス人はイスカンダル(人)を崇拝している
③ガミラス人はガミラス星を離れては長くは生きられない
④ガミラス人とガルマン人は先祖を同じくするという説がある
⑤ガルマン人は謎の女神像を崇拝している

この5つを先ほどの1)と合せて想像すると・・・

・かつて、天の川銀河のガルマン星にはガルマン人が、その双子星にはイスカンダル人が住んでいた。
・未だ1000年以上前、イスカンダル人(全員か一部かは不明)はガルマン星から多数のガルマン人を連れて、大マゼラン サレザー恒星系の二重惑星に移り住んだ。イスカンダル人が住む惑星をイスカンダル、もう一つの惑星をガミラスと名づけた。
・サレザー移住後のイスカンダル人は巨大な帝国を建設し、波動砲を多用して大マゼランを血に染めた(支配した)。
・ガミラスに移住したガルマン人(ガミラス人)は1000年前、ガミラス大公国を建国した。
・一方の天の川銀河。ガルマン星にはかなりの数のガルマン人が残され、そのまま現在に至った。双子星にもイスカンダル人が残留していた可能性があるが、現在は存在していない。絶滅したか移住したかは不明。ガルマン人たちは偶像を作り、イスカンダル人への崇拝を継続している。

オリジナル版ヤマト世界での天の川銀河における宗教的崇拝対象といえばシャルバートというのが定石ですが、ここではあえて「イスカンダル」としてみたいと思います。
残念ながらイスカンダルが大マゼランに移住した理由は分かりません。
民族丸ごとの移住でなければ、王族や皇室を存続させるための分家作りや王族内の争いなんてことも考えられますが、その場合は天の川銀河にもイスカンダル人が残留していた可能性がありますね。
あるいは、ガミラス人がガルマン人から分かれたように、イスカンダル人はシャルバート人から分かれた――なんてこともあるかもしれません。
何にせよ、2199の25話でスターシャが「イスカンダルが大帝国を築き、大マゼランを血に染めた」と言っているので、イスカンダルが大帝国を築いたのはサレザーへの移住以降と思います。

では、イスカンダルがサレザー移住後に大帝国を築き、尚且つガミラス人はイスカンダル人を崇拝しているという状況から、二国の関係性はどのように想像できるでしょうか?
残念ながら「協力」や「同盟」といった関係性よりも「隷属」や「支配」と考えるのが自然な気がします。
実質的にガミラス人はイスカンダル人に支配されていた可能性が高い――ならば先ほどの③に対しても別の想像が浮かんでしまいます。
ガミラス星から離れたガミラス人が長くは生きられないのは、ガミラス人たちが逃亡できないようにするためにイスカンダル人が嵌めた「首輪(生物的処置)」ではないか?と思う訳です。
2202の設定ではガミラス人が年単位でガミラス星を離れると疫病などに罹って死亡する確率が上がるとされていました。
「首輪」にしては制約が弱い気もしますが、それはイスカンダルが覇権を捨てて平和主義国家へ転向して以降、そうした生物的処置を行わなくなり、数百年間の隔世によって処置の効果がかなり薄らいだからからもしれません(昔は、それこそ数ヶ月とか一年で死んだりしていたのかも)。
なので他民族(非ガミラス人)との交配で生まれた子は、既に薄らいでいる効果の低下が決定的となり「首輪」から解放されるのだと思います。

2205前章の冒頭で、ガルマン人を支配していたボラー連邦のボローズ総督は「家畜どもめ!!」と叫んだ後、デスラーに肩を撃ち抜かれました。
ボローズが取り落としたのは、ガルマン人たちの首輪に毒を流すための制御装置です。
それを手にしたデスラーは言います「こんなもので」と。
しかし実はそんな彼の首にも、見えない首輪がガッチリと食い込んでいるのかもしれません。
その見えない首輪はガミラス人たちを「家畜」とするためのものであり、その忌わしい首輪をかけたのは、彼らが崇拝し、他ならぬデスラー自身が最も愛して止まないイスカンダル――。
圧倒的な力と恐怖による支配が骨肉に刻み込まれるまで永続したことで、「服従」はいつしか神聖さすら帯びた「崇拝」に変わり、それはデスラーすら例外ではなかった――。

そんな風に想像すると、あの2205前章冒頭のデスラーの言動はあまりにも皮肉であり、本当に・・・・・・辛いですね。
あのシーンでデスラーはボローズとその背後にいるボラー連邦に向かって言い放ちました。
「お前たちにくれてやるのは“恐怖”だけだ」
しかし、ガルマン人たちにとってのボラーは、ガミラス人たちにとってのイスカンダルであるということを知った時、デスラーは・・・・・・。
なにしろ、デスラーはスターシャを愛しているのですから。
『それでも「生きろ」と?』ってこのあたりに来たりするのでしょうか?

そんな感じでざっくりとした想像してみましたが、私の予想や想像は2199の頃から当たらないことで有名ですので念のためw








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宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち 前章を観てきました!!(ネタバレなし)

2021-10-08 17:11:39 | 宇宙戦艦ヤマト2205

(注)当ブログでは10月15日まではネタバレ禁止でいきますので、ご了承ください。

本朝、なんばパークスシネマにて2205前章の初回を観てきました(^^)
金曜日とはいえ平日でしたから、お客さんの入りはどうかなぁと思っていましたが、しっかりお客さんは入っていましたね。
観終わった後のお客さん同士のお話や雰囲気も、概ね好意的なものが多かった気がします。

私個人の感想はというと、想像していた以上に「熱い」作品だったという印象でした。
キーとなる登場人物が想いをストレートに表現することが多く、それが結構なペースで連続するからかもしれません。
テンポの速い状況の変化と合せて、観ているこちらもテンションがどんどん上がってくることが自覚できましたし、実際、目頭を含めて(笑)何度も身体が熱くなりました。
もちろんそこには「曲」の効果もあったと思います(発進シーンで“あの曲”が流れた時は本当に体が震えました)。

メカ的には、youtubeで公開された冒頭部分に登場したパトロール艦以外にも、訓練宙域ではあの艦が出たり(全艦退役していなくてホッとしましたw)、月周辺での任務や事態の急変を告げたり分析したりする役割を担って、別のあの艦が出たりと、メカファンがニヤリとする部分も多かったと思います。
人によってはあからさまな「サービス」と言う方もいらっしゃるとは思いますが、そういう些細なことでもメカファンは喜ぶものですし、オリジナル版ではそうした点はおざなりにされることが多かったので、それらの艦の再登場は本当に嬉しかったですね。
嬉しかったと言えば、ガミラスから〇〇する船の種類の多いこと多いこと、しかもあの船はどこかで蜜を・・・・・・とか(笑)

また、本作では若者が増えたこともあって群像劇という描かれ方が強くなりました。
2202では追い詰められる古代がフォーカスされ過ぎたこともあってか、全編に渡って息苦しさみたいなものを覚えていましたが、2205ではそういったことはなく、肩の力が抜けるところは抜ける、しっかりと緩急がある感じです。
また、2202では各章ラストの「引っぱり」が強すぎて、「次章が気になる」という気持ちよりもフラストレーションが募ることが多かったのですが、この前章の終わりは丁度いいぐらいの「引っぱり」と「締め」のバランスでしたね(笑)

ただ、監督自身も仰られるように、「目一杯まで詰め込んでいる」感は2202以上かもしれません。
その分、「間」が不足してしまったからか、ちゃんと理屈で説明されていても、どうしても唐突に思えてしまった部分が終盤にありました。
但し、劇場公開版は各話毎の切れ目が無いぶん、それをより強く感じてしまっている可能性があります。
各話毎にオープニングやエンディング、一週間の時間差があれば、このあたりの「間」も丁度良く感じられるかもしれず、この後BDで確認してみようと思います。
しかしそうした「目一杯」や「間」はオリジナル版「新たなる」の基本フォーマット(地球とガミラス本星/イスカンダルの距離)的に避けられない部分でもあると思います。
この点を少しでも解消すべく、作中では様々な手段が講じられており、この点は素直に「なるほど」と思いました。
ただそれでも、未だ作品構成要素の取捨選択が徹底されていない部分もある気がします。
正直「ここは(この人たちは)不要だったのでは?」と思う部分もあり、それらの部分が後章でどのように活かされるか次第でも自分の中での評価が変わりそうです。

ちょっと厳しいことも書きましたが、全体としては非常に観ていて面白く、満足度の高い作品だった点は断言できます。
是非劇場公開期間中の鑑賞をお勧めしたいですが、コロナのことや劇場までの距離の関係で劇場鑑賞が難しい方にはダウンロード版も公開されていますので是非是非(^^)


また本日、前章に続く後章の公開は2022年2月4日からと発表になりました。
インターバルが四ヶ月とは思ったより早かったですね!!
グレートプレアデスに加えてゴルバも登場するようですし、あんな台詞やこんな台詞もちゃんと使われるみたいで、こちらも今から公開が待ち遠しいです(^^)
タイトルは「STASHA(スターシャ)」・・・ウーム、なんか意味深な・・・。




楽しみと言えば、劇場鑑賞の帰り、梅田のヨドバシカメラに立ち寄りましたが、まだメカコレ・デウスーラⅢ世は発売されておられず、店頭に並ぶのは明日になりそうですね。
1/1000アスカの発売は今月末。残念ながら1/1000ヒュウガや同じく1/1000のデウスーラⅢ世、グレートプレアデスは現時点では発売の予定はないようですが、2205という作品が盛り上がり、既に発売が決定しているキットが売れれば、それら艦艇が発売される可能性も出てくると思いますので、買えるキットはしっかり買い集めたいと思います(^^)



そんなこんなでネタバレなしで第一回の記事を書きましたが、ネタバレ有でどうしても言及したい部分もありまして、そちらは来週に改めて記事にしたいと思います(^^)
コメント (5)
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