
科学館の学芸委員さんの説明を聞きながら、枡形山(高さ約80メートル)を登りました。第1ポイントは、灰色の岩のように見える場所。色・堅さを見た後、百万年前海の底に体積した地層で、貝・魚等の化石がでてくる「泥岩層」であるとの説明に、ピンとこない様子で「百年前?」「化石あるの?」。第2ポイントは、砂状で平らな小石も見つかる場所。手ざわりの違いや色・堅さ等について、前の地層とは全く違っていることに気づいていきました。30万年前の「砂礫層」で、波打ち際辺りの地層だとの説明でした。それにしても、百万年前の地層の上に30万年前の地層が乗っているのだろうか?と疑問になります。この70万年の間には、氷河期と間氷期とがあり、海の底だったものが陸地になりそしてまた海になったという壮大なドラマがあることが分かりました。しかし、納得するには時間がかかりそうです。10メートル登った第3ポイントは、海で堆積した地層ではなくて、陸地になっていて主に箱根の噴火によって堆積した29万年前のローム層でした。さわると、砂や石がなくて赤くてこまかい土でした。そして、第4ポイントは、山頂近くにあって、富士山の噴火による2万5千年前の関東ローム層でした。下っていくと、再び砂礫層・泥岩層が見られるポイントに出ます。地層の断面図を見せながら、同じ高度であり、層が続いていることを捉えることが出来ます。これらの地層がずっと広がり、多摩丘陵まで続いているとはなかなか想像できません。しかし、実際に歩いて見て触って、そして説明を聞いたことは、貴重だったと思いました。
6年生の理科では、①土地は、礫・泥・火山灰及び岩石からできていて、層になって広がっていること。②地層は、水の力や火山の噴火によってでき、化石が含まれている物があること。③土地は、火山の噴火や地震によって変化すること。となっています。しかし、この学習は、どうしても映像とかボーリング資料等で間接的に学習することが多いので、実際に行って観察したことは価値があったと思います。(子どもたちは、私よりしっかりと聞いて、沢山メモを取っていました。)
子どもたちには、約45億年の地球の歴史を振り返りながら、例えば日本全体が海の底にあり両側のプレートに押し上げられてできたこと・一部には海になったり陸になったりを繰り返した場所もあることから、この辺の土地を掘っていくと、赤土の層もあり多摩川の石や砂もあり、さらに掘ると砂礫層や泥岩層にぶつかるのかも知れないと、想像力をたくましくして土地のつくりや広がりのイメージをもってくれたら、そんなことを思いました。
兎に角、今日は良く歩きました。そして、久しぶりに土や砂の感触を味わいました。