●それでも地球は回ってる

■かつて同人誌作ったり宇宙ネタに小躍りしてた輩の、3年サイト放置後の、無趣味無活動な日々のぐだぐだ与太話あれこれ

宇宙科学講演と映画の会 その2

2008年04月15日 | ロケット&宇宙

昨日は疲れに勝てず寝てしまいました・・・スミマセン・・・


さて、土曜日の安田生命ホールでの講演会の第二部。
『かぐや』についてのお話は、
かぐやサイエンスマネージャーの加藤学先生。
しかし3日前の話だというのに、メモ見ても細かい事が思い出せない…
・・・えー・・・、自分のメモを見ると、

 「かぐやのミッションのひとつに、月にマグマの海があったのか調べる」
 「2025年に日本人宇宙飛行士を月面に立たせたい」

それだけしか書いてない・・・。
なので、第一部に比べてかなりアバウトな内容になっております…(平謝)



まずは、「マグマの海の証拠があるか否か」について。
月の起源について諸説ある訳ですが、
今一番有力なのが「ジャイアントインパクト」説だそうで。
38億だか40億だかの遥か昔に、火星サイズの星が地球に当たって、
その当たった天体とか地球の一部とかが砕けた後に、
地球の重力の周りで、土星の輪の様なリング状になり、
それが何十万年かして、月の原型になったって説(らしい・・・確か・・・)


それと「マグマの海」と何の関係があるかというと、
火星サイズの天体がぶつかった時のエネルギーはそこに留まり、
そのために土星のリング状になって地球の周りを漂ってた物質は、
相当な高温なので硬いものじゃなかったと考えられ、
月の原型である球状の物体は、熱いマグマの塊みたいなものじゃないか、
そして地球よりも小さいので、早めに固まって形成されたんじゃないかと。
(実際地球の鉱物よりも、古い年代の鉱物があるらしいので)
ジャイアントインパクト説のシュミレーション画像を見ましたが、
その説を後押しするような証拠?も沢山見つかっている模様。
そこで、実際に「マグマの海」があった決定的な証拠を探してるみたい。



記事書いてる内に、色々思い出してきたぞ。



月の裏側と表側の地形の出来方?が余りにも違いすぎるとか。
表は割とフラットだけど、裏側の高低差は12~18kmもあるらしいです。
今回「月の表と裏の詳細地図」が掲示されてましたが、確かに違いすぎ。
同じ天体の裏と表でなんでここまで違うやら・・・
そもそも何故、地球から見た月って、いつも同じ方しか見れないんだろーか。




あとは、ハイビジョンカメラの広角と望遠で撮影した違いで、
今回の満地球の入りと出では、地球の大きさが極端に違うとかー。
それから、「きずな」打ち上げで振られた(泣)2月の種子島で、
宇宙センターのロビーの大きなTVで流されてる月の渓谷とか色々見たけど、
その映像も大画面で見ると更に迫力~。
月の上空100kmから撮影してる事、忘れそーなくらいに鮮明ですよねー。



あとはー・・・
月からだと地球の全体像を観察できるので、
地球の大気が逃げ出してるらしいから、それを調べるのにいいとかー。
月の表と裏側の「静けさ」の違いとかー。
ある地点では、構成してる物質が全く異なるものが隣接?して存在する謎とか。
うーんうーん、他にもあった気がするけど・・・こんな所でしょうか・・・
先生自身も、時間が押してたせいで、かなりはしょって説明してたので・・・




「2025年に日本人・・・云々」は、文字通りです。
講演する対象が対象ならば、声を大にして宣伝するらしですが、
あの日の講演の聴衆で、これに該当する人は皆無。
そもそもそれまで命があるかどーかの人がかなり居たはず(笑)



しかし「かぐや」が映す月の表面ってカラーで撮影してるのにほぼモノクロ。
改めて、地球の青さってのが稀有なものなんだなーとか、ぼんやり思いました。



ああ、それから。
まず講演の冒頭、先生から
 「まずは、『かぐや』への沢山の励まし、どうもありがとうございました」
のご挨拶があったことをご紹介しなければ。
あと、「満地球」という表現についてNHKと喧嘩してきたらしく、

 「せめて『満月ならぬ満地球』くらいの事は言え」

てな事を言ってきたらしいです。
でも世間は何の違和感も無く、その言葉に馴染んでますが(笑)
だって他に表現しようがないと思うけどー。





こうして第二部終了。
休憩挟んで続いて質疑応答に。
しかし己のメモは、質問も回答も(更に記憶も)かなり??な状態ですのであしからず。
回答者は井上本部長・森田先生・加藤先生。


 ●何故次の開発事項に「固体ロケット」があるのか?
 →大型衛星は、開発までに時間が掛かり、観測者のニーズにすぐに応えられない。 
  それらに応える為には小型の衛星を数多く打ち上げるのがいい。
  しかしH-2Aのような大型ロケットは、大きすぎてむしろ無駄が多い。
  小型衛星を数多く打ち上げる為にも、固体ロケットの方が開発時間もコストも有利。

 ●GXロケットはどうなのか?
 →あれは極軌道用の大型(3tクラス)衛星用に用いるのが適切。

 ●「かぐや」の観測機器は一度に色んな事を観測可能なのか?
 →データが大きいので一度に観測不可の為、タイムシェアしてるのが実状。
 (・・・・・・多分「画像」がメインだからかなー・・・)

 ●次期固体ロケットは垂直発射なのか?
 →そのとおり。なのでランチャーに乗せる必要がない。
 斜め打ちは実際大変なので、単純に垂直に上げる事にする。
 (森田先生曰く「鋭い指摘ですねー」/笑)

 
あとは、井上本部長が

 「『アポロ陰謀説を払拭する為にも、アポロが到着した証拠を映せ』とよく言われる」

とか言ってたな。現実にはそこまで細かい部分を撮影するのは不可能みたい。
でも加藤先生が
 
 「いずれ『かぐや』が役目を果たして最後に月にぶつける時には
 かなり月表面に接近しますから、ラストの映像にそこにするとか」

てな冗談言ったら、司会の阪本さんが
  
 「そうしたらそうしたらで今度は『かぐや陰謀説』が流れます」

とか言って、会場爆笑。




あとは個人的に印象的だったのが、
質問の手を上げてないのに、急に質問し始めちゃったご高齢の方がいらして(苦笑)。
でもその方が森田先生に、
 
 
 「日本の固体ロケットが軍用開発の延長上にないという事は、世界に誇っていいと思う」

と、震える声で仰ったのがすごーーーく心に残りました。
戦前戦後を生きてきた方ゆえに、その言葉には色々な意味が込められていたんでしょうから。

そして続けて、塩酸を排出する固体ロケットの環境面での安全性について質問されました。
それを受けて森田先生が、

 「塩酸を出す、コンポジット火薬の原料であるアルミニウムを、
 リチウムに替えるなどして、クリーンなロケットの研究を進めています。
 いずれは全く無害なロケットが出来るはずですよ」  


ゆっくりと話しかけるように、質問に答えていました。
あの質問をされた方が宇宙開発の黎明期に関わってた方なのか、
それは分かりませんが、そうやって未来の開発に心を向けてくれていることに、
敬意を表しつつ答えている、そんな風にも見えました。







最後に「祈り~小惑星探査機『はやぶさ』の物語~」が上映。
・・・・・・分かっちゃいたけど、大画面で見ると感動ひとしお。
OP曲の第一小節で既に涙ウルウル状態。
この映像をはじめて見る方もいたんだろーけど、どんな風に思われたかしら。
あれだけの大画面で見ると、CGの美しさが細部までよーーーく見える!!
なんて綺麗なの、はやぶさ!!!!(マジ感動の嵐)
しかしなんで「かわいく」思えるかしらねー不思議ですねー。




大画面で見ると、小さいはずのイトカワがメチャメチャ大きく感じ、
(「ラッコ、でかーーー!!」みたいに)
「はやぶさ」がその周りを一生懸命グルーーッと回るように感じる。
イトカワ表面の凹凸もすごく誇張されて見えるし。
当然「はやぶさ」自身も自分よりも大きく見えますから、
イトカワ表面に斜め状態でじーっと30分留まった時なんか、
まるですぐそこに居るかの様に思えるほど。
(抱き起こしてやりたい気持ちになります)


宇宙を彷徨う姿の頃には、会場から鼻をすする音がチラホラ・・・
(やはり何度見ても泣けるものは泣けるってもんだ)
そしてトドメは

 「 目覚めなさい 待っているのよ あなたを 」

でしょう、やはり。(涙堪えるのに必死)



それにしても。
20万キロの彼方からカプセル飛ばした後の「はやぶさ」のその後にしても、
月に衝突して役目を終える「かぐや」の最後にしても、
生命のないはずの機器に、何でこんなにも惜別の念が湧くんでしょうね。
種子島で「かぐや」の打ち上げを見た時、自分が無意識に、
「かぐや、お仕事しに行っちゃった・・・」と泣きながら呟いたのを思い出しました。
(今また思い出して涙ぐむ己)
そうしてまた訳も分からないままに、宇宙モノ?に嵌っていくんですね・・・
それもまた本望ですけどねえー(苦笑)




帰り際にお隣の席の方から、名刺を頂戴しまして。
(コメントも頂戴しました。ご来訪感謝です!)
ロビーに展示してあった。将来の内之浦射場の予想図を写メしてー。
あとは、赤いポロシャツをお召しの的川先生を発見!
去年は、やはり帰り際ロビーをうろついてたら、片付けしてる先生発見!
(この時の先生は、講演内でご挨拶する立場でしたから勿論背広をお召し)
御本にサインして頂いた上に、記念撮影までお願いする厚かましさ(笑)
今年は一人でしたので、そんな勇気はございませんでした。
でも、すごーーーく充実した講演会でしたーーvvv楽しかったーーー。







帰りは・・・疲れがドッと出て・・・
お腹空いたので、京王のレストラン街に直行。中華定食を平らげる。
その後サンマルクカフェで飲んだマンゴーラッシーがすんごく美味しく感じた・・・
帰りの電車では爆睡~。降車駅が終点で良かった・・・





・・・と、まあ。レポ、こんな感じでいかがでしょうか?(誰に聞いてるんだか)
去年の今頃と比べて、実際に打ち上げ見たり、内之浦一般公開に行ったお陰で、
講演の内容も多少は理解しやすかったのかなあ。
特に内之浦は行ったか行かないかで、講演聴いてる最中のイマジネーションが
全然違うと思いますから。今度行ったらちゃんと内之浦でご飯食べたいなあ~。







実は肩が・・・限界です(死)本日は仕事中に「脳が疲れてる事」実感。
窓口で説明のしすぎのせいか、顔の筋肉も心なしか疲れてるぞ・・・
(軟弱な・・・・・・)


ではでは。
拙いレポではありますが、少しでも楽しんで頂けましたら嬉しく思いますv




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