「読書の秋」ですねぇ♪
久しぶりに本を読みたくなりました。
本屋さんで目に留まったのがこの、可愛らしい装丁の本。
巻頭の著書の言葉…「季節感を織り交ぜながら、捕物もある人情小説を書いてみたい。」
中を覗くと「お勢ごろし」「白魚の目」「鰹 千両」「太郎柿次郎柿」「凍る月」
「遺恨の桜」という目次。
ひとつずつ独立した短編として読めて、しかもまとまった読み物でもある。
いいですねぇ!今読んでみたい本でした。
しばし江戸情緒にひたりながら、それぞれの季節感を味わい、しかも謎解きも堪能させてもらいました。
お話の中にでてくる、稲荷寿司売りの屋台の親父さんが作る、それぞれの季節の食べ物もとてもおいしそう!!
(この親父さんは重要人物。最後まで随所に顔を出し、主人公の岡っ引きの茂七の謎解きを助けます。)
秋のお話は「太郎柿次郎柿」
(次郎柿は甘くておいしい柿ですが、太郎柿というのは実際にはありません。)
文中で親父さんが言います。『もし太郎柿があれば、次郎柿よりももっと旨いのかもしれないが』『いや、太郎柿は渋柿だろう』と、茂七は心のなかで思います。今度の事件は兄弟なのに、同じ柿の木から生まれたのに、人生の明暗を分けてしまった二人の事件だったからです。
色づく柿を見ながら、あれこれ思いめぐらしてしまいました。
残業本当にお疲れ様です。