数理論理教(科学教)の研究

数理論理(科学)はどこから来て、どのような影響を与え、どこに行こうとしているのか、少しでも考えてみたいと思います。人文系

現代の虐殺・資源強奪・民族浄化(チベット・東トルキスタンの運命)

2013-10-27 19:54:14 | 中国関連
さて「中国の核実験」関連サイトを見ていましたら、ウイグル・チベット自治区での中国の無法な残虐行為のことが書かれていました。前世紀に行なわれた「原始的な帝国主義」のようなやり方です。

 私も恥ずかしながら、ウイグル・チベットでの暴動などがニュースで取り上げられていたのを見たぐらいで、詳しいことは何も知りませんでした。中国と言えば、高度経済成長を謳歌していて、世界第二の経済大国にもなり、日本や海外から物凄い投資が行なわれています。日本では「尖閣問題」で多少険悪な状況にありますが、依然経済的な関心は旺盛なようです。

 このような表の華やかな経済成長の裏に、チベットや東トルキスタン(ウイグル人等)のような悲惨な状況が隠されているようです。

「人民解放軍は1949年、チベット東部に侵攻した。中国の第18集団軍は1950年の春、東部のダルツェンド(康定)、および北東部のアムドを経由してチベットに侵入した。また、第14師団は、チベット南東部のデチェン(迪慶)経由で侵入した。カムとアムドを占領した後、第18集団軍の先遣隊は、1951年9月9日にラサに侵攻し、10月26日には同部隊の主力がラサを手中に収めた。これらの出来事は、今日まで続く中国軍によるチベット支配の序章に過ぎない。

 今ではチベットに少なくとも30万の中国軍(自衛官の総数25万人を上回る)が駐留しており、さらに中国核ミサイル部隊の4分の1以上が展開している。チベットと核の関わりはそれだけではない。ウラニウム鉱山が多数あり、核開発施設や、核廃棄物の投棄場まである。チベットは「少数民族」がまばらに居住しているところで、北京からも離れているため、「核廃棄物を投棄するには最適な場所」だと中国人は認識しているようだ 」

 チベットでの中国の軍事支配は徹底しているようです。そしてウラン鉱山、核開発施設、核ミサイル部隊、核廃棄物処理場と「核」のすべての施設・軍事部隊までもが揃っているようです。これでは中国は絶対チベットを独立させないでしょう。

「1991年、中国国事委員会は、新華社通信を通じ、チベットに核汚染が広がっているという主張は「全く根拠のない話」だと発表。新華社通信自体も、1995年、ココノール湖近くに「放射性汚染物質用のごみ捨て場」があることは認めているものの、「安全性はここ30年間完全に保たれ、環境へのいかなる悪影響もなく、基地で被曝による死亡者が出たことはない」と報告している。だが、核廃棄物をどのように管理してきたかについての具体的な言及はない。

 中国国営「中國核工業集團公司」の安全局局長は「中国の核廃棄物はコンクリート製の地下施設に貯蔵されているが、その安全性は、およそ十年間ほどしか確保されていない」と述べており、中国国家環境保護局は「1980年から1985年に1,200人が放射能で健康を害し、20人が死亡した。放射能漏れの責任は、放射性廃棄物処理の規則に従わなかった管理者にもある」と述べている。 コンクリート容器で地中に埋設された放射性廃棄物は、風化により外部へと浸出し、地下水を汚染する。この地下水が、飲料、そして灌漑に使用される。地下水は、中国の水源の中で大きな比重を占めている。」

 中国ではチベットは核廃棄物を投棄するには最適な場所だと思っているようです。あまりに酷い話です。

「チベット内のウラニウム鉱山は、ダムシュン、ラサ北部、ツァイダム盆地、ゴルムド北部、ヤムドク湖周辺、南アムドなど複数の地域に存在する。甘粛省甘南チベット族自治州のテオにあるウラニウム鉱床は、チベットで最大のものである。ウラニウムの処理施設は テオの南西4キロに位置する。
 テオのウラニウム鉱山では、有毒な廃液は、高さ40メートルの石造の建築物に集められ、住民が飲料水として利用する河川へ排出されるようである。インドに亡命したチベット難民は、この鉱山の採掘で次のような影響があったことを報告している。

テオに住む50人以上のチベット人が、1987年から1991年までに原因不明の病気により死亡している。 家畜が原因不明の病気により死亡している。
草や木が枯れた。
ジャンパコック川が汚染された。水の色が黒くなり悪臭を放つようになった。

 亡命政府に届いた情報の中に、謎の死を遂げたテオの住民24人の名簿が含まれている。目撃者によると、彼らはみな高熱を出し、そのあとで震えるような寒さを訴えて死んだそうである。また、死体は青く変色していたという。動物の死体もまた青色、あるいは黒色に変色し、臓器は焼けただれたように見えたとのことである(中国は化学兵器の実験も行っており、その影響の可能性もある)。

 1988年、BBC放送局のレポーター、ヴァニヤ・クーレーが書いた『チベット : 氷のカーテンの向こう (Tibet : Behind the Ice Curtain)』には、次のような証言が掲載されている。
「動物たちが奇妙な病気にかかり死んでいくのは、結局、ここで起きていることのせいだ。死んでいくのは動物だけではない。人間もそうだし、奇形児として生まれてくる子供もいる。あちこちで水が汚染され、飲めなくなってしまった。飲んでしまったら、誰も知らないような病気にかかってしまう。病気にかかった人はいろいろな病院に通っているが、症状は良くならないし、医者も病気が何なのか教えてくれない」

 ロンドンにある「TIN」(チベット・インフォメーション・ネットワーク)は、1992年9月11日付けのニュースで、四川省ンガパのウラニウム鉱山近くに住むチベット人のうち少なくとも35人に、高熱や通常見られないような下痢の症状が現れ、その数時間後には全員が死亡したことを報告している。」

 ウラン資源の強奪、そして汚染…、凄まじい汚染…、悪夢…

「1960年代、1970年代に、政治犯を含む服役者たちが、中国の核施設建設に駆り出された。アムド(青海省) にある複数の巨大な強制労働収容所は、必ず核ミサイル用地に隣接している。テルリンカにあるミサイル格納庫の隣には、テルリンカ・ファームと呼ばれる強制労働収容所がある。中国には三つの大規模な強制収容所が存在するが、テルリンカ・ファームはその一つで、収容されている服役者の数は、推定十万人にものぼる。
 中央アムドには、大ツァイダムと小ツァイダムにそれぞれ核ミサイル用地があるが、そこにもかなり大きい強制収容所が存在する。

 政治犯だったハリー・ウーは、次のように証言している。
「アムドにある労働更正施設では、服役者が放射能を帯びた鉱石を採掘させられていた。服役者たちは核実験用地へ強制的に送り込まれ、危険な作業をさせられていた」

 甘粛省蘭州にある核施設でも、一般の服役囚、政治囚が労働力として利用されている。アメリカの「インターナショナル・キャンペーン・フォア・チベット」は、1993年、ロプ・ノール、第9学会、蘭州にある核軍事施設の建設のために、服役囚が働かされていたことを確認している。」

 そして虐殺、もはや強制洗脳ではなく、強制被曝という死刑しかないようです。感情移入してしまうと、精神が持たないような惨劇です。


 「他の国にはない中国の核実験の特徴としては内陸、居住区域付近での地表大規模核実験です。

表2[4]で見てわかるように内陸での地表核実験としては他国と比べると桁違いに巨大な核実験をしている。アメリカ、イギリス、フランスは65kt以下なのに対して中国は最大4000ktと桁違いに巨大である。内陸でのメガトン級地表核実験を行ったのは中国だけである。」

「地表核爆発がなぜ危険なのでしょうか。核爆発時の放出エネルギーは熱線、爆風、初期放射線、残留放射線があります。広島、長崎の原爆では直下

の熱線、爆風、初期放射線が住民に被害を与えました。一般に核実験場では直下の住民への被害はなく残留放射能による被曝が問題となります。

中国を除いて各国の核実験場は安全地帯が設けられており熱線、爆風、初期放射線が直接被害をもたらすことはありません。空中爆発と地表爆発の違いとして空中爆発は熱線などで燃えた少量の灰など放射性物質の量が少なく粒子が小さいため多くは成層圏まで上昇し、希薄化する。そのため爆発規模の割には重大な被害は発生しない。

 これに対して地表爆発は地表の土壌、砂礫など粒子の大きなものを大量に巻上げ風下地域に大量の放射性物質を降下させるため重大な被害をもたらす。」

 これは故意に放射能を撒き散らかしているとしか思えません。

世界で唯一核兵器で被曝したのは「日本人」だけではありません!ウイグルの人たちも被曝しています。日本では広島・長崎原爆投下の日に永遠の平和を祈りますが、世界で起こっている惨劇にまったく無関心・無力では、何のための祈りなのか分かりません。そして福島で繰り返される放射能汚染…、いったい私たちは原爆投下の日に何を祈っているのでしょうか?


 「東トルキスタンは資源の豊富な地である。
 典型的内陸性気候であり、厳しい自然環境であるにも関わらず、農産物が豊富である。高山の雪解け水を利用した耕地は肥沃であり、特に多くの種類の果物とその質の良さで世界的に有名であり、「果物の故郷」と呼ばれる。また広大な草原による畜産品も豊富である。
 家畜や栽培植物の他にも、野生動物や植物などにも恵まれている。野生動物は580種類、野生植物は3000種類以上もある。
 鉱物資源としては、ウラン、プラチナ、金、ダイヤモンド、ルビー、エメラルドなどの貴金属、宝石のほかにも、鉄、鉛、銅、銀、硫黄、錫、雲母などが豊富である。また石炭、石油、天然ガスなどのエネルギー資源も豊富である。この地域での推定埋蔵量が中国全体の推定埋蔵量に占める割合は、石油、天然ガス、石炭がそれぞれ1/4、1/3、1/3にもなっている。」

 ここでも資源強奪が目的のようです。これでは中国は東トルキスタンの独立を絶対認めない。民族浄化でも何でも行い、その資源を確保するでしょう。

 「中国共産党は大量の漢族を移住させることによって、ウイグル族をはじめとする東トルキスタンの民族をマイノリティにおいやろうとしている。そして人口比率の低下だけでなく、東トルキスタンで代々培ってきた文化や言語、宗教の抹殺も同時に行っている。強制的な堕胎や避妊手術、政治犯などの虐殺、労働改造所への強制収容、核実験などとあわせて、まさに民族浄化が進められているのである。」

「経済」の裏側には大なり小なり「公害・(ソフト・ハード含め)虐殺」が付きまといます。
 久しぶりに日本経済新聞を読んでみましたが、今ではまるでマンガ雑誌(又はカルト教の煽動広告)のように感じてしまいます。すべて生産・消費・サービスの「利潤」に関する話ばかりで、当たり前ですが「公害」などのマイナス情報がまったく語られることがありません。もう少しで首都圏が終わる寸前だったに、またその危機が継続しているのに、まったくの仮想現実(お金の算術計算)の話なのではないでしょうか。

 株価や景気がどうとか、福島原発メルトアウトや使用済み核燃料の危機のときに、あまりにも仮想現実世界のことばかりを記事にしています。まあ貧乏人の僻みだけかもしれませんが…

 何億って稼いで、豪勢な生活して、無限のように商品作って、放射能まみれになって生活できなくなったら、いったい何になるのでしょうか?

 


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