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デブに学ぶアメリカ社会 2 デブがデブを観察日記

2012年04月04日 00時13分10秒 | TPP
個人的な話になりますが、私の実家の栄養学は「ご飯は太る、おかずはやせる」というもので、昨年実家に帰った際、今だにこの栄養学が家の中では有効になっている事を確認しました。野菜たっぷりの食事に散々文句を言われ、カップラーメン等のジャンクな食品が高評価であるところも、私の子供の頃と全く変わってなく、昭和50年代初期から今でいうコンビニ弁当暮らしをしていた事もありました。

それはともかく、前回はアメリカの学校給食からピンクスライムの話まででしたね。



話を少し戻しますが、ジェイミオリバーのフードレボリューションによると、アメリカの農務省は学校給食のガイドラインを定めており、野菜の量も1と1/4カップ以上と厳格に決まっているようです。しかしこの野菜の量は、加熱してかさが減ってるものでも大きくちぎったレタスでも同じく体積のみで決められ、不足している場合にはフライドポテトを追加する、という事もあります。

上記のような家庭で育った私が言うのも恐縮なのですが、アメリカの栄養学って何ですか?って事ですよね。

今年に入ってから、ミシェル・オバマ大統領夫人らにより、ピザやポテトなど高カロリーの学校給食を健康メニューに切り替える動きがあったようですが、その内容を簡潔に書いてくださっていたレスがありまして。


14 : 名無しさん@12周年: 2012/01/27(金) 16:09:34.66 ID:Wz8z0iAe0 [1/4回発言]
チーズピザ → 全麦のピザ
缶詰めのパイナップル → リンゴジャム
ポテト → サツマイモ
チョコレート牛乳 → 低脂肪乳



全麦でもピザはピザですか・・・。

他にもサツマイモの方が食物繊維は多くてもカロリーはジャガイモ以上だとか、リンゴジャムだってあの例外の無い国だと半端無く甘いんでしょうし、牛乳だって他のものがカロリーダウンされていれば、普通のものでもいいでしょうし・・・とか、むしろ突っ込まずにいられるところが皆無なのですが、さすが「スプーン2杯のケチャップは野菜にカウントされるか?」という話で盛り上がっていたお国の話、ここまでくると感心する以外の選択肢が無い気がします。

要するに、アメリカでは栄養学を語り、そのガイドラインを決める方々の頭の中は、健全な食生活という世界から遠く離れたものであるというわけですね。しかも前回のピンクスライムの話においては、各州の知事や農務省が「安全だから」と猛アピールするほどで、どう見ても食の流通システムそのものが病んでるとしか見えません。

そして不思議な事に、ジェイミーオリバーの改革が無い状態、つまり普通に加工食品を給食に出している場合、農家さんの存在がとても見えにくくなってるところも気になります。野菜は少ないし、何より生徒さんは野菜に興味が」無い。安価な加工食品中心になれば、そこに食材を納入する人も大量生産が出来る人に限られます。

ここに「無知」と「大企業の搾取」というキーワードが浮かび上がってきます。国のトップに子供の健康を考えられるほどの知識が無いという事は明らかになってるのですが、それでもアメリカ政府は「正義」です。(これは私がかつてアメポチ仕事をしていた頃に常々感じていた感覚でもあります)その正義と大企業が手を組み、企業の利益優先に物事が決定している様子も伺えます。

ミシェル・オバマ婦人が無知なのか、その側近や周囲にいる人達が無知なのか、それとも政権交代に向けての単なるパフォーマンスなのか、それは私の知る範囲ではありませんが、国を挙げてこのような改革がなされたところで、地元周辺の農家との連携等はやはり相当に見えづらいまま、ピンクスライムのように問題を指摘される事が無いものは、そのまま加工食品の独壇場となっているようです。

健康な食事を目指すのであれば、リンゴジャムではなく普通に加工されてないリンゴをあげればいいわけで、そこでわざわざ加熱して砂糖まみれにする必要はないわけです。もちろん保存という意味で言えば理にかなっていますが、彼らの場合はそのリンゴジャムも大量につけるのがデフォルトでしょうから、自然な食事からは遠ざかってしまいます。

困りましたね、どこをどう考えても、「健康」という言葉に辿り着きません。ついでに食育という言葉も見つかりません。なのでジェイミーが食育改革に来たという事なんでしょうが、子供の為にある学校給食には、この重要な「健康」と「教育」の文字が見当たらないのです。子供が好きなものをあげさえすれば、大人も食べさせるのに苦労しないというのはよく分かりますが、それでもなんとなく、加工食品は子供が中毒のように食べたくなるように作られてるような気がしてならないんですよね。日本でも同じですが。

そしてさらに困ったことは、このシステム自体はただの無知では出来ないんでしょうが、システムを上で操作するには多くの無知な人が必要なんです。そうでなければいずれ反乱起こされることもあるでしょうし、何も分かってない人を上に置いとけばどんな矛盾点も全部スルー出来ちゃいますしね。知識自体が与えられてない上に、学校が正しい食事としてジャンクをどんどん提供していたのでは、何がおかしいのかに気付く事も難しいでしょうね。



この辺でようやく本題のデブな方々についての話に戻ります。スーパーに行けば飲み物はガロン単位、ピザも日本のLサイズが1人前以下な大きさで、何もかもがビッグサイズというのもアメリカの常識だそうですが、考えてみると、アメリカ人がこのサイズを好むというよりは、このような常識がアメリカ人を大量消費に導き、そして常にアメリカンデブが増産されているというシステムが完成してるようにも思えます。

コストコはテレビで見たことしかありませんが、日本人の感覚で言えば大家族やお店でもやってない限り、ほぼ全ての商品がどうやって使い切ればいいんだ?ってレベルの大きさなんですよね。なので、年会費5000円払っても元がとれそうになくて、ずっと行かずじまいなんです。あれがアメリカの常識と聞きますが、あれ、ウォルマートもそうですが、単に企業の都合がほどよく浸透したってだけじゃないのかな?とも思うんですよね。

アメリカは週に1回しか買い物しない家庭が多いから、このサイズがちょうどいいんだそうですが、うちだって買い物週1だけどあのビッグサイズは無理です。ただし我が家は日本の基準で言えばアメリカに近いところもあるデブ夫妻なので、野菜たっぷりを心がけてはいるものの、やはりおかずの組み合わせとか間食やら、いろんなものが私達のデブを作ってるんだろうなぁと、コレを書いていて反省中です。(とはいえ、貧血で授乳中の私は食事量を減らすたびに倒れるんですが・・)なのでアメリカも、本来その習慣が作られたのはどの時代か?ってのもあるでしょうね。

やはりここで思い出すのが、アメリカンデブとの晩餐の一文でしょうか。

そんな感じで仲良くアメリカンデブズと飯を喰い終わってデザートが出る前後になって、デブが口々に「足りない」と言い出した。私は満腹だ。普通にフルコース喰って、腹がくちない日本人はそういない。しかし、彼らは物足りないという。ノットイナフだという。ソーハングリーだという。死ね。

・・・やばい、うちはやはり他所様の国をどうこう言えない立場かもしれません。一応極力加工食品に頼らない食生活はしてますし、確かにフルコース3日続いた時はくどすぎて死ぬかと思ったり、欧米の食事よりは明らかに量も砂糖も油も少ない生活はしてるつもりですが、やっぱり量には問題あるかもですねぇ・・ジャパニーズデブズが出来上がる行程も、詳細を除けばそれなりに同じかも知れませんねぇ。


話はアメリカに戻りますが、その太った体を作る大きな役割を果たすものといえば、砂糖。特にアメリカのお菓子はどれも例外なく、親の敵のように砂糖が練りこまれまぶされていたり、飲み物でも何でも砂糖がびっくりするほど使われているようですが、全ての家庭や企業が砂糖の使用量を半分に減らすだけで、かなりの健康問題が解決する気がするというのに、アメリカの方々はそんなことをすれば物足りないという認識のようで。

しかしその認識だってアメリカ人が自由に基づいて選択しているようで、元からそんなものばかりが店に置いてなければ、もっと甘さ控えめのものを選択する人もいるわけです。だって私も甘さ控えめのアメリカ菓子なんて食べたことないですし、現地に言った人も無いといいますし。ここにもやはり何かおかしいものが潜んでますね。

ということで「砂糖 企業 アメリカ」で検索してみますと、やっぱり出て来ますねぇ・・・ビッグビジネスの親玉みたいな話が。植民地の奴隷時代から続くひどい搾取システムと、永遠に儲かる販売方法ですか。

アメリカひどすぎる!

ジェイミーオリバーのフードレボリューションでも、自分の父親が太りすぎで死んだという娘さんが出ていましたが、この状況だと仮にあれがヤラセだとしても、実話に基づくヤラセでしかないんでしょうね。個人的には事実だと思ってますが、どちらにしても健康問題が深刻なのは確かです。

とはいえ、小規模ながら地産地消を目指す自治体も存在しているようで。
アメリカで10倍うまく立ち回る方法より。
http://takeiteasyinamerica.com/?p=5975

全てのアメリカが大企業の政策に汚染されているわけではないことが分かって何か安心ですが、その割合はやはり生鮮食料品売り場の規模が示すとおりに小さなものなのかな?という気もします。



さて、食と言えばやはり一番大きなウェイトを示すのが家庭ですが、次はその辺について探ってみたいと思います。





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