日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

小春日和の九州へ - 四辻駅

2017-11-23 16:48:37 | 中国
常々申している通り、全国47の都道府県庁所在地の中で、最も存在感が薄いのは何といっても山口県山口市です。行ったという事実を残すことより、そこで何をするか、それに必然性があるかだと昨日申しましたが、この街でやるべきことがどうにも見出せず、近年は乗り継ぎのため新山口に寄るだけという、素通り同然の状況が続いていました。しかし、そればかりではさすがに面白くありません。咄嗟に閃き一つ手前の四辻で列車を下りました。昔ながらの木造駅舎が、今なら西日を浴びているだろうと期待してのことです。
一昔前に二度ほど訪ねはしたものの、いずれも車での活動の途中であり、列車から降り立つのはこれが初めてです。目当ての木造駅舎は十年一日のごとく健在で、期待通りに淡い西日を浴びていました。てらいのない切妻造りもさることながら、駅前から短い階段を上った場所に駅舎が建ち、小高い斜面に植えられた灌木と松の木がよい点景となっていて、なおかつ十分な引きがとれるため、写真に撮るとなおさら様になるのが特徴です。巷で話題の「インスタ映え」とやらはこのようなことをいうのでしょうか。
四辻という曰くありげな駅名は、かつての交通の要衝を連想させますが、今は農協併設のスーパーがあるだけのささやかな駅前です。しかし、大村益次郎生誕の地とかで、駅周辺には来年に迫った没後百五十年を知らせる幟が立っています。やはり由緒正しき町だったのかもしれません。

★柳井港1442/3341M/1603四辻

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