レビュー

音楽や書籍に関するフェイバリットの紹介とそのレビュー。

ザ・リズマティスト/スチュワート・コープランド

2010-03-30 21:46:51 | 日記
スチュワート・コープランドは、ぼくが青い時代にいちばん聴き込んでた「ザ・ポリス」というバンドのドラムスです。
おとーちゃんが国家の諜報機関所属のスパイだかなんだかという変わり種。
さて、その変態ドラムス子が、ポリス解散後にアフリカに遊びにいき、現地のいろんな音楽やら歌やら咆哮やらを採取し、再構築したのがこのアルバムです。
大都会のレコーディングルームに帰ってきてから、新たに音を足して現代風に味付けしてますが、ギター、ベース、キーボード、ドラムなど、すべての楽器を自分で奏でてるらしいです。
オンガクマニアですね、このひと。
本人の趣味の一作といっていいでありましょう。
で、結局ポリス風のロックになってまして。
さて、ぼくはこれを遠い学生時代に聴いてたんですが、最近ふと思い出して、もっかい聴きてーな、と。
で、アマゾンで探してみて、まんまとヒットしたんですぐさま買い求めました、大人ってのはすごいね。
「レンタルの流れ品です」という現物はまったくの新品同様で、誰も、一回も、まったく聴かれてない様子。
こんなにたのしい譜をもったいない。
さて中身は、のんきで大らかな音に満ちてまして、だけどかの地はただ茫洋とした平原がひろがってるわけじゃなく、ところどころに緊迫感が張りつめてるじゃないっすか。(ないっすかと言われても困ると思うけど)
背反する価値観がまざり合ってる場所にはいつも奥行きのある音が育つわけですが、そんな複雑な欠片をこの奇才はうまくパズルにはめ込んでます。
ただ、やっぱしあの頃のキーボードの音ってのは軽いなー、流行りとはいえチープだな、と再聴してみてつくづく感じてしまいます。
それでもこの「タノシンデルカンジ」が好きで、ちょくちょく聴いてます。
ヘコんだときにかけるとなんだか少し愉快な気分になれる一枚です。

東京都練馬区・陶芸教室/森魚工房 in 大泉学園

最新の画像もっと見る