余桃之罪、もしくは電光朝露

関西フィル、日本センチュリー、京都市交響楽団、大阪フィルの定期会員です。アイドルやら声優やら。妄想8割、信憑性皆無。

大阪シンフォニカー交響楽団 第143回定期演奏会「変貌する大阪シンフォニカー」

2010年03月17日 | 大阪シンフォニカー交響楽団
10.3.17(水)19:00 ザ・シンフォニーホール
大阪シンフォニカー交響楽団 第143回定期演奏会「変貌する大阪シンフォニカー」
指揮/児玉 宏
コンマス/森下幸路
曲目:
ウォルトン/バレエ組曲「賢い乙女たち」(J.S.バッハの作品に基づく)
R・シュトラウス/ディヴェルティメントop.86~フランソワ・クープランのクラヴサン曲による小管弦楽のための~
グラズノフ/交響曲第5番変ロ長調op.55

17.March.2010 7:00p.m.The Symphony Hall
The Orchestra Osaka Symphoniker 143rd SubscriptionConcert
Conductor/Hiroshi KODAMA Music Director & Principal Conductor of The Orchestra Osaka Symphoniker
Concertmaster/Koji MORISHITA Principal solo Concertmaster of The Orchestra Osaka Symphoniker
Program:
W.Walton/Ballet Suite"The Wise Virgins",J.S.Bach Arranged by William Walton
R.Strauss/Divertimento für Kleines Orchester nach Klavierstücken von François Couperin,op.86
A.Glazunov/Symphony No.5 in B-flat major,op.55

7割8割ぐらい。
大阪交響楽団への改名が決まっているので慣れ親しんだシンフォニカーの名前では最後の定期。
指揮は音楽監督兼首席指揮者の児玉さんです。

前半2作はバロック期の作品をちょうど第二次大戦期に編曲したもの。このあたりも屈折したプログラミングを感じる(笑)
ウォルトン。
バッハの作品からピックアップしたものをバレエ用にウォルトンが編曲したもの。親しまれていないウォルトンの作品の中でもさらに演奏されにくい部類、バッハ自体の持つ格調の高さをウォルトンならでは張りのある管楽器の扱い(金管シビれる)を中心にした編曲がされているところを上手く演奏していた。コンマスソロ最高。バロック作品の編曲物としてはなかなか良い作品だと思うけど、著作権のこともあるのかあまり録音されない。ウォルトン/サドラーズ・ウェルズ管の自作自演集(EMI)、フレモー/バーミンガム市響(EMI)、トムソン/LPO(Chandos)、マッケラス/イギリス室内管(BBCClassics)ぐらいかな。
R・シュトラウス。
こちらはクープランの作品をR・シュトラウスが編曲したもの。ケンペやロジンスキの録音がある舞踏組曲に2曲ほど足しのがこのディヴェルティメント。若杉/都響ぐらいしか持って無いけど。演奏はもっさりして耳に入らなかったが、実際のところは曲自体がバッハ/ウォルトンに比べてあまりにもメリハリが無いんだ。厚く響く低音の上をコロコロと音が転がるだけの時間が長かった。いずみホール向きの作品とみた。

グラズノフ。
ハープとグロッケンシュピールが指揮者のすぐ前に並んでる!もうすでに演奏前からおぢさんの中では児玉宏の圧勝なんだけど。
グラズノフは朝比奈御大が8番をレパートリーにしていて、その8番が最高傑作という評価らしいんだけど、この5番は聴きやすさでは全8曲でも一番だと思う。第2楽章の愛らしい雰囲気、イケイケドンドン系民族舞曲風終楽章の熱気。チャイコフスキーの1~4番までの終曲が好きな人はハマるんじゃない。
児玉さんはこれまで同様、丁寧な棒、的確なバランス、堅実な設計で聴衆を見事に惹きつけていた。最後を慌てず騒がずしっかり鳴らしてるのはさすがですなあ。

1つのプログラム、3つの作品、4つの国の5人の作曲家が並ぶ児玉宏らしい良い演奏会でした。これで東京公演するんだそうです。頑張れい。

あとは客がもう少し増えたら言うこと無いけど、ここの名曲コンサートの客層は定期に流れてきてくれる感じは全くしないし・・・。寺岡さんは真面目で良い人だけど音楽はなあ、というので客足伸びないらしいし。手はないものか。



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