「幻夏」 太田愛
グイグイ読めた、面白かった。
鑓水、修二、相馬の3人が
「//=|」のナゾを解く。
しかし、重いテーマだった。
少年の屈託なさを捨ててしまった少年が
可愛そうで悲しくて
事実を知った少年が
やっぱり可愛そうで。
警察官の元少年の思いも悲しい。
でも、あの夏の数日間は
少年が少年でいられた一瞬だったのだ。
一つの冤罪がいくつもの罪を呼ぶ。
司法は正義、
正義は真実のもとに成り立つ、
と思いたい自分がいる。
誰か、どうか
その通りだと言ってほしい。
幻夏 (角川文庫) | |
太田愛
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KADOKAWA / 角川書店 |