KERACROSS第三弾『カメレオンズ・リップ』

KERACROSS第三弾『カメレオンズ・リップ』シアター1010初日観劇。

作：ケラリーノ・サンドロヴィッチ
演出：河原雅彦 音楽：伊澤一葉（東京事変、the HIATUS）
　

20 世紀初頭あたり、ヨーロッパの古びた山の邸宅を舞台に、謎の死を遂げた姉ドナ(生駒里奈）に瓜二つの使用人エレンデイラ(生駒２役）と暮らす男ルーファス(松下洸平）。
そこに集ってくる亡き姉の夫ナイフ(岡本健一）、元使用人ガラ（ファーストサマーウイカ）、眼医者モーガン（森 準人）、姉の友人シャンプー（野口かおる）女社長ビビ（シルビア・グラブ）、謎の男（坪倉由幸(我が家)）など、様々な人々がそれぞれに嘘をつき、騙し合い、事態を混乱させ、破綻してゆく…予測不可能のクライム・コメディ

ルーファスが姉に瓜二つのエレンディラと暮している・・という設定だけ見て、後は情報入れずに観ましたが・・。
クライム・コメディ、なるほど～。
感想を書くのは難しいかも。騙し騙され、何が嘘で何が真実？というのが、途中でよくわからなくなってしまったし（それはしっかり騙されたということ？笑）、
最終的には理解できたけど、でも、もやもやも残る(笑） 途中から、そうかな？とは思ったけれど。
後、下手に書くとネタバレになっちゃうしね～。自分が２回目見る時は、初見踏まえていろいろ気を付けながら見るけれど、まずは騙されて見る方がいいと思うから。

河原さん演出の舞台も結構見ているけど、
キャストは、洸平くんと岡本さんとシルビアさん以外は初見の方々。
生駒さん、回想的に出てくるドナの時、何か狂気をはらんだような目に見えて、よかった。
ウィカさんも芝居は初めて見たけど(あ、ドラマでちょっとだけ見たことはあった）、感情の起伏が大きいガラをうまく演じていると思う。
岡本さんはやっぱり上手い(笑）　こういう感じの役は珍しいのかな？でも、間も緩急もさすが。
シルビアさんも、出てくると場の中心になりますね。
この人見たことある、誰だろうと思っていたのが、坪倉さんでした。普通に役者さんでなじんでる。
洸平くんは、初座長。２人芝居はいくつも見ていたから、それはW主演みたいなものだけど、大勢のキャスト出演での主演は初めてだそうで。
カテコで、真ん中でのお辞儀・・ここでご挨拶でもあったら、涙もあったかも。
よかったね
芝居は安定してる。若干台詞の言い回しの癖的なものがあるのかな～？
でも、それって、TERRORみたいな舞台だと気にならなかったし、「母と暮せば」とか「魔都夜曲」とか、ちょっと優し気なキャラの時に感じたから、今回は、少々頼りなげな弟キャラだからそうしていたのかも（私は、良治が大好き・笑）
屈折してるし、歪んでいるようにも見える、でも愛の話のように思った。
最後、もやもやっとするのはケラさんらしいけど、やっぱり少し違う感じもする(初演は観てない）
クライム・コメディというと、河原さんだとねずみシリーズがそうかな(あちらの方が毒気が強い）
でも、カメレオンズはちょっと笑いが・・　笑えるところは多いし、笑ってる人も多いけど、イマイチしっくりこない。初日というせいもあるかもしれないけど。

この舞台、皆さんかなり消耗する舞台かと。マチソワは大変そう。
見る側も、結構疲れる（＾＾；）
音にビックリする(笑）。
舞台セットは転換なく、後ろに森の中の道が見えてる時と壁の時で、家の中と外を切り替えているようで。最初、ちょっとわからなくなっちゃったけど・・（今まではスッと入ってくること多かったから）
あと、下手側の２階のセット上で芝居する時、すごく揺れてて、ちょっと怖かった
そうそう、芝居中で「三人姉妹」が出てきて、ケラさんの「三人姉妹」コクーンで見たな～とかちょっと思い出した(笑）
一番後ろの席に河原さんがいらっしゃった。

シアター1010は２度めだけど見やすい劇場。前に来たのはもう１０年以上前。加藤和樹くんのストプレで。
今日は席も適度に前でよかった(前すぎると全体が見にくい）。傾斜が緩い前方でも、席が千鳥配置だし。
今は、どこの劇場もお花がないのが寂しいな～(仕方ないけど）

カテコは２回。皆さん３回目もあると思って(初日だしね）拍手を続けていたけれど、終了のアナウンス。
コロナ対策での規制退場だったから、仕方ないですね。駅前のいい立地だけれど、夜の部終りはエスカレーターは使えずにエレベーターしかないので、規制退場が細かく区切られてて(でも、皆さん整然と）最後の方は結構時間かかったんじゃないのかな？
今は劇場側はできる対策はしていて、観客側にも協力を求めている。
だから、初日だし仕方ないところもあるのかもしれないけれど、客席内での会話はできるだけ控えてほしいな～と思いました（ず～っと喋ってる方々も結構いたし、話の内容が聴こえるので、誰のファンかもすぐわかる。ライブと違って、舞台は様々な人が観に来るから、マイナス要素になりかねない）
初日の幕が無事にあいたから、大千穐楽まで、無事に完走してほしい。

確かに”挑む”という感じだったと思う。 ↓の記事は１幕のみで、ネタバレには細心の注意を払って紹介となっているので、多少情報入れて観たい方にはいいかも。 

嘘と毒と狂気が混ざり合う名作に松下洸平、生駒里奈らが挑む！　舞台『カメレオンズ・リップ』が開幕#カメレオンズ・リップ#松下洸平 #生駒里奈 #ファーストサマーウイカ #坪倉由幸 #野口かおる #森準人 #シルビア・グラブ #岡本健一https://t.co/y7XueZN4dK pic.twitter.com/75A9D3odpk

— SPICE[舞台情報メディア]／e＋ (@spice_stage) April 2, 2021

シアター1010は明日まで。 4/14～のシアタークリエはまだチケがあるので(残僅か）気になる方はチェックを。
私はクリエで後１回観る予定。
いろいろこなれて、進化しているだろうから、楽しみ。

そして、この舞台、ケラさん演出では、2004 年に堤真一、深津絵里などのキャストで Bunkamura シアターコクーンで上演されたものとか。ケラさん初のコクーン。
え、深っちゃんが姉で堤さんが弟？　元夫が生瀬さんで、ウィカさんの役はイヌコさん。
これも観て観たいな～　この機会に、WOWOWとかでやらないかな？

「カメレオンズ・リップ」
4月2日(金)～4月4日(日) シアター1010
4月11日(日) 福島・南相馬市民文化会館(ゆめはっと)
4月14日(水)～4月26日(月) シアタークリエ
5月2日(日)～5月4日(火・祝) 大阪・サンケイホールブリーゼ
5月6日(木) 愛知・日本特殊陶業市民会館　ビレッジホール
5月15日（土）新潟・長岡市立劇場

DVD発売予定のチラシあり


直友さんもこの日観るというので、舞台前に軽めの食事。
去年の夏にちょっと会って以来。本当に、こんなことになるなんて・・。
早く、いろいろ自由に会ってお喋りする日が来ますように！