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本:クライマーズ・ハイ
著者:横山秀夫
出版社: 文春文庫
感想:
横山秀夫は「半落ち」とこの2冊だけしか読んでいませんが
こちらの方がおもしろいです。
日航の事故の悲惨さを強調するのかと思いきや、地方の新聞社の
実像や新聞記者の宿命に重点を置いている作品です。
「命の重さは皆同じ」とか奇麗事を言いながら、偉い人や悲惨な
事故・事件で死んだ命は「大きい命」で、普通の人や病気で死んだ
命は「小さい命」というように無意識に皆が選別しているという
現実がある事をこの小説で突きつけられて、浅はかなヒューマ
ニズムに浸っていてはダメだと実感しました。
そういう意味では、この小説には、東野圭吾の「手紙」と同じ
感慨を受けました。
東野圭吾の「手紙」では、家族に犯罪者がいてもその家族には
無関係で、その事で差別される事は理不尽な事と受け取られがち
ですが、犯罪の抑止という観点からみるとその差別も当然の事で
あり、人間とはそうやって、社会を作ってきたという事を示唆して
いました。これもヒューマニズムとかの奇麗事では済まされない
現実がある事を思い知らされた一冊でした。
著者:横山秀夫
出版社: 文春文庫
感想:
横山秀夫は「半落ち」とこの2冊だけしか読んでいませんが
こちらの方がおもしろいです。
日航の事故の悲惨さを強調するのかと思いきや、地方の新聞社の
実像や新聞記者の宿命に重点を置いている作品です。
「命の重さは皆同じ」とか奇麗事を言いながら、偉い人や悲惨な
事故・事件で死んだ命は「大きい命」で、普通の人や病気で死んだ
命は「小さい命」というように無意識に皆が選別しているという
現実がある事をこの小説で突きつけられて、浅はかなヒューマ
ニズムに浸っていてはダメだと実感しました。
そういう意味では、この小説には、東野圭吾の「手紙」と同じ
感慨を受けました。
東野圭吾の「手紙」では、家族に犯罪者がいてもその家族には
無関係で、その事で差別される事は理不尽な事と受け取られがち
ですが、犯罪の抑止という観点からみるとその差別も当然の事で
あり、人間とはそうやって、社会を作ってきたという事を示唆して
いました。これもヒューマニズムとかの奇麗事では済まされない
現実がある事を思い知らされた一冊でした。
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