一期一会

日々是好日な身辺雑記

大底?

2015年08月27日 | 日記



今日のNYダウは7日振りに急反発し、619ドル高の16,285ドルとなった。
これは6年10ヶ月振りの上げ幅らしい。
ここ数日、アメリカの金融関係要人の9月利上げ後退発言により、買い安心感が広がったのだろう。
一番インパクトの大きかったのが、元財務長官のサマーズがブルームバーグとのインタビューで、
世界的な金融不安定増大と成長鈍化のリスクに触れ、「次回(9/17)のFOMCで利上げを実施するのは誤りだ」と指摘し、
「利上げずべき時ではない」と言い切った。
サマーズは現在はハーバード大学教授という立場だが、バーナンキの後のFRB議長の声もあったくらいなので、
その発言の影響は大きいだろう。日本の消費税再値上げ(10%)にも反対論を述べていた。

この9月利上げ後退説と、18日(火)から6日連続の下げで日経平均が2,800円も下がったことで、
反発期待の(朝の来ない夜は無い)から、(悲観を買って楽観を売れ)に気持が変わった。
そんな事で9/17のFOMCまで(休むも相場)と決めていたが、
一昨日(サンケン電気)を買い、今日(SCREENホールディングス)を買った。
どちらも終値より安値で買い設定をしても約定した。上げ相場の日でも振れ幅が大きいのだ。
日経平均はこれからも乱高下すると思うが、個別銘柄のこの2社はずうっと右肩下がり
だったので大底と判断したがどうなるか。

この2日間の相場を見ていると、また買いたくなるが、はやる気持ちを抑える為に
2013年の手帳を取り出して読み返す。
手帳には日経平均と保有銘柄の株価、証券口座の評価額が書いてある。
株価はプラスは赤、マイナスは青で書いてあるので、視覚的にも流れが分かる。

2013年は5月23日にバーナンキショックがあった。
バーナンキFRB議長が議会証言でQE3(量的緩和第3弾)の縮小に転じる可能性を
示唆した事をきっかけに株・債券の急落、円高への巻戻しがあったのだ。
手帳を読み返すと5/23の日経平均は大幅急落のー1,143円安14,483.98円となった。
その後24日・28日と140円~160円台の戻しはあったが、30日はー737円安と2番目の下げとなる。
その後も乱高下を繰り返し、6/13にはー843円安の12,445円となった。
5/22の終値15,627円から3,200円近く下がり、それが15,700円まで戻ったのは11/28で、
半年かかったのだ。

多くのアナリストが年末の日経平均22,000円の予想をしていたが、そのシナリオは狂ったろう。
(日経225)の投信を持っているわけではないので、直接的な影響はないが、個別銘柄の値動きには関係してくるだろう。

そこで期待するのが証券会社の個人口座MRFに積み上がっている12兆円の動きだ。
いづれにしてもアメリカの利上げに絡む緩和マネーの流れが今後の相場を左右するだろう。
28日はフィッシャーFRB副議長の講演がある。当然利上げに関する発言はあると思うが、
時期については言質を与えない玉虫色なものになるだろう。
それよりも明日はアメリカの4月~6月期のGDP改定値の発表がある。
ここで大幅上方修正があると9月利上げ開始観測が戻ってきて円安ドル高方向になるかもしれない。

日本株への影響は円安より緩和マネーの萎縮の方が大きいと思うがどうだろう。
どちらにしても今の相場の状況はヘタな経済小説を読むより面白い。


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