本日百吉は狂犬病の注射とフィラリアのお薬をもらうため、かかりつけのS獣医にいきました
午前中はまったく行くつもりもなかったんですが、暑さと来週も再来週もいけそうにないので
「いっとく?」
ということに
この場合、午後の受付終了近くに行くのが鉄則です
理由その1
待ち時間が少ない
理由その2
散歩のフリをして連れ出しやすい
百吉は普段もヘタレ犬ですが獣医に行くとさらにヘタレ度がまします
今回むかい一人で連れて行くことになり、そんなに暴れもしないため
シートベルト代わりにハーネスをつけ散歩ヒモを助手席の背もたれに引っ掛けて連れて行くことに
誰かが一緒だと全然言うこと聞かないんだな・・これがさ
ドアを開けると飛び乗るくせにエンジンかけたら逃げたくなるらしく、窓の外を向いてすかした窓に鼻を突っ込んで後ろ足立ち
座りなさいといっても赤信号で停車中のときしかすわりゃしないのね↑
もうどうでもよくなり適当に声をかけながら獣医さんの臨時駐車場に到着
さて、ここからが問題
ドアを開けたら自分がどこに連れて行かれるかもうわかっているので車から出ようとはしないのよ
なので・・・・ドアを開け駐車場の周りを一周して、S獣医の近くにある踏み切りの音が聞こえない場所を通ってから一気に駆け足で獣医さんのドアをくぐるのだ
それでもね・・はじめはむかいを振り返って見上げながら
な~んだ、怖いところに行くんじゃないんだ
って顔してますが、当然獣医さんとこの近くになると患者?の動物達がたむろしているわけで・・・・
下がっていた尻尾が中に巻き込み始めスロープではへたり込み最後は後ろ向きに引っ張って入ったモンね
ご近所でこの状況ならケンカ売りまくっているんだけどそんな余裕はゼロ
ドアを開けると左のベンチに人間が3人
右のベンチにはかごを持ったご夫婦、ワンちゃんを連れた2人連れ、猫を撫でて座っている人、受付にシーズーを抱いたおばあさんと、診察室の横に空かごを持った人が1人と白い猫の入ったかごを持った人が1人
待合室に入ってからは本格的にいやいやをするのでここでハーネスが効果を発揮
なんと言おうと引きずってカウンターまで行きかけたんだけど、猫ちゃんを抱いていた人がいたので、こりゃ危険だなあとおもい途中から抱きかかえ、百吉を脇に抱えたまま受付表に名前を記入
ちょうどベンチが空いたので座らせて頂き、百吉を床に下ろしたとたん震えながら小さくなってベンチの下にもぐりこもうとするので、引っ張り上げお膝抱っこ
・・・あ~ジャージに毛がつくよ
と思いながらも、膝の上にぐっと抱きしめたら、尻尾も巻き込んで小さく小さくなろうとするし。
「百・・お顔を上げて」って耳を撫でてたら耳もだんだんへたれてきて・・無理やり顔を上げさせたらむかいの肩にあごを乗せ体重をもたれさせ細かく震えてヒュ~ンと泣き始めたため
「こわいよねえ・・・」
と隣のおばさんに頭を撫でてもらう始末。そう・・獣医さんが好きなペットってあんまりいないと思うのね。みんな連れてくるの苦労しているんです
でも・・ちょっとうちのは尋常でないかも
なんとなく待合室は和んでますが百吉的には
スミマセン・・・マジにヘタレで
そこで
「むかいさ~ん」
『ハイ』
って左隣の猫ちゃんを連れてきていた人と同時にお返事
「あ・・むかいももちゃん」
『ハイ』
「え~ワンちゃんのむかいさん」
あ・・うちだ
偶然とはいえなんだか飼い主同志でびっくり
なんとなくお礼
百吉をいったん下ろしたら足元にかきついてきて離れません
待合室にふふふっと笑い声が
「今日はどうされましたか?
」
さりげなく受付表を見たらあ~むかいさんWで並んでます
「え~狂犬病の注射とフィラリアのお薬を」
今回フィラリアの虫の検査もしてくれる(無料)そうなのですが・・・
「その検査キライなんで、様子を見てやばそうだったら結構です
」
「はい・・わかりました。もう少し待っててくださいね、百ちゃん大丈夫?」
受付のお姉さんに覗き込まれるほど心配された訳は
百吉・・腰が抜けてます
ああ・・恥ずかしいのなんのって
再びベンチに座り百吉を引っ張り上げて再び抱っこ
家にいるときは絶対嫌がるのに、待ってました!とばかりにむかいにしがみつかんばかりにカラダを預け、待合室を見ながら耳と尻尾をタレがたがた震えております。リラックスできるようにお尻のあたりをモミモミしながら、小さくきったジャーキーを口元に持っていったんですが
口も開けないし
怖かったら見なきゃいいのに診察室のドアをじーっと見つめ続ける百吉
中ではかなり暴れている犬もいるようだし、すさまじい猫の鳴き声は聞こえるし、入院している犬の鳴き声まで診察室のドアが開くだびにもれ聞こえます。
そのたびにピクピクっと耳が立つのね
防音じゃないからね
なかでどんなことが行われているかはむかいにだって想像つかないけどさ
次々に待合室、診察室を出入りする人たちに目を奪われだんだん挙動不審犬に(笑)
4つある診察室のどこに行くんだろうねえ・・ってそのとき
「むかいさ~ん、むかいももちゃん」
むかいの返事に膝から飛び降りると、ベンチの下に逃げようとする百吉
あまい
そのまま引き綱を引っ張ると待合室の床をずるずる引きずられ百吉、お尻から診察室2に入場
獣医に来たら一度は見るこの光景に人間達は大ウケ
診察室のドアを閉めるとニコニコした気のいいおじさんセンセイがおりました。
「ハイこんにちわ」
こんにちは
「今日は狂犬病のお注射と血液検査をしますね
」
ハイ
「まずは体重量りますので診察台に載せて下さいね」
了解!ってなわけでむかい診察室の入り口のドアノブを必死で開けようとしている百吉を抱え上げたら
ゴンって百吉の鼻がドアノブに激突
「百ごめ~ん
」
しかし百吉はそれどころでなく
「大丈夫ですか
」
大丈夫です、ってむかいが答えてもしょうがないけどね
診察台に乗ったら乗ったでズリズリ後ずさるので体重のデジタルメモリが10.3~9.3の間をいったり来たり
ピピっと音がして止まったときにはむかいがカラダで百吉の体を止めておりました。
「はい・・9.59ですね」
ホントに?
「そしたら最初に注射の準備をしてきます。何か最近変わったこととか気になることはありませんか?」
ないです!あ・・センセイ
むかいの一言に笑顔のセンセイ
「前の時も血液検査がキライですごく暴れたので注射の様子を見て無理そうだったら血液検査はパスしてください」
よみがえる前年・・・・診察台から飛び降り血液検査のチューブがついたまま毛を逆立てて唸る百吉。母と二人がかりでやっとこさチューブ抜いたんだよねえ
「そうですねえ・・先ほど看護師にもそうきいてますが、前足がダメなんでしょうかねえ。後ろ足でも取れますが」
どっちもダメなの
「そうですか・・なら注射してから様子を見ましょう」
センセイよろしく
さてセンセイが引っ込んでから百吉はむかいの顔を見上げてヒュ~ンと小さく泣き始め細かく震え始めました。足跡がくっきり診察台に残ってます。
汗がすごいね
「はいそれでは注射しますね」
バットの上には注射器
「捕体はどうやったらいいですか?」
何回聞いても忘れちゃうの
「あごの下から手を入れていただいてこちらに顔が向かないようにしていただくと」
そうそう・・そうだった
「でもね、狂犬病はおくびにしますから、お母さんに抱っこしていただいていたら」
なに?お母さんだと
と話しながら既にセンセイは百吉の首筋に
「ハイ、ちょっと我慢してねえ」
百吉キュ~ンとないている間に
「はい、終わったよ
頑張ったねえ」
むかいもえらかったねえと褒めまくり、この間に血液検査を
今度はしっかり捕体です
むかいが失敗したらどっちもケガしますからね
捕体をしたら百吉何かを感じたんでしょう。前足をもったセンセイに向かって
フワッツと威嚇、鼻の先にしわが寄り一瞬にして
般若
針を刺して吸いながら血を採りつつも、ウ~と威嚇をはじめた百吉を上目に身ながらチューブを離し
「はい、ちょっと血が止まるまで抑えさせてね」
って針を抜くと同時に脱脂綿でめっちゃ一瞬親指で抑えて、センセイはぱっと後ろに後ずさり無事血液採取終了
「ちょっとね・・血が止まるまで抑えてたらいいんですけど」
百吉・・むかい見ずにセンセイにすげーメンチきってます
「いや・・カルテにすごく暴れるって書いてあったのでドキドキしたんですけどね」
「それって凶暴っていうか要注意ってことですか?」
むかいの言葉にセンセイがニコニコしながらハイって答えてくれました
え~
「でもお母さんが一緒だったから大丈夫だったよねえ
」
ってむかいお母さんじゃない!お姉ちゃんだい!!
「思ったよりもおとなしくて安心しました」
それってどういう意味ですか?
「では2,3日は安静に今日は特に興奮させたいようにしてあげてくださいね
」
百吉の右前足からはまだ血がにじんでおりましたが、えらかったねえ・・とぐりぐり撫でをして診察台から下ろしドアを開けたら
なぜか
「よかったねえ・・
」
「終わったねえ・・・
いや、血が出ゆうけど大丈夫?
」
待合室の皆様にあたたかく迎えられたのですが、やはり待合室の真ん中でへたり込み大爆笑
「無事終わりました」と頭を下げたむかいにさらに拍手を頂き
いやあ・・ビデオあったらぜひまわしたかった
その後もお薬をもらって帰るまでの間、おなじ「もも」ちゃんで注射が大嫌いな柴犬の飼い主さんと拍手で迎えてくれたヨークシャーの飼い主のおばあさんと『病院に来るのが大変』話で盛り上がり、お薬もらうときも待合室を出て帰る時も最後までお尻移動をした百吉は、小一時間待合室のアイドル?でした
ちなみに・・
駐車場に向かっていると百吉の尻尾はだんだん上に上がって来て、車のドアを開けるころにはむかいのポケットのジャーキーを知り、しきりにポケットに鼻を突っ込んでおりました。
ノドモトすぎたらこれだもの
なんにせよ要注意犬返上(たぶん)でばんざーい