メグ・ローゾフ著:理論社
15歳のデイジーは継母に疎まれてイギリスの片田舎の伯母の家にやってきます。空港に迎えに来たのはタバコをくゆらせ、車を運転する14歳のエドモンド。デイジーの4人のいとこのうちの一人でした。
摂食障害を持つシニカルな少女デイジーはやがて伯母一家に心を開き、エドモンドと愛し合うようになります。
でも、数千人が巻き込まれたテロが起きて、やがてイギリスは戦争に突入していき、伯母は帰らぬ人となります。しばらくは子どもだけで平和に暮らしていましたが、やがて家は軍に接収され、子どもたちもバラバラに引き離されてしまいます。
デイジーが生きようとする大きな理由はエドモンドへの愛でした。
淡々と綴られていますが、いつかこんな日が来るかもしれないと言う恐怖を覚えながら読み進めました。
戦いのない平和な日々は失くしてみるまでは貴重だったということに気づかないのかもしれません。