植物性サプリメントの科学
医薬とサプリメントによる健康生活改善




日本では某宗教団体による地下鉄サリン事件といういたましい事件があり、サリン中毒の被害者の中毒症状を知ったわけです。サリンは戦争中に使われる毒ガスで平和時には使われないものなので、その作用については長らく忘れ去られていたのです。被害者には死亡者も出て、多くのひとが後遺症に苦しんでいます。自衛隊の生物化学兵器の部隊が出動しました。

アルツハイマ-病治療薬のアリセプト、塩酸ドネペジルはコリンエステレ-ス阻害剤なので、サリンと同じ作用メカニズムです。一般的には、コリンエステラーゼ阻害剤は重篤な副作用を招きます。たとえば、臭化シスチグミンという外国の医薬が、コリン作動性クリーゼという、サリン中毒のような副作用を発現します。全身でコリンエステラーゼが阻害されると、特に高齢者では深刻な症状をきたします。ところで、化学的にみると、サリンや臭化シスチグミンは、アセチルコリンエステレ-スと非可逆的結合をします。アルツハイマ-病治療薬のリバスティグミンは日本でも処方されますが、これも酵素と非可逆的結合をするので副作用は強いと言われています。しかし、アリセプトは、可逆的結合をします。後者の化学結合は一時的で弱いわけです。一定時間で酵素よりリリ-スするのです。非結合相互作用とよんでいます。

このようなことが、学問的な説明なのですが、コリンエステラーゼ阻害剤の副作用は、医薬品の根本的なメカニズムに基づくもので、主作用と分離できません。必然的に副作用はあるのです。アリセプトの場合は別の工夫で副作用を軽減しています。アリセプト製剤には、主成分の二つの立体異性体の混合物です。R, S 体で区別しています。R 体は酵素に結合することはわかっています。S 体は酵素に結合しません。酵素に結合しないので、活性は持ちませんが、同時にコリン作動性の副作用も発現しないのです。エ-ザイ株式会社では、この S 体を活性化合物として薬剤中に混在させて、結果的に医師をだまして販売しているように見えます。血中濃度解析では、R, S 体の濃度を測定しながら、片方の立体異性体のみが酵素に結合しているのです。製薬企業はこのような複雑なペテンは古くからやっています。サリドマイド事件もあるので、薬剤学的にはよくない方法と言われているのです。薬事法で禁止されているわけではありません。それで当局も取締りができない状況です。しかし、薬事法の改正もできないのです。

ところが、自然は正直なもので、アリセプト製剤でコリン作動性の副作用は軽減しても、抑うつ、興奮などの精神神経系の副作用が増大します。このような副作用も、アリセプトが起因しているものではなく、ほかの原因を挙げればすんでいるのでしょう。このように、アリセプトは副作用の少ないアセチルコリンエステレ-ス阻害剤で流通しているのです。サリドマイド事件も同じような仕組みでした。この悪の薬剤学はとどまりません。製薬会社は莫大な利益が転がり込むのです。アリセプトには、原因不明の副作用があるのは、不純物が 50% も含まれているのが要因でしょうか。

アリセプトの長期投与でサリン中毒にならない理由について、臨床医のひとたちは不思議に思わないのでしょうか。アリセプトは治療薬なので、中毒は副作用といいます。製薬会社ではいちおう説明はしているようですが、これらは嘘でしょう。患者は苦しんでいます。介護負担が増加して介護者は苦労しています。いつまで、こんなことを続けるのでしょうか。

上に書いたことは臨床医に理解できるでしょうか。サリドマイドは臨床医が好んで妊婦に処方したのです。奇形児が生まれました。本来は、妊婦には処方してはいけないものだったのです。アリセプトはアルツハイマ-病患者には処方してはいけないものではないですか。それで、抑うつ、興奮、精神錯乱、パ-キンソン氏病のように横紋筋が融解していきます。年寄りはもだえ苦しんでいることでしょう。歩行もできなくなり、寝たきりになってしまいます。このような、アリセプト薬害の副作用情報が厚生労働省に報告されているのでしょうか。

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