勿怪の幸い。

福長千紗の制作日記とあれこれ

制作日記:双子

2011-10-31 23:53:30 | 制作日記
 
大きめの目の幼い顔の双子を作ろうとしている。
ドールアイが届いたら上下瞼を作るため、とても奥目の状態だ。
目をきちんと入れるとずいぶんと顔が変わるので、今大き目の目を想定していても、絶対小さくなる。
今回は所謂かわいい顔を目指しているのだが、そんな事になった試しが無いので心配している。


横顔が不細工。
きちんと作れていないと言う事。
目を入れて、瞼を作ったらおでこと鼻筋をもう少し前に出す。
可愛くなったらいいが。

表面が乾いたので鏡に映して左右の歪みを確認した所、立ち直れなくなりそうな程左側が流れていた。
ああ、分かっていたが・・・。
右にそろえる作業、辛すぎる。

一筋縄では行かないのが難しくて面白い所だが、時間に追われいている今、悠長な事を言ってはいられない・・・。

個展終了

2011-10-29 21:51:54 | 徒然
本日、無事搬出も済み、初個展終了となりました。
何が何やらわからぬまま事が進み、ぼやっとしていたら今日に。

足をお運びいただいた皆さん、ありがとうございました。

明日から、また、製作頑張ります。

激震!妖怪好き女子高生

2011-10-28 11:25:12 | 徒然
昨日来場いただいた中に、女子高生の二人組がいた。
言葉を少し交わし、二人の内1人が、来春大学の後輩になる(専攻は違うが)事が判明。
二人とも可愛らしいなぁと見ていたら、後輩になる子が言った言葉に激震。

まじか!?
鳥肌鳥肌!!!

彼女は鳴屋を見ながら、『やなりって、こんな顔してるんかなぁ。』と呟いた。
あたし、鳴屋ってひとっことも言ってない!!
作品について、なんの説明もしてない!!!

恐ろしくなり、何故わかったのか、鳥山石燕が好きなのか聞いた。

妖怪が好きではあるが、鳥山石燕は知らないという。

じゃあ何故わかったんだ!?

彼女曰く『小さくてこんな感じかなぁと思いました。』

ぎゃあ、恐ろしい。
というか、何だ?
今まで、私が作った世界観や考えが伝わる事があっても、それが何であるかが伝わるのは風神雷神と鳥獣戯画が良いところだったのに、キャラ伝わっちゃった!!

鳴屋という存在すら知らない人が多いのに。

恐ろしや、妖怪好き。
こうなったら、気を抜いちゃいられないというもの。
おいでませ、妖怪好き。
この感動、共有したーい!!!

食べログ?いいえ、ご馳走日記。と、個展7日目。

2011-10-27 22:23:10 | 徒然
一昨日、昼食と夕食を食いっぱぐれ、みそ汁で命をつないでいた私は、個展6日目の昨日、見事な鱗を作ってくれたTさんにフレンチをご馳走になった。

Tさんは、ケーキとお土産を手に自分の一日を使い、私の為に面倒くさい鱗作りをしてくれた姐さんだ。
そして昨日はギャラリーに足を運んでくれただけでもありがたいというのに、夕食までご馳走になった。
なんだろう。
私、何様だろう。
と、内心思っていても態度に表れず、給仕されるご馳走を全てたいらげた。

超おいしかった!!!
祭りだ。
口の中が祭りだった。

だいたい、結婚式やなんかで頂くフレンチには以前から疑問が有った。
デミグラスソース、なんかひと味たりなくないですか?と。
フランスに行って食べたフレンチ(オプションについてるような良いと言われている店含む)は、机の上に塩こしょうという試合放棄な状態だったし、おいしいけれど別に人においしかった旨を伝える必要などなかった。

昨日のフレンチ、超おいしかった!!
粗挽きの胡椒がめっちゃいい。
牛のほほ肉、トロトロ。
味見といって一口下さるTさんになんの遠慮もなく、口へ。
なんだ、全部うまいじゃないか。
私、フォアグラおいしいと思った事無かったんですけど。
あー、だめだ、これはだめだ。

というわけで、個展に現をぬかして制作をしていない(次の締め切りカウントダウン中)ので、何も書けないと思っていた制作日記は、本日おいしかった日記に。


生ハムサラダ。とてもおいしかったけれど、やっぱりハムとメロンは別派変わらず。
メロンもハムも野菜も大変おいしかった。


イチジクとフォアグラのバルサミコソース。
イチジクに水っぽさは無く、ぎゅっと甘い。そして、絶妙に合うフォアグラ。内蔵の血の匂いは一切ない。


牛のほほ肉デミグラスソース。粗挽き胡椒がとても良く効いている。
キノコも盛りだくさん。


仔羊。
添えてあるポテトペーストに生姜の風味が。添えてある物が美味しい料理は間違いないと思う。


洋梨のタルト。洋梨って本当言うと苦手なのだが、菓子類に使われていると試したくなる。
ベリー系の酸味の強いソースとバニラアイスクリーム、一緒に食べたら絶妙!!
タルトだけでも美味しかった。


紅茶のブリュレ。Tさんが口を付ける前にと差し出されたスプーンに何の疑問もためらいも無く食いついてみたら、紅茶の香りがトロッと。
そして、これもバニラアイスで二度美味しい。

最後にエスプレッソで〆!!

いや、満足満足。

その後、ろくにアルコールの飲めない(体質的にも味的にも)私、大人の階段上る(成人になって大分経つ。)為の社会見学、ワインバーに連れて行っていただく。
全くと言って良いほど飲めない私の為に用意されたのは白ワインをソーダ水で割ったお酒。
奇麗な氷が一つ入ったグラスは、キンキンに冷えているのに体はどんどんぽかぽかに。

ワインは大概頭が痛くなるので逃げていたが、美味しかった。渋さや酸味も美味しい要員なのだと思った。

帰宅後、気持ちよく床でうたた寝をし(酔っぱらい。)、一日が終わった。

思い出しよだれが未だに出るが、Tさん的には一番じゃないらしい。
今度一番に連れて行って下さるという事。

返事はもちろん、はい、よろこんでーーーーーー!!!

高価がいいんじゃなくて、美味しいものがいいと言う事、食にケチらないと言う事。
素敵すぎる。
ワインバーで一人飲み。
あたしはせいぜいスタバで一人コーヒー。
あかん、素敵まで先は長い・・・。


勿論お土産も頂きました。
ラデュレ様のマカロン。
マカロンは美味しい。
そして、季節限定フレーバー?イチジク。
コーヒーと合うのが不思議。これ、当たりだ。


そして、展示風景ちょこっと。

おかけんたさんが来て下さいました。
ブログも書いていただけたようで。恐縮です。
がっつりした喋くり漫才が好きな(今のコント色の強いのも面白いですが)私、どんだけ「『えー声~』やって」と言う事を我慢したか。
我慢、我慢だ私。耐えろ!!と自分に言い聞かせる辛さ。
なんなら一緒に写メって握手してどっかにサインしてくれ。ぐらいの勢いだったのだが。
あきませんよね、のべつ幕無しにそんな事要求したら。

なんて物わかりの良さそうな事を書いてみたけれど、言う勇気がなかっただけなのだった。

ありがたいことです。

2011-10-23 00:53:28 | 徒然
個展二日目、沢山の方が来場してくれた。
メールのやりとりだけで長らく会っていなかった友達や、仕事やお稽古関連の方々。長い友達。
沢山のお花とたくさんのおめでとうをいただき、奇声を上げる事もあったけれど、頑張って良かったと思った。
作品=商品の世界は、内心そうじゃないんだと抵抗する気持ちがなきにしもあらずだが、手放す覚悟は自己満足から脱却する足掛かりになるし、コレクターさんの『妖怪はちょっと』の言葉も、なんの覚悟も無い時に比べれば、ちくりともしない。
好きでやってんだからいいじゃないか、という甘えが無くなると、評価に強くなるなと感じた。

始まったばかりの個展、これから来てくれるであろう人達が楽しめるよう、慌てふためかないようにしたい。