電動キックボードMEISYA列伝

電動キックボードなどの特定小型原付全般のブログです。
毎回、少しマニアックな視点で書いています。

電動キックボードMEISYA列伝 #12 kickboard EV basic

2024-04-07 00:00:00 | 日記

電動キックボードMEISYA列伝の執筆者のmojyaoです。

 

いよいよ4月です。電動キックボードが乗りやすい時期になってきました。その割には最近、特定小型原付界隈の話題が少ないのですが、今回はサドルが標準で装備されているキックボード、BLAZEのkickboardEV basicを取り上げてみたいと思います。

 

立ち乗りで乗るキックボードは人間が乗った場合に重心が高くなって危ないんじゃないのか?とは以前から言われているのですが、座って乗るタイプいわゆるサドル付きのキックボードというのはまだまだ少なくて、今回紹介する車種の他にはNewseedのkickzone WZ-KICK01-BKやhillstone od606位なんですね。

 

座って乗るキックボードというのは重心が低くなって安定しやすくなるのは勿論なのですが、周りの人達の目から見ても不安定さを感じさせないという視覚的な安心感もあると思うので、今後は特定小型の自転車型やオートバイ型と共に普及してくるんじゃなのいかな?と思っています。

 

少し本題から逸れるのですが、立ち乗り姿勢の乗車が不安定で危ないという事について、私個人的には長年、車体の軽い125cc以下クラスのオートバイに乗ってきたということもあってなのか、危ないと思ったことが一度も無いのです。

 

それどころか路面が凸凹だったりする場合、座って乗るよりも立って乗るほうがむしろ乗りやすかったりするのです。日頃からオートバイ、特にオフロードを走っている人なら分かると思います。

 

立ち乗り姿勢が問題になっているのは運転の技量、すなわち体重移動が適切にできるかどうかという所のようです。

 

自転車でも立ち乗りをすることはありますが、自転車の場合はペダルを漕ぐ時に少なからず体が左右に連続で動くので、直立不動でバランスを取ることに比べればバランスが取りやすく、そこを気にする人ってあまりいないと思います。

 

つまり、自動で動く二輪車に慣れていない人がいきなり立ち乗りをするにはハードルが高いということなのです。

 

ですので、誰もが簡単に乗れるキックボードとなるとサドル付きというのは打って付けなんですね。

 

そのほかにも乗る距離が長くなればなるほどサドルはあったほうが良いんですね。さすがにずっと立ちっぱなしでは疲れてしまうんですよ。

 

まあ、今回紹介するモデルは前後に油圧ダンパー付きのサスペンションが付いているので若干、例外にはなるのですが、電動キックボードってサスペンションがフロントにしか無い若しくはサスペンションそのものが無いというモデルも珍しくは無いんですね。

 

そうなってくると乗り手が路面からの衝撃に耐えるにはやっぱりサドルがあったほうが良いということになるんですね。サドルという物は余程スパルタンな物でも無い限り、普通、バネが付いているのでそれがショックを軽減してくれるんですね。

 

オートバイでも戦前から戦後間もない頃の物はフロントにこそサスはあるものの、リヤはサス無しのいわゆるリジッドタイプで代りにシートの下にバネが付いているというのが珍しくはありませんでした。当時の道路事情は今と違い未舗装路すなわち砂利道が多かったのですが、それでもそのような足回りで問題が無かったのです。

 

現代は道路のほとんどが舗装されていますので、そもそも未舗装路とは違って快適に走れますし、今回取り上げた車種の場合は後輪にもサスが付いていますので乗り心地的には十分以上だと思います。

その他にもこの車種の良い部分としては、展開時の全長と折りたたみ時の全長に大きな差があるということです。

 

この車種の全長はカタログ値で1210mmなんですが、折りたたみ時の全長はカタログ値で1130mmです。なんと80mmも短くなるんですね。

 

折りたたみ構造がある電動キックボードのほとんどは展開時の全長と折りたたみ時の全長は変わらないのが普通です。

 

以前、このブログでも書きましたが、電動キックボードの全長は1200mmを超えると軽自動車の後部座席の足元に車幅方向で真っ直ぐ積むことが難しくなってくるのですが、折りたたみ時にそこまで短くできた理由はハンドルポストとデッキを繋ぐフレームの部分を折りたたむという構造だからです。

 

他に今回のモデルと同じタイプの折りたたみ構造を採用しているのはzero9liteやE-KON cityやAIRSHIPやHill Stone od606位なのですが、それらの車種の場合でも展開時と折りたたみ時の全長はほぼ同じです。したがってkickboardEV basicの折りたたみ構造は実に秀作であると言っても良いと私は思っています。

 

このタイプの折りたたみ構造を採用している車種というのはハンドルポストの高さを調整できる物が多いというのも特徴です。

 

ハンドルポストの高さを調整できる利点というのは、乗る人の身長に合わせられるということは当たり前なのですが、それは脇を締められる高さにハンドルを調整できるということなんですね。

 

信じられないかもしれませんが、脇を締めると締めないとでは走りは随分と変わるものです。脇を締めたほうが走りは安定するのです。電動キックボードのみならず二輪車で曲がりが苦手だという人は是非、試してみて下さい。違いがわかるはずです。

 

それではごきげんよう~



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