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休戦協定

2005-10-11 05:38:18 | 十八史略を読む Ⅱ
十八史略を読むⅡ-59 楚漢の戦い-項羽と劉邦-31 休戦協定

「十八史略Ⅱ 権力の構図:徳間書店、市川宏、竹内良雄訳、1986年12月七刷」から

斉が韓信によって平定されたことは、項羽にとって大きな痛手であった。梁では彭越(ほうえつ)がゲリラ活動を行って、楚軍の食糧輸送を妨害している。戦線は拡大し、項羽は各地に転戦せざるを得なくなり、漢軍の戦略的優位が目立ってきた。

楚軍は次第に孤立し始め、食糧も底をついてきた。弱り目にたたり目、こんな時に韓信がしきりに攻撃してくる。

やむなく項羽は、漢との休戦協定を結んだ。その結果、天下を二分して、鴻溝(こうこう)から西を漢領、東を楚領とすることに決まった。漢王の元には人質となっていた大公、呂后も帰ってきた。

漢王は協定通りに撤兵して帰国しようとしたが、張良と陳平の二人がこれに待ったをかけた。

「わが国は天下の半分を手中におさめ、楚の方は兵力が衰え、食糧も底をついております。この機会に攻撃をかけなければ、それこそ“虎を育てて禍のタネをまく”ようなものですぞ」

漢王はこの意見に従い、再び戦いが始まった。


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