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(コンピュータユーザのための)著作権&法律ガイド

2014年01月07日 | ★★★☆☆
『(コンピュータユーザのための)著作権&法律ガイド(~CDバックアップからホームページ作成まで、身近な著作権の疑問を解決!~) 』
プロジェクトタイムマシン (著)

 
毎日コミュニケーションズ (発行)
A5判、ソフトカバー、240ページ
2002/09/30発行
ISBN-13 978-4-8399-0793-8
NDC分類: 021.2

定価 :1,800円(税込み)


 内容(「BOOK」データベースより)
ソフトのバックアップやデータの引用など、コンピュータとインターネットにまつわる“著作権の疑問”を一挙解決。ホビーユーザからデジタルクリエータまで、コンピュータ&インターネット利用者に役立つ著作権&法律の解説書。


はじめに p.03
目次 p.04
(ナビゲーター紹介) p.06
CHAPTER1 著作権Q&A p.07
 1-1 著作権全般 01 著作権法ってどんなもの? p.08
         02 著作物ってナニ? p.11
         03 映画の著作権ってナニ? p.14
       (中略)
         12 著作権を侵害されたらどうすればいいの? p.41
 1-2 コンピュータとネットワーク
         01 ウェブペイジは著作物ですか? p.44
         02 他人のHTMLソースや画像などを利用するのはダメ? p.46
         03 データベースは著作物ですか? p.49
       (中略)
         14 テレビ画面をキャプチャしてWWWで公開しても大丈夫? p.84
 1-3 コンテンツ 01 引用ってどんなもの 許諾は必要なの? p.86
         02 漫画のコマは引用できる? p.90
         03 漫画やアニメの原作との関係は? p.92
       (中略)
         14 コンサートやイベントの会場で録音や撮影をしても大丈夫? p.123
CHAPTER2 時事の法律トピック p.127
 不正アクセス防止法 ~増加する不正アクセスと困難を窮める法整備~ p.128
 児童売春・児童ポルノ処罰法 ~漫画表現と規制の観点から~ p.146
 深刻化するspamと法整備 p.154
 改めて問われる著作権の意義 ~文化的な豊かさとビジネスの狭間で~ p.168
CHAPTER3 著作権法アウトライン p.171
 著作権制度 p.172
 著作物 p.173
 著作者 p.179
(中略)
 著作物の自由な利用 p.187
 著作権の侵害と罰則 p.190
参考文献 p.192
APPENDIX 著作権法・著作権法附則 p.193
索引 p.234
おわりに p.239
奥付け p.240


萌え本分類:  解説書型。
ナビゲーター: 双生児の櫟(いちい)姉妹、おっとりの「流水(るみ)」とちゃきちゃきの「流依(るい)」基本データから好物・口癖、性格に至るきわめて詳しいキャラ設定が掲載。
カバー表紙:タイトルは横書き。タイトルの字色は黒白の縁つき赤と同色陰影と白縁つきの薄紫。サーバとデスクトップPCqを背景としたナビゲーター2名のイラスト。
中表紙:カバーと同一のタイトル、イラスト(モノクロ版)。
折込ポスター:なし。
本文:本文は横書き、二段組みが基本。目次や図表解説、参考文献などは一段組みの部分もある。
構成・設定:  全頁がモノクロ印刷。本文全体は3章に分かれ、それぞれ「基本的事項・事例についてのQ&A」、「刊行当時の法律トピック」、「法律のアウトライン」を主題とする。各章の扉にはちびキャライラストが掲載される。
CHAPTER1は著作権についての基礎的Q&Aと解説。各項目に2~5頁をあて、設問とアイコンつき掛け合いのイントロ、回答で1頁、以後は頭注つきの文書解説が続く。項目ごとに必ずナビゲーターのイラストが存在(形式は単なる挿絵から内容の補足、図表の解説役などいろいろ)する。
CHAPTER2、3は、著作権関連の時事問題4題の解説と著作権法のアウトライン。時事問題のテーマは「不正アクセス禁止法」や「児童ポルノ処罰法」など著作権法より広い範囲の「法律論議」が取り上げられているのが特徴。ここでは文書解説がメインとなり、イラストが登場するのはCHAPTER2内で1か所のみである。
最後のAPPENDIXは法律・附則の全文掲載であり、イラストは存在しない。
 索引はアルファベット・五十音順が掲載されており、欄外にナビゲーターのラフイラスト集が掲載されている。


評価:
萌え絵度:   イラスト担当は富槻義裕さん。ナビゲーター2名のイラスト(本文挿絵、アイコンや章扉のチビキャラなど)は、可愛く描けているが当時の基準からみてもさほど萌え度が高いわけではない。
テーマ萌え度: 内容自体は著作権を中心としたネット関連の法律的な諸要素を幅広くあつかっている。基本的な字句・事象の解説から関連トピック、法自体のアウトラインまでを俯瞰するように編集されており、入門書としてはかなり詰め込んだ設定。その分全体のまとまりにはやや欠ける印象がある。
萌え本的意義:  毎日コミュニケーション発行として、のみならず広く商業出版における「萌え本」出版の嚆矢とされている。
同社からはこれ以降「萌えるシリーズ- 」として、『萌え萌えうにっくす! UNIXネットワーク管理ガイド 』(03/03)、『萌える法律読本(日々の生活篇) 』『萌える法律読本(ディジタル時代の法律篇) 』(04/07)の3冊が続刊。
著作権法についての類書は他に存在しない。法学関連では、「民法」「労働法」「憲法」など各分野において類書がみられる。

 ・本来萌えとは全く関係ないテーマについて解説する。
 ・いわゆる萌えキャラがナビゲーターとして登場する。
 ・アイコンつき掛け合い形式での進行がみられる。
 ・普通の等身以外にちびキャラが登場する。
等々、後の「萌え本」の根幹となる構成要素がかなり揃って見られるのが特徴。

 また前書きおよび後書きによれば、本書は「キャラクタ本」との位置づけのもとに編集されており、

・「キャラクタをメインとする」構想自体は、1997年ころからあったこと、
・「キャラクタ」自体のプロットも同時期に完成していたこと、
・「萌えるシリーズ」化の構想が本書発刊の時点で既に存在していたこと、
などがわかる。


総合萌え度 :★★★☆☆


紹介ブログ記事:
帳簿  2003年04月22日付け記事、
『コンピュータユーザのための著作権&法律ガイド』 プロジェクトタイムマシン (著),
http://www.sawamaru.com/diary/?date=20030422
「内容はしっかりしているし、意外と読ませる作りなので、キャラさえ受け入れられれば
結構しっかりと著作権のことについて勉強できます。
ひととおり著作権のことに触れられたので、意外とよかったですな。
 表紙がアレなので、カバーなしには持ち歩けませんでしたが。」


著者、プロジェクトタイムマシンの本書関連サイト:
萌えるシリーズ公式WWWサイト 萌えるネット
>キャラクター >プロフィール
http://moeru.jp/character/profile.html
ナビゲーター2名のキャラクター紹介あり(本書のものとは一部内容が異なる)。

イラスト担当、富槻義裕さんの公式Blog:
STUDIO T.R.C.
http://studiotrc.asablo.jp/blog/
(現在は東方関連の書籍発行が主)

毎日コミュニケ―ションズ(現マイナビBOOKS) の紹介ページ:
(当該頁なし。)



Amazon.co.jp         の紹介頁 (中古品のみ)
honto(旧bk1)         の紹介頁 (取り扱いなし)
楽天ブックス         の紹介頁
セブンネットショッピング   の紹介頁 (絶版重版未定)
紀伊国屋書店         の紹介頁 (注文不可)


付記:
上記各書店サイトの発売日は、09月との記載が主。
「萌えるシリーズ」のアバンタイトルは、本書自体には記載されていない。またサブタイトルが非常に長いためか、上記の書店サイトではサブタイトルの後半が表記できず尻切れトンボになっている例が多い。
また「コンピューターユーザーのための- 」ではなく「コンピュータユーザのための- 」と理系の学術書風に語尾が伸びないのが正しい表記。


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