ひざの痛みはガチョウの足

~いま、整形外科医の診察力がヤバイ! ~

ハムストリングスによる痛み

2017-09-29 19:52:35 | 日記
しばらく銀座にいます。
随分と秋らしくなってきましたよ。
夜は肌寒いくらいです。
今年は夏に太陽の光を十分浴びられなかったので、冬風邪をひかないか心配ではありますが、おそらく今年も風邪やインフルとは無縁です。
きっとね。



ももの裏にあるハムストリングス。

もう一度ももの裏の図を見てみましょう。



ハムストリングスはお尻の下の方にある坐骨から始まって、ももの裏を下降し膝関節内外側の下側にくっついていますね。

筋肉はその両端に痛みを出しやすいです。
その考え方からすると、ハムストリングスは次のような痛みを出します。

1、お尻の下の方の痛み
2、膝関節内側の痛み
3、膝関節外側に痛み


1、お尻の下の方の痛みは、『坐骨神経痛』に似ています。
  神経痛は安静にしている時に痛むもので、筋肉痛は動いている時に痛み物と考えておくと区別しやすいと思います。
  一見、坐骨神経痛に思えても、ももの裏のハムストリングスをほぐしてあげると、嘘のようにお尻の痛みが取れることもありますね。

2、膝関節内側の痛みは、鵞足部の痛み、つまりガチョウの足の痛み、になりますが皆さんは『膝関節が痛い』という方が多いと思います。
  しかし、この痛みはひざの内側下~内側にかけての筋肉の痛みですので、膝関節の中の痛みではありません。
  従って、この痛みにはヒアルロン酸は全く効果を示しません。

3、膝関節の外側の痛みは稀に起こります。
  膝関節の外側にある腸脛靭帯が痛むこともあるのですが、外側のハムストリングス、正確には大腿二頭筋の痛みとして、膝関節の外側に痛みが出ることもあります。


ハムストリングスが原因の痛みは、圧倒的に2番の膝関節内側の痛みとして感じることが多いですね。


この筋肉は、スポーツ時に、一部断裂を起こしやすい筋肉です。
このハムストリングスの一部が断裂することを肉離れ(にくばなれ)といいます。

学生の頃にスポーツで肉離れを起こしていた人が、40歳代~50歳代になり運動や立ち仕事などでももの裏に疲労が蓄積すると、学生の頃の肉離れの後遺症として膝関節内側やお尻の下の方に痛みが出ることがあるのです。



このような痛みに対しては、椅子に座って、ももの下にテニスボールを入れて、ももの重みを利用したハムストリングスほぐしを行うと良いでしょう。



ハムストリングスの何ヶ所かを押してみた時に、痛みを感じる場所があればそこを重点的にほぐしてあげると効果的ですよ。





関節の痛みは、本当に関節の痛みですか?

ひざの筋肉 ハムストリングス

2017-09-22 02:37:41 | 日記
この記事はあわてて福岡の博多で書いています。
実は、本日公開のために書き置いていた記事が消失していたのです!???

あわててます。
夜中に。


🍓ももの裏にあるハムストリングスと呼ばれる筋肉群。

まずはハムストリングスの図を見てみましょう。



ももの後ろに図ですね。

ハムストリングスとは、ひざ関節を曲げる働きのある筋肉群の総称です。

【ハムストリングスを構成する筋肉名】

1、大腿二頭筋(だいたいにとうきん) 外側ハムストリングス
2、半腱様筋(はんけんようきん) 内側ハムストリングス
3、半膜様筋(はんまくようきん) 内側ハムストリングス


ハムストリングスはももの裏の外側に1本の筋肉、ももの裏の内側に2本の筋肉から構成されているのがわかると思います。


従って、私は普段は『ハムストリングス』と呼んではいますが、カルテに書き込む場合はひざの痛みの原因筋が外側にあるのか内側になるのかを分けるために外側ハムストリングス(がいそくはむすとりんぐす)、内側ハムストリングス(ないそくはむすとりんぐす)と別けて書くようにしています。

普段はハムストリングスの筋肉名を個別に呼ぶことはほとんどなく、外側ハムストリングスとか内側ハムストリングスと呼んでいることが多いです。



このハムストリングスも結構厄介なひざ痛を引き起こす原因となっています。
この話はまた次回ということで。


博多にある当店の福岡店で夜中に焦りながら書いたと!



関節の痛みは、本当に関節の痛みですか?









大腿四頭筋による痛み

2017-09-15 03:45:55 | 日記
このブログは不人気ブログです。
不人気なりに頑張ります!

ところが、ところがですよ、皆さん!
このブログを始めてから、私自身のひざ関節に対する治療技術がかなり向上したのです!
この不人気ブログ、書いててよかった!
やったー!




大腿四頭筋は、ももの前側にある4本の筋肉の総称でした。

大腿四頭筋
1、大腿直筋 ダイタイチョッキン
2、中間広筋 チュウカンコウキン
3、外側広筋 ガイソクコウキン
4、内側広筋 ナイソクコウキン




人の筋肉には両端がありそれぞれ骨にくっついています。

筋肉に問題が起きると、筋肉は縮みます。
筋肉の長さは変わらないのに、筋肉全体が勝手に縮んでしまうので、筋肉の両端には常に引っ張られる力が働きます。


その結果、筋肉の両端には痛みが出やすくなります。


ここでもう一度大腿四頭筋の位置関係を見てみます。


一番長い大腿直筋は、股関節の近くにある骨盤の一部から始まって、膝関節のお皿(膝蓋骨)の下にくっついています。
この筋肉に異常が出ると、大腿直筋の上端の痛みは股関節の近くに出ます。
この痛みを一般の方は『股関節痛』と表現する方が多いと思います。

勿論、股関節が痛みを出してるわけではないのですが、病院に行くと『股関節痛』と判断されることがあり、とにかく股関節のレントゲン写真を撮られることでしょうね。

触診も出来ない先生であれば、股関節のレントゲン写真をじっくり見ることになります。
その時から、この患者さんは『股関節患者さん』になる可能性が高いでしょうね。




一方、大腿直筋の下端の痛みはお皿の下のやお皿の上に痛みを出します。
この痛みを一般の方は『ひざ関節痛』と表現する方が多いと思います。

勿論、ひざ関節が痛みを出してるわけではないのですが、病院に行くと『ひざ関節痛』と判断されることがあり、とにかくひざ関節のレントゲン写真を撮られることでしょうね。
そして、『ひざ関節患者さん』と考えられた結果、ヒアルロン酸の関節内射へ一直線でしょうね。


痛みはひざ関節近くの関節の外に起きているのに、なぜかひざ関節の中に注射をするという不思議な診断と治療が行われている可能性はかなり高いと考えられます。

筋肉は日常的に痛みを出しやすい組織ですからね。
その痛みが肩で起きれば、肩こりと言われ、腰で起きれば腰痛と呼ばれるように日常誰にでも起きやすい痛みですからね。





残りの3つの筋肉は、結局ひざのお皿まわりに集まってきて、最終的にはお皿の下にくっつきます。
この3本に関する痛みは、ひざ関節のお皿の周囲に集中することは容易に考えられますね。


この痛みも、実態は『膝関節周囲の筋肉痛』なのですが、レントゲンを撮った瞬間から『膝関節痛』と考えられるでしょう。
その結果、同じくヒアルロン酸のひざ関節内への注射へ一直線でしょうね。


もしも、皆さんが股関節の付け根や膝関節周りが痛むことがあったら、はっきりしたケガでない限りまずはその周辺を叩いたり押したりしてみて下さい。
そして2~3日様子を見ると、その痛みはきっと無くなるはずです。


そうです、肩こりがあると肩周りの筋肉をほぐそうとするでしょ?
ひざ周りも一緒なんですよね。




関節の痛みは、本当に関節の痛みですか?




ひざの筋肉 大腿四頭筋

2017-09-08 00:46:52 | 日記
この記事は小雨まじりの銀座で書いています。
9月6日に太陽の表面で大規模な爆発(太陽フレア)がありました。
その影響で強い磁場が9月8日に地球に届きます。
地球にどのような障害が起こるのでしょうか?
肩こりが治ってくれたらうれしいけど~。

今日から筋肉の話です。



大腿四頭筋、だいたいしとうきんと読みます。

ももの前側にある筋肉群です。

大腿四頭筋とは4本の筋肉の総称なんですよ。

その4本とは

1、大腿直筋 ダイタイチョッキン
2、中間広筋 チュウカンコウキン
3、外側広筋 ガイソクコウキン
4、内側広筋 ナイソクコウキン

このうち、大腿直筋(だいたいちょっきん)略して『ちょっきん』だけ股関節と膝関節をまたいでいます。
2つの関節をまたいでいるので二関節筋のひとつになります。
つまり、大腿直筋は膝関節だけでなく股関節にも影響を及ぼす筋肉なのです。

他の中間広筋、外側広筋、内側広筋は膝関節にだけ関連する単関節筋(一関節筋)です。

大腿四頭筋の位置を見てみましょう。

まずももの中央を膝に向かって縦に走る筋肉が2本あります。
深層の中間広筋と表層の大腿直筋。
この2本は重なっています。


そして、その2本の筋肉の内側下の方に内側広筋、外側に外側広筋があります。

この4本は膝蓋骨(ひざのお皿)に集まって一体となり膝蓋骨を包んだ後膝蓋骨の下で膝蓋靭帯(patellar tendon)となり膝蓋骨直下の脛骨にくっつきます。



この4本の筋肉は出発点はそれぞれ異なるものの、到着点が一緒で4本合わせて一斉に膝関節を伸ばす働きがあります。
大腿直筋だけは二関節筋なので、股関節を曲げる働きも兼ね備えていることになります。


この大腿四頭筋の疲労が強まるとひざの前側の膝蓋骨(ひざのお皿)周りに痛みが出ます。

その時には、まずはお皿周りをほぐしてみて、さらにももの前側をももの上側からお皿に向かってももを叩きながらほぐしてあげると痛みが取れることが多いです。


この痛みは、いかにも膝関節が痛いように感じますが、膝関節の中の痛みではありません。
従って、従って従って・・・膝関節の中にヒアルロン酸注射を打っても、何の効果もありません。

痛みの原因を見つけ出す診察力、重要ですよね。





関節の痛みは、本当に関節の痛みですか?





ひざの靭帯損傷 3

2017-09-01 00:17:24 | 日記
早いものでもう9月です。
大好きな夏が終わろうとするのは非常にさみしいです。
この記事は、涼しくなった銀座で書いています。

■恒例の食事会です。
患者さん同士の交流が目的です。
ひざの痛みに悩む方もご自由に参加ください。



ひざには4本の靭帯がありました。

1、ひざの前側の安定感を出している靭帯は前十字靭帯(ぜんじゅうじじんたい)と呼ばれ、
2、ひざの後側の安定感を出している靭帯は後十字靭帯(こうじゅうじじんたい)と呼ばれています。
3、ひざの内側の安定感を出している靭帯は内側側副靭帯(ないそくそくふくじんたい)と呼ばれ、
4、ひざの外側の安定感を出している靭帯は外側側副靭帯(がいそくそくふくじんたい)と呼ばれています。

前回は1、2、の前後十字靭帯損傷時の検査法を書いてみました。

今回の記事は、3、4、の内外側副靭帯損傷時の検査方法について書きます。

これまた非常に簡単な検査法なので、5秒もあれば検査可能です。

この絵は先の記事で用いました。



主に強い衝撃によるケガが原因で膝の内側が強く伸ばされたときに、内側側副靭帯が損傷されます。

外側側副靭帯損傷の場合は、この逆方向からの外力によるケガで発生します。

膝は解剖学的な理由から内側側副靭帯を傷めやすくできていますので、ここでは内側側副靭帯損傷の検査法のみ載せてみます。



この図で患者さんは仰向けに寝ています。

青い○の部分で内側側副靭帯が損傷されているかどうかを調べています。

これはストレステストとも呼ばれるように、内側の靭帯が伸びるように赤い矢印の方向に力を加えています。

正常なら膝から下は全く動かないのですが、内側側副靭帯が切れていたり、緩んでいるときには、膝から下は外側に動いてしまいます。

外側側副靭帯のテストは全く逆方向へのストレステストになります。

これらの検査も、ひざが痛いと訴える患者さんには確認のために必ず行わなければならない検査法になります。

繰り返しますが、これらのテストも5秒もあれば可能な検査法なんです。


以上、膝にある4本の靭帯の検査法を書いてきましたが、靭帯は関節の外にある組織です。

もしみなさんが病院に行ったときに、検査もしないでいきなり関節の中にヒアルロン酸の注射をされたらどう感じますか?

『ひざ痛の原因が関節の中にあるという証拠が様々な検査法から導き出されたので、膝の中にヒアルロン酸の注射をします。』という説明に続いて注射をされるなら納得が行くと思うのです。

皆さん、病院にいかれるときは、先生の行動をよく見てください。

まず、椅子から立たないで、患者さんに触ろうとしない先生なら、診察室から逃げ出しても良いくらいです。

だって、やぶ医者だから。

次回からは、これも関節の外にある組織、ひざ関節に関する筋肉の話です。



関節の痛みは、本当に関節の痛みですか?

ひざの靭帯損傷 2

2017-08-25 03:00:41 | 日記
この記事は札幌で書いています。
今夜東京に帰ります。
札幌では好天の日が多く過ごしやすかった。





ひざには主に4本の靭帯がありましたね。
その4本が前・後・内・外方向にバランスが崩れるのを防いでいます。
その4本の靭帯です。

1、ひざの前側の安定感を出している靭帯は前十字靭帯(ぜんじゅうじじんたい)と呼ばれ、
2、ひざの後側の安定感を出している靭帯は後十字靭帯(こうじゅうじじんたい)と呼ばれています。
3、ひざの内側の安定感を出している靭帯は内側側副靭帯(ないそくそくふくじんたい)と呼ばれ、
4、ひざの外側の安定感を出している靭帯は外側側副靭帯(がいそくそくふくじんたい)と呼ばれています。





例えばですが、その4本のうち内側にある内側側副靭帯が損傷する原因を見てみましょう。
こんな感じです。

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓



ひざの外側から、内側側副靭帯が耐えうる力を超える瞬間的な強い衝撃が加わったとします。
これは、おそらくスポーツ中や強く転倒した時などしか起きないような大きなケガになります。
上の図のように、ひざの外側から強い外力が加わると、内側側副靭帯が耐えきれなくなり、部分的に切れたり、完全に切断されたりというケガが起こります。



今回の記事は、4本の靭帯のうち前十字靭帯(ぜんじゅうじじんたい)と後十字靭帯(こうじゅうじじんたい)が損傷した時の検査法について書いてみます。

この検査法は前方引き出しテスト、後方引き出しテストと呼ばれる検査法で、5秒もあれば検査可能な検査法です。


▪️前十字靭帯が切れている、もしくは緩んでいるかを調べる方法(前方引き出しテスト)



前十字靭帯が正常な時は、ひざ下の骨を前に引っ張っても動きは全くみられず、びくともしません。
ところが、前十字靭帯が完全に切れていると、ひざ下の骨を前に引っ張ったら気持ち悪いほどひざ下の骨が前に動きます。

▪️後十字靭帯が切れている、もしくは緩んでいるかを調べる方法(後方引き出しテスト)



後十字靭帯が正常な時は、ひざ下の骨を後に押し込んでも動きは全くみられず、びくともしません。
ところが、後十字靭帯が完全に切れていると、ひざ下の骨を後に押し込んだら気持ち悪いほどひざ下の骨が後に動きます。



前十字靭帯と後十字靭帯の損傷を診る方法でした。
簡単でしょ?
5秒あればじゅうぶんですね。

膝が痛い方が診察にみえたら、一応確認するべき診察法のひとつです。



関節の痛みは、本当に関節の痛みですか?

ひざの靭帯損傷

2017-08-18 00:19:06 | 日記
夏休み中ですか?
夏休みの宿題、終わった?

この記事は、以前アップした記事です。
この記事から、やや専門的な話や診察方法の話が多くなってくるのですが、前回この記事をアップした直後に、あの『ためしてガッテン』が放送されたため急遽関連記事を書きました。
お盆も入り、再スタートの雰囲気なので、もう一度この記事を書き、この記事から再スタートです!





{/ichigo/骨は重要なのですが、もしも、皆さんの膝関節が骨だけでできていたら大変なことになります。

体重をかけたら安定性が崩れてすっ転んでしまいます。
すってんころりん、ガラガラガラてな具合です。


そんな膝関節を安定させているのが靭帯です。
靭帯は強靭なバンドです。
靭帯には神経がありますので、膝関節の外の痛みの原因となりえます。


ちなみに、さらにひざに強大な安定感を出させているのが筋肉なのです。
ひざの安定性は靭帯と筋肉という2段構えなのです。
どちらかというと、じっとしている時は靭帯が、動いている時は筋肉が優位に働いていると思います。

ひざには主に4本の靭帯があり、前・後・内・外方向にバランスが崩れるのを防いでいます。
その4本の靭帯です。

1、ひざの前側の安定感を出している靭帯は前十字靭帯(ぜんじゅうじじんたい)と呼ばれ、
2、ひざの後側の安定感を出している靭帯は後十字靭帯(こうじゅうじじんたい)と呼ばれています。
3、ひざの内側の安定感を出している靭帯は内側側副靭帯(ないそくそくふくじんたい)と呼ばれ、
4、ひざの外側の安定感を出している靭帯は外側側副靭帯(がいそくそくふくじんたい)と呼ばれています。



4本の靭帯の名前、何となく聞いたことありますか?

この靭帯をケガして1本でも切れてしまったり緩んでしまうと膝関節はグラグラするのです。
スポーツ選手では致命的です。


次回は前十字靭帯と後十字靭帯が緩んだり切れていることを見つける方法について書いてみましょう。
これも10秒もあればわかる方法なんですよね。





関節の痛みは、本当に関節の痛みですか?

ここまでのまとめ ~ひざの痛みを取る方法~

2017-08-11 10:32:38 | 日記
大好きな夏が終わりに近づこうとしています。
夏の終わりはさみしく感じます。
子供の頃の影響かも。
『夏の友』やらなあかん!



ひざの痛みの原因は骨の変形でも軟骨のすり減りでもありませんでした。

びっくりでしょ?
今までのヒアルロン酸は何だったのか?
グルコサミンは何だったのか?
痛み止めの薬は何だったのか?

今まで書いてきて、私自身もいろいろと勉強になりました。

ひざが痛むときは原因の追究が不可欠です。
非常に残念ですが、現在の整形外科ではほとんどの方の膝の痛みは解決しません。
この事実については、皆さんの方がより実感しているのではないでしょうか?


ひざに痛みのある方は、是非以下を試してみて下さい。


前提として、ひざ関節の中に炎症が無い事を確認して下さい。
そう、ひざを触ってみて熱感があれば、無理せず冷やしてできる限りの安静を試みて下さい。
熱感がおさまってきたら、以下を試みて下さい。


1、ひざ周りの筋肉を強めにほぐしてみる。
2、ひざのお皿、そう、パテラの動きを良くしてみる。
3、関節包をほぐしてみる。 この方法はパテラセッティングでしたね。

実はひざに熱感があっても、やってみても悪化はしないと思うのです。
ただ、こういう場所に書くと多くの方が読めるので、大事を取ってそう書くのです。
中には、やればやる程効果が出えて、やり過ぎの為に痛みが出る方もいますね。
ほとんどのひざの痛みは上記の方法で解決しますが、自分のひざの具合を確認しながらほどほどにお願いします。

私も、ひざ痛を改善させます。
皆さん、快適な生活の為に頑張りましょう!


※ひざ痛が改善してきた方は、どのペーでも結構ですから右下にある『コメント』をクリックして頂いて、どんどん、どんどん、どんどんコメントしてください!


※このブログはもう少し続きますが、これからはやや専門的なことも書きます。



関節の痛みは、本当に関節の痛みですか?

パテラセッティング

2017-08-04 03:50:40 | 日記
夏ですね。
大好きな夏、しばらく銀座で仕事しています。
今月は銀座にいる時間が長いので、休みも多くとれそうです!

今日の股関節ブログは『診る力』です。膝関節にしろ股関節にしろ診察力は重要です!



実は、先週の記事の『ためしてガッテン』には続きがありました。
もうご覧になった方もいらっしゃるでしょう。

この動画の中で『大腿四頭筋セッティング』という言葉が出てきます。
非常に簡単すぎて「こんなので良くなるの?」という方が多いようです。

恥ずかしい話ですが、私も右膝が悪いのです。
正座できません。
3年前からです。
筋肉をほぐしたり、お皿を動かしてみても改善しない厄介な状態です。
これと言ってケガをしたわけではないのですが、ゴルフの後から痛くなったところをみるとひざの中のどこかの組織を傷めたように感じていました。
しかし、この大腿四頭筋セッティングで改善傾向にあるのです!



その動画はここから見れます。

https://m.youtube.com/watch?v=6Xw457cQIPU



この方法は『パテラセッティング』とか『クアドセッティング』とも呼ばれる方法です。

パテラとはひざのお皿の英語名です。
日本語では膝蓋骨(しつがいこつ)、一般的には『ひざのお皿』、英語ではパテラ(Patella)です。

これからは『ひざのお皿』なんて呼ばないで『パテラ』と呼んでくださいね。
その方がカッチョ良いでしょ? パテラからのお・ね・が・い!



クアドセッティングの『クアド』とは『四』という意味で、大腿四頭筋(QuadricepsFemoris)の略になります。

私は以前から『パテラセッティング』と呼んでいましたので、ここではパテラセッティングという表題にしています。




番組の中でも説明されていましたが、この方法は簡単かつ安全で効果的なんです。




足首を上げてひざの裏を床に押し付けるだけ。
私は痛みが無かったので強めに押し付けました。
パテラが少し上に動くのを確認すると良いかもしれません。
ももにある大腿四頭筋は強く収縮します。


この方法は昔からある方法ですが、大腿四頭筋の筋力低下を防ぐため筋トレ法と習ってきました。
もちろん、その考え方に基づいて患者さんにも指導してきました。
最近では、ひざが伸びない患者さんのひざを伸ばす目的で指導することが多かったです。


番組の中で素晴らしかったのは、超音波エコーを使って大腿四頭筋セッティングをしている時の関節包の動きを確認していたことです。
すると、大腿四頭筋の収縮に伴ってひざの関節包が伸ばされるのが良く分かりました。


ここでの大腿四頭筋セッティングの目的は、ひざの関節包を柔らかくするということです。
そう、あの痛みを感じやすい関節包をストレッチするのです。

関節包が硬いから膝を動かしたときに痛みが出る。
だったらひざの関節包を柔らかくすれば痛みは無くなるでしょ?・・・そのような考え方なのです。


私は、ひざの痛みは関節包内の炎症か筋肉の病気と書いてきました。
この番組で説明していた“関節包の硬さ”は、かつて関節包内に起こっていたの炎症の後遺症と考えられます。
筋肉の病気も、関節包内に起こっていた炎症の後遺症のことが多いです。


一般的に、関節の動きが硬くなる原因は、筋肉、靭帯、関節包が硬くなることです。


ひざに変形が起きると、関節の動きが悪くなることが多いです。
しかし、その原因は軟骨でも骨でもありません。

ひざ関節内に炎症があるときや、その炎症の後遺症が残っている時は、関節包の硬さ(痛み)も関節の動きを悪くすることもあります。


この番組のレベルは非常に高く、先進的で非常に多くの知見が得られましたね。



みなさんも動画を参考にパテラセッティング、是非お試しあれ!





関節の痛みは、本当に関節の痛みですか?

『ためしてガッテン ひざ痛の犯人』 これは事件です!

2017-07-28 02:31:05 | 日記
今日は『ひざの靭帯損傷2』という記事を書こうとしていたのですが、今月NHKで放映されたためしてガッテンがあまりにも良いことを言っていたのでその詳細を書いてみることにしました。

皆さん、この事実を広めて下さい。
どんな形でもいいので広めて下さい。
宜しくお願い致します。





7月14日の朝、岩手県にお住いの股関節患者さんからメールを頂きました。

『ためしてガッテンで、ひざ痛の原因は骨ではないと言っていました!先生と一緒のことを言っていたのでうれしくてメールしました。』と。

ありがとうございます。

このブログへ『股関節痛は怖くない!』という私のブログから見に来ていただいている方には、すでに10年前から有名な話です。

骨の表面には神経が無いんだもん。
骨と骨が当たっていても、神経が無いのにどうやって痛みを感じろというのでしょうか!

この事実は、膝だけでなく、股関節、肩関節、足関節、肘関節・・・すべての関節に言えることなんです。
世間では『股関節は特別』なんて考えがあるのですが、まさに非科学的!
EBM(エビデンス ベイスド メディスン:evidence-based medicine:根拠に基づく医療)どころの話ではなく、それ以前の医学の基本中の基本の話です。


レントゲン写真を見せられて・・・騙されてはいけません!
いや、病院の先生も騙しているなんて思ってもいないでしょう。
病院の先生は、痛みの原因は骨だとし・ん・じ・て・い・る・の・で・す!
これは、騙す以上の問題です!
もしかしたら、もしかしたら・・・整形外科は・・・誤診の宝庫です!


そんなわけで、ためしてガッテン、見てみました。(2017.7.13放送)

https://m.youtube.com/watch?v=Jq5sF0bOFcE


ひざ関節の変形が重度な方の半分以上がひざ関節痛が無いという事実。
新潟医療福祉大学と東京医科歯科大学の整形外科医が実証しています。



ひざ関節痛の犯人は『痛みを感じる関節包の硬さである。』ので関節包を柔らかくしましょう!という番組でした。

付け加えるなら、膝関節包が硬い人でも痛みを感じない人がいるのも事実なので、正確には膝関節包内に炎症があるときに膝関節は痛みを出すのです。
そして、その炎症の影響を受けやすい筋肉の硬結(筋肉の病気)によって膝関節は痛みを出すのです。


とうとうばれてしまいましたね。

今度、皆さんが整形外科に行ったら、この話をしてみて下さいね。

そうすることで、医師の診察方法が良い方に変わっていくでしょう。

しかし、中には確実に『ためしてガッテン』という番組を非難する先生が出てきます。
皆さんとしては、可能ならばそのような改善の意志が無い先生は見限って下さい。
もっと良い先生は他にもいますので。

次回は、この番組で取り上げていた『大腿四頭筋セッティング』について簡単に説明してみます。
この方法は簡単で効果的だと思うのです。


皆さん、ひざの痛みで困っている方にこのブログを教えて下さい。
ブログを読んで実践するとひざ痛は楽になります。






関節の痛みは、本当に関節の痛みですか?