気になる人に会いに行こう! ~大学生によるインタビュー録~

テーマは様々。
私が会ってみたいと思った人にインタビューをするという、この上なく自由なブログです。

いろいろなカタチの”持続可能”

2016-03-09 18:32:06 | 環境

お久しぶりです! 黒田真衣です。

寒さも和らいできましたが、インフルエンザは大流行してますね。みなさん、お元気ですか?
私は、先日、少林寺拳法の本部合宿中にインフルエンザにかかってしまい、部員のみなさんにご迷惑をおかけしてしまって大変でした。
みなさんもお気を付けください!



さて、今回は、第一回目の取材です!笑
お相手はなんと、枝廣淳子さんです。
アメリカ元副大統領による著書『不都合な真実』を翻訳されたことでも有名な方ですね。
私は中学生の時に、枝廣さんの『回収ルートをたどる旅』という本を読んでファンになったのですが、先日ご縁あってお会いできて、もう感激しました!夢のようでした!
枝廣さんのような著名な方を私のようなただの19歳少女が取材するなど恐れ多いですが、せっかくいただいたご縁なので、謹んで書かせていただきました。つたない文章ですが、よければご一読ください。


それでは、どうぞ!


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持続可能な社会を目指して

環境ジャーナリスト 枝廣淳子先生

東京都市大学環境学部教授、環境ジャーナリスト、翻訳家など様々な肩書を持つ。
講演や執筆活動、翻訳、企業のCSRに関するコンサルティングなど、幅広い活動を通して持続可能な社会を創ろうと動き続けている。
ノーベル平和賞を受賞したアル・ゴア元アメリカ副大統領の「不都合な真実」の翻訳を手掛けたことでも知られる。
「幸福の国」ブータンで、GNH(国民総幸福) について研究や、地域社会に求められるレジリエンス(しなやかな強さ)を高めるための研究を進めている。
その多岐にわたる仕事の内容や、持続可能な社会を創る上での思いなどを聞いた。



ー様々な肩書があるが、具体的にどのような仕事をしているのか

企業のCSR(企業が自身の活動により社会に与える影響について責任を取る行動のこと)の活動を通して、環境問題や持続可能性の問題への取り組みを進めたり、東京オリンピックを持続可能性という観点から考える委員会のメンバーをつとめたり、限界集落の再生などといった地方創生の取り組みにも力を入れている。
仕事内容は多方面にわたっており、それぞれ異なるように見えるが、全て「持続可能で幸せな社会を創る」という大きな目的のために行っている。
持続可能と言っても、どのような面で持続可能なのかによって、取り組み方は様々ある。
例えば、今取り組んでいることの一つに、島根県海士(あま)町のまちづくりがある。人口減少などの課題に直面している地域が、どのようなまちを作っていきたいかを考え、議論する場作りのお手伝いをしている。実際にまちを創るのは住んでいる人々なので、私は考える手段や場を提供することで、地域の人が幸せに暮らせるまちづくりのお手伝いをしている。



ー「環境問題」と聞くとそれだけでなんとなく敬遠してしまう人も多いと思うが

確かに、「何のために活動をしているのか?」と思うような活動もあるので、抵抗感を持つ人がいても不思議ではない。
しかし、すべての活動や内容がそうであるわけではない。実際に環境問題解決のために活動している人たちを一般の人に理解してもらうためにも、活動内容をわかりやすく伝えていくことが大切だと思う。
また、一般的に日本人はNPOやNGOに対する理解が薄いことも、多くの人が環境問題についてもっとよく知りたいと思いにくい原因なのかもしれない。
日本の環境活動家は、多くがNPOやNGOとして活動しているが、その社会的地位は海外と比べるとかなり低い。
海外では、行政や企業が果たせない大切な役割を果たす公共団体としてNGOやNPOの価値は高く、企業や個人からの寄付金も多い。
日本では寄付金もなかなか集まらないので、環境活動を十分にやり切れていない部分がある。
国民の持つ環境問題に対する抵抗感を国際比較することもいいかもしれない



ーGDPだけでは測れない真の豊かさとは

物質的な豊かさではなく、心の満足度といってもよいだろう。
GDPは「財やサービスの生産量」を表すので、戦争や事故、災害などのマイナス要因によって失われたものを再び生産するときも大きくなる。
この影響をなくすため、これらのマイナス要因を引いて、家庭での活動やボランティア活動などの心の満足度を高める取り組みを足し合わせたGPI(真の進歩指標)という指標がある。
これを見ると、どの国でも貧しい時代はGDPが上昇するにつれてGPIも上昇するが、ある一線を超えるとGPIの上昇は頭打ちになる。
つまり、ある程度GDPが増えると、それ以上増えたところで人々がさらに幸せになることはないという結果なのだ。
国の進歩を考えるときにも、GDPではなく、GPIなどの幸福度を指標にするべきではないかと思う。 日本には、GDPは成長し続ける必要があるという風潮がある。しかし、ただひたすらに物を生産して経済成長を追い求める必要はない。総量を増やさずに物を循環させ、活発な経済活動を送ることが、地球環境の観点から見て必要なのではないか。



ー地域社会におけるレジリエンスとは

竹がしなるごとく、外的な圧力がかかっても立ち直れるような力である。
地域や暮らしでその力を高めるには、くらしに必要なものを外部に依存している割合を下げて、いざというときには自分たちで対処できるような地域経済を創ることが重要になる。
先に述べた海士町を例に挙げると、海士町には地域通貨がある。日本円が使えなくても、自分たちの通貨を使って売り買いすることもできる。そうすると、リーマンショックのような世界的な不況にも大きく影響されることがない。
このように、あることに対して対処できる手段をいくつか持っておくことで、外部から衝撃が来た時にも自分たちの力で立ち直ることができる。ひとつの大きなものに頼って持続可能な暮らしを作ることは難しい。
自分たちで手綱を握りなおしてバランスを取ること、地域による地域のための、食べ物、エネルギー、仕事を創ることが重要だ。





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いかがでしたか?

私にとって、今回、印象に残ったことが2つあります。

一つ目は、「持続可能な社会を創ると言っても、取り組み方は様々ある」ということ。
環境問題、地方創生の問題、教育の問題…すべて未来に続いていく問題です。
いろんなアプローチの仕方があるんだと気づきました。

二つ目は、「日本と海外でNPOに対する企業や行政、市民の意識は違う」ということ。
この頃、NPOって、社会で大きな役割を担う存在なのではないかと思いつつあります。
この方たちの活動が、より有意義なものにするためには、どうすればよいのだろうかということを考えるためにも、海外と日本のNPOの違いを調べたりしていきたいです!
気づいたことなどあれば、またこの場で返していきます(o^―^o)


みなさんも、いろんなことに関心を持って、主体的に調べたり、気になる人に会いにいったりしてみてはどうですか?
すてきな人に会うと、目の前がわっと開けてきて、とてもワクワクしていきますよ!



このブログを通して、そんなことを思ってみたりするきっかけになれば幸いです。


それでは、また。

2016年3月9日


初ブログ投稿です!

2016-02-06 19:14:01 | 環境

~ごあいさつ~

こんにちは。初めまして。

黒田真衣と申します。

京都出身、岡山在住の大学生です。

このブログは、主に環境問題についてご活動なさっている方々を取材し、その記事をお送りする媒体として利用すべく、作成しました。

 

~ブログ作成の経緯~

みなさんは、環境問題について、どうお考えですか?

ずいぶんざっくりとした質問ですが、環境問題について、どんなイメージをお持ちでしょうか。

 

私は小さい頃から環境問題に興味がありました。

地球温暖化、砂漠化、廃棄物処理問題、エネルギー問題、等々…

しかし、同時に、環境保全団体や活動家の方たちがどういうご活動をされているのかがいまいちよくわかっていませんでした。

恥ずかしながら、それは、今でもそうです。

 

大学生になって活動範囲も活動時間も増え、せっかくなので自分が したいことをしていこうと思いたち、取材をしようと決めました。

 

興味を引かれた方を取材させていただく中で、環境問題の現状やご活動されている方の思いを知り、ものの考え方を深めていきたいと思っています。

同時に、みなさんに、環境問題解決のために取り組んでおられる方々のことを、お伝えしていきたいと思っています。

 

至らないところも多々あると思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。

 

2016年 2月6日