気になる人に会いに行こう! ~大学生によるインタビュー録~

テーマは様々。
私が会ってみたいと思った人にインタビューをするという、この上なく自由なブログです。

人情の街 真庭・久世

2017-05-18 16:24:00 | 取材記事

今回は、岡山県北にある真庭市の久世という地域に行ってきました!
この久世という地域に行こうと決めたのは、バイト先で真庭在住のお客さんからいただいた一冊の冊子でした。

まにわ基本台帳この冊子には、真庭を盛り上げていこうとする市民団体”まにワッショイ”の個性的なメンバー全員が、明るく楽しい調子で紹介されていました。



まにワッショイは、八百屋さん、豆腐屋さん、タンス屋さんなどの地域の商店主さんたち、地域の企業や行政機関で働く人たち、かつて学校給食を作っていた人たち、50名を超える地域の仲間で構成されています。
この『まにわ基本台帳』を読んでいるうちに、メンバーの一人ひとりにとても親近感が湧いてきて、この人たちに会ってみたい!と思って、足を運びました。が、なかなか遠かったです。(岡山駅から片道約2時間半)笑

まにワッショイは、
・旧校舎で給食のおばちゃんたちが学校給食を振舞う「懐かしの学校給食
・古民家の改修と、そこで子どもの預かり保育を行うプロジェクト「かげぼうし
など、市民の皆さんが自ら楽しんで、様々な活動をされています。
その活動に至った背景や想いを、まにワッショイの代表である岡本康治さんにお聞きしました。
岡本さんは、割烹料理屋さん兼旅館を経営されているということで、今回はその割烹料理屋さんでお話を伺うことになりました。



ちょうどお昼時ということもあって、来て早々牛鍋を頂くことになりました。笑 で、この牛鍋、お世辞抜きでホント絶品でした!!笑



さて、お腹も落ち着いたところで、メンバーの鈴木さん(豆腐屋さん)たちもお店に来てくださり、ゆるりとインタビューを始めました。


【学校給食と預かり保育の取り組み】
――小学校だった校舎で学校給食を提供するという取り組みは、どうして始められたのですか?




岡本さん(以下、岡) もともと、地元のホテルがしていた取り組みだったのですが、採算が合わなくなったとかで止めてしまったんです。でも、どうにか続けられないかと頼まれて、私たちが引き継いだのです。

――そうだったんですか。 でも、そんな簡単に引き継ぐなんてこともできないですよね。厨房とか給食を作るスタッフも必要ですし…。

 そうですね。それで、この活動を始めるために、同じ商店街で魚屋さんをしている岡田さんに相談をして、まにワッショイという任意団体を立ち上げました。しかも、以前のような仕出し屋が提供する給食には疑問を感じていたので、岡田さんと相談をして、「かつて給食のおばちゃんをやっていた人たちに協力してもらってはどうだろうか」ということになり、彼女たちに提案してみることになりました。すると彼女たちも快諾してくれて、他の人にも声掛けを続けていくうちにスタッフのほうは徐々に多くなり、何とか集めることができました。

――問題は給食を作る厨房ですね。以前はホテルなので無理なくできたのではないかと思いますが、任意団体がするとなるとそれは難しいですね。


 そうなんです。うちは割烹旅館をしてまして、ここは旅館の駐車場だったのですが、これを機に改築して、みんなが気軽に使えるような街の居酒屋風スペースに変えることにしたんです。

――えっ…それは、学校給食の厨房として使うために、お店を始めたということですか?

 まあ、そういうことになります。笑 でも、前から自分で料理屋を始めたいとは思っていたので、いいきっかけにはなりました。

鈴木さん(以下、鈴) びっくりしますよねえ。私も初め、学校給食の話をもらったときは、逃げられるポジションについとこうと思っていたんですよ。でも、岡本さんが本気やってことがそれ聞いて分かったから、とりあえず、このお店作る借金が終わるまでは続けようということになったんです。

――それは…すごい男気があるというか…、みんなが応援したくなってしまうんですね。

 そうなんですよ。その、最初に岡本さんと、まにワッショイを作った、魚屋の岡田さん。この人も、まあ男気がある人で。これ見てください。

と、鈴木さんが見せてくれたのは一通の封筒。


 これ、100万円入ってたんですよ。

――ええっ!

 そう。これを岡田さんからもらって、運営費に充てました。借金して駐車場をリフォームしましたね。

――すごいですね…。そこまでして、なぜ学校給食の取り組みを続けたかったのですか?

 「頼まれごとは試されごと」。私はものを頼まれるとこの言葉を思い出すんです。それで、よしやるぞと思って動き始めてみました。

――でも、普通だったら、自分の身を挺してまでそんなことしないですよね。なにか、事業の目的や理念みたいなものがあったんですか?

 いやー、そういうことは全然考えていなくて、「よし、やってみよう」と最初は単純にそれだけで動いたんです。でも、駐車場を取り壊してしばらくしてから「勢いでやってしまったな…」と我に返って、なんてことをしてしまったんだと悩んで寝れない日も続きました。笑 でも、協力してくれる仲間がどんどん増えて面白くなってきて、もっと楽しいことをしたいという気持ちが大きくなったんです。

――そうだったんですか! 若いですね~笑

 ありがとうございます。笑
なのでお客さんのターゲット層とかも考えていないんです。もう、趣味と言ったほうがいいかもしれません。まにワッショイは入会申込書とか存在しないくらいですから。笑
真庭 久世を盛り上げたい人たちが勝手に集まって取り組んでいると考えてください。

――なるほど。
他にも、古民家の改修をしたり、その古民家で子どもの預かり保育事業「かげぼうし」に取り組まれているとか。

 あれは、メンバーの一人の提案で始めたものなんです。彼はもともと教育などに関心が高い人で、ドイツへ留学しに行ったりもするほどです。

 そう、彼は県議会議員になって、その取り組みを始めてくれたんです。豆腐屋の私が豆腐作りを子どもたちに教えたり、醤油屋が醤油絞り教えたり、いろいろ楽しんでやっています。

――いろいろな方がいて、ホントに楽しそうに活動されているんですね。メンバーのキャラクターが濃そうです。

 そうですね。まにワッショイは2010年の11月にわずか3人から始めましたが、どんどん仲間が増えていって、40人を超える任意の団体になりました。真庭に住んでいない人もメンバーになっています。ここまで続いているのは、やっぱり取り組んでいる自分たちが楽しいと思っているからなんですね。そういう「大人が本気で楽しんでる姿」を見て、子どもたちがまにワッショイの取り組みを続けていきたいと思ってくれたら最高ですね。



【真庭独特の風土】
――みなさんの、心から楽しんでいるという雰囲気が伝わってきます。
それにしても、例えば町内とかで、何かをやりたい!という人がいても、足を引っ張る人が出てくるという話はよくあると思うんですが、久世ではそんなことがなさそうですね。

 やっぱり岡本さんと岡田さんの創る空気感かな~

 いや、真庭の風土というか、土地柄ですよ。
2015年の12月に環境省の役人さんが、真庭でのシンポジウムに出席するために来られたんだけれど、真庭とここに住んでいる人たちの魅力に魅せられて、2016年の4月に真庭市役所に務めるべく、こちらに引っ越してきたんですよ。

――それはすごいですね。そんな即決で移住してくるとは!
でもなんだかその気持ち、わかる気がします!笑

 真庭は受け入れる街なんです。他所から来た人は、「こんな田舎嫌だな」と泣く泣く来て、「こんないい所はない、もっといたかった…」と泣く泣く帰られることがよくあります。

――
私がこの街に来たのは、この、まにわ基本台帳を見て、とても魅力的な人たちだなと思ってなんです。

 この冊子はメンバーの奥さんが発案したんですよ。真庭は何もないところだけれど、個性豊かな面白い人たちがたくさんいる。だったら、人にスポットを当てて人を紹介することが、真庭のことをよく知ってもらうためには一番伝わりやすいということになって。
この文章は私が書いたんですけれど、メンバーのクセの強いところをあえて出してみました。

――街を作るのは人だから、街を紹介するべく人を紹介することは、その街を理解しやすいんですね。
今日はありがとうございました。これからも楽しみながら、いろんなことに取り組んでください!



いかがでしたか? 久世の、この親しみやすい温かな雰囲気が伝わったでしょうか?
今回の取材で、地域の魅力って「人」なんだなと気づきました。面白いお店やイベントを企画運営しているのは、その地域の「人」です。もっと言えば、何も特別なことをしていなくても、地域にはそれぞれ魅力があって、その魅力は地域の「人」が創っているということです。そして、その魅力に気づけることは幸せなことなんだと思いました。
私の周りで、島や田舎に行って、そこの良さに気づいた大学生が何人かいるのですが、正直これまでは、「ゆうて田舎とかそんなにやろ。なんでそんなになん?」と思っていました。でも、久世に行って、その気持ちが少しわかった気がします。

まにワッショイには、活動五箇条というものがあります。
一、いつも笑っていよう
一、自らが楽しんで活動しよう
一、何でもできると思い込もう
一、できない理由を考えるより、できる理由を考えよう
一、自らが観光資源になろう
この、最後の「自らが観光資源になろう」という言葉に、深く肯けました。
久世は本当に、あたたかい街でした。
これからも気になる「人」に会いに行って、その人の魅力が伝わる記事を書いていきたいと思います。
この記事を読んで、皆さんが少しでも、久世に行ってみたいなあと思ってくだされば幸いです。

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2 コメント

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基本台帳 (みたに)
2017-05-27 01:50:36
人のクセの強いところを持ち寄りながらも、おなじ方向をみているっていいですね。
真庭市久世面白そう。そしておいしそうな牛なべと給食食べたい。
そしてその本読みたい!

よき情報ありがとうございます。
re:基本台帳 (mk-kyoka)
2017-05-27 17:06:01
みたにさん、コメントありがとうございます。
そうなんです! 大人の人が本気で楽しみながら街を楽しくしようと活動されている素晴らしさが伝わったようでとても嬉しく思います!

ぜひ、遊びに行ってみてください。

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