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築45年、アパートは芸術家の巣 尼崎

2007-02-06 19:25:05 | 兵庫県(尼崎市を含む)

 尼崎市のJR立花駅にほど近い住宅街に、写真家や彫金デザイナーら、アーティストが集う築四十五年のアパートがある。南欧を思わせる白い壁にモダンな窓枠。家主一家が住むほか、七部屋がアトリエとして並ぶ。いつしか「芸術家の巣」と呼ばれるようになり、道行く人の注目を集めている。(飯田 憲)

 尼崎市東七松町一の賃貸住宅「松浦アパート」。三十年ほど前から、ものづくりに携わる人たちの入居が続いてきた。現在は手作りかばん屋、ウール素材を専門に扱う作家、写真教室などのアトリエが並ぶ。

 市内在住で、彫金のアトリエ「CURIO」を開く安達真弓さん(31)は高校生のとき、長屋が多い住宅街の中で白い壁がひときわ目立つこの建物に引かれた。中では多彩な分野のアーティストたちが活動しており、そこで彫金を知ったという。

 「わたしもやってみたい」と一念発起。大学に通いながら彫金を学び、二十一歳でアトリエをオープンした。「ものを作る人が集まり、ジャンルも幅広いので刺激を受ける」と話す。

 アトリエ同士の交流も盛んだ。安達さんは、寺西昌子さん(30)=大阪市平野区=の手作りかばん工房「jigajaga」で、デザインを手がける。寺西さんは「店名の由来はポルトガル語で『遊び心』。肩ひじ張らず、いろんな人のセンスを吸収して表現力を磨きたい」と語る。

 写真教室「セピア」を営む関川妙子さん(58)=尼崎市=も知人の紹介で十三年前に入居。モノクロ写真の撮影から現像までを手ほどきする教室が好評という。

 クラシックな外観に引かれ、時折、訪ねてくる若者もいるとか。今も、アーティストの入居待ちが続いているという。

(神戸新聞 2007/02/06)

http://www.kobe-np.co.jp/chiiki/ha/0000234399.shtml