霧と葡萄の日々

ミーハー道をきわめる。

真田さん as 異邦人

2005-04-30 15:55:12 | 真田広之
なんと、4/5からブログ書いてなかったんですね!ご無沙汰です。仕事の締切と税金支払いをこなした後、高熱を発して倒れてしまい、ようやく治ったと思ったら、子供達が二人とも同じ症状で寝込むというドタバタが続いておりました。亭主をして「そのまま死ぬかと思った」というほどの高熱で、生死の境をさまよっている間に、モンテカルロのマスターズも終わってしまっているぢゃありませんか!ヤレヤレ・・・

さて、寝込んでいる間に、病気だから(?)「病院へ行こう」と「エマージェンシー・コール」と、真田さんの病院モノ映画を続けて見ました。倒れる前には、例の岡本喜八さんの「イースト・ミーツ・ウェスト」も。真田映画で、まだ見ていなかったのをこんなに見るのは久しぶりでした。

一番好きだったのは「エマージェンシー・コール」。盛り上がりに欠けるとか、オチが納得いかないとか、スキャンダルを思い出すからイヤだとか、ファンの間では賛否あるようですが、流されるようにして異国で生きている「異邦人」の境遇にはつい共感してしまうのです。

私なぞ、たかがアメリカに住んでいるだけですので、異邦人などと大したものではありません。自分で好きこのんでここに来て、もう20年近くなります。それでも、やはり今でも異邦人の感覚は抜けません。

高校のとき、生まれて初めて家族と離れ、一人でアメリカの地の果てのような田舎に交換留学生としてたどり着いた夜、自分で望んでやってきたはずなのに、涙が止まらず、一晩中大声で泣きじゃくったときの、あの感覚は今でも強烈に覚えています。

それは、酔っぱらって気持ち悪くなっても、酒がやめられないのと同じ、一種のしびれるような、中毒みたいな感覚でした。強烈な孤独感と、自分が現実から切り離されているような遊離感、空中を漂っているような解放感。よくも悪くも、自分が周囲と違っているという違和感、見るもの聞くモノがすべて物珍しい興奮。こんな感覚の中毒になって、その後私は、ヨーロッパ、アジア、南米などを渡り歩きました。

そして、いろいろな事情からアメリカに住むことになって、今やもう、子供や仕事を通じて根っこが生えてしまいました。時々、あの強烈な「初期異邦人感」が懐かしくなって、どこかに出かけて行きたくなりますが、もはやそんな自由は私にはありません。

今や、人に「Mistyさん、どうしてアメリカに住んでるんですか?」と聞かれると、答えにつまります。「エマージェンシー・コール」の中で、真田さん演じる原田医師が、いろいろな人に「どうしてフィリピンに住んでるのか?」と聞かれて、いつも黙りこくってしまう。まぁ事情はいろいろ違うのですが、こういう「長期異邦人感」には、なんだかすごく共感してしまいます。彼は、フィリピンで医師の資格を取ったのだから、日本に帰っても医者を開業できる訳ではなく、かといってそれほどの強い意志があってフィリピンで仕事をしている訳でもなく、日本人だというだけで批判のターゲットになり、周囲に悪態をつきながら生活している。大きな理想や目標がある訳でもなく、ただただ厳しい現実の中で悪戦苦闘している。そんな設定や、あまりドラマチックとも言えない結末も、私にはとてもリアリスティックに感じられ、ほっとした暖かい気分になりました。

熱血医師のヒーロー物語だと思っていたら、全然違いました。ビデオのカバーの、真田さんの憂いの表情は、こういうことだったんだ、と初めてわかりました。

もちろん、この頃から真田さんの「熟男度」が急上昇して、全編めちゃめちゃ男前なのも、好きな理由に違いありません。セリフが90%英語なので、海外ファンには垂涎の代物です。

真田さんの異邦人といえば、今年秋に公開予定のイギリス映画、「The White Countess(白い伯爵夫人)」が楽しみです。真田さんの役は、大戦前の上海にいる日本のスパイ。悪役だそうですが、真田さんのことです、単純な悪役でなく、複雑な背景を背負った異邦人を、味わい深く演じてくれることでしょう。ちなみに、このオリジナル脚本を書いたカズオ・イシグロ氏は、日本生まれイギリス育ち。先日読んだ地元の新聞記事によると、彼はいつか日本に帰ると思っていたのに、ある日帰らないことになり、その後ずっと社会から遊離したような感覚を持ち続けており、作品の中でも、舞台はイギリスだったりするけれど、読者は特定の国でなく、世界中の読者を想定して、無国籍的な感覚で書いていると語っていました。ここにも、異邦人が一人。

ナダルのパイレーツ・パンツ論 - 続き

2005-04-05 11:54:38 | よこしまテニス
あー、すいません、こんなもん見つけたもんで、しつこく続きを書きます。

ラファのパンツ

というわけで、フェリシアーノ・ロペスもこのパンツだそうで、「バモ属」の若いモンのパンツらしいです。はい。ちなみに、こちらのブログ、ちらっと見せていただきましたが、めっちゃ面白いです。「バモ属」っていいですね。使わせていただきます。

それにしても、ロペスにしてもナダルにしても、バモ属にはきれいな若いコがいっぱいいて、いいですねぇ~。アメリカじゃぁ、ヨーロッパや南米のクレイをあまりテレビでやってくれないのでなかなか見られないのが残念です。

・・というより、ナダルなどは、あれだけいろんな球が打てるのですから、きっとこれからハードコートでも活躍してくれることでしょう。

モンダイは、ハイパーすぎること?確か、昨年全仏に出損なったのは、ネットを飛び越えようとして失敗してケガしたからじゃなかったでしょうか?彼はウルトラ・ハイパー・キッドなので、休みの日にも勝負を賭けたスポーツをやらないと気が済まない。今回決勝の前の日にも何かやると言い出したので、「ケガしたら困るから、おとなしいものをやれ」とコーチだかに言われた。それで、まぁフロリダでもあるし、ケガの心配のないゴルフをやった。そしたら、手にマメができてしまった。それで、フェデラー戦の最中、お手々が痛くなってしまった・・・

アホ。

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鉄砲玉が大組長を・・・!血で血を洗うマイアミの肉弾戦!

2005-04-04 14:27:32 | よこしまテニス
どうでもいい話ですが、ずっと前から気になっていたんです。このナダルのパンツ。この中途半端な長さって、最近の若い衆の間でははやっているのですか?テニス界の若いモンでも、他では見ないし、スペインのファッションなのかなぁ?今日の試合の解説者は、「パイレーツ・パンツ(海賊パンツ)」と言っていましたがねぇ彼の故郷はマジョルカ島ですが、海賊の文化でも受け継いでるのかなぁ??(あ~、ほんとにどーでもいー・・)

それにしても、なんとこの命知らずの鉄砲玉の若いモンが、天下の大組長(あ、もちろん、ロジャーのことね)をほとんど負かしそうになるとは!!!3セット目のタイブレークの途中まで、「うわぁ、こりゃナダルが勝つぞ!!」とゾクゾクして見ていました。組長の方は、足のマメのせいかどうか、いつもなら決まるような球がわずかにラインを割る場面が多く、頭に来てわめいたり、サフィンまがいのラケット割りまで見せてくれちゃいました。

それにしても、鉄砲玉クン、見事な攻撃!ロジャーのスーパー・アングルショットに、頭から突撃してダブルバックハンドで切り返したり、ロジャーが意地で思いっきりひっぱたいた必殺フォアのインサイド・アウトのコーナー・ショットも追いつくし、あのロジャーをわざとネットに誘い出して、トップスピンを短く沈め、浮いた球をパッシング、という彼のツボ・パターン、キミ、相手がダレだかわかってるのかねぇ??もう、すごい試合でした。さすがに、最後は玉砕しましたがね・・・

で、最高の調子でなくても、苦しみながらでも勝ちを絞り出す、ロジャーはやっぱりすごい!

試合全体の印象は、全豪の伝説のサフィン戦が「頭脳戦」だったのに対して、今回は「肉弾戦」という感じでしたねぇ~。かわゆいパイレーツ・パンツの鉄砲玉クンの肉弾攻撃。うふっ、全仏が楽しみ!

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シャラポワは風がキライ

2005-04-03 14:02:03 | よこしまテニス
・・・ということらしいですね。前回、インディアンウェルズの準決勝でダベンポートにダブルベーグルで負けたときも、確か風が吹いてました。今日も強風、それでも今日は何度か流れを戻しかけたのですが、こういうコンディションではキムのような確率の高いスタイルのほうが有利なのでしょう。

それにしても、キムの見事なカムバックはとっても嬉しい!春のアメリカン・ダブルを両方勝つというのはシュテフィ・グラフ以来だそうです。終盤、シャラポワのグラウンド・スマッシュをロブで切り返して取ったスーパー・ポイントにはしびれました!球の散らし方、深いところにロール・ダウンする球筋、足でかせぐ粘り、といったスタイルが好きなもんですから。苦しかった去年を乗り越えて、今度こそはスラムを取ってほしいものです。

男子は、久しぶりにアガシがいいところまで行って、結構いい試合でしたね。今回は、アガシがフェデラーのスーパーショットをじっと我慢して、球も深いところにはいっていたし、所々自分のツボにはめる場面もありました。フェデラーは、アンチッチに苦しんだ試合では、なんだかリズムが合っていない、frustratingという表情でしたが、アガシ相手のこの試合では、集中していい顔してましたねぇ~~~!!!サーブの調子も戻っているようだったし、コーナーにpenetrateする球の数々、バックハンド・ウィナーの数々!くゎ、くゎっこい~~~!!

決勝の相手はナダル、というのも嬉しいですねぇ!ハードコートでフェデラーに勝てるとは思えないけれど、よくぞここまで!頑張れ、ナダル!