霧と葡萄の日々

ミーハー道をきわめる。

岡本喜八監督と日本映画

2005-02-24 20:02:59 | 真田広之
しばらく子連れスキー苦行(旅行の間違いではありません)に来ているため、あまりブログ更新ができないでおります。

スキー苦行に出る前の話ですが、映画監督の岡本喜八さんが亡くなりました。真田広之さんが最後の2作に主演しているため、私もいろいろと記事を読みあさり、「岡本喜八に捧げる」と題した雑文を書いて、私のウェブサイトにアップしました。英語で書いたのですが、日本語に訳す気力がないので、ご興味のある方は、すみませんが英語のままで読んでください。

Hiroyuki Sanada Enthusiast

喜八さんの作品で見たものは、真田さん主演で遺作となった「助太刀屋助六」だけで、その前の「East Meets West」は手に入らず、見られていません。

私は真田さんを「ラストサムライ」で見てから遡っているので、以前の作品を見る目がたぶん長年のファンの方とちょっと違っていると思いますが、最初のうち、昔の作品になるにつれ、「???」と思うことがしばしばありました。その後、日本映画が一時かなり危機にあったものが、最近復活してきている、ということを知るに至り、なんとなく納得しました。

90年代半ばまでの作品は、例えば「眠らない街-新宿鮫」や「僕らはみんな生きている」などのような日本アカデミー賞作品、それにカンヌに出品して日本でもいろいろ賞をもらった「写楽」でさえ、面白いしそれなりに見所があるのですが、いまひとつ感情移入ができない、何が言いたいのかわからない、説得力に欠ける、という感じが残ります。

それが、98年の「リング」や「D坂の殺人事件」、2000年の「はつ恋」などになると、好き嫌いはいろいろあるでしょうが、何かしらスジが通っていて、ガ~ンとインパクトがあります。私の大好きな「たそがれ清兵衛」(2002)になると、もうこれは文句なく名作。米国のアカデミー賞外国語映画賞に数十年ぶりにノミネートされたというのもうなずけます。

これは、単に真田さん作品だけのことではないような気が最近しています。たぶん、日本映画の質がここ数年向上している、ということなのではないかと思っています。

岡本喜八さんの「助太刀屋助六」は、私の作品印象としては、この二つの極の中間に位置します。すかっと抜けた楽しさが喜八映画の特徴だそうで、また真田さんの演技も「清兵衛」の抑えた調子のシリアスさと全然違う、ちょっとオーバーなコミカルさと軽々とした身のこなしが魅力。でも、刀を抜いたことのない助六が、一転父親の仇討ちを思い立つ重要な展開の部分だけは、私にとってはいまひとつ説得力に欠けていて、「あれ、あれ??」という感じが残っています。(この「あれ、あれ??」感は、「壬生義士伝」でもありましたね・・・)

真田さんは、「助六」の撮影現場では、実の父親のように監督をいたわっていたという話がとても印象に残っています。2ヶ月ほど前だったか、私は珍しく真田さんの夢を見たのですが、それが「助六」の続編を撮っているという夢でした。岡本監督の次作にも出演が決まっていたと聞いていますが、それもかなわなくなってしまいました。

バイリンガルの男の子と学習障害(その2)

2005-02-19 13:19:38 | 子育て
前回は二人の息子のことをいっしょくたに書きましたが、本当は長男のS男と次男のT男は、少し症状が違います。

S男は、話し言葉に関しては、特に何もしなくても、家で日本語、外で英語の使い分けで、自然に日本語と英語の両方が話せるようになりました。でも、次男は話し言葉ですでにつまずいています。

昨日、言語セラピーの先生は「T男くんは、当初思っていたより、言葉を知っているように思う。ナイフの絵を見て、『なんか切るもの』みたいな、説明をするので、何だかはわかっていて、『ナイフ』と言われると何だかわかる。でも名前が出てこない。で、そこをすっと出てくるように、今は練習している。」と話してくれました。

そういえば、自分が英語を習得していく過程の中で、「あ、英語の回路ができた」とふと感じたことがあったのを思い出しました。英語を習い始めた当初は、日本語というコトバにすでになったものを、英語に置き換えていく作業でしたが、そのうち英語の回路ができると、日本語になる前のコンセプトから、直接英語の回路に流れ込んでいくようになった、とある時突然感じたのです。英語の回路にはいると、語順も違うし、説明の仕方も英語的な表現やアメリカの事例を使ってするし、複数か単数かとか、aかtheか、とか、日本語では使わない気の使い方をして、同じコンセプトを自然に違う形で紡ぎ出していきます。(日本語では、敬語をどう使うかとか、女言葉か男言葉か、など別の気の使い方をします。)だから、自分の考えを直接英語で書くのは簡単だけれど、いったん日本語で書いてしまったものを英語に翻訳するのはとても大変なのです。

T男の場合、両方の言語がまだ十分に彼の頭の中で処理されておらず、英語の回路も日本語の回路もまだできていない、という気がするのです。でも、知能そのものは年齢相応か、もしかしたらそれ以上に発達しているので、その言語回路の上部に位置するコンセプトはかなりできているのでしょう。それを、表現できず、わかってもらえないフラストレーションがいろいろな問題を起こしているのではないかと思いました。

亭主も、それに同意しました。彼の以前読んだ科学関係の記事で、「日本で育った日本人と、アメリカで育ったアメリカ人とでは、言語機能に使う脳の部分がそれぞれある程度決まっていて、違う部分を使っているという話があるが、バイリンガルの人を調べると、ばらばらな部分を使っている」というのがあったそうです。スイス人のように、何世代にもわたって、生まれたときから4カ国語を使い分ける環境だと、きっとそれぞれの言語の脳内での座がある程度もう決まっていて、すんなりと習得できるのだろうけど、日本人のように、バイリンガルの出現はほんのここ1~2世代という民族では、脳の言語の座が未確定で、たまたまうまく落ち着けばいいけれど、うまくいかない子供はどちらもできなくなってしまう、ということがあるような気がします。

だから、マルチ言語の先輩とはいえ、スイス人のやり方を日本人の家族が真似してうまくいくワケではないように思います。日本人バイリンガルには、それ相応のやり方をしないといけないように思います。

亭主は私の「言語以前のスーパーコンセプト」の話も、機械翻訳を研究している科学者から同じ意見を聞いたことがあると賛同しました。私ひとりの感覚だけの話でもないようです。

次男坊は、どうしても最初の子とくらべて、親がかける手間も時間も少なくなるし、私も長男を育てたときと比べて格段に仕事が忙しくなり、ますますほったらかしの憂き目にあっていました。そのせいなのかもしれないし、単に彼の持って生まれた素質の問題なのかもしれません。いずれにしても、前回書いたように、この「回路形成の遅れ」の問題は、男の子ではかなり多く見られる現象のようです。まずは、言語セラピーの先生の指導に従って、回路作りをやってみようと思っています。

津波チャリティー見ました

2005-02-19 03:33:07 | よこしまテニス
昨夜、「津波チャリティー」のテレビ放映を見られました。

一部はATPサイトに出ています。
http://www.atptennis.com/en/tvshow/

このイベントは、ジム・クーリエが発起人になって、親しい人たちに協力を呼びかけて行ったもの。収益金はブッシュ・クリントン津波援助基金に寄付されます。

-ジム・クーリエ対ジョン・マッケンロー。ジョニー・マックは、いつものように審判に悪態をつく演技。審判はトークショー・ホストのドクター・フィルです。クーリエも負けずに、審判台をゆすって審判を脅します。往年のマックのネット際での「魔法のタッチ」が何度か見られました。あんな角度で柔らかい決め球が打てる人なんて、他にいないですよね。彼はやはり天才です。

-アンディ・ロディック対トミー・ハース。お遊びなんだけど、実は結構真剣にお互いやってます。ハースのサーブ・アンド・「股下ハーフボレー」という超絶技、アンディがネット近くにあがった甘い球を飛び上がりながら思いっきり振り抜く「スラム・ダンク」などが見られました。普段あまり見られない、ハースの楽しそうな笑顔が印象的!

-アナ・クルニコワ/ドクターフィル対クリス・エバート/クライド・ドレクスラー(元バスケットボール選手)のミックスダブルス。素人二人が意外に頑張りました。バスケットボール選手の頭の上をロブで抜くのはなかなか大変。

-アナ・クルニコワ/ジョン・マッケンロー対クリス・エバート/アンディ・ロディック。なんといってもこれがメイン・イベント。全員携帯マイクをつけて、口三味線しながらのテニスです。
 
(アナがクリスに対してサービスエース。アンディに対してサービスの位置にはいったとき・・)
 アンディ「次はボクのサーブだからね。」
 アナ「こわくなんかないよ。」(爆)

 アナ「アンディ、もうちょっと打ちやすい球をよこしてよ。」
 アンディ「オレに言い寄るのはヤメロ。」(爆)
 アナ「はぁ?何言ってんの。あんたは思い上がってる。」(また爆)
 アンディ「だって、オレは歌って踊れる~」(と、エンリケ・イグレシアスの真似して脱ぎ脱ぎパフォーマンス。場内大騒ぎ。クリスも脱ぐのを手伝ったりして・・)「そして、オレはすごいサーブが打てる~」(と歌いながらサーブして、ネットにかけてまた場内大爆笑)

 クリス「あんたたち、つきあってたの?」(場内爆笑)
 アナ「いいえ、全くそんなことはありません!」
 アンディ「で、キミはジョンとつきあってたの?」(場内大爆笑、クリスに追いかけられてアンディは観客席まで逃げ込む。)
 クリス「つきあったことはないけど、気はあってるかな。」(また場内大爆笑。)

などなど、はちゃめちゃテニスが見られて、楽しいイベントでした。

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バイリンガルの男の子と学習障害(その1)

2005-02-17 15:42:08 | 子育て
久しぶりに、テニス以外の話題でいきなりマジです。(ジンタくんのおとうさん、私も結論はないのですが、参考にでもなれば・・・)

実は、ウチの2人の息子は、二人とも言葉に問題を抱えています。私が働いているので、二人とも赤ん坊のときから、英語のデイケアや英語のナニーに預け、日本語は家の中だけで育てています。二人とも、英語のほうが第一言語になっています。

上の子(今8歳)は4歳半のときから、日本語の先生に週一回行かせ、その宿題を泣きながらこなしてきています。学齢に達したら、日本と同じペースで授業をする日本語補習校に行っており、やはり泣きながら毎日宿題をやっています。それだけやらせていても、いまだにひらがながちゃんと読めないし、漢字テストは全くできません。日本語が下手だから、仕方ないやと思っていたら、アメリカの現地校で2年生になった頃から、「読み書きに問題あり」と学校の先生からいろいろ特別指導を受け、ついに「学習障害」の疑いで種々のテストを受けるところまで来ています。先日、日本語テレビでNHKの「学習障害」に関する番組をやっていましたが、そこに出てくる子がたしかに「あ、ウチの子と全く同じ!」なのです。算数や理科は人並み以上にできるのですが、誇り高いヤツなので、スペルのテストができなかったりすると、自分に腹を立ててキレちゃったりします。日本語でも英語でも、読んだり書いたりは他の子の3倍も5倍も時間とエネルギーがいるし、だから本人も逃げ腰になってやりたがらず、宿題をこなすのが本当に大変です。

下の子(3歳半)は、もっと日本語が下手ですが、英語も下手。家で見ている限りは元気で明るいヤツなのですが、保育園では隠れちゃったりゴロゴロ寝ちゃったり、すぐにやってることを放棄しちゃったりすると言って、進級させてもらえません。英語でも日本語でもちゃんと受け答えができず、言語セラピーに通い始めました。コミュニケーションができず、グループでの活動から逃げてしまうらしいのです。

私も少々古い人間なので、こういう愚痴をこぼすのはよくない、としばらくは自分を律していたのですが、ふとしたきっかけで、気心の知れた母親仲間に話したら、「ウチも実は・・」という話になり、その後いろいろ情報交換しています。それで、相手にもよるけど、建設的な愚痴はこぼしたほうがよい、という結論に達し、折に触れていろんな人にこぼしてみると、「ウチも・・」というケースの実に多いことに驚きました。

これは、バイリンガルのせいなのだろうか?とも思いました。気が付いてみると、周囲のバイリンガル家族(それも、日本・中国・韓国などの2バイト言語圏)では、男の子は言語セラピーに行くケースが大変多く、行かないほうがラッキーと思ったほうがいいぐらい。先日も、数年前に日本に帰って、息子二人を東京でバイリンガル教育している友人から、せっぱつまった声で電話がかかってきて、話してみるとウチの下の子と全く同じことのようでした。

でも、そればかりでもないらしく、今日は行きつけのカイロプラクター(アメリカ人)と話していたら、彼の息子さんもウチの上の子と同じようなことがあったとか。でも、今や高校生のその息子さんは、何も問題なく、成績優秀なのだそうです。

いろんな人から、あまりに「ウチも」と聞くので(1)少々遅れてはいるけど、どーってことないや、と思っていた状態から、(2)オタクの子は問題、と両方の先生からがんがん言われて、奈落の底へ、(3)でも実は、あまりに「問題」と言われる子が多いことに気が付いた、と浮き沈み、「一体、これはどういうこと?」と私は大混乱しています。

一つ、共通するのは、周囲での同様のケースが皆男の子であること。女の子は、たまたまかもしれませんが、比較的問題が少ないようです。

いろんな話があるので、続きはまた書きます。とりあえず、ここでも愚痴をこぼしてみようと思いたった、というところです。

「津波チャリティー」アメリカで放映予定

2005-02-17 02:52:10 | よこしまテニス
明日2/17(木)のアメリカ西部時間夜10時から、E!チャンネルで「津波援助チャリティー・テニスイベント」のスペシャル番組が1時間の枠で放映されます!

例のアンディの脱ぎ脱ぎパフォーマンスがノーカットで見られるか!?

日本の皆様、アメリカでの話でごめんなさい。見たら、レポートしますので、ご勘弁を!

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[SAP通信]アガシvs.ボール 後日談

2005-02-15 02:28:08 | よこしまテニス
先日、アガシがSAP大会の「ボールが悪い」とやつあたりした話を書きましたが、その後日談が今日新聞に載ってました。

プリンスがボールを供給する予定だったが、トーナメントの前に主催者がテストしたところ、跳ね返りが悪かったので採用をとりやめ、ウィルソンのボールにプリンスのマークだけつけて使ったとか。つまり、「例年と同じ、USオープンとも同じウィルソンのボール」だったんだって!(爆)

それを主催者がアガシに告げたところ、アガシは「オレはUSオープンのボールもきらいだ」と、もうワケわかんない開き直り方。この小さい大会に、毎年アガシが出てくれているということで、主催者はいつも下にも置かない扱いをしているし、地元のプレスもアガシをけなすことはほとんどないのですが、さすがにこれには「@#$%??」。主催者側の大物、バリー・マッケイも、はっきりじゃないけど「勝てなくてやつあたりするぐらいなら、引退すれば?」とも読めるようなコメントを吐いています。


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[SAP通信]アンディぶっちぎり

2005-02-14 12:54:06 | よこしまテニス
予想はしてましたが、こんなにワンサイドとは!今日は完全に、力量の差が歴然としていました。

シリル・ソルニエは、堅実なストロークですが特にキラーショットがあるワケでもなく、サーブも強くないので、アンディ攻めの定石、「バック側に低くスライスを集めてチャンスを待つ」戦略。メルツァーの真似して、最初のポイントでいきなりドロップショットもしたり。でも、今日のアンディはフォアハンドのタイミングがばっちり、ドロップショットも追いついてポイントしたし、バック側の低いスライスを低い姿勢から回り込んでフォアの逆クロスにたたき返し、最初のゲームをいきなりブレーク。これでもう試合の流れは決まってしまいました。サーブもがんがん決まり、あれよあれよという間に最初のセットをベーグルで取ってしまいました。

その間20分。同行のCと「こりゃぁ、45分コースだね・・」とため息をついていたところ、ソルニエがようやく第二セットの最初のゲームをキープ。少しは試合らしくなってきました。ソルニエの戦略もようやく、時々功を奏するようになってきて、アンディがバックハンドの打ち合いで負ける場面も。で、Cが「どうやら、45分は超えそうだね。何分で試合が終わると思う?私は53分。賭ける?」というので、「じゃぁ、私は49分。」ということになりました。

それでも、中盤またまたストローク戦の力負けでソルニエのサーブをブレークして、4-3。このあたりから、「もう、なんでも好きにやって」という感じ。ボレーも今日は自信もってしっかり打っている。アンディのサーブはキープとして、次もう一個ブレークしたら、賭けは私の勝ち、というところで、ソルニエも粘って5-4と持ちこたえます。このとき試合開始から46分。チェンジオーバーは2分だから、「へへ、どうやら私の勝ちね。」とC。「いや、まだわかんないよ。」と私。さて、48分からアンディがサーブポイント。次はソルニエが取り、時計は49分に。「いや、まだ60秒ある。」そして、あと3本、エースとリターン・ミスであっという間にアンディが取り、試合終了。なんと、ホントに49分で試合が終わってしまいました。

試合後のインタビューで、「全豪のあとから、週の前半にかけては苦しんだけど、そこを乗り切って今日みたいな調子に持ってこられた。乗り切れたことで自信がついて、いい再スタートだと思う。」と言ってました。確かに、金曜日にエンクイストに苦戦した時と比べて、サーブもフォアも、のびのびと打っている感じで、吹っ切れたように見えました。よかったね。これで、アンディはサンノゼ2連覇です。

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シンシナティ計画始動

2005-02-14 05:50:59 | よこしまテニス
私「ねーぇ、夏休みにサ、シンシナティに行かない?」
亭主「はぁ?」
私「テニスのマスターズ・シリーズよ。インディアンウェルズもマイアミも、日程合わないから、アメリカでやるのはあとはシンシナティだけでしょ。ちょうど子供も夏休みだしサ。」
亭主「子供つれて?シンシナティなんて、子供が行くとこあるのか?」
私「なーんもないよ。だからサ、ベビーシッターも一緒に行ってもらって。」

そこまでやるか、オマエはキチガイか、って呆れた顔。ふふ、そーゆーリターンは先刻予想通りサ。

私「だって、ロジャー・フェデラーをナマで見たいじゃん。」
亭主「そりゃ、俺だって見たいよ。」

反応時間短い。よし、甘い球が返ってきた。

私「チケット、結構安いよ。SAPより安いぐらい。USオープンより、チケット取りやすいし、有名選手が毎日試合やるし、近くで見られるし、マスターズのほうがいいってCちゃんが言ってたよ。だから、ね。いこ。」
亭主「・・・・」

ばしっ!決まった。

・・・というワケで、私のシンシナティ計画が始動しました。さて、本当に実現しますかどうか、乞うご期待。

[SAP通信]ロディック復調

2005-02-13 14:55:18 | よこしまテニス
夜の準決勝第二戦も、仕方なく亭主にチケットを譲って、家で子供と一緒にテレビ観戦。あー、もいっかいハースが見たかったのにな・・・残念。

昨夜、苦労していたロディックでしたが、今日はすっかり復調していました。不発だったフォアハンドが今日はがんがん炸裂。サーブもだいぶ確率が上がり、組み立てが楽になりました。ハースも最初のうちはいい打ち合いをして、第一セットは粘ってキープしてタイブレークまで行きました。でも、昨日に引き続きサーブはセカンドサーブを2本打ってるので、さすがにアンディ相手では苦しく、第二セットにはいってからサーブを落として、はいさようなら。

昨夜のように、決め球が決まらない苦しい展開でも、じっと我慢で危機を乗り切ることができるアンディは、やはりトップクラスの選手、ってことなんだとも思いました。

昨日一緒に試合を見ていた友人C嬢は、毎年インディアン・ウェルズも見に行ってます。夕ご飯を食べながら、「フェデラーは、絶対ナマで見るべきよ。ほんとにすごいよ~。日帰りでもいけるじゃない、ね、行きましょうよ!」などと、甘い言葉で私を誘うのです・・・独身のあんたみたいに、身軽にいけないんだ、わたしゃー!!ぐぅー、でも、ホントにホントに、ロジをナマで見てみたい!!

[SAP通信]メルツァー残念

2005-02-13 11:27:38 | よこしまテニス
メルツァーが私の興味をひいたのは、どうやら偶然ではなかったようです。今日は風邪をひいてしまい、家でテレビで見ていたところ、解説のレイフ・シャイラとバリー・マッケイが「メルツァーが子供のころのあこがれの選手は、ステファン・エドバーグ、ピート・サンプラス、それにパット・ラフターだった」と言っていました。

彼の現在の髪型が、97年にUSオープンに優勝したときのパットと同じなのも、偶然じゃないのかも?

今日は、シリル・ソルニエ相手に、第一セットは積極的にレシーブゲームで前に出たり、ドロップボレーを見せてくれたり(あ~~、ラフターはこれうまかったのよ~~)、ドロップショットをアプローチにしたり、昨日に続いて頑張っていました。ところが、第二セットの初めに足をくじいてしまい、得意の足を封じられて、結局堅調なペースを維持したソルニエにフルセットで負けてしまいました。

あの調子で決勝までいけば、たとえロディック相手でもいい試合が見られただろーに、もしかして勝つこともできたろーに、と思うと、本当に残念です。でも、これから注目する選手が一人増えて、楽しみが増えました!

ところで、今朝の新聞によると、アガシは昨夜試合後の記者会見で、「ボールが悪い!」と言いまくっていたそうです。今回のSAPでは、他ではめったに使わないプリンスのボールを使ってるらしいのですが、これが「不安定」だ、とほざくのです。そりゃ、そうかもしれないけど、相手だって条件は同じ、それにどう見たって昨日の試合はメルツァーが頑張ったと思うよー。負けを、サーフェスのせいとかボールのせいとかにする手合い、私は好きじゃないです。

[SAP通信]本日の掘り出し物、ユルゲン・メルツァー

2005-02-12 18:14:48 | よこしまテニス
上位陣苦戦の一日。以下、試合の順番は無視して書きます。例によって、正確なスコアはSAPのサイトで見てください。(ブックマークのところ参照。)

1.アガシ対ユルゲン・メルツァー。この、メルツァーという人は全く知らなかったのですが、いいテニスしますね!オーストリア出身の23歳、エントリー・ランキング30位台だそうですが、まず、サーブは速くないけどコーナーをついたいいプレースメント、セカンド・サーブは深いキックサーブで両方ともすごく効果的。足が速くて体も安定しているので、アガシに左右に振られても追いついて、クロスの深い球をしっかり返す。チャンスを見て前に出てくると、ぴしっとボレーをいい角度に決める。バックハンドはスライスもトップスピンもきれいなフォームで長いいい球筋。いいねぇ、こういう美しいオールコート・ゲームは大好きです。

アガシはファーストサーブがはいらず、フラストレートしていました。そこに、メルツァーが深い球をばしばし打ち込み、前に出て、しまいにはドロップショット。こいつ、うまい!アガシのサーブを一回ブレークして、そのままの勢いで第一セットを取りました。第二セットは、もうアガシは捨ててる感じ。打ち込まれても追いかけなかったり、やたら早いタイミングで捨て鉢なサーブを打ってみたり。観客は大騒ぎで応援してるのに、なんだ、この態度は!せっかく、火曜日の試合で見直したのに、これにはがっかりしました。前回、書いた話は、一部撤回しなければなりません。

一緒に見に行った友人C嬢は、アメリカ人のくせにアガシ嫌い。私も、しょっぱなからメルツァーのスタイルが気に入ったので、会場中を敵に回して、二人でメルツァーを応援していました。

2.ロディック対エンクイスト。エンクイストって、ビッグ・サーバーという印象はなかったのですが、今日はすごかったです。第一セットは、ファーストサーブがほとんどコーナーにばしばし決まって、一方アンディはファーストサーブの確率が低く、一体「サーブ屋」はどっち?サーブが返ってきても、弱い球なので、左右に振ってフォアハンドの決め球、というパターンがとても有効で、第一セットはアンディは手も足も出ずに取られてしまいました。一方、アンディは、フォアハンドをトップスピンでひっぱたくのが得意、と思っていましたが、全く不発。お互いに相手のフォアを避けるので、バックの打ち合いが多かったですが、ラリーにはいると、きちんと組み立ててフォアやボレーで決めるのはエンクイスト。アンディは、スライス・バックハンドでがまんがまんで打ち合って、最後はエンクイストがミスするのを待つ、というパターンでしか点が取れない、イライラ展開が続きました。ラケット投げも一回。

第二セットはタイブレークになり、いい調子で6-0までリードしたのに、そこからばたばたっと点をとられてなんと6-6。絶体絶命でしたが、がまんのテニスでしのぎ、最後はサービスエースでようやくセットを取りました。

このあたりから、エンクイストのサーブ確率が少し落ち、アンディもタイミングが合ってきて少しずつ返せるようになってきました。第三セットでは、中盤「本日のベスト・ポイント」、前に出たアンディの頭をエンクイストがロブで抜き、アンディはそれを追ってうまく返し、また前に出て3本ぐらいボレーをエンクイストがしぶとく返し、最後ようやくアンディが決める、というすごいラリーが一回あり、これを制したアンディがようやく調子に乗ってきて、そのままゴールに駆け込みました。

しかし、サーブが不発だと、アンディって勝ちパターンがないのでは?ポイントの組み立てが雑というか、あまり考えていないような印象を受けます。ボレーもまだまだだし、これじゃぁ、ロジャーに勝てないゾ。でぇじょーぶか?

ちなみに、フラストレーションの解消方法は、人それぞれにいろいろありますが、観客に向かって愚痴をこぼすヤツはアンディぐらいしかいないでしょう。私の座っているコーナーにも、一度顔を向けて、「惜しかったって言っても、アウトはアウトなんだよ!」とかなんとか、文句を言ってました。

3.ハース対ミルニ。これも3セットまで行きました。ミルニはサーブが好調で、ツボにはまるとサーブ・アンド・ボレーが美しく決まります。タイブレークで第一セットはミルニ。

ハースは、(最後のインタビューでわかったのですが)腰を痛めているためにサーブが全力で打てず、苦しんで第二セットの初めの方でブレークされてしまいました。ミルニのサーブがいいので、もうこれまでか・・・と思っていたら、5-3だったか、その辺でミルニのファーストサーブ確率がちょっと落ちて、なんとかブレークバック。サーブさえ返せれば、ラリーにはいるとハースのほうが強いので、(ミルニはリターンがけっこう下手・・)その後はハースが勢いを得て、2・3セットを続けて取って逆転勝利。はぁ、よかった。よく我慢しました。

それにしても、何度見ても、ハースのバックハンドには惚れ惚れしてしまいます。特に、トップスピンを打つ前のテークバックがかっこいいの!ミルニに向かって、「コラ、そっちに打つな、バックに集めろ」と思わず心の中で言っていました。

[SAP通信]アガシとフェデラー効果

2005-02-10 15:19:15 | よこしまテニス
今日はSAPを見に行かれないので、昨夜の話です。

長いことテニスを見てきて、アガシもSAPに毎年来ているので何度も見ています。人気者のオーラがあって、チャーミングな人柄だと思います。でも、これまで一度もアガシを素敵だと思ったことはありませんでした。

でも、昨夜初めて、思いました。体を絞って、あのペタペタ歩きさえ軽やかになって、コートの上での動きがはっとするほどシャープになっています。球筋もとてもきれい。テレビで見ていてもあまり気が付かなかったけど、ナマで見たらちょっと「どきっ」とするぐらいでした。「おわっ、アガシってこんなにいい男だったっけ!?」というセリフがついまた出ました。

フェデラー効果。これは、もしかしたら、すごいことかもしれない、とふと思いました。単にフェデラーがスゴイだけじゃなくて、帝王フェデラーに挑戦できる資格を持つ、数人の「殿上人」たちの集中力と技術と体力(=いい男度)は、ここ半年ぐらいでものすごく向上しているように思います。そして、殿上人と、逆立ちしてもフェデラーには勝てないその他の人々との差が歴然として、トーナメントでは上位陣が順調に勝ち残るようになり、その分上位同士の戦いは熾烈になる。みんな、集中力が高いから、質の高い激戦が多くなる。今回の全豪が、あんなに面白かったのは、偶然ではなかったのでしょう。

大昔はいざ知らず、これまでテニスを見てきて、こんなにテニスが面白かった時期は他にはありません。

アガシは、昨夜試合後のコートでのインタビューで全豪での出来をきかれ、「Average.」と憮然と答えました。あれだけ苦労してトレーニングしたのに、あんなに簡単にフェデラーに負けちゃうなんて、(だけどサフィンは勝てたじゃないか、俺は悔しいっ!)という気持ちがありありとしていました。彼の殿上人としての意地が感じられました。この分だと、当分引退はしないでしょう。

(ここから、今日の話)あ~、JB負けちゃったよー・・・よりによって、ヴィンス・スペイディアなんかに、ダンゴで負けるなよ~・・・

[SAP通信]JBのサイン、ゲット!

2005-02-09 15:38:53 | よこしまテニス
さぁて、サンノゼお百度参りが始まりました。昨日は亭主の番だったので、私は今日が初日です。

しょっぱなから、ジェームズ・ブレークのシングルスとダブルスの両方見られて、しかもサインまでもらえました。フルコースに食後酒までついて、おなかいっぱ~い!!

JB、かっこよかったですよーー。彼の場合、低い姿勢ですぅーっと滑るようにコート上を移動する「忍者走り」から、ふわりと浮き上がる力を使ってあのフォアハンドやバックのトップスピンを打つ、独特のスピードとパワーのコンビネーションが良!姿勢が低いから安定していて、ビッグ・ヒッターにありがちなドタバタ感がない。低く沈められてもさらにその下に滑り込んで、スライス・バックで切り返し、すぅーっと前に詰めるとこも絶!課題と言われるバックハンドも、安定したトップスピンで効果的に相手を追いつめていました。どこに打ち込まれてもへーちゃらに追いついて、「え?あんた、もうそこにいるの?」って感じです。

シングルスでは、いろんなことやってました。サーブ・アンド・ボレー、ドロップショット、トップスピンロブ、横ににげるバックハンド・スライス、高くはねあがるキックサーブ。全体的には、ライジングを叩いて、スピードと角度のバラエティで相手を追い込んでいく、「あ~、キミもやっぱり、フェデラー・スタイルを目指してるのかなー?」という感じ。以前の思いっきりひっぱたくスタイルと比べて、私にはもちろん、嬉しい成長です。

がんがん勝ってたのに、最後に悪い癖が出て集中力を失い、一ゲームブレークバックされましたが、それ以外は完璧な出来でした。お休みの後なので、ちょっと手足が細くなっちゃったように感じましたが、だんだんと調子を戻してくるでしょう。(あ、ちなみに相手は南アフリカのウェズリー・マンディーという人でした。知らない人・・)

フィッシュと組んだダブルスも面白かったよー。コートにはいってくるときから、二人とも坊主頭に黒いヘッドバンドで、なにやらしゃべりながら「悪友ボーイズ二人組」の雰囲気。試合中も、ゲンコツ合わせたりして、仲良しなのねっ!少なくとも、今日のダブルスではJBのほうが上手かったです。フィッシュも、きれいなバックハンドやいいサーブを打つのですが、ボレーがいまいち。JBはボレーが冴えてたし、コースや球種のバラエティが多いように感じました。対戦相手、イラクリ・ラバッツェはサーブがよくて、JB組も苦戦してましたが、ヒュン・タイク・リーはサーブがあまり強くないので、JBがフォア、バック、フォアと3本立て続けに思いっきりクロスのリターンをたたき込んで決めたのは、見てても気持ちよかったぁ!

で、試合後、フィッシュはさっさと立ち去ってしまいましたが、JBは審判席の後ろでサインを頼む私達ファン全員に、サインをしてくれました。"Thank you."と言ったら、"You're welcome."と律儀に返事までしてくれて。いいヤツだなぁ。

夜はアガシ対ボビー・レイノルズ、ハース対グレゴリー・カラス。そーいえば、最近いい男度急増組に、アガシも入れてあげないといけません。身体を絞ってぐっとシャープになりました。(レイノルズは、ジュニアじゃありませんでした。若手、ですね。サーブが良くて、足も速い。なかなかいい試合!)ハースも、相変わらず美しいバックハンドね~。この、テニス界総いい男化現象、激良!それもこれも、フェデラー陛下のおかげでござります。(平伏) 

ドナルド・ヤング、続き

2005-02-08 02:28:49 | よこしまテニス
地元紙SFクロニクルのテニス欄は、有名選手以外の人もていねいに書いてくれるので、好きです。

今朝のフィーチャー記事は、ジュニアの星ドナルド・ヤング。今夜、SAPオープンでロビー・ジネプリと対戦します。まだ15歳、史上最年少のジュニア・グランドスラム獲得者だそうです。カレッジの選手だった両親が2歳のときからラケットを握らせ、小さいころからボレーを仕込んだため、普通ならばバックラインからひっぱたくばかりのジュニアの中にあって、オールラウンドのプレーがすでにでき、ジョン・マッケンロー本人が「ネクスト・マッケンロー」と呼ぶ、ネット際でのタッチの持ち主とか。をー、そりゃー楽しみですな~~~!黒人として先輩のJBも、「負けてもすごくいい経験になる。楽しんでやってほしい。」とエールを送っています。

でも、今日は試合見に行く番を亭主に譲ってしまったので、見られません。残念・・・だって、今日はJBが出ないんだもん・・・

ちなみに、私のパソコンの壁紙が、1年ぶりに真田さんでなくなってしまいました。こないだのAOでの「世紀のいい男対決--華麗なる死闘」以来、なんだかテニス・オタク復活の危険な兆し。テニスが見たくてやりたくて、仕方なくなってしまっています。この忙しいのに、どうしたものか・・・壁紙、ロジにするかサフィンにするかずいぶん考えたのですが、今週は試合に出るので、イメージトレーニングのため、ロジのフォアハンドのインパクトの瞬間の写真にしました。頭がしっかり残っている。フォアハンドはかくありたいです。

ジュニアの星とJBの話

2005-02-07 05:22:13 | よこしまテニス
SAPオープン初日の明日、夜のフィーチャー・マッチは

ジャン・マイケル・ガンビル 対 ヒュン・タイク・リー
ロビー・ジネプリ 対 ドナルド・ヤング

今回のSAPでは、ジュニアの有望選手に4つのワイルドカードのうち2つをあげたそうで、ジネプリの相手がAOジュニア優勝のドナルド・ヤング、火曜日の夜のアガシの相手は、もう一人の有望ジュニア、ボビー・レイノルズだそうです。いいですね、どんなプレーをするのか、とても楽しみです。

明日と火曜日と、両方行く暇はないので、さてどっちに行こうかな・・

今日のSFクロニクルは、ジェームズ・ブレーク(JB)をフィーチャーしてくれています。昨年、ローマでの負傷は腰じゃなくて首だったそうで、打ち所が悪かったら半身不随になっていたとか・・その後、お父さんが亡くなったショックも重なって、きっと免疫力が落ちていたんでしょうね。顔の筋肉が動かなくなる病気にまでなり、結局7ヶ月もお休みしていたんですね。今は135位ぐらいまでランキングが落ちてるそうで、昨年はホントに大変な年でした。彼も、ある意味ではサフィンと似ていて、完璧主義で自分に腹を立てたりクサったりするところがあり、自信と集中力を持続できてる時は強いんですが、長いお休みのあと、自信を取り戻すのに時間がかかるかもしれません。

頑張ってほしいな。あと、欲を言えば、髪の毛はやっぱ伸ばしてほしいんですが・・・